犬のしつけがQ&Aで分かる!

4カ月の子犬がケージから出すとかなり興奮し手足を噛んでくる場合のしつけ方

質問内容
犬をペットショップからお迎えして2週間になります。

そろそろ本格的に躾をしようと思ったのですが、ケージから出すと、かなり興奮し、手足を噛んだりしてきます。

おもちゃにもかなり興味をしめしますが、途中からしつこく手や足を噛んできます。

どう躾けていけばと思った時に、堀川さんのHPにたどり着き、共感しました。

下記内容についてご教授いただけたら幸いです。どうぞ、よろしくお願いします。


1:首輪をする時に、手を噛んできたり暴れたりでうまく装着できません。

どうしたらうまく付けられるようになりますか?

考えを改め、リーダーシップをとる為に、リーダーウォークからまずははじめたいのですが、首輪がうまくつけられません...。

尚、ペットショップでお迎えした際に、申し込んだパピースクールでは、膝に抱っこさせて、おやつを使いながら、首輪をはめるやり方を習いました。

が、今はおやつに一旦夢中になると、吠えてしまい余計興奮するようになりました。

またパピースクールでは、おやつを使い、おすわりなども教えています。それ以来、おすわりは多少できるのですが、おやつをあげるまで、吠えています。

このやり方に疑問をもちました。

興奮を穏やかにし、首輪をうまく付ける方法を教えてください。どうぞよろしくお願いします。

2、トイプードル シルバー、もうすぐ4ヶ月、オス、飼いはじめて2週間、犬との生活を楽しみたくて。

3、私40代。仕事時間 8:00~18:30以外 同居。
   夫40代。仕事時間 6:00~22:30以外 同居。

4、5、一週間位前から朝15分、夜40分程度ご飯前にケージから出して、パピースクールでは習った練習。

・膝に抱っこしておやつを使いリードをつける。
・名前を呼ぶ→おやつ
・名前を呼んでアイコンタクト→おやつ(うまくいきません)
・名前を呼んで呼び戻し→おやつ

いずれにしても、おやつに夢中になり、吠えたり手を噛んだりしてきます。

エナジーロープ(おもちゃ)で引っ張って離す練習。おやつは使いませんが、手を噛んできます。

おやつを使ったおすわりの練習。多少できるが、おやつがもらえるまで吠えます。

手を噛んだ時は、痛い!といい、無視をして部屋をでます。

6、おやつはパピースクールで習った通り、躾のご褒美のタイミングであげていました。抱っこは暴れて嫌がるのであまりしていません。

猫なで声は、つい普段からだしてました。また、よく話かけてました。主人も帰ってきたら、まず猫なで声でなでてやっていました。

7、散歩はまだしておりません。3回目のワクチン接種が一週間前に終わりました。

8、タイムスケジュール
7:00~7:30 躾タイム
7:30~8:30 ご飯(ふやかして)
8:00~18:30 留守番(ケージ内)
19:00~19:30 躾タイム
19:30~20:00 ご飯

その他時間は、寝るときも含めケージに入れています。

9、環境は写真添付しました。

10、ダウンロードした内容とQ&Aを読み、リーダーウォークをはじめていきたいと思ったところです。また、本日ホームセンターで、作業用の革の手袋を買ってきました。毅然とした態度で噛みつきに対応したいです。

長文になりすみませんが、まずは、首輪の付け方(おやつなし)、ケージから出した興奮時の対処法を教えてください。

どうぞよろしくお願いします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず首輪のほうですが、脱着されないで、もう着けてしまったら、基本は外さないことです。

