兄弟犬を2頭で飼う場合の犬のしつけ育て方の注意点など
こんにちわ。初めてメールさせて頂きます。
実は1か月後に、ウエルシュコーギーペンブローグの兄弟犬を2頭で飼うことが決まっており、特種なケースだと(勝手に)思っており、育て方などは1頭飼うのと同じ対応で良いのか迷っております。
このようなケースで何かアドバイスなどありますでしょうか?
オス2頭で、1か月後に生後3ヶ月になる子犬を迎える予定です。
犬の多頭飼いは、メリット・デメリットがありますが、総合的にはメリットのほうが断然大きいです。
犬は群生動物ですので、いつもそばに群れのメンバーが居るということは、情緒の安定にとても良いです。さらに一緒に生まれた兄弟ともなれば、なおさらです。
子犬は本来、とても噛み癖があるものです。それを親犬にしつけられたり、兄弟ゲンカの中で怒られたり噛み返されて痛い思いもしながら学んでいき、徐々に消えていくものなんです。
一般的に子犬が譲渡される生後2か月くらいでは、まだまだ噛み癖は抜けておらず、飼い主さんが非常に苦労するのが普通です。
ですが、今回は兄弟で飼うことでそれを教える手間が少なくて良いです。
いっぽう犬の多頭飼いのデメリットとしては、興奮が伝播し合って二頭で騒ぎになりやすい・・ということです。
対人間でもそうなんですが、興奮や緊張は体臭の変化で伝播しやすいんです。よく「興奮するとアドレナリンが出る」なんて言いますよね。
人間も含めて、動物同士では臭いで状況を共有する特性があります。
兄弟の一方が興奮して吠えると、もう一方に伝播して吠えて反応することになります。その興奮がさらにもう一方に伝わって・・という形でエスカレートしやすいのです。
ですので、静かな室内の環境を作ってあげることと、飼い主さんが群れのリーダーとして主従関係をしっかり確立することです。そうしないと群れの興奮を統率できません。
また、2頭同時に散歩・・となれば、関係作りと制御もしっかりできていないと大変です。コーギーのオスだったら引っ張りもなかなか強いです。
犬の多頭飼いのデメリット、難しさとしてはそんなところです。
もちろんトイレの教えなど、全体的に2倍手間もかかるわけですが、先ほどお話申し上げたとおり、情緒が安定しますし、長時間の留守番があっても退屈しません。噛み癖も早い段階で消えていきます。
ケージもクレートハウスも同じにして一緒に居させてあげてください。ただし、トイレについては2頭分で汚れる頻度が高いので、キレイに保っておかないと嫌がって別の場所に粗相しやすくなります。
ですので、マメにきれいにするか、留守番が長いのであればトイレを二つ用意してあげた方が良いです。
ちなみに本書には多頭飼いの注意点は書いてありませんが、今お話したようなことくらいです。そしてQ&A事例集には、多頭飼いについてのご相談&アドバイスもたくさん載せてあります。
そこでも該当がない場合は、メールで個別にご相談いただきたいと思います。
ちなみに今回は、丸々3か月親兄弟と暮らせるということで、とても良かったです。良いブリーダーですね。安心できます・・・