犬のしつけがQ&Aで分かる!

ジャックラッセルテリアの子犬のしつけ噛み癖が直らず吠える

質問内容
犬との接し方読ませていただきました。無駄に呼び寄せたり、ナデナデしていました・・・

問題の内容ですが、
・噛み癖が直らない(かなり傷が深くなることもあります)
・急に吠える
・カーペットをボロボロにする

家族構成
祖母78歳 母49歳 私24歳 3人です

犬種はジャックラッセルテリアで、もうすぐ3ヶ月の女の子です。

私は平日朝家を7時過ぎに出て、帰ってくるのが8時ごろです。そこからご飯を食べ30分~1時間程度遊びます。母はよく家にいるので犬とたくさん遊んでいるような感じです。祖母は犬が実は苦手なので、全くかまいません。たまに声をかける程度です。

土日休みなので、できるだけ遊んであげるようにしています。


返答内容ジャックラッセルテリアちゃんは、まだ生後3か月なので、決定的に関係が崩れているわけではありませんし、本来の子犬のごく普通の特性ですので、あせらず学んで続けていきましょう。

現状になった要因は3つです。

1、ショップ・ブリーダーの問題

本来子犬は、生後1か月もするとドタバタしたり親犬や兄弟に噛みついてきます。親犬は一切甘やかしをせず、もうこの頃から淡々と、あお向けや軽く噛んで一貫して子犬を叱ります。

兄弟ゲンカで噛み合って、痛い思いもしながら、親犬からしつけを受けて学んでいきます。しかし、現代のブリーダーはビジネス効率優先ですから、体調さえ安定したらすぐ引き離してしまい早く売ろうとします。

その結果、人間家族に入った子犬は、良し悪しが身についていないので生後数カ月たっても噛み癖が抜けず、関係作りも上手くできないのです。

ですので、今度は私達人間家族が毅然と淡々と教え、群れで暮らすルールを教えてあげないといけないのです。

2、家に来た最初の数日の対応

おそらく「可愛い可愛い」、でチヤホヤ世話を焼かれたと思います。かまってたくさん遊んだかもしれません。犬は最初の数日で、もう相手と自分の関係の基準値を作ってしまうのです。

確かに子犬は可愛いですし、容態など心配ですから、ジロジロ見て世話もしたくなります。連休を利用したり、お仕事の休みをまとめて取る方もいます。

ですが、それが犬に関係性の誤解を与えてしまいます。また、忙しい仕事の日々が始まれば、最初の接し方とのギャップもできますので、それもストレスになります。

そうなると今度は、普段一緒に居れない分、帰宅してからや休日にベタベタしたくなり、また犬に誤解やギャップのストレスを与えることになってしまいます。

3、お母様とのお二人でかまい過ぎる・態度や接し方が誤解を与えている

前述の2つは、もう過ぎたことですが、3は改善しなければいけません。特に、家に居る時間が多いお母様がカギを握っています。子育ても終わり、特に熱を入れているご趣味がなければ、やっぱり可愛い子犬はかまいたくなりますね(^-^)

でも、犬の特性を理解していないかまい過ぎは、やっぱり関係が崩れます。

子犬をかまうことが悪いのではありません。かまい方・接し方しぐさ態度が問題なのです。チヤホヤ世話を焼く、意味なくジロジロ見つめ声掛けナデナデ抱っこにオヤツ・・という態度は、犬の本能の視点からは従属的に映ってしまうのです。

ですので世話は最低限にして、チヤホヤし過ぎない。遊ぶとき・スキンシップ・運動・散歩は全て「主導」するということです。24時間常に意識しなければいけません。

表面上リーダーウォークだけすれば良い・・あお向けだけすれば良い・・ということではなく、意識を持ってそれらをやらなければ意味が無くなってしまうのです。そして意識を持ち続けていくと、何気ない態度やしぐさから自然に犬にも伝わっていきます。そちらの方が本当は大事なのです。

犬はそれら全体を見て感じて、自分との関係を認識していくのです。

そういった関係作りがまず基盤になって、そこに直接の教えを加えていきます。

でもシンプルで良いんです。犬の知能にはシンプルでないと分かりません。悪い型を止めて、良い型を作ってあげて体現させ、そこに音やジェスチャーの合図を関連付けするだけです。

技術的には何も難しい事はありません。でも特に今の時期は知能がとても低いので、結果を求めず根気よく続ける必要があります。

噛んだら「ダメ!」と厳しく伝え、同時に子犬の口を手で軽く閉じます。そして叱って終わりにしないで、その口閉じしている良い型と「シ~!」の指示音を関連付けて褒めてから口を解放します。

シ~にするのは、同じ方法で吠えも止めさせることができるからです。

褒め方は、猫なで声でナデナデや大げさに褒めるのは従属的なのでいけません。良い型を取らせ、毅然と音やジェスチャーを関連付けながら、犬の肩をポンポンポンして褒めて下さい。

褒めて口閉じを解放したら、またわざと手を子犬に見せてください。また噛みますので再度「ダメ!」と・・・ひたすらこの繰り返しです。

繰り返していくと、子犬に手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復します。

吠えも同じ方法で教えますし、カーペットもかじろうとしたら現行犯で教えます。

それからもうすぐお散歩デビューされると思いますが、首輪とリードに慣れさせておきましょう。直ぐ付けないで、数日間はケージの前に置いたり遊ばせるなどして、見せるだけ・臭いを嗅がせるだけにします。数日して警戒しなくなったら付けますが、すぐにリーダーウォークはしないで、しばらくはリードを付けたままボール遊びをしたりゴハンを食べさせながら少しずつ慣らせば良いです。

そして、ボール遊びの中で時々ボールとリードを持って歩いてみる・・誘導してみる・・またボール遊び・・という繰り返しで少しずつ慣らしながらリーダーウォークに近づけていくと良いです。

ケージから子犬を出す際は、リードを付ける癖にすれば、トイレの失敗や暴走を防げますし、常に子犬の行動を主導でき、吠えたり噛んだりしたら現行犯ですぐリーダーウォークに移行することもできます。

それから、噛まれることにビクビクしていると、興奮緊張が犬に伝わりますし、態度が見抜かれてしまうので、噛まれるのが怖ければリラックスできるように作業用の皮手袋を準備すると良いです。ホームセンターで600円くらいで売っています。

では、以上のようにしばらく進めてみてください。まだ今後数か月は知能の低い状態が続きますし、反抗期の症状も断続的に出てきます。一番難しい時期ですが、同時に、一番やらなければいけない重要な時期でもあります。

結果をあせらず感情的にならず、成長を楽しみながら淡々とやるべきことを続けてください。また、飼い主さんにもすぐには理解できない部分もあるので、ホームページ・本書・メールは、子犬のしつけを実践しながら何度も読み返してください。

では、頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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