犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけでの主従関係の作り方


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動物の習性を知って、しっかり主従関係を作りながら犬のしつけを行いたかったので、色々勉強しています。

オオカミのリーダーは視線を合わせないのですね。では、仔犬にはどう適応したらよいでしょうか。リーダーウォークは子犬にはあまりしない方がいいとのことですが、どのようにすればよいでしょうか?

アイコンタクトが出来たから、お座りと待て おいでが何故か1日で出来てしまったように感じるのです。それ以降、よく私の顔を見ています。出来たのは、先月末に初めて動物病院に行き、健康診断を受けてきました。初めての病院で高いところでの診察、かなり緊張しておとなしかったのですが、途中から私にしがみついていました。その時に、犬に認めてもらえた感覚はありました。

また、前髪が長くアイコンタクトしずらかったのですが、前髪を切ってもらったので、アイコンタクトもしっかり出来るようになりました。

すると、その日にお座りと待て・おいで・が何故か1日で出来てしまったのです。毎回完全ではありませんが、お座りはほぼ確実です。

部屋を歩くのも付いて歩けるのですが、、、足下を甘噛みします。途中からじゃれてしまいます。この甘噛みなのです、問題は。仔犬ですから、甘噛みはしたいですよね。甘えてしている時もわかります。が・・・エスカレートしてしまい、痛い!!となります。その時、仰向け固めを行うようにしました。

が、仰向け固めの押さえが上手く出来ません・・・上手く出来ない時は、私が噛みにいきます。(その方が効きます)
お母さんです、まるで。お腹を見せる(仰向け)のは、家に来てその日からその姿勢で寝ている位です(笑)誰にでも愛想いいです。(人の出入りがよくあるので)すぐごろ~んとお腹を見せてしまいます^^;

ただ、甘噛みが・・・なので、お手が出来ません。それでも、少しずつ、それこそ3歩進んで2歩下がる感じで減って来ているようには感じます。

仰向け固めをコツコツ行えばよいでしょうか?少しずつですよね。
 
遊びが大好きなので、ハウスに入るのもイヤがりますが、ハウスと声掛けをすると、フセの状態になりジト~~~っと見つめます。それでも、ハウスと声かけをして待ちます。しぶしぶ自分から入るようになりました。

少しは私がリーダーだと認めてもらえたのでしょうか?


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>オオカミのリーダーは視線を合わせないのですね。
>では、仔犬にはどう適応したらよいでしょうか。
 
↑これは普段の何気ない態度のことです。いつも犬を気にしてジロジロ見つめ、ご機嫌を伺う召使のような態度・・これがいけないのです。犬は相手の従属性を鋭く感じます。叱る場合、指示を出す場合、あお向けなどはしっかり見据えてください。
 
>リーダーウォークはあまりしない方がいいとのことですが・・
 
↑生後2ヶ月はあまりにもまだ幼いので骨格がしっかりしていないんですね。リーダーウォークで強い切り替えしをするとこの時期の体では負担が大きいです。今は導入期間として、首輪とリードで遊んだりして慣れさせましょう。動くリードを怖がる犬もいます。何日か首輪とリードでジャレながら遊び、その流れで着けてみてください。最初は嫌がる子が多いですが、何日か慣れさせ、着けたならばもう外さないでください。嫌がっても慣れるまで待ちます。(すぐ慣れますが)
 
「ツケ」の練習をしておくと、リーダーウォークやお散歩デビューがスムーズです。
 
>それ以降、よく私の顔を見ています。
 
↑大変良いことです。ちなみに私は「ミテ」という指示と自分の目を指差すジェスチャーで、注目させる指示を教えました。

>お座りと待て・おいでが何故か1日で出来てしまったように感じるのです・・
 
↑大変良い傾向です。素直で知能も高い子ですね。毅然とした態度を感じ取っている証拠です(^-^)
確実に覚えられるように、簡単なものからしっかりマスターさせてください。中途半端なまま、次に進むと前に覚えた事も忘れてしまいます。何度も何度も毎日毎日反復してください。
 
