5か月の犬のしつけで甘咬み・リードを嫌がる・トイレ
はじめてメールさせて頂きます。2年前に17年居たオスの柴犬が亡くなりました。とても飼いにくい子で吠えぐせと咬みくせがひどく、ご近所とも気まずくなり悩みの種でした。
もう二度と柴犬は飼うまいと心に誓ったはずが、3週間前ペットショップで生後4ヶ月のオスの柴犬を買ってしまいました。今ちょうど生後5ヶ月になります。
前の子は性格が悪いと思っていたのですが、こちらのホームページを読んでいて『しつけの問題』だとわかり、今度こそ前の子のようにはしないぞ!と決意して取り組んでいます。
◆飼育環境
家の玄関内にゲージを置いています。中に段ボールで真っ暗な寝室を作り、残り半分にトイレを置いています。水は有りますが、餌はゲージの中ではやりません。
◆朝、ゲージから出して『仰向け固め』をしてから、30分程リーダーウォークとひも付きのボールで遊んでやります。その後、エサを食べさせてから庭で30分程放し飼いにしてからゲージに戻します。
◆夜も同じ内容で時間を1時間程に延長しています。
※うまくいかない事
*甘咬みがひどく、口を閉じて『ダメッ!』、その後に口から手を離して褒めようと『ポンポン』しようとした手をまた咬みに来る感じで、閉じる→誉める→の連携ができません。
*仰向け固めの時も必死に抵抗をしてきて、押さえている私の手を咬もうとします。首を押さえつけ目をにらみながら『ダメッ!』のまま静かになるまで待ちます。やっと諦めた頃に離してやると起き上がりざまに、また咬んできます。
*リードをいやがり、散歩中も常に首をグルグル回していますが、どう指示を出して止めさせたらいいのかわからず、そのままにして歩いています。
*また、リーダーウォーク中にリードを足で引っ掛けてまともに歩いてくれません。無視して歩き続けていますが。
*私がついているとトイレをしないので、食事後の放し飼いにしているときに、庭でしている感じです。私といるとトイレの仕草さえしません。
今の柴犬君を飼ったことは、後悔されてはいけません。柴犬という犬種が悪いわけではないのです。
犬のしつけを理解して一貫することができなかったならば、それはどの犬種でも、オスでもメスでも同じことです。
人間だって、経験しないと分からないことは沢山あるものですから、「良い経験をした」と思って、もうそれで良いのです。貴重なご経験をされたのです。
そして、そういう思いがあるからこそ、今は少し焦って無理されているようにも、お見受けいたしました。
今はまだまだ知能が低い時期です。そしてちょうど反抗期に入りました。歯の生え変わりやホルモンバランスの変化などが大きくて、それだけでもイライラ興奮しやすいです。
自我・独立心・権勢本能も出てきます。
7か月過ぎると知能が高くなっていきますが、まだ経験不足や関係作りがしっかりできていませんので、ズル賢さだけが目立つようになります。
ですので、1歳くらいまではあまり期待しないで、やるべき事を淡々と続けながら犬の成長を待ってあげないといけない時期なのです。
それと気になるのが環境です。なるべく玄関は避けて、室内にしていただきたいです。
「他人にたくさん会わせて慣れさせる・・」と、本書やQ&Aでもお話しておりますが、「寝床や普段の居場所もそのように・・」という意味ではありません。
自分の巣穴(ケージやクレートハウス)に他人が頻繁に来たら落ち着けません。戸を閉めても道路に近いですので、他人・犬・猫・自動車などの気配が直接伝わります。これはやっぱりストレスになります。
ホームセンターに行くと、移動用の肩掛けバッグなどが安く売っています。
http://osiete-wanwan.com/p23.png
↑これは私が使っている物ですが、例えば雨の日の散歩だったり、お庭で遊んだ後はそのまま家の中を歩かせるわけにいきません。その際にバッグに入れて移動し、ケージの出入り口で下ろして、入らせれば室内は汚れません。
