犬のしつけがQ&Aで分かる!

1歳から成犬(2歳)のしつけ


p7.pngm1.png他の犬のしつけ本などで読んだのですが、「1歳までは成長期だからしつけをしっかり・・」とあったのですが、1歳以降はしつけは必要無いのですか?


m2.png明らかな反抗期は過ぎましたが、急に大人にはなれません。まだまだ相手を試す行動をよく見せる時期です。

もちろん、犬の特性からしてそれは生涯続きます。相手が自分にとってどういう存在なのか・・
それを非常に重視します。ですので優秀な盲導犬ですら、相手によってはまったく言う事を聞こうとしません。それが犬の本来の姿です。だから犬のしつけは生涯必要ですし、別の言い方をすれば何歳からでも犬のしつけは出来るのです。

今は生後1歳までのしつけの集大成・・そんな時期です。また知能も高くなってきていますので、従属的な素振りを少しでも見せると、見抜かれてしまいます。

群生動物としての本能が色濃く出てきますので、今まで以上に毅然とリーダーらしい振る舞いが必要です。またこの時期は、体の大きさは完全に成犬になっていますが、そこから骨格や筋肉を充実させるために運動量も活発になってきます。

知能が高くなってきて、体力もあれば、破壊などのイタズラ・散歩の引っぱりなども注意しなければいけません。

知能も高いし、体もしっかりしていますので、外に連れ出しボール遊びやドッグスポーツも良いですし、他の犬や人と遊ばせたりして色んなことを学ばせ、心身共に充実させてあげましょう。




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m1.png雑種、2歳、オス、体重18kg
家族構成 私・妻・長女・長男・次女・次男
昼間は、自宅駐車場の一角の3m四方のサークル内。夜は玄関内でケージを置いてあります。
散歩中の引っ張り。無駄吠え。催促する(家族の姿を見るだけで相手をしろと要求)。

m2.png2歳ですと本格的な反抗期は過ぎましたが、成犬への移行期ですので、まだまだ相手を試す時期が続きます。

やはり無理に引っ張るのは肉体的にも精神的にもマイナス効果のほうが多いです。「臭いを嗅ぎ回る」と言う事は動こうとしているので、リードを短く持ち「動きを制限する」という感覚でいいと思います。「犬を思うがままに動かさない」という事が目的です。最初は家の中や敷地内で練習すると良いでしょう。

また、トイレを済ませたあと散歩に出るのも良い事です。あせらず、無理せず、「毎日少しでも進歩すれば良し」というくらいの大きな気持ちで望んでください。

散歩中や運動あとに無理に引っ張ったり、仰向けでノドもとを強く押さえ過ぎると、呼吸のバランスが崩れ嘔吐しやすくなります。(犬は人間のように汗をかいて体温調節ができず変わりに呼吸で調整します。)

また、今までの環境が急に変化したので戸惑いがあったと思います。(それだけ自分本位で暮らしてきた)これも同様ですが、無理せず・あせらずです。ただし毅然とした一貫した≪態度≫は素晴らしいと思いますので続けてください。いずれにしても散歩中や運動後の呼吸が荒いときは「仰向け」は無理せず「リーダーウォーク」中心でいいと思います。

大切なのは「接し方」です。「飛びつき」などの要求に対しては毅然と無視してください。そして、家族の指示に従ったら褒めてあげてください。「座れ」でも「お手」でも何でもいいです。何か指示を与え、出来たら褒める(撫でる)を基本にしてください。

また、ボール遊びや何かを引っ張りっこしたりする遊びでは、必ず子供さん達が主導になるようにしてください。例えば、ボールを途中で取り上げ、「待て」をさせるとか、引っ張りっこでは必ず「人間が勝つ」という形にしてください。重要なのは犬の要求に合わせない、ご家族全員が一貫した態度でリーダーシップをとることが重要です。そうする事によって犬が「自分のわがままは通用しない、家族の言うことを聞かなければ」と認識したならば、犬は喜んで言う事を聞くのです。

無駄吠えならば、軽く口をつかんで「ダメ」と静かに伝え、吠えが止まったら大いに≪褒める≫、を繰り返します。「飛びつき」に対しても同じです。

どうかあせらず、少しずつ、ご家族全員で楽しみながら一歩一歩進んでいかれるのが良いと思います。何事もそうですが毎日少しずつの積み重ねは必ず結果に比例します。


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m1.png柴犬の雄、1歳9ヶ月を飼っています。ペットショップで生後3ヶ月で購入し、8ヶ月くらいで去勢しています。

散歩時は、引っ張りと立ち止まり(臭い、マーキング)がありますが、チョークチェーンをしているせいか、それほど苦にはなりません。

殆ど吠えず、他の人や犬にも全く攻撃的ではなく、なつっこいくらいです。しかし、飼い主に対して、本噛み(に思える)をすることがあり、内心、恐怖心があります。

例えば、ガムのようなおやつをあげた場合に、それに近づくと威嚇し噛みつきます。拾い食いをして、それをとろうとすると噛みつきますので、食べさせてしまいます。自分のテリトリーがあるようで、そこに手を入れたりすると噛みつきます。

ノミ退治の薬をつけようとすると、ウーとうなり、かもうとします。おやつがあればよく命令には従いますが、無いとほとんど従いません。

噛みつきさえなければ、まあ、いい子なのですが、人(犬)が変わるような感じで、目つきまで変わります。

こういう犬は、どうしようもないみたいなことを言われたり、専門家に相談するというようなことをしつけ本で読んだことがあります。

このような犬でも、喜んでいうことを聞けるようになるでしょうか?
それとも、専門家(しかし、誰に頼めばよいかもわかりませんが)に頼むか、諦めるしかないのでしょうか。アドバイスをお願いします。


m2.png内容を拝見する限り、明らかに主従関係が逆転してしまっています。
 
本気では噛んでいません。柴犬と言えど本気で噛んだら指の骨は折れます。
 
ただ怒っているのは間違いないです。
 
下位の者に触られたり、自分の物にチョッカイを出されれば、上位は面白くありません。
 
メールで拝見する内容は全て主従関係が逆転している証拠になります。
 
まず、プロトレーナーに頼んでも、「そうなってしまうと無理」と言う人もいますし、トレーナーに預けて一時的に直っても、飼い主さんが変わらなければ、また元に戻ってしまいます。犬は相手を見て感じて、それに反応しているだけだからです。
 
