ドーベルマン犬4ヶ月オスのしつけ飼い方へのアドバイス色々
・愛犬の犬種:ドーベルマン4ヶ月オス(飼い始めてから1カ月。子供の頃からドーベルマンがほしかった)
・ご家族全員の年代、性別、一日の愛犬との同居時間:
本人40代男、普段は一日中一緒
妻40代 数時間
長女20代 数十分
次女 中学生 数時間
三女 小学生 数時間
長男 小学生 数時間
・過去の接し方と、一日の流れ ※①~⑥は必ずお知らせください
【ポイント】(※本書を読む前の、以前の状況を正直にお知らせください)
①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ・遊び」をされてきましたか?
夕食を食べた後、寝るまでソファーの上で家族それぞれが愛犬とくつろいでいる。
②過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
現在、おすわりとマテしか教えてませんが指示に従うまでやる。きちんとできたらよしよしと撫でる。出来ない時たまに諦めることもある。
叱り方は物を噛んだり言うことを聞かない時「ダメ!」声を少し大きめに言う。子供たちは結構しつこく「ダメ!」と言っている。
③過去はオヤツ、抱っこ、猫なで声でナデナデなどされてきましたか?
僕以外は結構やっています。僕があまりやらないので僕になついてくるのかどういかが不安。
④過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
散歩は夜30分程度。引っ張ろうとすると立ち止まりリードを緩めまた引っ張ろうとすると立ち止まりの繰り返しです。最近は最初から見ると徐々にですが引っ張らなくなってきてます。
⑤過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
朝6時位におこしすぐ外に連れて行ってトイレを済まし、30分程度 フレキシブルリードなどで自由にさせる。
以降2時間位おきに外にだしトイレをさせる。しない時もありますがしないと思い家に入れるとしてしまいます。
13時位に昼食。19時位に夕食を食べさせてます。
夜10時位に30分程度散歩につれて行ってます。
⑥犬のハウス・トイレ周りの構成、放し飼い・つなぎ飼い環境など(なるべくお写真メール添付でお願いします)
自営業で1階が事務所。2階が住まいになってるのですが普段日中は事務所のバリケンの中(最初は嫌がりましたが今はあまり嫌がりません)
仕事を終え2階に連れて行き、サークルにいれ家族全員が夕食終えた後に愛犬に餌をあげてます。その後就寝までサークルから出すのですが、ほとんどが家族の誰かにソファーの上でべったりです。
バリケンとサークルの写真を添付します。
とりあえず以上になりますが、愛犬が来てからまだ1カ月です。今後いろいろな相談等がでてくると思いますがよろしくお願いします。
今回メールを拝見する限り、生後4か月で大きな問題もなく、本気噛みや強い吠えも無いようですので、ドーベルマン君の素性はとても良い子だと思います。良い出会いに感謝して、これから皆さんで頑張っていきましょう。
さて今回は、ご相談そのものはございませんでしたが、メールを拝見する中で気になったことだけアドバイスいたします。
>ソファーの上で家族それぞれが愛犬とくつろいでいる・・
>猫なで声でナデナデなど・・僕以外は結構やっています・・
↑出来れば、犬はソファーに乗せないほうが良いです。健康面と犬のしつけの面で、デメリットがあります。もちろん、スキンシップは大切ですので、良い面もあるのですが、トータルで言えばリスクのほうが高いです。
まず健康面ですが、成犬で若犬の頃は良いのですが、今はまだ子犬で骨格がしっかりしていないので、大きな落差の場所から飛び降りたりするのは、脱臼・骨折や関節形成不全になりやすいです。滑る床も同じです。
そして、ソファーに上がることが癖になると、老犬になってもそうしますので、老犬になってからも骨折などのリスクが高まります。
実は、ソファーから落ちて骨折する犬は、意外と多いものです。
そして犬のしつけの面ですが、主従関係や自分の優位性を誤解する犬がいます。犬の世界では、体位や目線の高さが関係性を示します。(人間も同じですが)
人間もソファーの上に居て、しっかりとリーダーの意識を持って一貫して接すれば、素性の良い犬には問題にはならないのですが、人によってはソファーに座らず床に座ったり寝そべることもあるかもしれません。
それと、これから成犬の本能が強く出てきますので、今までのような接し方ですと主従関係が崩れてくる可能性が高いです。
大型犬ですので、人がソファーに座り・犬が床に座ってオスワリした場合、ちょうど頭は触れやすい位置にきますので、スキンシップもやりやすいです。
また、犬も人も床に居て遊ぶことだって出来るはずです。
ですので今回なら、ドーベルマン君がソファーに上がりそうになったら、首輪をつかんでダメやマテやスワレの音で良い型を作って褒めてあげてください。あるいは、ドーベルマン君にリードを付けて持っておいて、コントロールしながら教えても良いです。