>足下を甘噛みします。途中からじゃれてしまいます・・
 
↑子犬が甘噛みする理由ですが、よく言われる「歯の生え変わり」というのは正確ではありません。気に入らないときにそうしているのですから、明らかに原因は違います。自分の思い通りしたい・・という意思表示・・支配欲です。(それとこの時期はまだまだ集中力も弱いですからあまり長時間続けないでください。)
 
これは絶対に放置してはいけません。相手の反応を見るために試すために甘噛みする場合もあります。
 
あお向けで主従関係をしっかり示してください。同時に物事は型と音で教えます。「ダメ」と同時に首輪を軽く引き、口を手で軽く閉じます。当然噛み付きは止まりますので褒めます。開放するとまた噛み付いてきますので、「ダメ」と同時に首輪を・・この繰り返しです。そうやっていくと手を見せても噛まなくなる時がきますので、そこでしっかり褒め反復してください。
 
それと、あお向けもリーダーウォークも、リーダーとしての毅然とした態度を示す為の一つの手段でしかありません。押さえ込みの形はこだわらないでください。無意識にされたように、噛み付くようなしぐさで叱っても良いのです。態度を示し、「犬が感じる」ことが目的です。
 
それと長時間無理に押さえ込まず、最初は一瞬でもひっくり返ったらすぐ止め褒めてください。そうやってお互い少しずつ信頼と自信を深めながら、一秒ずつ長くしていけば良いのです。
 
最初から理想を高くしたり、結果を求めすぎると「上手くできない」と感じてしまうだけです。
 
私から見れば現状は上手くいき過ぎです。(気の持ち方、考え方しだいです)。
 
 
>お母さんです、まるで。

↑そうです!肝っ玉母さんでいてください!
 
>それでも、ハウスと声かけをして待ちます。
>しぶしぶ自分から入るようになりました。
>少しは私がリーダーだと認めてもらえたのでしょうか?
 
↑(^-^)簡単には主従関係は積み上がりませんが、「この人にはワガママは通用しない」・・と感じ始めています。これが大切なのです!!!!
それを毎日常に見せ続けるから主従関係が出来上がっていくのです。
 
これがしつけの大前提なのです。長い長い根競べです。
 
あと気をつけたいのは、良くなるとまた気が緩んでしまい、しつけが再度あいまいになってしまうことです。そこに成長による権勢本能の発達が重なり、のちに主従関係が逆転してしまい手が付けられなくなってしまう事です。
 
それが怖いので、気を抜かずやり続けることです。すると無意識に自然にできるようになります。
 
犬は環境に良くも悪くも適応しますから、犬の生涯しつけは必要なのです。常にリーダーらしい振る舞いや態度を見せ続けないといけないのです。
 
まだまだ大変な時期が続きますので、あせらず無理せず気長にやり続けてください。
 
では、頑張ってください(^-^)

 

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先日のメール相談では具体的な行動の指示ありがとうございます。
自分では何が正しくて何が駄目な行動なのかわからなくなってるので、具体的に教えてくださりとても助かります。
基本構わないようにしてオモチャもオヤツも止めたので、とてもヒマそうで尻尾を追いかけたり自分の体を噛んだりストレスがたまってそうですが、ほっといて大丈夫ですか?


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犬は自分の思い通りにいかないと、自分の体を噛むことは良くあります(ワガママな時期)。人間の子供が爪を噛むのと同じです。無意識にリラックスしようと自然にします。

今まで好き勝手にやってきたことが変わっていくので、その過程でストレスが出てくるのは当然ですし、変わってきている証拠です。

今まで寂しい思いをさせた分、たくさんかまってあげよう・・という気持ちは持たれないでください。それが無意識に行動や態度に出て従属的に映る場合があります。

犬と接触することが悪いのではありません。犬を理解していない方は、主従関係を意識した接し方をするのをついつい忘れてしまうのです。オヤツをあげたり、抱っこしたり、意味無くナデナデ・・

