10歳の柴犬(保護犬)を外飼いする場合の環境としつけ方
堀川様のホームページを大変興味深く拝見いたしました。早速ですが、相談を聞いていただけたら幸いです。
1週間前に、飼い主が飼育放棄した柴犬♀(10歳くらい)を我が家へ迎えました。
元の飼い主は世話を全くしない上、飲み水にはタバコの吸い殻が入っていたような酷い場所だったとの事で、そんな状況であれば、余生をこちらで過ごしたら良いと、引き取りました。
そんな状況にいたのだから、相当病んでいるコだろうと思いましたが、とても明るく、ほかの犬に対してもフレンドリーで、しっぽを下げているのをあまり見たことがありません。
人に対してもすぐにお腹を出すくらいです。
本当は、家の中で一日過ごしてあげたいところですが、うちにはとても繊細な猫がいるため、これまで通り外犬として生活してもらっています。
家族構成は、私と中学生の娘、小学年の息子、私の祖母です。
私は自営業で日曜以外は夕方までおらず、普段は家に祖母がいる状態です。
環境は、庭の東側に、長方形150×80のスチールの犬小屋で、2Μほどのチェ―ンで繋いでいます。犬小屋には毛布と水、寒さしのぎのダンボ―ルを中に置いています。
堀川様の様々なお答えを拝見しますと、外で飼うのであればサ―クルでリ―ドなしのほうがストレスを感じず過ごせるとあるのですが、どうやらケ―ジやサ―クルが苦手なようで、すごい声で鳴き嫌がります。サ―クルは飛び越える勢いです。
今までずっと繋がれ生活をしてきているこのような場合でも、サ―クルに替えたほうが良いのでしょうか?
高齢なので、ストレスがなるべく少ない環境を作ってあげたいとおもっています。
また、今まで散歩もろくに行かない生活だったのもあるのか、散歩中かなりぐいぐいと引っ張ります。散歩は朝30分程、コ―スはランダムで、夕方は行けるようなら同じくらいに...という感じです。
そして、慣れてきた3日目くらいから、散歩から帰宅しごはんを食べ終え、寂しくなると要求吠えも始まってしまいました。
色々な見解を拝見し、少し私や子供が構いすぎてしまったのかなと反省しています。
現在は吠えていても、そのままにしていると15分程であきらめます...。
これから頑張って主従関係を築いて、お互いに幸せになれたらと願っております。もっともっと色々な知識を付けたいので、本も購入させていただきます。
お忙しい中恐縮ですが、どうか、アドバイスよろしくお願いいたしますm(__)m
頑張っておられますね(^_^)
今回の柴ちゃんは、かなり長いこと外飼いで暮らしてきたようですので、もうこのまま同じ環境で過ごさせてください。
良かれと思っても、長くなじんだ形態から無理に変えるのも良くありません。
ただし、冬の寒さと、夏の暑さ対策だけしてあげてください。
まず冬は、今やっていただいているように、毛布を犬小屋に入れて、さらに寒風が直接当たらないように、小屋の出入り口の付近を木の板やプラスチック板で仕切ると良いです。
小屋の中に段ボール箱を入れて、寒風が直接当たらないようにできれば、それでも良いです。
夏は逆に、犬小屋の出入り口に風が通るようにして、必ず屋根に日よけを付けてください。今回はスチール製の犬小屋ということですので、必ずです。
絶対に犬小屋に直射日光が当たらないようにしてください。
木の板、すだれ、毛布など、断熱性の高い物でしたら何でも良いので、それを犬小屋の屋根にくくり付けてください。
一番良いのは、犬小屋とその周囲も広く日影が作れるように、大きいスダレをタープみたいに設置してあげると良いです。
それと、春(夏前)には必ずフィラリアの検査・駆虫をしてください。ダニ・ノミ対策も必要です。
さて、犬のしつけですが、柴ちゃんが健康で素性の良い子で良かったです。
例えば保護犬の場合は、人間との信頼関係を失っているケースが多いですので、そういう子の場合は、最初は主従関係が崩れるのを覚悟の上で、甘い接し方をしなければいけない場合があります。
ですが今回の柴ちゃんの場合は、それは問題ありませんので、チヤホヤしないことです。
かえってそれがストレスになったり、過去の環境とのギャップが大きすぎて、興奮が強く、要求のワガママが出ます。
もちろん、遊ぶ時はしっかり遊んだり、散歩もたくさんしてあげて、でも毅然さと主導性は失わないようにしていきましょう。
柴犬の10歳で健康でしたら、環境さえ良ければ、これからまだまだ長生きできますので、皆さんで良い環境と良い躾を続けていただいて、楽しく幸せに過ごしていただきたいと思います。
それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)