数時間もすれば、犬は遊んでいるうちに首輪が着いていることすら忘れて慣れます。

脱着するから、そのたびに興奮刺激が入り、違和感がありストレスになり、いつまでたっても慣れることができません。

そして、着けっぱなしにすることで、普段の生活の中で、首輪をつかんで犬を制御したり、型を作ってマテなどを教えやすくなります。

また、迷子札を常時付けておくことで安心できます。

最初に首輪をつける時は、その後に数時間見ていられる日にしましょう。

例えば、朝付けてすぐに仕事で出かけて長時間留守番させるようなことになると、その間に足でひっかこうとしてからまって外れなくなったりすると危険だからです。

着ける時は、ご飯の時にします。

夢中で食べているすきに、サッと着けてしまってください。

それでもう着いていることすら気付かない場合もありますし、その後眠ってしまっても忘れちゃいますし、コング遊びで忘れさせても良いです。


さて、続いてリードを着ける時ですが、革手袋を買ってこられたので、それを装着して行います。

噛まれることをビクビクしていると、犬の興奮をよけいにあおってしまいますし、見下されたりもします。リラックスして自信を持ってのぞみましょう。

着けるタイミングは、ケージから出る時です。

出入り口の扉を開けて、犬を出す前に、出入り口の付近で犬の首輪をつかみ、サッとリードを着けます。

この時も犬は噛みますが、気にせず早くリードを着けることだけお考え下さい。


着けましたら、そのリードを持って団らんしたり遊んだりします。

これからの成長過程の中、主従関係や呼び戻しや噛み癖・トイレのしつけなどが完成するまでは、犬をケージから出すときは、そのような態勢で過ごす癖にされてください。

自然と主導性も示せますし、トイレへの誘導もできますし、お散歩デビューの練習にもなります。

そして、犬の噛み癖をしつけやすくなります。

犬に噛まれる前に、噛まれないように制御することもできますし、噛まれた時は、その瞬間に「シ!」の注意音を出しながら、リードをチョンと引き上げて注意・引き離しをします。

ひたすらその繰り返しで淡々とコツコツ教え続けますが、まだ子犬で集中力もありませんので、すぐにグダグダでパニックになると思います。

そうなったら、ムキにその場で結果を出そうとされないで、ケージに犬を戻して、その部屋から去ってしまってください。

吠える場合は、「布掛け目隠し」で対応します。

そうやって少し距離を置いて興奮が収まってきたら、またリードを着けて持って、犬を出して遊びの続きです。


最初からいきなり、リーダーウォークをされないでください。

月齢的には4カ月過ぎましたし、家に来て2週間経って慣れは出てきていますので、その面はクリアしているのですが、過去の接し方とのギャップが大きくなりすぎるといけません。

犬も面白くありませんのと、ギャップが大きすぎて適応できずストレスが強くなります。

最初からやり過ぎないで、数日はリードへの慣れを目標にして、遊びや団らんを通して、徐々に慣れさせていきましょう。

そこから、遊びの中で時々歩いてみる→また遊び→また歩く・・・を繰り返しながら、徐々にリーダーウォークに近付けていきます。

それから、犬のしつけ手法を表面的・部分的にやっても意味がありませんし、矛盾を犬が感じて反発が強くなります。

普段の何気ない接し方すべてが関わっていますし、それが自然に一貫されるためには、根本の意識があるか無いかで変わってきます。犬もそこを見抜きます。

まずは、ご夫婦で本書とQ&Aを熟読いただいて、知識と意識を深めていただきたいと思います。

家族間で一貫する、個人の中で一貫する・・・

全てに一貫性が無ければいけません。


【その他】

>エナジーロープ(おもちゃ)で引っ張って離す練習・・

↑これは止めましょう。

引っ張りっこは、対面しての力比べになりますので対抗心が出やすいのと、人の動きに過敏に反応して興奮癖や噛み癖が強くなります。


>名前を呼んでアイコンタクト→おやつ(うまくいきません)・・

↑まだ幼くて知能が低いので期待してはいけませんが、ご自分の目を指差して(指をピクピク動かす)、犬と目があった瞬間に「ミテ」の音で関連付けて褒めると良いです。

ただ、今の時点ではポンポン褒めするとさらに興奮して噛むだけになるので、噛み癖が落ち着くまでは触らないで、指示音と名前呼びと「良い子」などの声で褒めるだけで良いです。

そしてすぐに、コングを転がしてあげてください。

あるいは、今はまだアイコンタクトは教えないで、まずは噛み癖を治すことと、スワレ・マテを優先して教えてください。

スワレ・マテができると、噛み付き・暴走・食糞なども止めることができますし、グルーミング・シャンプー・歯磨き・歯石取りやリードの装着など、あらゆることが楽になります。