私は犬に触れる前に必ず何か指示を出します。スワレ・マテ・ゴロン。歩いてツケの指示、ボールを持って来い、ダセ・・出来たら褒めます。犬との接点は常に「指示→犬の行動→褒める」・・このセットなのです。「スキンシップ=主従関係の確認」なのです。

褒めすぎたり、意味無くかまったりは一切しません。それが犬にとっての幸せであり、正しい事だと自分に言い聞かせてきました。

そしてその意識を持ち続けると・・やり続けると当たり前のように自然に無意識に出来るようになります。最初からなんでも完璧に出来る人などいません。出来るようにまでは先が見えないから不安になったりイライラしますが、ちゃんと結果は出ますから大丈夫です(^-^)


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m1.pngまずはケージの中ではみ出さないようにトイレを出来る様にした方がいいんですね。
ほぼケージの中の生活ですが犬のストレスにならないですかね?
もう一匹オスで3ヶ月の子犬が居るのですが、この犬はトイレでちゃんと出来て踏み潰したりもせずにいい子にしてます。
犬には次にどうやって教えこんでいったらいいですか?


m2.png>ストレスにならないですかね・・
↑前回のメールの通り、犬は今まで好きにやってきたわけですから当然嫌がります。しかしそれは犬のしつけで必ず通る道です。ケージ内の環境がしっかり整い、居心地の良さが分かれば犬はハウスやケージ内が好きになります。また、それを飼い主さんが犬に教える必要があります。
 
犬に何を教えるにも主従関係が基盤になります。これから反抗期に入り、犬本来の権勢本能が強く出てきます。しっかり主従関係を作っていかないと噛み付きや要求吠えなどの行動が出てきます。犬の要求や気持ちだけに合わせていても、良い関係は作れません。人間と暮らすルールはしっかり毅然と教えないといけないのです。

 

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m1.png昨日またご飯の器を取るとき犬に噛まれました。
オスワリを聞かなかったので、犬をじっと見ながら指と言葉でしてたんですが、ダメでした。これが反撃なんですかね!私は犬の緊張の目で見られると自信をなくします・・・。
骨ガムはオスワリさせてワンと言わせて与えてますが、こんなやり方でいいんですか?
部屋でも外でもそうですが、少し遊び出すと、犬が私の足に顔をうずめて尻尾を振ってくるんですが、どういう意味があると思いますか?犬が手を軽く噛んできたりするんです・・・。
私自身すごく焦っているから、こんなにいろいろ考えてしまうと思うんですが、ほんと犬の事ばかり考えてしかたありません。あお向けもあまりする勇気がありません。(涙)犬のしつけは根競べとは分かってるんですが・・・。


m2.png>少し遊び出すと、私の足に顔をうずめて尻尾を振ってくるんですが・・
 
↑これは「つまんない、もっと激しく遊ぼう!」です。犬の遊びは本来、人間から見るとビックリするくらい荒々しいです。成長期ですから特にそうです。大人になっていくにつれ少しずつ落ち着いていきます。まだまだずっと先ですが(笑い)。
 
>オスワリさせてワンと言わせて与えてますが・・
 
↑ワンと言わせるのは止めましょう。要求吠えを激しくするようになります。スワレ・マテで褒めたあと、あげれば良いです。
 
まずできる事から・・2つ・・とにかくゴハン前に徹底してリーダーウォーク、しっかりマテ・スワレが出来てから与えてください。出来なければゴハンはおあずけです。食べてる途中も頻繁に「マテ」で中断させてください。ケージの中でリードをつけた状態で食べさせればできます。リーダーウォークをしたらそのままケージに誘導すれば良いです。
 
リーダーのおかげで食事ができることを徹底して教え込まなければいけません。
 
それから時間をチョットでも見つけたら、リーダーウォーク(家の中で)してください。鉄の心で望んでください。「嫌がってるかな~」なんて絶対に気遣わないでください。
 
私もかつてサラリーマン時代激務でしたが、家に帰ればテレビも見ずお酒も飲まず、犬のしつけの時間に費やしました。犬もここまでくると、今回はそのくらいしないと変わりません。ご主人にも協力してもらってください。
 
