犬のしつけがQ&Aで分かる!

物理的な環境も犬のしつけに影響する


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生後5ヶ月のコーギーなんですが、落ち着きが無く吠えるし、トイレのしつけも上手くいきません。

環境はリビングに放し飼いで、ベッドとトイレを置いています。何が原因でしょうか?


m2.png今まで何度もお話してきましたが、全てのしつけの大前提・・基盤は主従関係です。
しかし今回は、同時に物理的な環境についても一因になっていると思われます。

まず放し飼いは止めましょう。一見、伸び伸びして良いように思われがちですが、間違いなのです。犬にとって人間の住む家、部屋はあまりにも大きすぎて明るすぎて落ち着かないのです。

本来犬は倒木や地中の穴を利用し、暗く狭い場所を巣にします。敵に発見されにくい落ち着ける場所なのです。それは家庭犬になった今でも変わりありません。

ですのでまず、四方が囲まれたハウス、そして更にそれを囲うケージがあれば安心できますし、ケージ内にトイレも設置することでトイレのしつけもスムーズにいきます。また飲み水も常備します。

これが犬にとって、人間の家族にとっても良い環境になります。犬の性質の観点から見ても、しつけの観点から見ても良い要素を考慮しています。

ケージやハウスから出たがったり、入りたがらないのは、まだ慣れていないからです。警戒しているのもありますが、今まで好き勝手に出来たワガママによるものでもあります。

しかし犬は適応力に優れた動物です。その環境は理にかなってもいます。すぐに慣れますので、ハウス内に今まで使っていたベッドを入れてあげたり、ハウスの中でゴハンを食べさせれば、ケージ+ハウスがとても居心地が良いことを理解し覚えます。それまでは見守ってあげてください。

そして普段はケージ内に居させ、家族団らんや遊びや散歩の時に思いっきり遊んだり、スキンシップを取れば良いのです。

またトレーナーによってはハウスに入れっぱなし・・と言う人がいますが、そうするとトイレと飲水が自由に出来ないのと、家族の生活の姿が見えないので社会性が乏しくなるという欠点があります。

常に家に誰かが居る家庭、日中誰も居ない家庭・・いろんな状況がありますが、ケージ内にハウス・トイレ・飲み水・・これがトータルで理想になります。

もちろん無理に犬用の高いケージやハウスなんて必要ありません。ホームセンターにある手ごろな柵を、針金やビニールバンドで組み合わせてケージを作っても良いですし、犬用ハウスの代わりに既製の木の箱でも何でも良いわけです。


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m1.pngボーダーコリー・オス11才を飼っています。
 
以前から無駄吠えが多く、よその犬や猫には攻撃的なのですが人間には友好的な犬でした。
 
今回、家のリフォームのため、犬と3ヵ月ほど会社で生活をしていました、それが原因なのか以前よりも一層無駄吠えも多く攻撃的になり、ヨダレも多く出、従業員や家族にまで唸り、噛みつくようになってしまいました。
 
環境変化でのストレスなのでしょうか・・・?
 