そして強い者が生き残り、子孫を残すからその種族が繁栄する・・その自然の摂理に従ってシンプルに生きているだけです。
 
飼い主さんご自信の努力で主従関係を築かなければ、永遠に同じ事の繰り返しになります。
 
もちろん努力に結果は比例しますが、直すまでは簡単ではありません。
 
特に飼い主さんが恐怖心を持っている間は、無理です。犬は相手の精神性や感情の状態を、とても敏感に感じ取ります。興奮や恐怖は、脳波や臭いで伝播することが科学的に証明されています。
 
全ては飼い主さんの強い気持ちしだいです。
 
これからも何度も壁に当たるでしょうが、あきらめず怖がらずやり続けるご覚悟があるかどうか・・
 
それが全てです。
 
今までの主従関係が変わるわけですから柴犬君も必死に抵抗します。
 
でも負けずにできるか・・
 
私の手法は技術的には難しいことは何もありません。ただし精神的には強くならなければいけません。
 
しつけグッズやおやつを一切止める・・意味無く声をかけたり、触ることも一切止める・・犬を気にかけることも一切止める・・それが出来るでしょうか・・
 
今までのしつけ法や犬に対する先入観も全て忘れる・・長い長い根競べが続きます。
 
では、がんばってください(^-^) 犬のしつけとは、飼い主さんの成長でもあるのです・・


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m1.png*愛犬について
・Wコーギーペンブローク。6ヶ月。メス。1頭飼いです。
・1ヶ月前にブリーダーから購入。それまでは母親・兄弟犬他40頭程と暮らしていたようです。
ワクチンが1回しかされていなかったため、散歩は今年に入ってからです。ブリーダーは散歩もせず、日中留守番させていたため、社会化が微妙。うちで飼い始めてからはバッグに入れて散歩はしていました。 もともと甘えん坊でどこでも触らせてくれていたので、あお向け固めは一日何度もしていますが、うっとりと目を閉じてされるがままになっています。

*問題の内容

1.散歩の引っぱり癖
リーダーウォークを実施しているのですが、特に家に帰る方向に引っぱりが強く、普通に散歩に出ると何時間も家に帰れません。毎日何時間も散歩に出ることは難しいので、家の周りや家の駐車場をぐるぐると散歩(リーダーウォーク)をしてるのですが、これでいいのでしょうか?

説明通り、目もあわせず、方向やスピードも変えて、ぶつかっても知らん振りで歩いているのですが、しゃがみこんだりして抵抗します。外に出ると興奮するのか引張りがひどくなります。

2.トイレのしつけ
現在、時間を見てトイレさせる時のみトイレサークルに入れてます。クレート内で便意があると足でクレートをカリカリして教えてくれます。(部屋に放してる時は自分で行った事がありません。)トイレではするのですが、その後うんちを踏んでしまいうんちまみれです。
改善するにはどうしたらよいでしょうか?(留守番時や、気づかなかった時)

将来的には堀川様のようにサークルの中にクレートを入れたいと思っています。ですが、現在そうするとクレートの中までうんちだらけになってしまうためできません。

3.犬と過ごす時間について
私は専業主婦ですので、ほぼ一日家にはいるのですが、どれぐらい犬をかまってあげたらいいのかわかりません。現在は下記のような感じですが、少ないでしょうか?朝・昼・夕方・夜、トイレに出して、出たらしばらく遊ぶ。(家の中で放す)家事がひと段落してから(時間は毎日違いますが)散歩30分~45分→グルーミング15分~20分→遊び15分~30分。夜、子供が寝てから少し遊ぶ。それ以外は、基本的に無視。

ハウスの中でものをかじったり、足をかんだりしているのでストレスがあるのでは?と気になっています。

まとまりの無い文章の長文で申し訳ありませんが、アドバイスお願い致します。


m2.pngさてコーギーちゃん、6ヶ月ですね。少しブリーダーにいた期間が長かったと思いますが、過去は忘れましょう。ブリーダーもショップもビジネス優先ですのであまり期待しないほうが良いです。

ただ兄弟他の頭数が多いなかで暮らしたので、孤独に過ごした犬のように怯えや攻撃性はあまり強くなく、集団生活のルールもある程度学んできたと思います。


>1.散歩のひっぱり癖

無理に遠出される必要はありません。多少なりとも、人通りや犬と会う機会があれば良いです。またお休みの日でも、たまにドッグランにでも行くのも良いと思います。(無理に行く必要は無いですし、行っても最初はリードを付けたまま様子見させて少しずつ慣れさせてください)

引っ張りがあまりにも強いときは、ムキになってコントロールしようとせず、その場で止まって無視してください。

落ち着くまで歩かない→これもリーダーウォークの一部です。リーダーウォーク=歩く、と思われなくても良いです。「犬の好き勝手にできなかった」、という事実を体現させるのが目的です。飼い主さんの態度を見せるのが目的です。

コーギーちゃんでも本気で引っ張ると結構強いと思います。腕が辛いようでしたら、リードを腰に縛ると良いです。そして手でコントロールします。

散歩に出る前に、落ち着くまで家の前でリーダーウォークをしばらく続けると良いです。そして「ツケ」の練習をしてみましょう。主従関係があまりにも逆転している場合は、声をかけず完全無視が必要ですが、ちゃんと「あお向け」を受け入れているので、主従関係はすでにある程度理解しています。

ですので、声をかけて「ツケ」の練習をしても大丈夫です。何度もお話しましたが、「型」、「短い音」、「ジェスチャ」の3点セットで根気良く教えます。散歩でなくでも家の中での生活のあらゆる場面で出来ます。ふとした瞬間にそばに居れば、すかさずしましょう。