まずは先ほどの2つ徹底してください。ここで踏ん張らないと気持ちで完全に負けてしまいます。少し態度が変わってきたら、あお向けにも挑戦してください。今はリーダーウォークの徹底と、食事前の主従関係の教え・・徹底してください。
 
犬のしつけは私達飼い主の成長でもあります。犬を飼った以上責任もあります。最後は自分で強くなるしかありません。(気持ち)。大丈夫です!少しずつで良いからやり続けることです。できたらまた少し先の進歩を目指す・・先を見すぎるから自信がなくなります。できる事からしっかりやっていけば確実に進歩していきます。
 
では、また頑張って続けてください(^-^)

 

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m1.pngアドバイスをいただいたとおり、「あお向け固め」を頻繁に実施して犬のしつけとスキンシップに、はげんでおります。犬は元気に抵抗してくれております。なかなかに手強いです・・・(^_^;)

本日は、「あお向け固めの際の体勢」についてアドバイスをお願いいたします。犬をひっくり返すのは比較的簡単に行きます。ここのところ戸惑っているのはその後です。

教材にも「目を見る・見させる」とありましたし、狼の写真もそうでしたので、犬の顔をこちらに向けて目を合わせようとするのですが、ここで一段と抵抗が激しくなります。

必死に顔をそむけてます・・・(^^ゞ
苦痛を与えないように意識して力加減を調整し、型をつくるため、マズルを掴んだりほほに手を添えてこちらに向けて、目を合わせます。でも・・必死に眼だけでもそらそうともします(^_^;)

かなり抵抗するので、静かに低く「ダメ!」(もがもがもが←もがく音)、「ダメ!」(もがもがも)、「ダメ!」(もがもが・・・)だんだんもがかなくなり、力も抜けてきますので、こちらも力を抜いて褒めに入りますが・・

撫でたりポンポンと軽くたたくためにマズルから手を離すと顔を横に向けてしまいます。(下半身側の手を離すと体が横向きとなります)ここまでですと、「あお向け固め」がうまくいかないので、繰り返しチャレンジとなるのですが、横向きになった状態でおとなしくなってしまうのです・・目が合わなくなった段階で抵抗が止まります。

手足はそれぞれそろえた状態でだらり、尻尾もだらり、完全に横向きで寝るときの体勢です。体勢は違うのですが、身をゆだねているようにも見えてしまいます。ここで体中タッチしても、唇をめくって歯をチェックしても、耳の中をチェックしても、肉球をプニプニしてもされるがままです。

教材の服従姿勢とも異なりますし、家の近くの老野良猫は人が近づくと、あお向けになってお腹を見せるのですが、それとも違います。目を合わさないって事は服従しているわけではないのかなと思います。

この状態はどうでしょうか。良ければこのまま続けますし、ダメであれば、抵抗をものともせずに目を合わせる事を優先いたします。

今回も長文となってしまいまして申し訳ありません。お忙しいところ恐縮ですが、なにとぞよろしくお願いいたします。


m2.pngあお向けはそれで良いです。犬に対し毅然とした態度を見せ続けることが目的なので、無理に形にこだわらなくて良いですし、急には完成しませんのであせらず続けてください(^-^)

どこを触っても身をゆだねる・・という段階で、犬との信頼関係はある程度作れていますので、そのまま続けてください。あとは、型と音で教えることもすると良いです。教材やHPのリッキーの写真のように、お腹を見せて、前足を折りたたむ姿勢(型)を作ってあげて、「ゴロン」の音・・もちろん褒める。これで犬は覚えていきます。

ただし、何でも短時間で覚える知能は犬にはありませんので、無理強いして関係を悪化させないように注意しましょう。特に犬にとって「あお向けの体勢」は、非常に無防備で怖い状態ですので、慣れて自分から出来るようになるまでは時間もかかります。また犬の背中は人間のように平らではなく、丸いカマボコ状ですので、ちょっと横向き気味になるのは許してあげてください。