それと、何気ない接し方・態度・しぐさですが、修正していきましょう。
ただし、接することが悪いのではありません。「毅然さと主導性を持って」接してほしいのです。
下位の犬は、上位やリーダーにすり寄ってナメナメ挨拶します。人間からの「猫なで声でナデナデ」は、それと同じことをしてしまっているのです。
何気ない接触やスキンシップも、スワレでもフセでもオテでも何でも良いので、何か犬に指示を出して行動させて、それに対して褒めてほしいのです。主導型のコング遊びも良いですし、仰向けでマッタリしても良いです。
犬が指示だけで出来なければ、こちらから型を作ってあげて、指示音ジェスチャーでポンポンポンで褒めてあげてください。褒め方も、大げさはNGです。犬の興奮をあおったり、従属的に見えるからです。犬の名前も呼びながら、良い型に対して指示音ジェスチャーを関連付けながら、静かに堂々と褒めることです。
いつでもどこでも、リーダーらしく毅然さと主導性を失わないことです。
↓ですので、これは心配いりません。
>僕があまりやらないので僕になついてくるのかどうかが不安・・
↑むしろ逆の結果になります。子供たちと犬との主従関係が崩れる方が心配です。
ただし、お話したように無視・無関心だけではいけません。スキンシップや楽しい時間を共有することは必要です。主導型のコング遊び、リーダーウォークでの散歩等で関わりをしっかり持ってください。良いことはしっかり褒めてください。
>現在、おすわりとマテしか教えてませんが・・
↑子犬の4か月でしたら、これで十分です。むしろこれ以上教えても、知能が低すぎて覚えられないので、これ以上望んでもお互いにストレスになるだけです。
>指示に従うまでやる・・
>出来ない時たまに諦めることも・・
↑これはどちらもいけません。犬がまだ理解できていない・定着していない段階では、指示だけで結果を得ようとしてはいけません。お互いにイライラするだけになってしまいます。
出来ない時は、もうこちらから良い型を作ってあげて、そこに指示音ジェスチャーを関連付けながら褒めてあげてください。それを何度も何度も反復で繰り返して、ようやく犬は理解できたり定着していくものです。
まだまだしばらくは、「求める時期」ではなく、「与える時期」(教える時期)です。
>子供たちは結構しつこく「ダメ!」と言っている・・
↑犬は人間の言葉だけでは意味が良く理解できません。叱られたこと自体は感覚で感じるので、その場はシュンとしますが、意味は理解できないのです。叱られたことと自分のやった行為を結びつけて反省する知能は、犬にはほとんどありません。子犬ならばなおさらです。
ですので、例えば甘噛みの場合は、噛まれた手を犬の口の中にグッと仕込みながらダメやシ!などの注意音と関連付けて教えることです。
あくまで現行犯であること、悪い型と注意音との関連付けです。
ですので、犬が何か悪い事をしたあとにクドクドと言葉で言っても、犬にはまったく理解できません。それどころか、イライラ反発したり、防衛本能が刺激されるだけになってしまいます。
それと、トイレの失敗は絶対に叱ってはいけません。犬はただ排泄したくてしただけですので、叱るとよけいに隠れて粗相するようになってしまいます。
>引っ張ろうとすると立ち止まり、リードを緩め、また引っ張ろうとすると立ち止まりの繰り返しです・・
↑これで良いです。続けてください。月齢的にもだいぶ骨格がしっかりしてきていますので、切り返したり、90度曲がったり、止まる・歩く・止まる・・・を繰り返しても良いです。
もちろん体罰的にはしないでください。まだ知能も低いですし、成犬の体ではありませんので、激しくはしないでください。態度は毅然さと主導性を一貫してください。
>普段日中は事務所のバリケンの中・・
↑どちらでも良いのですが、無理に移動させなくても良いです。私ならば、2階のケージの中にバリケンを入れて(本書の4点セット)、そこにずっと居させます。犬も居場所が固定される方が安心しますし、2階で寝る時にバリケンがあった方が犬は安心できます。
自営業ですので、子犬の様子はちょこちょこ見に行けるはずです。
それと、2階にバリケンを置きたい理由がもう一つありまして、お写真を拝見しましたが、トイレとベッドの区別がつきにくいように感じます。(両方ともプラスチックケースに新聞紙が敷いてある)
今あるベッドをトイレにし(大きめが良い)、バリケンをベッドにしてあげれば、区別もつきやすいですし、穴倉感覚で安心して眠れます。
>その後就寝までサークルから出す・・家族の誰かにソファーの上でべったり・・
↑お話したように、ソファーには犬を乗せないで、主導型で過ごしてください。
さて、これから反抗期に入ってきて、成犬としての本能も強く出てきます。変化が大きくて難しい時期が続きます。1歳くらいまでは求め過ぎないで、やるべき事を淡々と続けながら、子犬の成長を待ってあげましょう・・・