まずは型をとらせます。首輪をつかみたぐり寄せる、あるいはリードをたぐり寄せる・・人間のとなりに付けます。(左か右か決めたほうが良いです)となりに付いた瞬間、足をポンポンとたたき(ジェスチャー)、「ツケ」(音)・・※そして褒めてください。最初は自ら付いたわけではないですが、体が付いている事実はありますので、褒める事で覚えるようになります。

これを何度も何度も繰り返します。(オヤツやオモチャで釣らないでください)。

> 2.トイレのしつけ
> トイレではするのですが・・

↑上手くいっているようですね。音の関連付けを続けてください。

>うんちを踏んでしまいうんちまみれです。

↑これは、しばらくの間、大目に見てあげてください。犬は本来キレイ好きです。本当はコーギーちゃんも汚れたくはないのですが、まだ幼く少しでも興奮すると、そこまで神経が回らないのです。

月日が経つにつれ落ち着きが出てきて、ウンチやオシッコはちゃんと避けて歩くようになります。本来はキレイ好きなので、大丈夫です。 でもしばらくはガマンです(^-^)

> 3.犬と過ごす時間について

現状でちょうど良いと思います。一番いけないのは、要求吠えなどに応じて、かまってしまうことです。遊びやグルーミング時も、しつけの要素を取り入れてください。マテ、スワレ、ゴロン・・その状態でグルーミング。オモチャやボールで遊ぶ時も頻繁に「ダセ」など指示して、独占させない。

> ハウスの中でものをかじったり、足をかんだりしている

↑これを気にして、かまったりしないでください。家事などの時間はかまってもらえない、ということはハッキリ理解させる必要があります。

噛んで良い物は与えてください。ただし、布製のぬいぐるみや、ゴム・プラスチック製はあまりおすすめしたくないです。ちぎったり、壊して、破片を飲み込んでしまう場合があります。食べても大丈夫な、骨ガム素材のものがおすすめです。歯の生え変わりはもう終わったかもしれませんが、まだアゴと歯の発達は続いていますので、噛む行為そのものは自然です。

また幼い時期は、退屈な時間をどう過ごしていいか分からないので衝動で色んなことをしたがります(^-^)でもこれも、月日とともに落ち着きが出てきますので長い目で見てあげてください(^-^)ただ、たまには全力疾走できる場所などで、自由運動をさせストレス発散も必要です。ドッグランも良いですし、砂浜や空き地でも長いリードがあれば安全に自由運動できます。公園は規制が色々あるのでご注意ください。

>足をかんだり・・

↑これがあまりにも頻繁な場合や、出血するまで続けるようですとアレルギーの場合もあります。(コーギーはアレルギーはそれほど多くはないですが)。あまりシャンプーはしすぎないほうがいいです。人間の感覚で頻繁に洗うと皮脂に必要な油分・水分がなくなってしまい、特に乾燥する冬は顕著です。お湯でしぼったタオルで拭いてあげるのが一番です。ウンチまみれになった時は、仕方ないですが洗剤をなるべく使わないほうが良いです。

今回は以上になりますが、とにかくあせらない、期待しすぎない、興奮して感情的にならないことを心掛けてください。犬の知能は低いです。それを受け入れてあげてください。そしてそこから少しずつ進歩できるようにコツコツ継続することです。

元気盛りのお子さんがいらっしゃるので、そのへんは良くご存知だと思いますので心配はしておりませんが(^-^)


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初めまして。我が家の愛犬<1歳半、雑種>の問題行動は「無駄吠え、飛びつき、落ち着きがない・・・などなど」です。以前、ドッグランに行ったところ、しっぽを後ろ足に隠し隅っこで逃げ惑ってる姿を見て本当にかわいそうになってしまい<何とかしなければ...>と思い本気で犬のしつけを考え始めました。

そこで早速「2秒でおりこうさん」のフレーズに魅かれDVD購入<今考えれば安易な行動でした・・・でも早くおりこうさんになってほしくて・・・つい・・>もちろん鎖の首輪もです。やはり効果はすぐにありました。しかし、アイコンタクトも一切なくなってしまいました。<あれ~前はもう少し私を見てくれてた気がするけどな~>と思いつつ続けていくと、効果があった散歩中の引っ張りが復活。DVDについてきた本にも{アイコンタクト}は大切って書いてあったけど、どうやってやればいいの???

私は混乱しました。投げ出したくなる気持ちをおさえ再びネットで検索。オオカミの習性を生かしたやり方に興味を持ち、主人はDVD買ったばかりなのに・・・と少し不満気でしたが軽く無視して本書を購入しました。
 
家族構成は、父、母(私)、子供3人(女の子7.5.3歳)長女は飛びつかれながらも「かわいい」といって遊んでくれますが、下の子2人は怖がってまったく触れません。

犬の散歩などの世話は主にわたしがやっています。私も仕事をしており、いつも夕方4時過ぎに散歩に行く流れになってます。15分ほど町内をぐるっとまわり庭でボール遊び。といってもずっとボールを独占している状態ですが・・・<あのコング買います>。その後ドッグフードをあげて、終了。<こうやって書くと全然かまってあげてないのがわかりますね...(汗)>

伝えるのが遅くなりましたが、犬は屋外で飼っています(裏庭)。玄関が北側にあり裏庭が南側にあります。出掛ける姿は見えませんが、車の音でかえってきたことがわかるらしく、<かまってくれ~>と要求吠えします。家はDIYが好きな主人がつくり、5メートルほどの範囲で行ったり来たりできる仕組みです。本にも屋外はあまりお勧めしていないようでしたが、外にもケージを作れば大丈夫でしょうか?できれば今までのように屋外飼いを希望したいのですが・・・。
 
そして、早速昨日からリーダーウオークを始めました。まずは裏庭で試すと犬の頭の上に???がたくさんあるのがわかりました。<なんだかいつもと違う・・・>という感じでした。だいぶ引っ張らなくなったので道路にでると行きたい方向に行くがすぐに戻ってくるようになりました。でも、あまりにも方向転換をしていたので、なかなか前に進めないのですが・・・。
こればかりは、回数を重ね、粘り強くやっていくしかないですね!
 
