生後5か月の犬のしつけで噛み癖が直らない
生後5か月になった現状のご報告と現時点での問題についてご相談したく、再度メールさせていただきました。
常にリードを活用して噛み癖のしつけ、コング遊び、団らん等を心掛けてきました。
散歩:
散歩デビュー前に家の中でリーダーウォ―クの練習をし、リードにも慣れてきた頃お散歩に行けるようになりました。
徐々に外の世界にも慣れ、まだまだリードを引っ張って歩くことがほとんどですが、時々私の顔を見る回数が増えています。
昨日は常に私を見て確認しながら(頭一つぐらいは常に先に行ってますが・・)かなりの距離を歩くことが出来ました。その際、「●●いい子。●●いい子」と声をかけながら歩いていますが、黙って歩いた方がいいでしょうか?
要求吠え:
朝鳴きはなくなり、留守番も静かにできている様子。ケージから出してほしい要求吠えはありますが、無視していれば諦めます。
トイレ:
トイレはケージの中ではほとんど失敗はなく、リードを付けてケージ外に居るときもしたくなるとトイレトレイを探します。
食事:
食事前のがっつくような興奮はなくなり、最近はご飯を残すこともあります。
お座りなど:
ご飯前とコング遊び前のオスワリ、マテはできます。
噛み癖:
まだまだ直らず、リードを着ける時、外す時、団らん中にじゃれてきた時など噛んできます。
仰向け固め:
噛んだ時に仰向け固めをしますが、一瞬抵抗をやめても身をゆだねることはなくまたすぐに暴れて噛んできます。強く押さえ込んでしまうからでしょうか。
現状はこの様な感じです。
今回堀川さんに相談したいのは、引き続き噛み癖についてと、おいでと言っても全く来ない事、ハウスと言っても入らない事、コングなど持ってこないし、ダセと言っても出さない事などです。
まだまだ主従関係が出来ていないので言うことを聞かないのは解かっていますが・・。
革の手袋を購入し洗って対応していますが、革に反応して余計に噛んできます。
噛んだ時にリードをチョンと引くのですが、手に向かって噛んでは離れ噛んでは離れを常に繰り返してくるのでリードを引いてもそれが伝わらず、良い形を作れません。
口を閉じさせることも出来ませんし、一時、革の手袋をした手を噛んだ時に口に押し込むことを繰り返しましたが、全くひるむことなくさらにその手をガジガジ噛んでくるので、私もムキになってゲンコツを押し込んだので私の手を怖い物と認識してしまったのでしょうか。
そのせいで、おいでと手を広げても来ないし、口にくわえた物を取ろうとすると本気噛みするようになったのでしょうか。リードを着けたり外したりの時に噛んでくるのも、私の手を恐れて暴れ、噛んでくるのでしょうか。
やりすぎて防衛本能や興奮ストレスをあおってしまったのかもしれません。
この先反抗期にさらにひどくなると思うと不安で一杯です。
改善すべき事を教えていただきたくよろしくお願いいたします。
頑張っておられますね(^_^)
今回の噛み癖ですが、無理に直接的に教えようとされないで、
①距離感を置く方法にすること
②今の時点で出来ていることと関連付ける
というパターンでやっていきましょう。
①距離感を置く方法にすること
その子の現状は、興奮癖がとても強い状況ですので、直接的な手法が、さらに興奮やイライラをあおっていると思います。
そして反抗期なので、かまったり声掛けでも躾でも何でも、『過干渉』になってしまい、何をされるにしても犬がイライラしやすいのです。
例えば、首輪やリードでガツンと引き上げる方法でも、犬がひるむくらいもっと強くするという選択肢もあるのですが、リスクも高いですし、経験が必要になります。
ですので、そのリスクは今回取らないようにして、より距離感を置く方法にしましょう。
それはリーダーウォークです。(仰向けは、しばらくしない)
リードを着けるまではできないので、着ける前に噛まれた時は反応しないように無視して(防備はしておく)、素早くリードを着けて、お部屋でリーダーウォークです。