悩んでいたところ、こちらのサイトに行き着き犬種に関わらず効果が得られると言う事に救いを求め、且つ犬との絆を取り戻したい気持ちで相談のメールをいたしました。
 
上記の内容でも、犬には効果が望めるのでしょうか?疑う意味ではありません、もちろん教えに対して実行する飼い主の熱意が重要だと思っています。



m2.png今回は環境変化のストレスも、もちろん原因と思われますが、他にもあるのではと思います。
 
・会社で生活することになり、以前より接する時間が多く、かまい過ぎ(従業員さんからも)になっていなかったでしょうか。また忙しくて、運動不足はなかったでしょうか。
 
・それと気になるのが、「以前から無駄吠えが多く・・」←です。
 
少し主従関係の逆転があったようです。
 
だから今回、環境変化がおもしろくなく、気に入らない事が多くなり、人間にも攻撃(正確には要求)したと思われます。
 
以前から無駄吠えが多かったということで、ずっと主従関係があいまいな状態だったのではないでしょうか。
 
主従関係がしっかり出来ていて、運動も社会化も十分、ハウス周りの環境も正しければ無駄吠えをする要素はありません。もし吠えても飼い主の指示で止めるはずです。
 
良い機会なのでもう一度、犬と家族の良い関係を構築されるのも良いと思います。ただし私のしつけ法は、時間も根気も要ります。表面的な即効性は意味がないと思っています。
 
もっと具体的な過去の接し方や環境など伺えば、より具体的なアドバイスも申し上げられましたが、今日はこれにてお許しください。
 
では、無理せずあせらず頑張ってください。(体罰的になったり、強引なしつけはマイナスになります)。


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m1.png早々のご返信ありがとうございます。
 
現在では、犬共に元の住居に戻れ少しずつですが従来の生活に慣れてくれてきました!環境や対人関係は重要なんですね。
 
ヨダレ・凶暴さ・無駄吠えも減りました。
 今後これをきっかけに今まで以上にペットとの主従関係大切にしたく是非とも堀川様の犬のしつけ方法を参考にしたいと思います。
 
また相談にも乗って下さい。この度は誠にありがとうございました、今後とも宜しくお願い致します。


m2.pngご返信いただきまして、ありがとうございます。
 
犬の知能は低いです。それゆえに感覚が鋭くないと生きてゆけません。
 
ですので環境の変化、相手の態度などにとても敏感に反応します。
 
良いしつけや環境が整えば良い犬になりますし、それができなければ問題行動を起こします。
 
犬はただ素直に環境や本能に従って生きているだけなんです。
 
だから良く「犬は飼い主に似る」、と言われますが、実際には似るわけではなく、しつけや環境がそのまま犬の行動になって現れるということなんです。
 
ですので、環境を整えてあげ、感情的にならず常に毅然と主導してあげることが大切です。
 
では、がんばってください


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m1.png今日は気持ちを新たにお散歩をしたところ、
あまり引っ張らずに犬のお散歩ができました(*^_^*)

夜は寒くなってきたので、どうしてもかわいそうなのと危険かな?
と思い玄関に入れてしまっています。

やっぱりまずいのでしょうか?
(ちなみに玄関に入ると吠え噛みはなくなりおりこうにハウスにはいっています)。ケージはなるべく早めに作ろうと思います。


m2.png色々ご事情はあると思うのですが、やはりできればずっと玄関内が一番良いと思います。広さは関係ないのです。かえって狭いほうが犬は落ち着きます。運動は外で散歩とボール遊びが出来ればそれで良いのです。家の中で動かせる必要はありません。
 
当然犬にとっては家の中に入りたいので、外にいる間は要求とストレスによる吠え、噛み付き、破壊などなど問題行動は出ます。
 
やはりまずは、直接の繋留ではなく「ケージ内に小屋」そして「外ではなく屋内」がベストです。もし家の中がご無理なら、一切入れるべきではありません。そしてなるべく小屋の出入り口を家族が見える方向に向けてあげてください。
 
小屋の上に大きな屋根をもう一つ設置していただきたいです。基本的に冬毛が生える犬種なら冬は強いので大丈夫です。気温に応じて冬毛の量を変えたり、毛の立ち方などを自律神経が調整して体温を確保します。(プードルなどの換毛が無い犬やチワワはひ弱すぎてNGです)。

真冬だけ小屋に毛布を入れてあげれば、それで大丈夫です。あと、ドッグフードを良い物にして、量も増やして脂肪をつけてあげてください。(冬だけ)。例えばユーカヌバ、アイムスあたりが一般的です。
 
危険なのは夏です。とにかく日があたらない面積を多くするために大きな屋根を小屋の上に設置していただきたいのです。まずは、屋内か屋外か。これは決断する必要があります。中と外の行ったり来たりが犬にとって一番のストレスになります。
 
決めてあげれば順応してくれます。(外だと最初は夜鳴きなどするかもしれませんがすぐ慣れます)。ただ前述の通り、直接の繋留ではなくケージで囲うということです。


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m1.pngゲージに入れるとトイレシートを破ったり、カリカリかじったりしますが、そんな時は見てみぬふりでいいのでしょうか?

それとハウスというか寝床(クッション)と、トイレが入るくらいのゲージ(高さ60cm横80cm奥行き50cm位)なんですが大丈夫でしょうか?色々不安なもので、すみません。


m2.png全ての物事は型と音で教えます。そうしないと何が良くて何が悪いことなのか、犬にはさっぱり分かりません。もちろん何度も申し上げてきたとおり、主従関係ができていないと言う事を聞こうともしません。

知らん振りして何気なくケージのそばに居て、現行犯を見つけたらすかさず首輪を軽く引いて「ダメ」・・そこで褒める・・次にワザと物を見せる・・再び噛んだら首輪を軽く引いて「ダメ」・・褒める・・再度見せて噛まなければ褒める・・この繰り返しで、何が良くて何が悪いのか理解できます。

甘噛みや吠えの教え方も同じ事です。

また噛んで良い骨ガムを与え、それを噛んでいるときは褒めます。それからストレス発散、運動のために散歩の時間も必要ですし、ヒモ付ボール遊びもしてください。(ストレスを取り除く配慮も)。

ケージは狭くても問題ありません。しかしクッションだとあまり意味がありません。四方が壁になっている暗いハウスだから安心できるのです。ケージは無理に犬用の高価なものでなくても、ホームセンターに売っている一枚物の柵を買って、今ある物に継ぎ足せば良いです。針金やタイラップ(ビニールバンド)でつないでいけます。

ハウスも同様で、既製の木の箱でも何でも良いわけです。

では、しつけ頑張ってください。


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m1.pngゲージですが、中にハウスがわりに箱を入れたのですが横のトイレのほうに入ってしまいます。