仰向け固めは最初は緊張していましたが3度目には力を抜いてくれました。しかし家の犬は大きいので、タイミングと気持ちが合わないとなかなか上手くいきません・・・。
これも時間をかけて焦らずやっていきます。
 
私は犬を飼うのは初めてで、何もわからず今に至ってしまいました。せっかく家に来てくれたのなら幸せになってもらいたい、と思います。今日からがんばって犬と向き合っていきたいと思います。
また、気持ちが折れそうになったらメールします。


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○○ちゃんは素性が良い犬です。外飼いによって過度な甘やかしがなかったこともプラスになっていますが、家族に対して噛み付きや威嚇がないので良い犬です。
 
犬の飛びつきや無駄吠えは、教えられなければ犬は当たり前のようにやります。これから主従関係をしっかり作りつつ、物事を型と音の体現で根気良く教えていきましょう。
 
まず外飼いのお話からです。
 
物理的な環境につきましては、まず5メールの自由なスペースは2メートルくらいに区切ってください。犬には広いスペースが良いだろう・・と考えがちですが、テリトリーの大きさに比例して犬のストレスも大きくなります。
 
本書でもご紹介したとおり、大きい犬であれば2メールくらいのケージ内に四方天井が壁になったハウス、トイレ、水ボトル・・この4点セットを基本にしてください。直接鎖やワイヤーでつなぐのは止めましょう。動ける範囲が広くても直接つながれていると、犬は「何かあっても逃げられない」ということを感じストレスになります。
 
ケージであれば「敵は簡単に入れない・何かあったら逃げれる」という安心が生れます。
犬は狭くて暗い場所が好きなので、ゆっくり寝たり隠れることができるハウスは必須です。出来るだけ家族の生活が見える向きに出入り口を向けてください。
 
冬はケージ内に直接雨風が吹き込まないように暴風壁を作り、ハウスに毛布を入れてあげてください。
また犬は日本の冬よりも夏の方が辛いです。夏はハウスやケージの天井にもう一つ大きな屋根かスダレを付けて直射日光が当たらないようにし、風通しの邪魔になる障害物も無くしましょう。
 
次は接し方です。先ほどもお話したように、外飼いは過度な甘やかしや、かまい過ぎが必然的にないのがメリットなのですが、反対に言うと教える機会が減って社会性が不足します。
 
と申し上げると、「もっとたくさんかまってあげなきゃ・・」と思われるわけですが、意味無くかまう・・というのが犬に誤解を与えてしまいます。ジロジロ見つめる・声かけ・オヤツ・抱っこ・ナデナデ・・・犬をチョットかまいたくなると、皆さんそうしてしまうのですが、それらは全て犬の本能の視点から見ると「従属的」に映ってしまうのです。
 
それを繰り返すと、犬が主従関係を誤認したり、興奮しやすくなる・・だから無駄吠え、飛びつきも出てきます。
 
「じゃ~かまっちゃいけないの?」という事になるわけですが、「意味無くかまう」という事がいけないので、「主従関係が保てる」あるいは「主従関係が作れる」接し方にすれば、良いわけです。
 
もちろんそれが、あお向け、リーダーウォーク、主導するボール遊びなら一番良いわけですが、ちょっとかまいたい時は、オテでもスワレでも何でも良いですから必ず、「指示を出す→犬が従う→褒める」。このパターン要素を必ず入れる! ということを意識してください。
 
犬が出来なければこちらから型を作って教えてあげる・・褒める。そうすれば良いわけです。
 
では個別のお話です。
 
あらゆる教えがそうですが、犬の低い知能に対して複雑なテクニックを使っても理解できません。プロ達が使う高度な調教は、一般の人がDVDを見た程度ではできませんし逆効果になります。また私はそういうテクニックは必要なく、むしろ一般の飼い主さんには関係作りを軽んじてしまいマイナスになると思っています。
 
シンプルに体現させる。しつこくしつこく型と音で教え続ける・・それが一番です。(悪い型を止めて良い型をとらせて褒める)。そして同じ教えをしても主従関係を犬が認めていないと、聞く耳すら持ちません。ですので、大前提は普段の態度、あお向け、リーダーウォーク、主導するボール遊びによる関係作りだということは意識してください。
 
まず犬の飛び付きのしつけです。お嬢さんと奥様で協力して教えましょう。犬にリードを付けて奥様が持ち、知らん振りしてください。犬の前にお嬢さんが立って、胸の辺りをポンポンたたいて誘って、犬が飛びつきたくなる状況を作ります。奥様は知らん振りしつつ犬の動きを良く見て、犬が飛びつく素振りを見せたら「ダメ」と同時にリードを引きます。そしてそのままリードを引くか首輪を引いてマテを指示でさせます。できればスワレもさせます。そこで褒めてください。
 
多少犬に前進する力が残っていても、首輪をつかみ固定し、マテかスワレの声かけで型をとらせ褒めます。この繰り返しで犬は覚えます。更に良いのは、犬が飛びつく素振りを見せたら「ダメ」と同時にリードを引いて、あお向けできればベストです。
 
主従関係を明確に示すために態度を意識してください。そして、先ほどの手順が浸透してきたら、今度はお嬢さんが犬の前に立ち、飛びつく前にスワレ・マテの指示を出し、出来たら褒める・・この繰り返しで更に強化されます。怖がったり興奮したりしないで毅然と態度を示し続けると犬は、ちゃんと感じ取ります。犬が根負けするまで毎日毎日続けることです。
 
主従関係がしっかり出来てくると、それだけで無駄吠えも飛びつきも無くなる場合も多いですが、やはり体現でシンプルに教えないと理解できない犬も多いので根気良く教えていきましょう。
 