リードを腰に縛ってやっても良いですし、リードを持った手をお腹に付けておいても良いですし、いずれにしても、手を犬の口が届く範囲に置かないこと、見せないこと、隠すことです。
ですので、団らんしたり遊ぶ時も、犬にリードを着けて持っておく癖にしましょう。
団らんや遊びの中で噛んだ時も、直ぐにリーダーウォークに移行してください。
そして、頭の良い子は、リードを着けること自体を避けるようになってしまいます。
ですので、リードを着けること自体やリーダーウォークも避けさせないために、犬が好きなことと関連付けると良いです。
そこで
②今の時点で出来ていることと関連付ける
のですが、ご飯前とコング遊び前にスワレ・マテができますね。
その時に、リードを着けて褒める・触る、リーダーウォークをして褒める・触る
をたくさん繰り返してほしいのです。
成功体験はお互いに自信になりますし、信頼関係を深めてくれます。
ですので、極端に言うと、ご飯前とコング遊び前のみ接触する・しつけする
というパターンのみで、しばらくは接触するようにしても良いです。
一日三回もできます。
他に散歩もしているわけですので、十分ですし、反抗期は過干渉のほうが問題になります。
例えば、一回触るごとにオヤツを与える、ということではありませんので、食べ物で釣っている感覚とは違います。
「リーダーに従わないと食料が確保できない、リーダーから食べさせてもらっている」という関係認識は重要です。
また、その中で↓これらも教えていきましょう。
>おいでと言っても全く来ない・・
>ハウスと言っても入らない・・
>コングなど持ってこないし、ダセと言っても出さない・・
↑犬にスワレ・マテをさせてから、少し離れます。
ご飯皿やコングをご自分の足元に置いて、来てほしい位置を指差しながら、「コイ」の指示音を出しながら、リードをチョンチョンと軽く引いて誘導します。
そこに来たらポンポン褒めて、食べさせたり、コングを与えてください。
あるいは、コングを咥えていたならば、ご飯を置いてある位置に来させて、スワレ・マテさせて褒めます。
そうしたら、コングを手でつかみ、「ダセ」の音と同時にグッと引き出して、取り出したコングを手の平に置いて見せながら、「ダセ」の音を出しながら、ポンポンして褒めてください。
褒めたら、ヨシの合図でご飯を食べさせます。
そしてその次の回では、ハウスから少し離れた位置で犬をスワレ・マテさせておき、ハウスの中にご飯皿やコングを入れます。
そうしたら、飼い主さんはハウスの出入り口付近で、ハウスの中を指差しながら「ハウス」の指示音を出しながら、リードをチョンチョンと軽く引いて誘導します。
この間は、ずっと「ハウス!ハウス!」と言い続けてください。
入った瞬間も、ハウスの音とポンポンして褒めてください。
そして、そのまま「ヨシ」で食べさせたり、「キャッチ」でコングを噛ませると良いです。
ということで、この反抗期の時期は、過干渉にならないように、あまり頻繁に遊んだり躾しないこと、接触系よりも距離感を置いた教え方にすること、
そして、犬が今できること、好きなことと関連付けて、短時間で済ませる教え方が良いです。
ただ体力も増す時期ですので、ご飯前やコング遊びを利用してその時はしっかり運動させてください。散歩もたっぷりしましょう。
【その他】
>「いい子」と声をかけながら歩いていますが、黙って歩いた方がいいでしょうか?・・
↑特に過干渉を嫌う反抗期は、かまわないほうが良いです。
リーダーウォークだけ意識して、声掛けや接触はあまりしないほうが良いです。
成犬になってからもそうですが、声掛けや褒めすぎで犬が興奮したり、「好きにして良い」という合図と勘違いする場合があります。
犬を褒めたい場合は、マテで止まったり、スワレさせて褒めると良いです。
ですが、これもやり過ぎないで、交差点や信号のタイミングで、たまにしましょう。
それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)