また、外では、犬の安全を確保することにもなります。


オヤツは止めましょう。

短期的には、物事を教えるのが大変な面もありますが、かえってそういう習慣を付けてしまうと、のちに苦労します。

食べ物で釣って犬を行動させてしまうことで、犬との本当の関係が見えなくなってしまうからです。

それが一番怖いことなのです。

短期的には大変ですが、それが現実の姿であり、現在地を正解に知っておくほうが良いのです。

食べ物やしつけグッズでごまかすと、後で余計に苦労します。

子犬も段々知能が上がっていきますので、型を作ってあげて指示音ジェスチャーで褒めるだけでも、ちゃんと理解してくれますし、「言うことを聞きたくなる関係」があるか無いかで、まったく結果が違ってきます。


さて今日は以上にいたしますが、とにかくまだまだ知能が低いですので、小さな猛獣だと思って、あまり期待しすぎないことです。

それと、知能が上がってきたと思ったら今度は反抗期が始まりますし、ズル賢くなるし、少なくとも1歳くらいまでは大きな気持ちで成長を待ってあげていただきたいと思います。

それでは、Q&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
堀川様こんにちは。早速の返信ありがとうございました!ありがとうございます。とても細かく教えていただいて正直びっくりしております。

昨日から五回、(いやもっと...)よませていただいております。(頭ではわかったつもりでも実践の時、リラックスしてできるようにしたいからです)

またやりながら、わからなくなったら読み直すようにします。

首輪の付け方も目からウロコでした。
付けっ放しでいいのですね。
リードをうまく使った団らんや遊びを通じてまずはリードになれることを第一にやっていきます。

そして、おすわりとマテを根気よく続けながらやっていきます。
今一番悩みの噛みグセの対策も実践してみます。
今は、噛んだ後、離すのにも苦労します。
暴れて口を持たせて閉じさせることができません...
離しても離しても興奮がますばかり。
私がビクビクしているのかもしれません。
リードをチョンとしてうまく使ってみます。

ポンポンしたら余計に噛まれていたので、まずは、声がけで褒めてみようと思います。

エナジーロープとおやつには正直疑問があったので、使わないということでホッとしました。

家族で意思を揃え、可愛い可愛いワンコの為に根気よく続けていきます!

Q&Aも何回も読んでいきます。似たような事例があると、参考になるし、悩んでいるのは自分だけではないんだととても励みにもなります。

また質問することが出てきた際にはどうぞよろしくお願いいたします。


返答内容
>付けっ放しでいいのですね・・

↑「付けっ放しでいい」のではなくて、着けっぱなしのほうが良いのです。

理由は昨日お話しした3つのメリットがあるからです。


>今は、噛んだ後、離すのにも苦労します・・

↑例えば、まだ生後2カ月くらいですと慎重にしないといけませんが、4カ月過ぎたら骨格も少しずつしっかりしてきますので、もうこのころになるとキチンとやって教えてあげたほうが良いです。

作業用の革手袋をして、片手で犬がくわえた物をつかみ、もう片手で首輪かリードをつかみ、その両手を左右に離して、犬の口から噛んだ物を引き離します。

ゆっくりグ~と引かないで、瞬間的にスパッと引き離してください。

散歩での引っ張りなども同じですが、犬は、「反射抵抗」といって、よけいに強く踏ん張って反作用の力で対抗しようとしてしまいます。

むしろ力を抜いて、犬を油断させておいてスパッと離します。


>暴れて口を持たせて閉じさせることができません...

↑これもお話しした通り、今はリードを使った手法を優先し、接触系の教え方は使わないほうが良いです。

まずはリードを活用した教え方を続けて、噛み癖が落ち着いてきたら、口閉じや仰向けを展開していきましょう。


>離しても離しても興奮がますばかり・・

↑これもお話しした通り、集中力が途切れて感情的にパニックになるようでしたら、もうムキになって続けないで、ケージに犬を戻して落ち着けます。

もし吠えたら「布掛け目隠し」で対応します。(詳しくはQ&Aで検索を)

少し経って落ち着いたら、また遊びを再開されれば良いです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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