犬のしつけがQ&Aで分かる!

保護犬(成犬)と暮らすための注意事項や犬へのいたわり?しつけ?など

質問内容
はじめまして。今、保護犬(成犬)の里親になるか、子犬を飼うか、家族と話しています。

保護犬は、昨日、ボランティアの方にあわせて貰ったのですが、メス6歳のM・ダックスで、ブリーダーから保護され、歯が左右奥歯を含め数本、歯石でダメになり抜いています。

また、ずっとゲージにいた為か、外を怖がり固まって動けません。人を見る目も怖がっていて、本当に気の毒な子です。

でも黙って耐えていて、身体は震えているのに、吠えることや噛みつくことは全く無いそうです。

子犬というのは、ペットショップで売られている、すでに5か月と10日の子で、ショップに来てすぐに風邪をこじらせ肺炎になりかけて入院も含めてお医者通いをしていたそうで、店頭に並ぶのが遅れたそうです。

愛想はいいのですが、寂しげな暗い目をしていて、やせてはいないのですが、小さくて、見た目も弱そう。こちらもM・ダックスです。

4年前にM・ダックス(16才)を亡くし、先月初めにマルチーズ(12才)を亡くし 、もう哀しいから飼わない!と思っていたのですが、揺れています。

保護犬には、家族(夫・息子)は反対ではないものの、子犬の方に心が動くようです。

今まで健康な犬達に恵まれ、能天気に暮らしていた私達の家に保護犬や、あえて弱そうな子を飼うより、普通の元気な子を迎えた方がよいでしょうか。

実際にはどのようなリスクがあるのでしょうか。6歳の保護犬は、私たちが頑張れば変わってくれるのでしょうか?

このような成犬と暮らすための注意事項や犬へのいたわり?しつけ?など、書かれていたらなぁと思い、質問させて頂きました。宜しくお願いします。


返答内容
まず最初に、ご質問の答えからです。

>成犬と暮らすための注意事項や犬へのいたわり?しつけ?など、書かれていたら・・

↑保護犬のしつけ飼い方については、Q&Aサイトに専用カテゴリを設けるくらい、たくさん解説を載せてあります。

今回と同じようなケースのアドバイスも、たくさん載せてあります。

また、その子に合ったアドバイスも、メールサポートで出来ます。


さて、メールの文面を拝見いたしまして、おそらく奥様の心の中では保護犬の子が気になってしかたがないのだと思います。

もし今回子犬をショップで買ったとしても、その後も保護犬のダックスちゃんのことを思い出すでしょう。一度会っているのであれば、なおさらです。

人生は一度です。思ったことを直感でやってみるのも良い経験です。

失敗は後悔にはなりません。行動しなかったことが後悔になります。

会いに行かれるくらいですから、奥様の本心としては、その子を助けて幸せにしてあげたいというお気持ちが強いのだと察します。

私もいつか施設を作って、保護犬や老犬をたくさん面倒みたいな~などと、ささやかな夢を持っております。(お金がないので今は無理ですが)


さて、しかしながら、やっぱり感情論だけでは済みません。

特に今回のダックスちゃんは、もう老犬期が間近なのと、心身ともに脆弱で基礎体力も免疫力もそうとう落ちています。

そして、人間に対して信頼関係を無くしてしまっています。

まず、『成犬』と『保護犬』は、別々で考えないといけません。それも、人間に恐怖を抱いている保護犬ならばなおさらです。

例えば同じ捨て犬でも、幼少期に人間と接した経験がある犬と無い犬では、まったく反応が違ってきます。

吠えや噛み付きがありませんので、いわゆる『しつけ』としては楽になるわけですが、人に慣れるまでに相当時間はかかりますし、どこまで心を開いてくれるかは分かりません。

エサを食べさせたり、毛繕いやお散歩などは、暴れんぼうの犬とはまた違った難しさがあります。

そして、医療費もかなりかかるでしょうし、寿命まであと7・8年か、ストレスに弱いのでもっと短いかもしれません。突然死もあるかもしれません。

それらへのご覚悟があるかどうかになります。

ただ、それを言ってしまうとキリがありません。子犬だって、私達人間だって同じことです。

命あるもの、いつか滅します。


さて、注意点ですが、急いだり焦って犬をベタベタ触らないことです。

「早く慣れさせよう、愛情をたっぷり注いであげよう」と、先走らないことです。

犬にとってみれば、人間自体が怖い対象ですので、ジロジロ見つめて近づいたり、触られることが強いストレスです。

エサ、水、トイレの世話だけしてあげて、あとは触らないことです。

まずは同じ空間の中に居て、少し遠目からチラ見したり鏡に映して犬を観察しましょう。

家族の臭いや動きに段々慣れていき、「危険な相手ではない」ということを理解していきます。

そうなってくると、リラックスして好奇心が出てきますので、エサをあげる時に近づいてくることがあるはずです。

それを根気よく待ったほうが良いです。

こちらから無理に触ったりしないことです。

あとは、近づいても犬が逃げなくなってきたら、知らんぷりしてゲージの隣で横になって本でも読んだり、手や足や顔をゲージにくっ付けて過ごすと良いです。

慣れてくると、臭いを嗅ぎに来たり、寄り添ったり、チョロッと舐めたりもしますので、自然とそうなるように待つことです。

そうやって少しずつ慣らしながら、触れるようになってから、ゲージから出しましょう。

それまでは、開けたとしても怖がって出てこないはずです。(出てきたら良い事ですので遊ばせてください)

犬をゲージから出すときは、首輪とリードを付けて飼い主さんが持っていてください。

遊びながら、お散歩の練習もできます。

ボール遊び等も、できるようになるまで相当時間がかかると思います。今は、オモチャでも何でも怖がります。遊び方も知りませんので、飼い主さんが遊んで見せることも重要です。


外の世界への慣れですが、最初は犬を直接歩かせないで、移動用のバッグの中に入れて顔だけ出させて、それを飼い主さんが肩に担いで歩くと良いです。

移動用バッグは、ホームセンターかペットショップに売っていますし、要らなくなったリュックサックでも何でも良いです。

そして、キレイで安全な場所に着いたら、そこで飼い主さんはノンビリ座って、その周囲を犬にウロウロさせながら、外の世界に慣れさせると良いです。

もちろん犬にはリードを付けて、飼い主さんが持っていてください。


さて、一度にアレコレお話ししても混乱するといけませんので、今日は以上にしたいと思います。

まずは人を怖がらずに、触れるようになることが目標です。

噛んだり威嚇はしてこないようですので、とてつもなく苦労されることはないと思いますが、楽しく触れあえるまでは時間はかかることはご覚悟です。

また、私も直接拝見したわけでもありませんので、100%アドバイス通りにはいかないかもしれませんし、想定外のことも起こるかもしれないことはご覚悟くださいませ。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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