もう一度申し上げますが、あお向けもリーダーウォークも、「飼い主の毅然とした態度を見せ、それを犬が認める」ということが目的です。最初は短時間で止め(褒め)、またやり直す・・を繰り返すと、犬にとっても褒められる回数が増えるし、意味が理解しやすいです。まずは型と音で、「良い状態」を教える回数を増やしましょう。

では、また頑張って続けてください(^-^)


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はじめまして。
現在アメリカで夫と二人で6ヶ月のラブラドュードルの女の子を飼っています。

ミニチュアサイズのため現在6キロ程度で、外見もプードルのようにかわいいので私が甘やかしてしまっていたようです。
基本的に夫には絶対服従で、本のオオカミの写真と同じような服従の姿勢を自ら見せるのですが、私はどうも甘く見られているようで。

夫は出張で留守が多いので、私もきちんとリーダーとして認められたいと思い本を購入しました。

本を拝読し、自分の甘やかしに気づかされました。
意味なくじろじろ見る。なでなで、だっこ。話しかける。膝の上で寝てしまったらベッド(クレート)まで抱っこでつれていく。

お恥ずかしくらい赤ちゃん扱いしていました。
散歩で引っ張る(ひどくはありません)、甘噛み、ブラッシング等嫌なことをすると軽く噛む。

一時期甘噛みも少なくなってきたのですが、5ヶ月頃から再び始まり、今まで寝ていたクレートも嫌がって夜中に泣くようになってしまい(無視したら約1週間でおさまりました)反抗期もあるでしょうか?

家での私の態度を改善すると同時に、リーダーウォーク、仰向け固めをはじめたのですが、、、
タイミングとしては甘噛みや、抵抗して軽く噛んできたときに仰向けにしています。

仰向け固めをした初日は抵抗はしたものの、5分て程度でリラックスして目を閉じていたのですが、4日目の今日は隙をみて歯を剥き出して噛もうとしてきました。

犬の性格は明るくて、人間も犬も大好き、私の膝の上で丸くなるのが大好きな甘えん坊なので、もしかして連日仰向け固めをすることで攻撃性を持たせてしまったのではないかと心配です。

生後8週でうちにきた後、私や夫に唸ったときは仰向け固めをしていました。
そのときは比較的すぐに抵抗しなくなったのですが、今回のように攻撃的な表情を見せたのは初めてなので、このまま続けて逆効果にならないか、恐怖心を与えていなかが、とても心配です。

アドバイスをどうぞよろしくお願いいたします。


m2.pngなるほど!ラブラデュードル(^-^)

日本では公認がない犬種でブリーダーもいないせいか、見たことはないんですが6種のミックスなんですね。ラブとトイプーだけでなくコッカースパニエルも入ってるんですね。

さて内容になります。

ご自分の修正点にご自分で気が付かれたので、大変素晴らしいです。犬は可愛いので、そうなってしまうのはごく自然なことです。

しかし、人間がいくら愛情を注いだり、複雑な感情をいだいても犬の知能では理解できません。そればかりではなく、犬の本能の視点でその態度を見て感じているので、誤認して関係が悪くなっていきます。

産みの親犬ですら、そういう可愛がり方はしません。目がまだ開かないころや、ヨチヨチ歩きのころは気を遣ったり舐めたりして丁寧に接しますが、生後1か月過ぎて足取りもしっかりして歩き回るようになると、親犬は今度は毅然と淡々と叱ります。

子犬が巣穴を離れようとしたり、噛み付いて来たり、騒がしく遊ぶような場合は、親犬は軽く噛んだり、あお向けしたり、うなったりして子犬を叱ります。

だから人間が赤ちゃんをかまうような接し方では、犬は正しく理解できないのです。私たち犬の飼い主は、親犬を見習って根気よく犬のしつけをしてあげないといけないのです。そして、成犬になると今度はリーダー犬の指示に従い、厳格な群れのルールに従い生きることを学んでいきます。

