犬のしつけがQ&Aで分かる!

本気で噛みつく・吠える・唸る犬のしつけ

質問内容・愛犬の犬種:
チワワ5歳 オス
ミニチュアダックスフンド2歳 メス
チワワ6か月 オス

①チワワ犬5歳がオモチャを噛んでいるときや、食べ物を持って行ったとき、ハウスに入れようと抱っこしようとしたときに
唸る・噛みつこうとすること(手を出すと、本気で噛み付く。)

散歩中、自転車や歩行中の人に唸る・噛みつこうとする。
(本当に噛んだ事が4回ある)

ただ、家の中では甘えん坊?なのか、人の近くに寄り膝の上にいつも乗りたがる。抱っこをしていると、ずっと静かにしている。

あと、玄関のチャイムと人が来た際はすごく吠えている。

②Mダックスは、今まですごくおっとりしていて問題なかったが、新しいチワワがきてじゃれてくるようになったこともあるのか、抱っこすると唸る・自分のシッポを見て唸りながらクルクルと頻繁に回るようになった。唸る際はキバを出して、激しく唸るようになった。外で散歩中もまったく唸らなかったのが、触られただけで唸る事が増えた。

2匹とも毎日1回~2回はトイレを失敗し、廊下にオシッコ・ウンチをしてしまう。

3匹目のチワワは臆病だが、室内ではMダックスとよく遊ぶ。甘噛みもほとんどなく、トイレも失敗はほぼない。人が帰宅すると吠え始めたのが問題。
 
この中での特に問題は
・チワワのかみつき・唸り癖。
・Mダックスの唸りが始まったこと。
・あと、ボール遊びをどうやって教えたら良いのかわからない。
フードがないと興味がわかないダックスと、ボールにまったく興味を示さないことが多い。

※ペットショップの方に教えてもらい、仰向け固めを1週間ほど続けていたら少しは改善していた。しかし、噛み癖は治らない。

このまま、どんな風に犬のしつけを続けていけばよいか不安。いままでいろいろ試したり、2回犬のしつけ教室に行ったが、どれが効果的かわからないままで続いていない。

家の中では私に一番なついており、チワワも噛むことはほぼなく、唸りも少ない。しっかり服従関係を築きたいが、無知のままチワワ5歳をしつけた事があり、しつけがうまく行かない。
 
・家族全員の年齢、家族
母 52歳
妹 25歳
主人 28歳
息子 7歳
私 29歳

一週間のうちで4日は散歩に行く。目が届く時間はゲージから部屋の中へ出している。一日の3分の1程度?の時間。

※扉付きのゲージは各一頭ずつにあり、約2畳程度の場所にゲージとトイレを置いたスペースをサークルでかこう形にしてある。

食事のときは各ハウスにて。寝るとき・飼い主の外出時以外はそのサークル内に3匹放してあり、そこでトイレをしたり、各ハウスで寝ている。骨ガムも各自にあげてある。
 
・過去の接し方と、一日の流れ

①どういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
寄ってきたときに抱っこしてなでる。「イイ子」と話しかける。

②どういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?」
チワワ5歳はボールを投げて遊んでいたが、離さないまま。取ろうとすると唸る・かみつく。Mダックスは、室内でボール遊びを週に2回程度。しかし、最近持ってこない回数が増えた。

③どういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
チワワ5歳・・小さいころからマウンティング・マーキングがひどく落ち着きがない。大きな声で叩いて叱っていたら、人の手に噛みつくようになり、特に食べ物を持って行ったときは手がつけられないほど。

褒め方はフードをあげる。言葉で褒める。なでる。
お手・ふせ・待て・お座りは、しっかりできる。
ごはんを食べている最中も「待て」をするといったん食べるのを止める。
しかし、どれもフードがないとなかなかしない。

Mダックスは吠えたときに「イケナイ」と言葉で叱っていた。鳴き止まないときはマズルをつかんで叱っていた。褒め方はチワワ同様。お手・お座り・待てはフードがあればする。「待て」は、ごはんをあげる前に必ずしているが、食べはじめると何も聞かない。

ハウスに入れるとき、ボールを持ってこさせるときはフードで教えている。

④オヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
すべてしている。

⑤散歩は何分、どんなやり方でしたか?
散歩は15分程度。マーキングをしたり、匂いをかぐのも止まっていた。リーダーウォークはまだ出来ない。歩く速度は遅くなったが、飼い主に注目はしていない。

⑥一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?

時間は散歩、ごはんともに特に決めておらず、朝は起きたらすぐごはんをあげ、夜は飼い主の前にごはんをあげていた。
 
お返事楽しみにしています!
現在専業主婦になり、時間はたっぷりあるようになったので、犬のしつけはしっかりと時間をかけて行っていくことが出来ます!
 
宜しくお願いいたします!


