動物病院で乱暴に扱われてから怖がり噛み付くようになった犬のしつけ
チワワ♀ 3ヶ月を飼って3週間になります。昨日、3回目のワクチンをうちに獣医さんに行ったのですが、極度に怖がって『キャヒンっっ』と激しく鳴き噛もうとした所を、先生に首根っこをつかまれて持ち上げられ、オシッコをもらしてしまい・・・
その後は怯えながら、何とか全て終わり帰ったのですが、帰ってから抱き上げるだけで キャヒンキャヒンと鳴いて噛もうとします。しかも本気で噛んできます...。
ゲージから出すと、その後は呼んでも無視...。ゲージに戻そうとすると逃げ回り...。
つかまえて抱くと 鳴き叫んで暴れて噛みにくる。まだ、我が家に来てほんの少しですが、今まで こんな事はなかったので戸惑っています。
小さい子供達が三人も居るので、危なくて心配です。
今までは、食後にオシッコなどを済ませた頃を見計らってゲージから30分~1時間程出してあげていましたが、今の様子だととてもじゃないですが、出せません。
病院に行く前は、ゲージを開けたら喜んでしっぽを振って急いで飛び出して来ていたのに、昨日からはしっぽは振るものの警戒して自分からは出て来ません。
散歩はまだ行けないので、ゲージから出して運動もさせてあげたいのですが、さっきも本気で噛まれたのでどうするのが一番いいのか悩んでいます。
今まで、あま噛みをきちんと叱らなかったのが余計にマイナスになっているのでしょうか?
本屋さんで買ったチワワの飼い方の本に載ってる通りに、大袈裟に痛がってみたりはしていたのですが、全く効果はなかった様に思います。
威嚇はダメと書いてありますが、犬にとって、威嚇と叱るの違いが何なのかもわかりません。ダメ!!などと怒ったら威嚇になってしまうのか、噛んだ口を押さえたらそれは体罰になってしまうのか...。その辺りも微妙です。
来週に狂犬病の注射があるのですが、とても獣医に行ける様子ではないです。
抱いて、鳴くので『どこかが痛いのかな?』とも思ったのですが、ゲージから出した時に元気に走り回っているので、その心配はなさそうです。どうか、良いアドバイスをお願いします。
まず獣医さんですが、彼らもビジネスで忙しいのでそういう対応をせざるをえないのも一定の理解はできるのですが、犬のしつけや教育のプロとしては失格です。
もし、通える距離で別の動物病院があるのでしたら、変えられた方が良いです。(どういう先生か口コミを事前に調べられれば一番良いです。〇〇市役所周辺には結構ありそうですね。〇〇町は海沿いなのでちょっと遠いでしょうか。)
ただし、もちろん↓これはありますので改善はしなければいけません。
>あま噛みをきちんと叱らなかった・・
親犬は、もう子犬が1か月も過ぎるとしつけを始めています。子犬は目が開いて足腰がしっかりしてくると、とにかく動くもの(親犬・兄弟犬)を噛んできます。
それに対して、親犬は仰向けにして軽く噛んで返したり唸ったりして叱ります。
もちろん体罰ではなく、一貫して教えるのです。
ですが、そういう親犬からのしつけを受ける前に引き離され中継業者に渡り、そこからショップのショーウィンドウに入るわけです。
何も学んでこれなかったので、今度は人間家族が親犬の代わりになって一貫して毅然と教えないといけないのです。
甘噛みですが、チワワちゃんの雌で子犬となればかなり小さいですから、口閉じが難しければ、噛まれた指を子犬の口の中にチョンと押し込んで「シ!」の注意音を添えて教えてやると良いです。
噛まれるのが痛ければ、作業用の革手袋をホームセンターで買いましょう。500円くらいです。
わざと手を見せて噛ませて、集中的に何度も反復で教えてください。
誰か一人だけがそれをやると、犬はその人だけに嫌悪感を持ちますが、周囲の人間が全て同じ対応をすれば、「これはしちゃダメなんだ」ということをちゃんと理解できます。