次は無駄吠えです。これも吠えたくなる状況を作ります。まず奥様かご主人が犬のそばに居て、一切かまわず知らん振りします。それだけでも吠える場合もありますし、ワザと犬の見えるところで誰かが犬を無視して遊びます。あるいは誰かが出かける素振りで外出してすぐ帰宅する・・という感じで犬が吠えたくなる状況を作りましょう。
 
後は吠えたら、型と音でシンプルに教えるだけです。必ず現行犯でその瞬間に叱ります。「ダメ!シッ!」と同時に吠える犬の口を軽く手で閉じます。当然吠えは止まります。悪い型が止まり良い型が出来たので褒めます。ひたすらその繰り返しです。
 
そして、犬の前で知らん振りしたり遊んでも吠えなければ、「シッ!」と声かけして「○○良い子!」で褒めます。
 
褒め方は全ての教えで共通ですが、ナデナデしないでポンポンポンと軽く頭や体をたたいて毅然と声かけしてください。高揚したかん高い声でナデナデは従属的に映りますし、興奮をあおってしまいます。
 
次はリーダーウォークですが、リーダーウォーク=犬の散歩ではありません。私のリーダーウォークは主従関係を構築するための手法であり、毅然とした態度を犬に示すことが目的です。ですので時間が少しでもあれば、お庭で頻繁にやっていただきたいです。あお向けもそうですが、ゴハン前に入念にやると、より主従関係が明確になります。
 
もちろん犬の散歩は、リーダーウォークの要素をしっかり取り入れます。距離を歩く事は考えないでください。運動は家でボール遊びでも良いわけです。最低30分以上は、外の世界を見せてください。他人、犬、猫、車、自転車・・外の世界の心地良い刺激に触れるだけでもストレス解消に大いに影響があります。慣れる事で普段のストレスも全然違ってきます。
 
そしてヒモ付ボール遊びを必ずやってください。与えっぱなしは犬の独占欲が強くなり、主従関係にも影響します。独り遊びにさせないで必ず人間が犬を主導します。しっかりスワレ・マテをさせ、人間に注目させます。出来たら褒めてボールを投げます。出来なければ型をとらせて褒めて投げます。スワレ・マテの指示を出しボールを投げるくらいなら、犬を怖がっている子供さんにも出来ます。
 
そして、アイコンタクトのお話しにもなりますが、ボールを投げる前にご自分の目を指差して「ミテ」を覚えさせると良いです。見なければ口を手でつかんで顔をこちらに向けます。目が合った瞬間褒めてボールを投げます。
 
それを繰り返すとミテを覚えますし、アイコンタクトや飼い主に注目する事を覚え、主従関係が深まっていきます。
 
投げたらヒモを引いて回収し、コイなどの声かけを関連付けると覚えます。いずれはヒモ無しでも、犬を呼び戻して手の平にダセの指示でボールを出させ、回収できるようになります。
 
(その他)
 
ドッグランなど積極的に行ってください。他の犬との接触があまり無い犬が、急にドッグランで放されれば怖がるのは当然です。最初は飼い主さんがそばにいて、必ずリードを付けてください。慣れた様子を見ながら、徐々に他の犬に挨拶してもらいましょう。ベテラン犬と多く触れれば、挨拶の仕方など徐々に覚えていきます。急に接近させ怒られてトラウマにならないようご注意下さい。
 
以上、あまりお話しすぎると混乱されると思いますので、今日はこれくらいにしておきます。一番は犬との関係作りを重視してください。それを大前提にして、物事は型と音でシンプルに教え続ける・・
 
○○ちゃん良い犬ですし、一歳半ですから知能もだいぶ付いてきています。
やり続ければちゃんと結果は出ますから大丈夫です。
 
では、頑張って続けてください(^-^)


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【犬のしつけの問題内容】
散歩はほとんど引っ張る。止まれば時計回りに戻ってくるがまた引っ張ってしまう。庭でリーダーウォークするとまだいいが散歩中にやると引っ張り合いっこになってしまう。庭で仕切ってからリードをつけて脚足行進やると諦めたようにちゃんとついてくる。前足は触ると噛む(嫌がる)問題行動の見本ぴったりの犬。

仰向けはかなり抵抗するほとんど従わない。他人にはものすごく吠え立てるただし、散歩やリードをつけているときは他人でも吠えることはない。散歩中などでよその犬吠えることはない。目標は堀川さんの犬のようになることですが、いろいろご指導いただけると幸いです。今は散歩中のウンチを自宅敷地内でやらせたいと思っています。1か月前に2日間散歩しないでいたことがあったがそれでもウンチしなかった。

犬種:北海道犬
年齢:1歳7か月
性別:オス 茶色 体重17kg
他の犬:無
家族:夫婦2人 夫50歳(私) 妻50歳
愛犬の同居時間:朝または夕の散歩30分から1時間のほか夜9時ごろ玄関(1m四方)に入れて翌朝まで。
(居間の入り口を仕切して居間に入れないようにしている)(玄関に入れるのは3か月ぐらい前からそれまでは外に繋留)
時々外出時に車に乗せる。車に乗ることは喜ぶ。

【過去の接し方】
①スキンシップ:散歩をするくらい
②遊び:噛むおもちゃ(ゴム製の穴の開いたボール)すぐに噛み切ってぼろぼろ一部食べてしまう。
③犬のしつけ:車で30分の訓練所で約半年2週に一度。飼い主参加で訓練受けた(散歩中止で脚足行進のトレーニング受けるが成果が出ないうちに行かなくなった(訓練士がやるとうまくできるが我々がやってもいうことがきかない)オスワリはできるがオテは教えていない。最初のころは反抗してかみつくので思いっきり蹴とばしたこともある。
④オヤツは手渡しでやってます。抱っこはできませんが抱えれば少し抵抗します基本的に嫌がります。ナデナデはついしています。声掛けもしてます。
⑤夫婦共働きなので朝または夕に散歩家の近所に河川敷の堤防あるので30分ぐらいほとんどひっぱられぱなしマーキングにうんちで終わります。
たまに自宅庭を仕切って外に出られないようにして自由に放します。但し無人ではやらない。放したときもうんちはしない。
⑥朝6時半に散歩に行くか、家の西側(西側は広い畑)に繋留し、日中は無人です。夕方6時家内帰宅しますが基本的に家内は散歩しません(ひっぱられどうしようもない)夜(9時ぐらいでも)散歩するかしないときもある。食事は朝、夕二回。

