犬のしつけがQ&Aで分かる!

ラブラドールレトリーバーの2頭飼い「2歳過ぎて吠える・子犬の甘噛み」のしつけ

質問内容
私と家内と愛犬が2頭です。愛犬は、2歳7カ月になる雌のラブラドールレトリーバーと、生まれてちょうど80日になる雄のラブラドールレトリーバーです。

2頭とも同じブリーダーから譲り受けました。(従兄どうしといったところです)。 姉ラブは雌ということもあり、大したしつけもしないで来てしまいましたが、とても人間好きで初めて会う人にも友好的です。

2頭とも家の中で飼っています。夜、寝る時は一緒に寝ています。(これはNGと言われるかもしれませんが)。2頭飼いに踏み切ったのは、姉ラブに弟か妹を作ってあげて、留守番の時も、出かけた時も一緒に遊べて、今よりももっと楽しく、幸せにしてあげたいという気持ちと、私達夫婦も一生に一度だけ、2頭飼いを目いっぱい味わってみたかったから。

大変は覚悟の上で、私は他の趣味も、仕事の付き合いもほとんど止めて、力を注いで行きたいと思っています。私達には、子供が居ないから、この2頭が子供です。
 
相談は、一つめは姉ラブについてです。先ほどお伝えした、とても人には友好的なんですが、2歳を過ぎたあたりから初めて会う犬には、警戒感が強いのか、とても吠えます。

初めての犬の全てではないのですが、どちらかと言うと大きめの犬に吠えます。同犬種のラブやゴールデンから柴犬、ミックス犬まで、ほとんどはだめです。1歳の頃はどんな犬でも自分から近づいて、とても友好的な挨拶をして、人好き、犬好きだったのですが、何故なんでしょうか?

全てでは無いというのは、ラブでもゴールデンでも、相性なのか相手によっては、大丈夫な場合もあります。また、小型犬にはほとんど大丈夫で、相手が吠えても無視しています。

姉ラブが子供の頃に知り合った犬達には、大型犬でもまったく問題なく、友好的な態度で現在も遊びます。また、ドッグランへ行ったときには初めて会う犬でもけっこう大丈夫で、特に自分から吠えたりしないで、私とボールで遊んだりしています。

という状況ですが、このままでは新しい友達が出来なくなるのではと心配しています。たいしたしつけはしなかったし、リーダーウォークも十分ではなかったので、散歩でもたまにわがままはありますが、他はよく言うことを聞く子です。

性格は、他の犬に吠えられても尻尾を隠すなんて事はまったく無い気の強い女の子と思っていましたが、よく考えると、子供の頃から初めて会う犬には、背中に逆毛を立てて、尻の臭いを嗅いだりしてました。吠えたりは無かったのですが、本当は臆病な子で2歳を過ぎて警戒心から過敏な反応をするようになってしまったのでしょうか?

二つめの相談は、80日になる雄の弟ラブの行動に対するしつけ方法です。弟ラブは当然甘噛みをします。しかし、甘噛みを叱ったり、気に入らない対応をされると、鼻にしわを寄せて本気噛みをしてきます。

多少噛まれたりもしましたが、その際は仰向けにねじ伏せて下あごから掴み、"だめ"と強い声で叱ります。この繰り返しを何度もやって行けば良いのでしょうか? この行動はそのうち直るのでしょうか?

また、仔犬へのリーダーウォークの仕方はどうして行けば良いでしょうか?

それと、あまりに弟ラブがしつこいと姉ラブは怒ったのか、教育しているのか、唸り声をあげて追いかけまわしています。その際には、姉ラブが軽く噛んで押さえこんでいるように伺えますが、何かの拍子で本気で噛んでしまわないか、ちょっと心配です。これはほっといてよいのでしょうか?

とりとめのない内容で長々と、誠に申し訳ありません。しかし、何らかのアドバイスをいただければ幸いです。どうぞ宜しくお願いいたします。

堀川様を最初に知った、ネットでの動画を見て、どういうしつけ方法をどれくらいの頻度で、どれくらいの期間でやっていけばよいのか、是非、お聞かせ願えればと思います。宜しくお願いいたします。


返答内容姉ラブちゃんは、もともとフレンドリーなので、考えられるのは散歩中に他の犬に吠えられたり威嚇されて、嫌な印象が残った可能性があります。

相手の犬の、ある特定の特徴(大きさ・色・被毛の長さなど)に反応してしまうのです。また、散歩時という条件も付いたということです。

それから、「怖さ半分・遊びたい半分」で吠える場合もあります。本当に威嚇で吠える場合は「ワンワンワンワン!・・・ワンワンワンワン!」と、非常に短い間隔でマシンガンのように連続で吠えます。また、犬歯を見せて唸ることもします。威嚇で吠えてるのであれば、ドッグランでも同じ反応をするはずです。