家族全員が同じ対応をすることと、常に一貫して例外を作らないことです。続けていけばちゃんと理解していきます。
ただ、しばらくは絶対に無理しないでください。子犬の警戒心が強く残っていますので、少しほぐれるまでは犬にリードを付けて持って、主導型のコング遊びをしましょう。
ケージから犬を出す時は、必ずリードを付けて持っておく癖にしましょう。
お散歩デビューの練習にもなりますし、犬の行動全体を自然に主導する形になりますので、関係作りにも良いです。子供さんに危害を加えることも防げます。
犬が噛んでしまってクドクド叱られるよりは、リードで制御して誰かを噛まないようにしてあげた方が、今は良いです。
リード付きのコング遊びの中で、チョンチョン触っていけば、自然に触られることにも慣れていきますので、あせらないで無理しないで、優しいレベルから始めてあげてください。
抱っこを嫌がる犬も多いものです。もともと犬は「高い・滑る・しなる・ずれる」という足場が嫌いなんです。
高い場所は怖いんで嫌がる犬は多いんです。
緊急時や必要な時以外は、抱っこはしないでください。抱っこが好きな犬は、チヤホヤされたい感覚と、相手の体の上に乗る優位性に浸れて満足しているからなんです。高いのが怖くてジッとしている犬もいます。
>大袈裟に痛がってみたり・・
↑これは止めましょう。犬を褒める時もそうですが、大げさにしてしまうと、ただ単に犬の興奮をあおってしまうだけで、大切な意味はまったく伝わっていません。
「何が良くて何が悪いのか」をシンプルに体現させてあげることが大切です。
「悪い型を止めて・良い型を作ってあげて・指示音ジェスチャーで褒める」これを1セットにして、反復で繰り返すことです。
今回のチワワちゃんは、親犬からのしつけを受けてこれなかった経験不足がありますのと、まだ知能が低すぎる月齢ですので、それは理解してあげてください。
この月齢では、「小さな猛獣状態」というのは普通のことです。その知識がないと「なぜなんだ?!」とあせったり感情的になり悪循環になってしまいます。
これが犬という動物であり、子犬の現実なのです。
まずそれは理解してあげてください。
今回は、お話したように
・出す時はリードを付けて飼い主さんが持って制御する(遊び半分でお散歩やリーダーウォークのマネごともしてみる)
・その状態で主導型のコング遊びをする(何気なく時々触る)
・犬が噛んだら、噛まれた指をそのままチョンと押し込んで注意する(手袋装着)
しばらくはそんなことだけでも十分です。コングを転がす前にスワレ・マテの型を作ってあげて、褒めて教えて、転がせば良いです。
スワレ・マテができて、首輪をつかんでおけば、注射もできます。
病院等で診察や注射を受ける時は、両手で犬の首輪をつかんで体勢をキープするのは飼い主さんの役目です。
それは出来るようにしておいてください。
そして、今回はお知らせいただけませんでしたが、猫なで声でナデナデ・チヤホヤの世話・オヤツに抱っこ・・・という接し方をされていなかったでしょうか。
もしあったとしたら、それも大きく影響していることは忘れてはいけません。
もし次回ご相談いただける際は、メールサポート要領の項目をお知らせくださいませ。そして本書と、Q&Aサイトも必ず熟読されてください。
余談ですが↓犬がシッポを振るのは嬉しい時とは限りません。
>喜んで しっぽを振って急いで飛び出して・・
犬は怒っていてもシッポをブンブン振りますが、要素は興奮なのです。
犬は本当にリラックスして嬉しい時は、シッポは振らずにゆったり寄り添ってきます。シッポを振られるということは、まだ相手や状況に対して緊張や興奮がある・・という関係です・・・