環境は繋留場所(家の西側の勝手口横)と別に外にアルミゲージ(2m四方、写真)あり、暑いときは入れる。

バリケン購入して外のゲージ内に入れてありますが、バリケン内にいることありません。
繋留場所にハウスおいてます。繋留はやめようと思い繋留場所に柵で仕切ろうと考えてます。(犬の写っている写真の場所)。写真に写っているハウスは引き取る前に使っていたものをそのまま使用。

以上です。よろしくお願いいたします。


m2.png1歳半を過ぎていますが、成長期はまだ残っていますし、精神的な成長も家族との関係作りも犬の生涯続きますので、あきらめず犬のしつけを頑張り続けましょう。

リーダーウォークはコントロールそのものをあまり意識しないで、リーダーらしい毅然な態度を示して見せることを意識されると良いです。犬は感じ取っていますので、続ければ必ず伝わっていきます。引っ張りが強い時は、ジッと止まって反対を見て無視・・態度をしっかり伝えてください。それだけでも続けると変わってきます。

それと、庭で出来て外で出来ないのは明らかに社会化の不足です。他人や犬に吠えるのもそうです。常に唸ったり激しい噛み付きがなさそうですので、主従関係そのものは大きく崩れてはいないようです。これは外飼いのメリットでベタベタの甘やかしがなく、良い距離を保てているからです。

一方、外飼いのデメリットとして、社会化の不足と家族との関係作りが遅れる・・希薄になりがち・・ということもあります。犬小屋が家の裏手で、家族の姿が見えないようですと犬も情緒が安定しませんし、他人への慣れも遅れます。

同じ理由で、散歩もしくは歩かなくても良いので、なるべく多く外の世界を見せ他人や犬に慣れるように機会を確保してください。会って吠えたらそこでスワレ・マテをさせ、口閉じの型で教えます。結果はそれをどれだけ多くやったかになります。

そして叱っても褒めても教えても、犬が飼い主さんを認めているか否かで、吸収力も全然違ってきます。

ちょっとした時間を見つけては、リーダーウォーク、あお向け、主導型のボール遊びをして関係を積み上げていってください。特にゴハン前に入念にやってください。これは食べ物で釣っているのではなく、食料の管理で主従関係が明確に伝わるからです。ゴハンをいったん見せてからやると良いです。

あお向けは、噛み付きが強くなければそのまま根気よく続けてください。噛み付きが強いようならリーダーウォークを重点的にします。庭である程度できるならば、関係は段々良くなってきているので、あお向けもできるようになっていきます。

それと一番良いのは、ボール遊びを通じて・・遊びを主導していく中で関係を作っていくのが自然で楽しくできます。その遊びの流れの中で、あお向けをするとわりとスムーズになります。

本書にも書きましたが、普通のゴムのボールはNGです。すぐ切れます。消化できず危険なので注意です。ですので私の用品サイトでも紹介しております「コング」が良いです。大型犬が何年も使っていますがビクともしません。ただ与えっぱなしはいけません。遊びの時だけです。

投げる前に必ずスワレ・マテをしっかりさせ、できたら褒めて投げる・・できなければ型をとらせて落ち着かせ、待てたら褒めて投げる・・

単純な遊びですが、「指示→従う→褒める」というパターンの繰り返しが、信頼関係と主従関係を深めていきます。同じ理由で、普段の何気ない接し方で、意味の無い声掛け・・ナデナデおやつ・・ということをしないで、必ずオテでもスワレでも何でも良いので、指示を出しできたら褒める・・できなければ型をとらせて褒める・・という接し方にしてください。

ボール遊びのお話に戻りますが、コングにヒモを付けて投げたあとすぐ回収すると、犬がボールを独占できず飼い主さんが遊びを主導でき、モッテコイの練習にもできます。

ボール遊びは犬の捕食動物の本能のはけ口でもありますので、ぜひ取り入れてください。

ウンチですが、まず犬がしたくなる条件を理解しましょう。人間も同じです。起床後・食事後・興奮緊張時です。ですのでゴハンを食べさせた後、いったん散歩に連れ出します。胃に入ってきた分、腸から出るわけですし、外の世界に緊張興奮するので利尿脱糞作用が高まります。

で、いったん外に出た後、少し歩いてから自宅に戻り、ウンチさせたいところでリーダーウォークやボール遊びなどさせ、緊張を持たせます。それでもまったくする気配がなければ、また少し外を歩いてまた家に戻る・・ということを繰り返します。「チチチチ」などの声掛けで促します。

もちろん、声掛けと行為が関連付けれられていなければ、犬は何を言われてもさっぱり分からないので、しばらくは「目標を音の関連付け」にすると良いです。

今の時点では、外でしているわけですのでそこでは絶対に叱らないで、とにかくウンチの行為と音を関連付けることにしばらく注力してください。関連付けができてきたら、先ほどの条件を作って練習します。

> 最初のころは反抗してかみつくので思いっきり蹴とばした・・
↑犬のしつけで体罰は絶対に止めましょう。威嚇も同様です。犬には自分がした行為と、受けた体罰とを結び付ける知能がないのです。防衛本能で反応して悪循環になるだけです。嫌悪刺激を避けるために、その場ではなんとなく大人しくなりますが、自分の罪を理解し反省したわけではないのです。犬の知能ではそれはできません。