返答内容犬の3頭飼いは、にぎやかで楽しそうですね(^-^) ご家族皆さんで「意識改革」され、犬との生活をより楽しくされてください。

さて、まず↓

>どれが効果的かわからない・・

↑犬のしつけ手法そのものは、こだわらないでください。私のリーダーウォーク・あお向け・主導型ボール遊び(接し方全体も)は、みな同じ事が目的です。

犬のしつけ手法そのものは、「毅然さ・主導性」を示すための一つの手段でしかないのです。根本である「毅然さ・主導性」が皆さんの意識の中に本当にあるか・・これが大事であり、無ければ表面上の操作だけで意味が無くなってしまいます。

反対に言えば、その意識が常にあれば手法など何もしなくても、普段の生活の接し方の中で犬に自然と伝わっていくのです。

普段の何気ない接し方・態度やしぐさなど全体を見直さないで、そこにリーダーウォークなどの手法を上塗りしただけでは、意味が無くなってしまいます。叱っても犬は何とも思わないし、気に入らなければ噛んだり唸って吠えたり・・と、関係が崩れていくだけです。

まず、意味の無い声掛けナデナデ抱っこにオヤツ・・これらを止めましょう。その理由も含めて一つずつ見ていきます。

>甘えん坊?なのか人の近くに寄り膝の上にいつも乗りたがる。抱っこをしているとずっと静かにしている。

↑これは支配欲と自分の優位性の主張が満たされ、満足しているからです。犬の群れでは、必ず上位の犬が下位の犬の体の上に、自分の体の一部を乗せてきます。マウンティングもそうですが、体位が関係を表しているのです。

まず犬を人間の体の上に乗せないことと、飛びつきやマウンティングは毅然と一貫して止めさせます。犬が飛びついて来たら「ダメ!」と厳しく伝えながら首輪をつかみスワレ・マテの型を作ります。その型をキープさせながら、指示音とジェスチャーを関連付けながら、犬の肩をポンポンで褒めます。何度も繰り返します。

褒め方ですが、意味の無い声掛け・・猫なで声でナデナデはいけません。下位の犬は、上位やリーダーにすり寄ってナメナメして挨拶します。それと同じことをしてしまっているわけです。

それからオヤツですが、犬を釣ってなんとなく行動させることができるので、関係がそれなりに出来ているんじゃないか・・と勘違いしてしまうのです。この錯覚が、もっとも怖いことなのです。

どんな手法の教え方も叱り方も褒め方も、普段からの関係次第でその効果が全く違ってくる・・ということを絶対に忘れてはいけません。

>自分のしっぽを見て唸りながらくるくると頻繁に回る・・

↑これは短期的な自分のストレス・興奮を抑えるためにやっています。人間の子供がジタバタしたり、自分の爪を噛むのと同じです。

飼い主さん家族が、主導性を発揮し群れを統率出来ていないことが、あらゆることにつながって犬達にストレスを与えていることに気付かなくてはいけません。

>ボール遊びをどうやって教えたらいいのかわからない・・

↑犬は、自分が認めていない人から指示されても聞きたくもないし、遊んでもらっても面白くありません。まずは関係作りを重視することですが、ボールは普通の物ではなく、コングが良いです。

コングは転がすと不規則に動くのと、床に落とすとすごく不規則に跳ねます。この動きが捕食動物の本能をそそります。

それでも犬が興味を示さない場合は、コングにヒモを付けて、アチコチ動かして猫ジャラシ的に見せてください。

犬が興味を示すようになったら、しっかり遊びは「主導」することです。投げる前にスワレ・マテの指示、出来たら褒めて投げる・・出来なかったら型で教えて褒めて投げる・・投げたら回収しながらコイ・ダセの練習。

そして、遊びだけではありません。普段のちょっとした挨拶や、なんとなく犬を触りたい時もあるでしょう。そこで意味なく声掛けナデナデ抱っこをしないで、必ずオテでもスワレでも何でも良いので「指示→行動→褒める」という「主導」のパターンにすることです。24時間いつでもどこでも毅然と犬を「主導」です。

それから叱り方ですが、叱って終わりにしないことです。また、大声の威嚇や体罰は厳禁です。関係が悪化するだけです。

それが↓この原因です。
>(手を出すと、本気でかみ付く。)

↑甘やかし→甘噛みがエスカレート→大声で怒ったり叩く体罰→本気で噛みつく・・という関係悪化です。(根本原因は普段の何気ない接し方です)。

例えば噛んだら、「ダメ!」と厳しく静かに伝え同時に犬の口を手で閉じます(悪い型を止める)。これで良い型になったので、口閉じの良い型と「シ~!」の指示音を関連付けながら、ポンポンで褒めて口を解放します。

(シ~にするのは、吠え癖も同じ方法で教えられるからです)。

そして口を解放して、またわざと手を見せてください。噛もうとしたら再度「ダメ!」と・・・ひたすらこの繰り返しです。

繰り返すうちに、手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復します。

>時間はたっぷりあるようになったので犬のしつけはしっかりと時間をかけて行っていくことが出来ます・・

↑意識をしっかり持って毅然とやらないと、犬からは「かまってもらっている・・従属的」と見られてしまうので、ご注意です。

噛みつきが怖い場合は、ホームセンターで600円くらいの作業用の皮手袋を買ってください。リラックスできる準備は必要です。それと、あまりに威嚇されたり噛みつきが激しく暴れる場合は、無理して仰向けをしないで、リーダーウォーク中心にすれば良いです。

家の中でたくさんしてほしいですし、犬をケージから出す際は、リードを付けて持っておく癖にすると良いです。そうすれば、犬の行動を常に主導できますし、トイレの失敗や暴走を防げます。吠えたり噛んだら、すぐ現行犯でリーダーウォークに移行も出来るからです。

長い間関係が崩れていたので、本格的に犬のしつけを始められると犬は反発してきますので、感情的にならずに楽しみながら淡々と続けることです。

まずは、皆さんでホームページ・本書・メールを何度も読み返していただいて、「意識改革」から始めてください。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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