いっぽう、遊びを要求したり気を引きたくて吠える場合は、「ワン!・・ワン!・・ワン!・・ワン!・・」と少し吠えの中に間が入ります。

いずれにしても、現行犯で教えましょう。他の犬を避けないで、むしろ経験できる場・・教える機会を積極的に作ってあげる必要があります。

散歩の距離は長くなくて良いので、どこかに座ったりノンビリしながら、犬を待ち受けて出来るだけ長く外で過ごしてください。

他の犬が見えてきたら、まずスワレ・マテの指示を出しながら飼い主さんも一緒にしゃがんであげて、犬におんぶするような体勢でガッチリ首輪をつかんでスワレの型をキープさせてください。

犬とすれ違うまで、その型をキープし、吠えないでマテたらポンポンで褒めながら「シ~」の指示音を関連付けてください。

もし吠えたら「ダメ」とハッキリ伝え、犬の口を手で閉じ吠えを止めてください。そして、犬のしつけでは絶対に叱って終わり・・にしないで、良い型に指示音やジェスチャーを関連付けて褒める・・ここまでをセットにしてください。

弟ラブ君の甘噛みも同じ方法で良いですが、口閉じの良い型を作り「シ~」の指示音を関連付けながらポンポン褒めてください。褒めたらすぐ口を解放します。

解放するとまた吠えると思いますので、再度「ダメ」と・・・ひたすらこの繰り返しです。繰り返していくと、口を解放しても吠えない瞬間がきますので、そこで指示音を関連付けてしっかり褒めて、何度も反復してください。

そうやって、慣れて経験させることと、体現で教えてあげることが必要です。

そして、同じ教え方・叱り方・褒め方をしても、犬との関係次第でその効果がまったく違ってきます。普段の何気ない接し方しぐさ態度を見直し、リーダーウォーク・あお向け・主導型コング遊びを通して関係作りを続けていただきたいのです。

そして弟ラブ君です。

甘噛みのしつけは、先ほども触れました口閉じで教えていただきたいですが、甘噛みしてきた時に「ダメ」と同時に指を子犬の口の中に少し押し込むのも良いです。子犬は嫌がってのけ反りますので、そこで褒める・・という手もあります。

>あまりに弟ラブがしつこいと姉ラブは怒ったのか、教育しているのか、唸り声をあげて追いかけまわしています・・

↑これは親犬が自然とやっていることです。子犬は噛んでくるのが普通ですが、親犬は淡々と一貫して、軽く噛んで返したり仰向けにして唸ったりして、しつけていきます。

本来はそうしている月齢に、子犬は引き離されていますので、今度は私達人間家族が同じように一貫して教えてあげないといけないのです。

ただ、とにかく知能が低い月齢がまだまだ続きます。あせらないで無理しないで、遊びの中で教えていくと良いです。あお向けもリーダーウォークも同じです。そろそろお散歩デビューの時期も近いので、首輪とリードにも慣れないといけません。

まず数日かけて、首輪とリードで遊んで慣れさせます。その後も、付けてすぐリーダーウォークではなく、リードを付けたままコング遊びでもしましょう。その中で時々リードを持って少し歩いてみる・・また遊び・・また歩いてみる・・ということを繰り返しながら、徐々に慣らしていき、段々リーダーウォークに近づけていくと良いです。

また、これは仰向けも同じで、暴れが激しい時は無理せず、コング遊び・・一瞬あお向けで褒めて解放・・また遊び・・また一瞬あお向け・・という繰り返しで、少しずつ仰向けの時間を長くしたり指示の関連付けをしていくと良いです。

>姉ラブが軽く噛んで押さえこんでいるように伺えますが、何かの拍子で本気で噛んでしまわないか、ちょっと心配です。これはほっといてよいのでしょうか?

↑これは多頭飼いのメリットです。犬が社会化していくには、他の犬か人間か誰かからこういう教えがないと学べません。遊び方を学んでいる時期なので、見守ってください。もちろん、危険な状況がないか監視したり、交互にどちらかの犬にリードを付けて持っておくと良いです。

そうすれば、危険なケンカも仲裁できますし、犬の行動を飼い主さんが主導できますので、関係作りにもなります。トイレの失敗があるならそれも防げます。


では、上記のように実践していただきたいですが、30分から1時間、そして散歩も30分から1時間はかけていただきたいです。

ただし、姉ラブちゃんも弟ラブ君も急変しないで、少しずつ実践していってください。それと弟ラブ君はまだ集中力が全然ありませんので、遊びもしつけも短い時間で回数を多くされた方が良いです。(10分を4・5回など。散歩は一回で良いです)。

リーダーウォークも主導型のコング遊びも室内で出来ますので、時間を見つけてはやってください。

とにかく、あせらず淡々と続けることと、姉ラブちゃんと弟ラブ君を比較しないことです。姉ラブちゃんがすごく良い子でした。弟ラブ君は悪い子ではなく、普通の子犬の行動をとっているだけです。

そしてこれから反抗期もありますし、成犬としての権勢本能も出てきます。大変な時期が続きますが、結果を期待し過ぎないでやるべき事を淡々と続けていきましょう。

では、頑張って続けてください(^-^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針