> オヤツは手渡しでやってます。抱っこはできませんが抱えれば少し抵抗します基本的に嫌がります。ナデナデはついしています。声掛けもしてます。
↑これも先ほどお話しました。意味の無い接し方ではなく、何でも良いので主導することです。そして指示への反応が出来たら褒めれば、楽しくスキンシップもとれますし、主従関係が深まっていきます。

意味の無い声掛け・オヤツ・ナデナデ・抱っこは犬の本能の視点からは従属的に見えるのです。常に毅然な態度を見せるように意識しましょう。

家族の姿が見えない環境はおすすめできない・・というお話は先ほどいたしました。それと鎖などでの直接の繋ぎ飼い(囲いがない)はストレスになりますので、犬小屋の周りを柵(ケージ)で囲い鎖は付けない、という環境をおすすめします。

また、ボール遊びの所でお話した捕食動物の本能ですが、追いかけの他に「破壊」もあります。ボールを与えっぱなしにしないで、噛んで壊して食べてしまっても安全な骨ガムを、ケージ内に常備しておくと良いです。

ケージに、サイトでご紹介した水ボトルを付けると、お皿のように洗う必要もなく、ゴミも入らず、水の補給も楽で良いです。

では、以上をしばらく続けてみてください。
結果は、犬のしつけをやった量と質に比例します。
頑張ってください(^-^)


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質問内容・愛犬の犬種:
チワワ5歳 オス
ミニチュアダックスフンド2歳 メス
チワワ6か月 オス

①チワワ犬5歳がオモチャを噛んでいるときや、食べ物を持って行ったとき、ハウスに入れようと抱っこしようとしたときに
唸る・噛みつこうとすること(手を出すと、本気で噛み付く。)

散歩中、自転車や歩行中の人に唸る・噛みつこうとする。
(本当に噛んだ事が4回ある)

ただ、家の中では甘えん坊?なのか、人の近くに寄り膝の上にいつも乗りたがる。抱っこをしていると、ずっと静かにしている。

あと、玄関のチャイムと人が来た際はすごく吠えている。

②Mダックスは、今まですごくおっとりしていて問題なかったが、新しいチワワがきてじゃれてくるようになったこともあるのか、抱っこすると唸る・自分のシッポを見て唸りながらクルクルと頻繁に回るようになった。唸る際はキバを出して、激しく唸るようになった。外で散歩中もまったく唸らなかったのが、触られただけで唸る事が増えた。

2匹とも毎日1回~2回はトイレを失敗し、廊下にオシッコ・ウンチをしてしまう。

3匹目のチワワは臆病だが、室内ではMダックスとよく遊ぶ。甘噛みもほとんどなく、トイレも失敗はほぼない。人が帰宅すると吠え始めたのが問題。
 
この中での特に問題は
・チワワのかみつき・唸り癖。
・Mダックスの唸りが始まったこと。
・あと、ボール遊びをどうやって教えたら良いのかわからない。
フードがないと興味がわかないダックスと、ボールにまったく興味を示さないことが多い。

※ペットショップの方に教えてもらい、仰向け固めを1週間ほど続けていたら少しは改善していた。しかし、噛み癖は治らない。

このまま、どんな風に犬のしつけを続けていけばよいか不安。いままでいろいろ試したり、2回犬のしつけ教室に行ったが、どれが効果的かわからないままで続いていない。

家の中では私に一番なついており、チワワも噛むことはほぼなく、唸りも少ない。しっかり服従関係を築きたいが、無知のままチワワ5歳をしつけた事があり、しつけがうまく行かない。
 
・家族全員の年齢、家族
母 52歳
妹 25歳
主人 28歳
息子 7歳
私 29歳

一週間のうちで4日は散歩に行く。目が届く時間はゲージから部屋の中へ出している。一日の3分の1程度?の時間。

※扉付きのゲージは各一頭ずつにあり、約2畳程度の場所にゲージとトイレを置いたスペースをサークルでかこう形にしてある。

食事のときは各ハウスにて。寝るとき・飼い主の外出時以外はそのサークル内に3匹放してあり、そこでトイレをしたり、各ハウスで寝ている。骨ガムも各自にあげてある。
 
・過去の接し方と、一日の流れ

①どういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
寄ってきたときに抱っこしてなでる。「イイ子」と話しかける。

②どういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?」
チワワ5歳はボールを投げて遊んでいたが、離さないまま。取ろうとすると唸る・かみつく。Mダックスは、室内でボール遊びを週に2回程度。しかし、最近持ってこない回数が増えた。

③どういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
チワワ5歳・・小さいころからマウンティング・マーキングがひどく落ち着きがない。大きな声で叩いて叱っていたら、人の手に噛みつくようになり、特に食べ物を持って行ったときは手がつけられないほど。

褒め方はフードをあげる。言葉で褒める。なでる。
お手・ふせ・待て・お座りは、しっかりできる。
ごはんを食べている最中も「待て」をするといったん食べるのを止める。
しかし、どれもフードがないとなかなかしない。

Mダックスは吠えたときに「イケナイ」と言葉で叱っていた。鳴き止まないときはマズルをつかんで叱っていた。褒め方はチワワ同様。お手・お座り・待てはフードがあればする。「待て」は、ごはんをあげる前に必ずしているが、食べはじめると何も聞かない。

ハウスに入れるとき、ボールを持ってこさせるときはフードで教えている。

④オヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
すべてしている。

⑤散歩は何分、どんなやり方でしたか?
散歩は15分程度。マーキングをしたり、匂いをかぐのも止まっていた。リーダーウォークはまだ出来ない。歩く速度は遅くなったが、飼い主に注目はしていない。

⑥一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?

時間は散歩、ごはんともに特に決めておらず、朝は起きたらすぐごはんをあげ、夜は飼い主の前にごはんをあげていた。
 
お返事楽しみにしています!
現在専業主婦になり、時間はたっぷりあるようになったので、犬のしつけはしっかりと時間をかけて行っていくことが出来ます!
 
宜しくお願いいたします!