私は雨でも雪でも365日、犬と散歩に行きます。室内飼いの大型犬ですが、まったく家の中は汚れません。
室内飼いは、ストレスの面でも健康の面でも、しつけの面でも良いです。吠えなどで現行犯で教えられるからです。ただし、注意点はベタベタかまい過ぎないことです。
続いて犬のしつけのお話です。
まず、あお向けは無理しないで良いです。まだ落ち着きがないですし遊びたい盛りでもありますので、あまり最初から長時間を求めないで、ほんの数秒からで良いです。
指示音ジェスチャーでポンポン褒めて、関連付けを意識してください。感情的になって「できるまで止めない」という無理はしないようにしましょう。
あくまで、主従関係を態度で示すことが目的ですので、その意識があれば、最初はビシッと短時間してすぐまた遊び・・また短時間あお向け・・遊び・・という感じで今は良いです。
甘咬みに関しては、もう二つやってみてください。「シ!」の注意音で口閉じも良いのですが、「シ!」で犬の口に手を押し込むのも良いです。
犬は嫌がって、のけ反りながら放しますので、そこでポンポンしてください。
素手で行う場合、どうしてもビクビクしてしまいます。その緊張が犬に伝播してあおってしまいますので、作業用の革手袋を買いましょう。ホームセンターで500円くらいで売っています。
冬場の散歩時にも、滑らない手袋はあったほうが良いからです。
そしてもう一つは、「シ!」でリードをチョンと引き上げて注意するのも良いです。手を見せる→咬む→チョン引き→また手を見せる→咬む→チョン引き・・この繰り返しです。
または「シ!・・シ!・・シ!・・」で厳しくリーダーウォークをしても良いです。
犬の足に絡みやすいようでしたら、短く持ってたるまないようにしても良いです。
家の中で、わざと手を見せながら何度も何度も反復で教えてください。革手袋をしていればビクビクしないで出来ます。
>散歩中も常に首をグルグル回して・・
↑これも無視して毅然と歩き続けてください。外の場合は誘惑が多いので、家の中でたっぷり練習しましょう。今は根競べの時期です。ここで犬に譲らないで、犬が根負けするまで毅然と淡々と続けます。
ちゃんと結果は出ますので、あせらないで続けることです。ただし、お話したように犬の知能も経験値もまだ低いですので、結果はすぐ期待しないで待ってあげましょう。
トイレですが、お庭にトイレを持って行くと良いです。クルクル回ったりソワソワし始めたら誘導してトイレに乗せてさせるか、警戒して止めるようなら、途中までオシッコさせてその途中で抱き上げてトイレに乗せます。
そしてトイレへの指差しと「チチチチ」の指示音で褒めます。
ですので、なるべくリードを付けて持った状態で犬を遊ばせることです。
もしくは、今まで通りフリーで遊ばせて、お庭でそのままオシッコしたとしても気にせず指示音の関連付けだけしっかりして、それをしばらく続けた後、ケージ内の犬に指示音を出して促すことです。
ただ、興奮の要素を与えて利尿脱糞作用を高めてあげる必要がありますので、いったんお庭に連れて行って、少し歩いて興奮したらすぐまたケージに戻し、そこで指示音で促す・・しないならまた少しお庭を歩く→ケージで促す・・という繰り返しです。
そんな流れだとケージ内でオシッコしやすいです。まずは普段の指示音の関連付けを根気よくやっておかないといけません。
そして、ケージ内で上手くできた時に指示音ジェスチャーでしっかり褒めるわけですが、その効果も犬との関係次第で変わってきますので、「普段の何気ない接し方から全てつながっているんだ・・」ということを意識して、過ごしていきましょう。
今は一番犬のしつけが難しい時期です。「自我・独立心・権勢本能が出てくる・・でも知能と経験値が低い・・」だから大変なんです・・・