犬のしつけがQ&Aで分かる!

5か月過ぎてマウンティングやマーキングする犬のしつけ

質問内容
堀川さま、先日はありがとうございました。とても参考になりました。(5か月半のヨークシャーテリア雄犬)

続けての相談で申し訳ないのですが、最近、犬がマーキングやマウンティング(人にはしませんがゲージ内のタオルやベッドにしています)をするようになりました。

去勢手術をすると、改善されるとは聞くのですが、今のところ去勢はしないと決めています。

散歩中は、リードを少し揺るます程度で、リーダーウォークをしながら歩くので、マーキングさせてません。

マウンティングやマーキングに対して、どのようにしつければ良いでしょうか?


返答内容
物に対してマウンティングするのは、遊びの要素が大きいです。

人や犬に対してのマウンティングも、遊びの要素もあるのですが、支配欲の表現のほうが強いです。

去勢・避妊しても、犬のしつけ上の問題にはあまり大きく影響はしません。期待はしない方がいいです。

去勢していないオス同士の場合は、出会った時や臭いを感じた時の反応が強いので、そういう問題がある場合は有効ですが、そういうことでなければ、しつけ上に良い効果はあまり期待できません。

ただ雄犬の場合は年中発情期なので、全体的にイライラする傾向はあります。

私が去勢・避妊を推奨するのは、将来の癌などのリスク低減が主眼です。

年を重ねてからするのはあまり意味が無いですので、するのであれば一歳未満が良いです。

犬が同じ年齢になった場合に、手術が遅かった犬ほど、その分だけ癌になる確率が高まるというデータがあります。


物を破壊するようでなければ、遊び・発散として好きにさせてください。

ただし、人や犬に対してのマウンティングは絶対にさせないで、スワレなどの指示でリードか首輪をチョンと引いて、引き離して、良い型を作って指示音ジェスチャーで褒めてください。

あるいは、しつこく人間にしてくる場合は、主従関係の誤認または試しているので、厳しい態度で仰向けかリーダーウォークをしましょう。

生後5か月から10か月あたりが一番多くしてきます。特に5か月過ぎて、成長の転換期を迎え歯が生え変わったりなどしますが、急に権勢本能が強く出る時期ですので、それも影響しています。

また何歳になっても、支配欲を示したい時や相手の反応を試したい時もしてきます。遊びの要素もあります。

いずれにしても、人間には絶対にさせないことと、された人は受け入れないことです。

Q&Aサイトでも「マウンティング」で検索すると記事がいくつかヒットするはずです。マーキングも、トイレのしつけで解説していますので、熟読していただいてコツコツ続けてください。

また、夏場は特に水を飲む量が増えるので、オシッコの回数も増えてアチコチするのと、トイレの上で寝るのが涼しくて気持ち良いので、トイレ以外の場所でアチコチしたくなります・・・

飼い主さんからのお返事.png
先日メールいたしました嘔吐に関しては、あの後、何度か嘔吐があったので、病院に連れて行ったところ、フードも水も変えていないので、興奮によるもので、一度嘔吐したことにより、癖?のような状態になっていると言われました。

実は、前日、涼しい時に砂浜へ連れて行き、思い切り走らせてしまったので、それが原因ではないかと思います。

その時に、皮膚病も発症しているとのことで、しばらく散歩は禁止になりました。

先に、胃腸を治してから、皮膚病を治すことになりました。現在は、リーダーウォークと遊びを中心にしています。ご心配をいただき、ありがとうございます。しっかり、様子を見て行きたいと思います。

後、先日、マウンティングとマーキングについて質問させていただきました。マウンティングに関しては、人にはしないので、様子を見ています。

マーキングに関しては、トイレトレーニング(コマンド)を続けていくことで、軽減されるのでしょうか?

少し、困っていますσ(^_^;)

よろしければ、アドバイスお願いします。


返答内容
夏場はノドが乾きやすいので、むせて吐きやすくなりますし、子犬・若犬は興奮しやすいのでなおさらです。

それと夏バテもあります。犬は人間よりも夏バテしやすい動物で、子犬は特に経験しながら体が覚えていきます。

遊びはお部屋の中で、狭い範囲でチョコチョコ遊びましょう。エアコンも効かせてください。成犬になるまでは、広い場所で全力疾走などはさせない方が良いです。


さてマーキングですが、この季節・月齢らしい行動でもあります。

成犬としての権勢本能や自我が出てきますのと、ホルモンバランスの変化が激しいですので、イライラ興奮もしやすいです。

そこに夏場の暑さが重なって、水を飲む量が増え、オシッコの量・回数も多くなります。

マーキングもしやすい条件がそろっている時期です。

成長にともなって落ち着きが出るのと同時に、マーキングは減る要素もありますが、犬の権勢本能を助長(放し飼いや甘やかし)しないことと、トイレトレーニングは続けないといけません。

犬のトイレのしつけでは、どこでオシッコしても絶対に叱ってはいけません。犬は排泄の失敗で叱られても意味が理解できません。

犬の興奮や防衛本能をあおってしまい、よけいに隠れてアチコチ粗相します。

まずは「チチチチチ」などの指示音を排泄行為と関連付けしてください。

そして、遊びやリーダーウォークで興奮刺激を与えて、ゲージに戻し、トイレへの指差しジェスチャーと指示音でオシッコを促してください。

オシッコ出来たら指示音ジェスチャーで褒めて遊ぶ・・・なかなかしないようでしたら、またいったん出して少しだけ遊んでまたすぐゲージに入れて促し・・・を繰り返してください。

そうやって、事前にこちらから指示でオシッコさせてしまうことです。

マーキングをするためのオシッコをためないことと、決まった場所で成功させて褒める習慣をつけることで、それが自然と犬の中で身に付いていきます。

団らんや遊ぶ時は、常に犬にリードを付けてそれを持っておく癖にしましょう。トイレに誘導しやすい体勢を作っておくことです。


そして、犬が褒められて嬉しくなる関係、指示に従いたくなる関係作りをコツコツ続けていきましょう。

今は反抗期・成長期のど真ん中ですので、すぐには良い関係が定着しません。まだ知能も成犬にはほど遠いです。

あせらず急がず悲観せず、毎日毎日コツコツ続けることです。

マーキングもQ&Aサイトのトイレ系や子犬系のカテゴリでたくさん記事を載せてありますので、教えと並行して熟読されてください。


マウンティングは、物やオモチャなどにするだけで人間にしないようでしたら、それは好きにさせてください。ただ単に一人遊び・発散しているだけです。

では、また頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
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