返答内容犬の3頭飼いは、にぎやかで楽しそうですね(^-^) ご家族皆さんで「意識改革」され、犬との生活をより楽しくされてください。

さて、まず↓

>どれが効果的かわからない・・

↑犬のしつけ手法そのものは、こだわらないでください。私のリーダーウォーク・あお向け・主導型ボール遊び(接し方全体も)は、みな同じ事が目的です。

犬のしつけ手法そのものは、「毅然さ・主導性」を示すための一つの手段でしかないのです。根本である「毅然さ・主導性」が皆さんの意識の中に本当にあるか・・これが大事であり、無ければ表面上の操作だけで意味が無くなってしまいます。

反対に言えば、その意識が常にあれば手法など何もしなくても、普段の生活の接し方の中で犬に自然と伝わっていくのです。

普段の何気ない接し方・態度やしぐさなど全体を見直さないで、そこにリーダーウォークなどの手法を上塗りしただけでは、意味が無くなってしまいます。叱っても犬は何とも思わないし、気に入らなければ噛んだり唸って吠えたり・・と、関係が崩れていくだけです。

まず、意味の無い声掛けナデナデ抱っこにオヤツ・・これらを止めましょう。その理由も含めて一つずつ見ていきます。

>甘えん坊?なのか人の近くに寄り膝の上にいつも乗りたがる。抱っこをしているとずっと静かにしている。

↑これは支配欲と自分の優位性の主張が満たされ、満足しているからです。犬の群れでは、必ず上位の犬が下位の犬の体の上に、自分の体の一部を乗せてきます。マウンティングもそうですが、体位が関係を表しているのです。

まず犬を人間の体の上に乗せないことと、飛びつきやマウンティングは毅然と一貫して止めさせます。犬が飛びついて来たら「ダメ!」と厳しく伝えながら首輪をつかみスワレ・マテの型を作ります。その型をキープさせながら、指示音とジェスチャーを関連付けながら、犬の肩をポンポンで褒めます。何度も繰り返します。

褒め方ですが、意味の無い声掛け・・猫なで声でナデナデはいけません。下位の犬は、上位やリーダーにすり寄ってナメナメして挨拶します。それと同じことをしてしまっているわけです。

それからオヤツですが、犬を釣ってなんとなく行動させることができるので、関係がそれなりに出来ているんじゃないか・・と勘違いしてしまうのです。この錯覚が、もっとも怖いことなのです。

どんな手法の教え方も叱り方も褒め方も、普段からの関係次第でその効果が全く違ってくる・・ということを絶対に忘れてはいけません。

>自分のしっぽを見て唸りながらくるくると頻繁に回る・・

↑これは短期的な自分のストレス・興奮を抑えるためにやっています。人間の子供がジタバタしたり、自分の爪を噛むのと同じです。

飼い主さん家族が、主導性を発揮し群れを統率出来ていないことが、あらゆることにつながって犬達にストレスを与えていることに気付かなくてはいけません。

>ボール遊びをどうやって教えたらいいのかわからない・・

↑犬は、自分が認めていない人から指示されても聞きたくもないし、遊んでもらっても面白くありません。まずは関係作りを重視することですが、ボールは普通の物ではなく、コングが良いです。

コングは転がすと不規則に動くのと、床に落とすとすごく不規則に跳ねます。この動きが捕食動物の本能をそそります。

それでも犬が興味を示さない場合は、コングにヒモを付けて、アチコチ動かして猫ジャラシ的に見せてください。

犬が興味を示すようになったら、しっかり遊びは「主導」することです。投げる前にスワレ・マテの指示、出来たら褒めて投げる・・出来なかったら型で教えて褒めて投げる・・投げたら回収しながらコイ・ダセの練習。

そして、遊びだけではありません。普段のちょっとした挨拶や、なんとなく犬を触りたい時もあるでしょう。そこで意味なく声掛けナデナデ抱っこをしないで、必ずオテでもスワレでも何でも良いので「指示→行動→褒める」という「主導」のパターンにすることです。24時間いつでもどこでも毅然と犬を「主導」です。

それから叱り方ですが、叱って終わりにしないことです。また、大声の威嚇や体罰は厳禁です。関係が悪化するだけです。

それが↓この原因です。
>(手を出すと、本気でかみ付く。)

↑甘やかし→甘噛みがエスカレート→大声で怒ったり叩く体罰→本気で噛みつく・・という関係悪化です。(根本原因は普段の何気ない接し方です)。

例えば噛んだら、「ダメ!」と厳しく静かに伝え同時に犬の口を手で閉じます(悪い型を止める)。これで良い型になったので、口閉じの良い型と「シ~!」の指示音を関連付けながら、ポンポンで褒めて口を解放します。

(シ~にするのは、吠え癖も同じ方法で教えられるからです)。

そして口を解放して、またわざと手を見せてください。噛もうとしたら再度「ダメ!」と・・・ひたすらこの繰り返しです。

繰り返すうちに、手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復します。

>時間はたっぷりあるようになったので犬のしつけはしっかりと時間をかけて行っていくことが出来ます・・

↑意識をしっかり持って毅然とやらないと、犬からは「かまってもらっている・・従属的」と見られてしまうので、ご注意です。

噛みつきが怖い場合は、ホームセンターで600円くらいの作業用の皮手袋を買ってください。リラックスできる準備は必要です。それと、あまりに威嚇されたり噛みつきが激しく暴れる場合は、無理して仰向けをしないで、リーダーウォーク中心にすれば良いです。

家の中でたくさんしてほしいですし、犬をケージから出す際は、リードを付けて持っておく癖にすると良いです。そうすれば、犬の行動を常に主導できますし、トイレの失敗や暴走を防げます。吠えたり噛んだら、すぐ現行犯でリーダーウォークに移行も出来るからです。

長い間関係が崩れていたので、本格的に犬のしつけを始められると犬は反発してきますので、感情的にならずに楽しみながら淡々と続けることです。

まずは、皆さんでホームページ・本書・メールを何度も読み返していただいて、「意識改革」から始めてください。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
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株式会社ホリページ代表取締役
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