ので箱をのけて以前のようにクッションにし、ゲージ全体にかけるカバーがあるのでそれをかけているのですが、どうしたら良いでしょうか?


m2.png犬は慣れるまで何でも警戒して怖がります。できれば箱のままで、その中に以前のクッションを入れてあげたり、箱の中でゴハンを食べさせると良いです。居心地の良さが分かれば入るようになります。箱に入ったら「ハウス」で褒める・・あるいは抱えて箱に入れて「ハウス」で褒める・・(これも型と音)。

カバーでも良いですが、どちらかと言えば、やっぱり箱です。

何事も根気良く教えないと結果は出ないです。楽なほうを選べば楽ですが・・これ以上は申し上げません(笑い)

では、また頑張って続けてください(^-^)


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m1.png先日は犬のしつけアドバイスありがとうございます。
またトイプードルとチワワの多頭飼いについてです。
 
早速サークルを2つ注文しようと思っているのですが、サークルの置き場所や環境について教えてください。

来客時に慣れるためにも設置する場所は居間でいいでしょうか?今まで自由にしていたので、初めは鳴くと思いますが、その都度吠える口を閉じて「シー」とやるのを繰り返して、大人しくサークルにいるようになるまで根気よく続ける・・・といった感じのトレーニング方法でいいでしょうか?

また、今のところ2匹でトラブルがありますが、2つのサークルはお互いに見える居間に置いていいでしょうか?
また、放し飼いはダメとのことですが常にサークルに入れておくという形でしょうか?

犬はどんな時にサークルから出してもいいでしょうか?在宅時も常に犬をサークルに入れておくのはかわいそうな気もしてしまうのですが・・・
 
あと、チワワですがいつも家では人間にベッタリです。すぐに膝の中に入ってきますし、私が寝ていれば横にピッタリくっついて寝たり、おなかの上に乗ってきて寝たりといった感じです。こういった行為も良くなかったのだと思います。

でも、ついつい犬を触りたくなってしまうので、お座りや待て等の指示を従わせてからにしようと思います。
 
ちなみにリーダーウオークですが、私が勝手にどんどん歩くので、チワワはややひきずられている時もありますが、それでも大丈夫でしょうか?
 
今まで犬の為に良かれと思ってやっていたことも逆に犬にストレスを与えることになっており、それが原因でおこってしまった問題行動を止めようと私が感情的になり手をあげることで、ますます良くない方向へいってしまっていたのだと思います。やれるだけのことは頑張ってやってみようと思います。

しばらく頻繁に、犬のしつけアドバイスをいただくことになってしまうかもしれませんが、よろしくお願いします。


m2.png↓ぜひこのようにしてください。ただ、来客と犬のしつけ同時にするので、良くなるまで大変ですのでそれはご覚悟ください。
 
>来客時に慣れるためにも設置する場所は居間でいいでしょうか?今まで自由にしていたので、初めは鳴くと思いますが、
>その都度吠える口を閉じて「シー」とやるのを繰り返して、大人しくサークルにいるようになるまで根気よく続ける・・・といった
>感じのトレーニング方法でいいでしょうか?
>また、今のところ2匹でトラブルがありますが、2つのサークルはお互いに見える居間に置いていいでしょうか?
 
↓犬を中心に考える意識を変えなければいけません。そのお気持ちがあると無意識のうちに従属的な態度を取ってしまいます。
 
>どんな時にサークルから出して・・

もちろん家族団らんの時は出して、スキンシップをとってください。それ以外の時はケージ内です。その方がお互いに良いのです。
 
ただし、今までのような接し方ではなく、昨日お話した指示→行動→褒める・・これにしてください。
 
ヒモ付ボール遊びも良いですし、あお向けも良いです。そのほうが楽しくスキンシップでき主従関係もできるわけですから、一石二鳥です(^-^)
 
>リーダーウオークですが、私が勝手にどんどん歩くので、チワワはややひきずられている時もありますが・・
 
↑このくらいの態度・・主導性は必要です。ただ、ムキになって対面して引っ張ると、敵対心や信頼関係の問題になりますので、そこだけ少し気をつけてください。
 
今までは、「抱っこ癖」と「自分で外を歩く事の怖さ」(経験不足)もあったので、嫌がった部分もあります。
 
主従関係を構築しつつ、外の散歩の練習も平行して徐々に行ってください。
 
私のお話は、技術的に難しいことは何も無いと思います。やるべきことはとてもシンプルです。問題は飼い主さんの意識改革なのです。

人それぞれ価値観がありますから急には無理です。それで結構です。しかしHPや本書を何度も読み返し、犬の本能や習性、現実を少しずつ理解していく事はできます。
 
少しずつで良いので、あせらず楽しく続けることを意識して、がんばってください(^-^)


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※これ以降の記事・詳しい解説はサポート会員様のみに公開されています。
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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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