だからこれもリーダー犬のように常に毅然と振る舞い、主導してあげないといけないのです。

それだけ分かっていただければ、本当はもう良いんです。意識の中にあると必ず態度やしぐさに現れますので、自然にそれができるようになることが大切です。

あとは時間の問題で、ドンドン犬との関係は深まって良くなっていきますし、物事はシンプルに体現させ、型と音とジェスチャーで教えていけば、覚えてくれます。


では、具体的に見ていきます。

時期的には反抗期に入ってきたかな~というところです。成犬に移行する最後の段階です。ホルモンバランスが変化し、成犬としての権勢本能など色濃く出てきます。

まず、普段の何気ない態度を根本から見直し、自然にできるようになるまで意識しましょう。普段甘やかしをしたままで、そこにリーダーウォークやあお向けを上塗りしても意味が無くなってしまいます。反発も強くなります。

普段から毅然と接するわけですが、「かまってはいけない」ということではなく、必ず主導型で接することです。例えば、オテ(hand)でもスワレ(sit)でも何でも良いので「指示→従う→褒める」というパターンで接することです。できなければ型を取らせて褒めれば良いです。

そういう接し方なら楽しくスキンシップも確保できますし、主従関係が深まっていきます。

意味なく声掛け、オヤツ、ナデナデ、抱っこ・・これらは犬の本能の視点からは従属的に見えるだけなんです。

そして、それらがリーダーウォーク、あお向け、主導型のボール遊びなら、なお良いということになります。

ただ、急に強化してはいけません。今までの関係が急に変化しようとすると犬も戸惑いますし、自分への扱いが変わってくると犬は当然おもしろくないので、反発もします。それはごく自然なことですし、犬のしつけの中では必要な通過点です。

ですので毅然と続けてほしいのですが、無理をしても関係が悪化するといけません。あお向けが難しい時は、しばらくリーダーウォーク中心にしましょう。対面して引っ張らずに、反対を見て無視します。無理に歩かなくても良いです。ジッと止まって無視・・これもリーダーウォークの一部です。

表面上のコントロールではなく、リーダーとしての毅然な態度を示すことを目的にしましょう。犬に合わせない、主導する・・これを見せ続けるから、犬は「この人にはワガママは通じない、言う事を聞いた方が良い」と段々理解していきます。

また、同時に楽しいボール遊びを通じて主従関係を深めるのが良いです。犬は狩猟動物ですから、その本能のはけ口を作ってあげる必要もあります。

必ずボールを投げる前に、sit, waitをさせ、褒めてボールを投げます。できなければ型を取らせて褒めて投げます。また、投げる前にご自分の目を指差し、lookで注目させる教えも良いです。見なければ、犬の下あごをこちらに向けて目が合った瞬間褒めます。

ボールにヒモを付ければ、犬が独占することを防げて、回収の指示を覚えさせることもできます。

最初はそうやって、楽しい遊びを通して、少しずつ自然に主従関係を作っていくのが良いでしょう。それを続けて態度が変化してきたら、あお向けを徐々に強化してば良いです。

噛んだら「NO!」でハッキリ伝え、口を手で閉じます。良い型になったので、褒めてすぐ解放します。解放するとまた噛むので、しつこくしつこく何度も毎日繰り返します。

では、そんな感じでしばらく続けてください。それと散歩も毎日行きましょう。いろんな人、犬、などたくさん見せ社会化させます。外の散歩はストレス解消にもなります。

それでは、頑張って続けてください(^-^)


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我が家は、トイプードル(♂)10ヶ月と、同じくトイプードル(♀)3ヶ月を飼っています。
♂が家に来たのは生後45日、♀が家に来たのは生後80日です。
家族構成は、主人41歳、私40歳、娘14歳、息子10歳です。
 
現時点の問題点
(♂)10歳の息子にだけ威嚇する。
チャイムの音で吠える。
怖がりでお散歩が苦手。
「抱っこ」をする時は「抱っこ?」と聞きます。抱っこしてもらえるとわかっています。
この子はお外の散歩が怖いので、家の廊下で遊んでやります。
持っておいでというと、玩具を持ってきます。
食べるのが好きな子なので、色んな芸もすぐに覚えました。

