柴犬のしつけや飼い方の相談
・問題の内容:娘の希望で初めて柴犬を飼いました。我が家へ来て2カ月ですが元気がよく食欲もあり健康です。
ただ、最近吠えたり噛んだりがひどくなり悩んでいます。3日程、リーダーウォークをしていますが飛びついたり、リードを噛んでちぎりそうな勢いです。今日はコングも試してみましたが楽しむというより、歯をむきだし狂暴な姿に娘も自信をなくしています。
仰向け固めも暴れて噛まれそうになり、しばらくはできそうにありません。もともと娘の健康とストレス解消に愛犬との楽しい生活を期待していた私でしたが、全くリーダーシップがとれず娘にも柴犬にも余計にストレスのかかる毎日です。
・愛犬の犬種:柴犬 年齢:生後4カ月 性別:オス
・過去の接し方と、一日の流れ :起床後すぐに娘と2人か交互に(時には母が)自宅の庭で排尿、排便⇒軽く運動⇒餌(ドライフードをお湯で柔らかくしています)⇒ゲージへ⇒庭で作業をしている父の側の日陰につながれ時々声をかけられる(来客時も、声をかけられ時には抱っこをして甘やかしてくれるお客さんも有)⇒ゲージへ⇒夕方、庭にて排尿、排便⇒軽い運動⇒餌(餌は1日2回)
8種混合ワクチンは2回終了しましたが狂犬病の予防接種が今月末の為、まだ外への散歩は控えています。
自宅庭は幼稚園の敷地跡の為、軽めの散歩は充分可能ですが現在は1日10分程度しかしていません。
・愛犬のハウス周りの構成、環境など:玄関外のゲージの中で飼っています(2F) 水はボトルで欲しい時に飲める状態で、トイレはゲージの中にシートをしいたトイレトレーを入れています。最初はトイレも上手にしていましたが最近ではトレー以外の場所でほとんどしています。
・噛みつく様になった原因ですが、私が思うに父がたたいたり厳しいしつけをしていたせいで他の家族に狂暴になっているのではないかと感じています。それと獣医さんに、今は色んな所をさわって遊んであげて慣れさせてくださいと言われ、必要以上に声をかけ遊んであげていました。お座りや待て(餌の時ですが)もすぐに覚え喜んでいた娘も最近では恐怖を感じる事も多く、愛情が薄らいでいます。以前のリッキーも同じだったと書いてあるのに、元気づけられています。
愛犬との幸せな生活の為、どうぞお力をお貸しください。よろしくお願いします。
もうお気付きのようですが、間違った要素は2つです。
1、犬は体罰を理解できません。自分のしている行為とたたかれている事が、犬の知能では結び付けられないのです。シンプルに防衛本能が働き、その記憶も強く残ります。人間や他の動物に対して過敏に反応してしまいます。他には物をたたいたりして、大きな音で脅かす行為なども含めて厳禁です。
強く体罰をする人の前では、怖いのでなんとなく大人しくしているだけです。間違ったやり方なので厳禁です。
2、甘やかしや、かまい過ぎで主従関係が逆転します。オヤツ、抱っこ、意味なくかまう・・これらは犬の視点からすると従属的に映るのです。それが犬の本能なのです。
獣医さんが言う事は正しいのですが、「接し方」の問題なのです。だから私は、あお向けで体中を触る・・と解説しています。そして接触するのが悪いのではないのです。意味なく触るのではなく、必ず何か指示を出します。スワレでもマテでもオテでも良いです。「指示を出す→犬が従う→褒める」この形が主従関係の確認であり、繰り返すことで「主従関係=信頼関係」が積み上がっていくのです。
以上が根本のお話になるわけですが、現実的なお話もいたします。まず成長に伴って、犬本来の権勢本能が出てきました。これからもドンドン強くなっていきます。生後半年を過ぎると強い反抗期もおとずれます。その権勢本能プラス体罰プラスかまい過ぎが加わり、簡単にはいかない現在の状況ですので、まず数日間完全無視をしてください。もちろん、食事・トイレ・散歩の世話はします。しかし一切目を合わせず声もかけず無視です。
これは飼い主さんの心を鍛えるためでもあります。毅然と接する練習です。時にはそれくらい強い気持ちで望まなければいけません。
その後リーダーウォークをしてください。散歩ではありません。歩く事が目的でもありません。ですので家の敷地内のチョットした場所でも良いです。完全無視で、歩く、止まる、方向転換、また止まって反対を見る・・
怖かったら厚手の手袋と、古着のズボンを二回重ねにしてはいてください。怖がると必ず犬に伝播します。臭いや脳波で感情が伝わることが科学的にも証明されています。だから怖がったり、怒ったり、興奮すると犬もそうなり悪循環になります。悪い要素は出来るだけ取り除くようにしてください。
リーダーウォークを毎日毎日何度も何度も繰り返し、態度が軟化してきたら、あるいは恐怖がなくなってきたら、あお向けにチャレンジしてください。
あお向けもリーダーウォークも結果にこだわりすぎないでください。こだわったり、結果をあせったりするとムキになってしまい、これも悪循環になります。目的は犬の体をコントロールすることではなく、毅然とした態度を示すことです。
「ダメ」あるいは「マテ」とシッカリ伝え、一瞬でもいいのでひっくり返します。最初は無理に押さえ込まず、直ぐ開放してください。何度も毎日繰り返し、態度が変わってきたら、少しずつあお向けの時間を長くできるようにしていきましょう。
必ず結果は出ますから大丈夫です(^-^)一喜一憂しないで続けることです。
ただし、まだ4ヶ月ですのでこれからまだまだ大変ですよ(笑い)。でもその分、後に良い思い出になりますから落胆しないであきらめないで成長を楽しみながらやり続けることです。お嬢さんも、もう15歳ですからホームページの内容もちゃんと理解できるはずです。このメールも見せてください。
犬は犬の本能に従って、シンプルに環境に順応しているだけにすぎません。環境が悪くなれば問題行動を起こしますし、環境が良くなればまたそれに適応してくれます。再度甘やかせばまた悪くなります。ただそれだけです。
あせってアレもコレもしようとしないで、オテでもスワレでも良いので小さな簡単なことから確実にできるようにすれば、お互いの信頼が増していきます。それが良い循環になっていきます。まずはそこまで頑張ってやり続けてください。お父様にも体罰をしないよう言ってください。※厳しい態度は良いことです。(威嚇はダメです。)
しばらく進展がなくても気を落としてはいけません。犬はその気弱な部分を見抜き感じます。犬のしつけは根競べです。相手の態度や精神性を常に観察しています。それが犬の生きるための本能なのです。
では、気持ちで負けずに頑張って続けてください。必ず結果は出ますから自分を信じて、家族を信じて、柴犬君を信じてやり続けてください(^-^)