5歳の保護犬のしつけ主従関係の築き方
堀川様お世話になります。さっそくの相談メールですみません。
・問題の内容
主従関係の築き方について(以下に詳しく書きます)
・愛犬の犬種:コーギー推定5歳オス。保護犬の里親になる形で2週間目、屋外飼育。
・家族 私・夫(50代) 息子(10代後半) 父母(70代)祖母(90代)
①過去の「スキンシップ・遊び」
朝晩2回(休日は3回から4回)リーダーウォークを心がけながらの散歩。一緒に走る。お座り・オイデができたら座らせなでてやる。
②過去の「しつけ・褒め方・叱り方」
リーダーウォーク・お座り・まてができたらなでてほめる。咬んだ時大きな音を立ててやめさせる。吼えたとき「しっ!」といってやめさせる。
③過去のオヤツはほとんどなし。抱っこはまったくなし。
猫なで声でナデナデはしてないつもりだが、ほめるときにそうなっていたかもしれません。
④散歩は30分から1時間。できるだけリーダーウォークで。
⑤一日のタイムスケジュール
5時半から8時 朝の散歩・トイレそのあとエサ
一日庭にいます
夕方から夜 散歩・トイレ・そのあとエサ
⑥愛犬のハウス・トイレ周りの構成、放し飼い・つなぎ飼い環境など
庭に1畳半ほどのスペースを柵で囲み、小屋を置き、つなぎ飼いしています。(首輪を触ることを極端に嫌がりリードの付け外しができないため)
ご相談したいこと
今日から「鉄の意志を持って」、声をかけず、目を合わせず、ひたすらリーダーウォークをしています。トイレも庭でできるようにしたいのでウンチのときは声をかけて覚えさせようとしています。マーキングは極力させていません。散歩の最後に止まってそばにこさせ、来て座ったらなでてほめてやっていますが、
そのやり方でいいでしょうか。
ご指摘いただいた通り、普段一緒にいないので、休みの日はたっぷり散歩に行ったり、庭に出るとおすわりをして「なでて」と訴えているようなので、なでてやったりして従属的になってしまっていたのかもしれません。
反省をして態度を改めていますが、ふれあいの時間が少なくなってしまい、(屋内で飼育できない環境のため仕方ないのでしょうか)愛情が伝わるだろうかと不安になります。
そのふれあいの中で安心して甘えてくれるようになった気がしていたのですが、それはなめられていただけでしょうか。
仰向け固めは今のところとてもできそうにない気がします・・・
リーダーウォークを続けて、堀川様のリッキー君のように見上げてうれしそうに歩いてくれるようになってからでは遅いでしょうか。
もう一つ、遊びの中で絆を強めるということにも共感していますが、遊び方を知らないようで固めや大き目のボールには興味がなく、やわらかいボールやディスクなどを与えると興奮してガウガウいいながら咬み続けてしまいます。どのように遊びをしていけばいいでしょうか。
ご相談ばかりですみません。よろしくお願いします。
>ふれあいの時間が少なくなって愛情が伝わるだろうかと不安に・・
↑生後間もない子犬・成長期では、あまりにも接触が少ないと情緒不安定になりますし、人間と暮らすルールや物事も覚えられないので厳しいですが、成犬の場合は知能も高く相手を見抜く本能も鋭くなっていますので、気を遣い過ぎるとベタベタが癖になり、それが実行されない時に要求吠えしたり、態度を見抜かれて主従関係が崩れやすくなります。
私達が犬を可愛そうに思う気持ちは、犬の知能では理解できません。むしろ誤解されます。
私達が思っている以上に、犬はクールでシンプルです。
まずは、ベタベタ・チヤホヤ従属的な態度を絶対に犬に見せないことと、これから毎日続くであろう生活習慣を想定して、犬と触れ合っていくことです。
大半の飼い主さんは、最初だけ必要以上にかまい可愛がる→犬に悪い癖と習慣が付く・主従関係を誤解する→飼い主さんの愛情が薄れて接触が減る→更に犬が要求する・・
こういう悪循環になってしまいます。
人間と暮らしていく以上は、犬にも長い留守番をさせる機会も出てきます。その時に大きなギャップにならないようにしてあげないといけません。
普段からそうしておかないと、少しの留守番でも激しいストレスを受けやすい犬になってしまいます。
しかし一方で、犬との接触無しでは関係作りも出来ませんし、物事も覚えられません。
接することが悪いのではなく、↓触れ合い方の問題なのです。
>そのふれあいの中で安心して甘えてくれるようになった気がしていた・・
遊びでも何気ない接し方でも同じですが、全体の基本として、「猫なで声でナデナデ」のように従属的な態度を見せないことです。犬の本能には、それは従属的に映るのです。
オテでもスワレでも何でも良いですので、必ず犬に何か指示を出してさせたり、型で教えるような主導型にすることです。
例えば今回ならば、やわらかいボールで遊ぶ時に、犬にリードを付けて飼い主さんが持っておくことです。広い場所で走る必要はありません。狭い範囲でチョチョコ転がしたり、その場でボールを弾ませてあげるだけでも十分運動や遊びになります。
転がす前に、スワレ・マテの指示→犬が出来たら堂々と肩付近をポンポンして褒めて転がす。犬が出来なければ型を作ってあげて教えて褒めて転がす→犬がくわえたらコイで呼び戻す。来なければリードで誘導する。(発散のために好きなだけ噛ませる時間も少し与える)
というふうに、いつでもどこでも毅然さと主導性を保ってほしいのです。
毎日毎日、毎回毎回それを一貫することで、犬は認めるようになっていきます。
>仰向け固めは今のところとてもできそうにない気がします・・・
↑まだ無理されなくて良いです。手法ありきではありません。目的はリーダーウォークもコング遊びも仰向けも、結局は同じなのです。
毅然さと主導性を犬に示すための手段の一つでしかないのです。
特に今回は保護犬ということで、精神的に傷があったりトラウマも何かしらあるはずです。少し焦って無理されているようにもお見受けいたしました。
あせらず無理せず、今できるレベルから徐々に始めることです・・・