(♀)人の話を聞いてない(落ち着きがない)=覚えが悪い。
お手などを教えていますが、♂の時や以前飼っていた犬とどうしても比べてしまいます。
 
6:30起床 おしっこ→トイレシートの交換→うんち
7:30 ごはん
8:00 私が家にいる時は一緒にリビングにいます。
目を離す時(家事の間)はクレートに。
ウンチをした後なら、問題ないのでリビングにいる事もあります。
出かけてる間はクレート内です(♂)
♀はまだクレートではなく、ケージの中でトイレとベッドがある状態です。
トイレは出来ているような出来ていないような状態だったので
最初からやり直しているところです。
寝ている時は、そっとしています。2匹ともよく眠る子です。
20:00 ごはん
23:00~24:00 最後のトイレの確認をしてクレートに入れています。
1日のタイムスケジュールはこんな感じです。
遊んでやるのは、私が暇になった時間10:00~11:00頃か食後の21:00~が多いです。
 
私の思いとして・・

・息子に威嚇するようになったのでそれを直したい。

・チャイムが鳴っても吠えない子にしたい。

・息子にも犬について勉強してほしい。

・2頭飼っているので、犬同士がうまくいくようにしたい。
(♂を何事にも優先していますが、本当にこれで十分なのかと思っています)
怖いものが多く、散歩もすぐに抱っこです(♂)
散歩できるようになったらいいと思います。
(溝がこわいので、溝側は歩きません。車も怖がりますが・・・)

♀は逆に何も怖くないので、それをふまえたしつけを知りたいです。
♀が人の話をよく聞くようにしたいです(同じように芸を覚えさせたい)
 
実は、最初にみつけたのは遠藤和博さんのサイトでした。
それを見た3日間だけ半額で、それを過ぎたら3万円超えていました。
でも、違うページから入ると半額で売られている・・・・
それだけでなんだか嫌になってしまい、チョークチェーンを使うということもあって次を探しました。

森田誠さんのサイトでした。金額は遠藤さんのものより安いものの、評判で検索してみると、チョークチェーンのことが書かれてありました。
私はそういうことは望んでなく、振り出しに戻りました。

評判が書いてあったサイトから、堀川さんのサイトに辿り着きました。
私の望んでいたことが書かれてあり、早速注文したのです。
ひとつずつ、進んで行けたらと思います。今の状態よりよくなるといいなと思っています。


m2.pngまずお兄ちゃんプードル君の息子さんへの威嚇ですが、これから少しずつ主従関係を積み上げていってほしいですが、抱っこや外に出さないなどの甘やかしも影響していますので、そのお話からいたします。

トイプードル君は息子さんよりも自分に優位性を感じているのは確かです。(もし叩いたりイジメをした過去があればこれから厳禁です)。

抱っこという行為は、犬に誤解を与えやすいです。

犬の群れは仲間と触れ合う時に、無意識に上位の犬は下位の体の上にアゴや足を乗せてスキンシップをとったり、マッタリ過ごします。つまり体位そのものが関係を表しているのです。抱っこは自分の優位性を意識する体位ですので、緊急時以外は止めるべきです。

息子さんがお母様のヒザの上に乗ってマッタリすることもあるでしょう。犬はそれを見たら嫉妬します。愛情の奪い合いです。トイプードル君にしてみると、ライバル心をそそる存在なのです。

まずはお母様がトイプードル君にしっかりリーダーウォーク、あお向けなどができるようになってから、息子さんにしっかり教えてやらせてください。ただし急に強化すると犬も混乱したり反発もしますので、徐々に強化することと、主導型のボール遊びが良いです。

投げる前にしっかりスワレ・マテをさせてから投げる・・できなければ投げない・・型を作って教えてあげ褒めて投げる・・投げたらヒモを引いて回収し、遊びを主導する。

それなら楽しく遊べて関係も深まっていきます。そういうところから始めましょう。特にゴハンの準備をして、犬に見せてからタップリやると良いです。食べ物で釣っているのではなく、食事を管理されると主従関係がより明確に伝わるからです。

食事中もマテをさせ、いったん取り上げる・・そういうこともさせてください。

ただし、急に強化したり息子さんと犬だけにしてしまうと、犬が噛み付いたりする可能性もあるので、ご両親の監視のもとにさせてください。

それからトイプードル君の散歩嫌いですが、抱っこはいけません。かといって急に大勢の他人に会わせるのもパニックになるだけです。まずは天気の良い日にでも玄関先で遊んだりして、まずは身近な外の世界でたくさん過ごさせてください。通る人や犬や猫や鳥や車など、たくさん見せてください。

社会化というと難しく聞こえますが、「慣れ」です。幼少期に外に出なかったり、嫌な経験の記憶があると外嫌いになります。まずは身近な環境から徐々に慣れさせることです。

たくさんの他人・犬を見せてください。無理にかまってもらう必要はありません。かまってもらい過ぎると、今度は他人に要求吠えをするようになってしまうからです。

配達などのちょっとした来客にも避けないで、むしろリードを付けて犬を連れていき会わせるべきです。犬は慣れていなくて興奮して・・怖くて・・吠えているだけですので、見慣れて経験豊富な環境下ではイチイチ吠える必要もなくなります。

吠えたら、その場で現行犯で型と音の口閉じで何度も何度も教えます。その繰り返しです。家族の誰かにチャイムを押してもらって練習もしてください。そして、叱っても褒めるにしても・・犬が認めている人からされるのと、そうでない人からされるのでは、全然吸収力が違ってきますので、普段の甘やかしをせず、徐々に犬のしつけを強化して関係を作っていってください。

多頭飼いですが↓
> ♂を何事にも優先していますが、本当にこれで十分なのか・・
↑それで良いです。ただし、優先させる意識が甘やかしにだけならないように意識されてください。あくまで「物事の順番」という意識だけで十分です。もし妹ちゃんトイプードルの方が、先住犬を常に威嚇するようなら話はまた違いますが、そうではないのであまり深く意識されない方が今は良いです。

妹ちゃんトイプードルのしつけですが、もうお分かりの通り、犬も人間も千差万別ですから比較しないことです。それと、多頭飼いですから必然的にしつけの時間が足りなくなって、物事を覚えるのが遅れます。それはしかたのないことですから気にされないで、お兄ちゃんトイプードル君の遊びやしつけに参加させると良いです。あるいはそれがケージからいつも見えるようにしてあげると良いです。

そしてやっぱり導入は、主導型の遊びです。ボールを投げる前にスワレ・マテ・・いつでもどこでも主導してあげる・・できたら褒める・・できなければ型を作って褒めてあげる・・ちょっとしたスキンシップでも、意味なく声掛けやナデナデ抱っこではなく、オテでもフセでも何でも良いので「指示を出し→犬が従い→褒める」というパターンを徹底することです。主導する「態度」をしっかり犬に示してください。

落ち着きと集中力が付いていきます。

・・とはいってもまだ生後3か月ですから、求め過ぎず根気よく付き合ってあげてください。多頭飼いですから、家族の協力も不可欠です。お嬢さんと息子さんにどれだけ理解してもらえるか・・がカギですね。

ただし、まずはご両親がしっかり関係作りをして、それを良く見せて教えてあげてから単独で実施させてください。合格できるまでは監視をしっかりしてください。

もちろん今の状態より良くなりますよ(^-^)でも三歩進んで二歩下がることもありますから、一喜一憂しないで根気よく続けることです。お兄ちゃんトイプードル君もまだまだ成長期ですし、2歳くらいまで相手をよく試し観察しますので気が抜けません。同時に、まだ吸収力が強いとも言えますから楽しみながら育てましょう。

では、頑張って続けてください(^-^)


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※これ以降の記事・詳しい解説はサポート会員様のみに公開されています。
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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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