トイプードルのしつけ飼い方で間違った事例
こんにちは。ご相談させてください。
ちょうど1歳になるトイプードル犬のメスです。正しいトイレのしつけと、甘噛みを止めさせたいのです。
まず、現在の状況お話します。
自宅でフリーで飼っています。お留守番、来客時、就寝時はゲージです。
トイレについて。特定の場所にトイレトレイを常時置きっ放しにしていました。ですので、自分のしたい時にトレイの上で、するという状況です。やはり、トイレをコントロールしたいと思いました。
外出時は、ゲージに入れてお留守番。ゲージではしないので、6時間くらいの長時間お留守番のときには、ゲージに入れる前におしっこがさせたいです。
また、一緒に外出する際、なかなかオシッコをしません。外出先の訪問宅や、お店など、粗相しないか、ドキドキしています。外で、シーツをだしたりして、いつのようにピピピ・・・・と声がけしてもなかなかできません。
そこで、トイレトレイを出しっ放しにしないことにしました。2時間くらいで、そろそろと思ったときに出す。したそうにくるくる回りだしたら出す、そこで、ピピピ・・・と声掛けしています。できたらすごく褒めます。
しかし、これを実行しはじめてから、色々なところで、してしまうようになってしまいました。うんちも、おしっこもそれも短い間隔で。失敗した時は、トイプードルの頭を押さえつけてNO!!と大きな声で怒ります。
どうしたら良いでしょうか。
甘噛みについて、甘えたくて手、靴下も甘噛みします。口を押さえてシーと声掛けします。来客の際には、まずジャンプして、手を甘噛みしてしまいます。子供とかだととても心配です。
家族は40代の夫婦二人です。私は在宅仕事ですので、ほとんど一緒です。お留守番の時はゲージに入れています。2から6時間程度週に2日仕事場に連れていきます。私か主人のデスク周りにリードに繋いでいます。
・過去の接し方と、一日の流れ
①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
主人は帰宅すると声をかけて抱きしめたり、ボクシング遊びをします。私はナデナデ、しながら歯磨きブラッシング、週に1回程度のシャンプー。
②過去はどういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?
夕食後など、私たちのリラックスタイム。お留守番前。ボール投げ。お座り、待て・投げる・持ってきて、また投げて欲しいと、私のカラダに押し付けるので、また繰り返し。
20分くらい、ただ、あまりにも長くマテをさせるとトイプードルは吠えることが最近あった。タオルの引っ張りっこは、かならず勝たせてます。だんだん、引き裂いてきて食べてしまうので、あまりしないようになりました。
ボクシング遊び。手をグーにしてだすと、前足で手をつかもうとします。歯磨きもかねて、骨のカタチをしたおもちゃを食後20分くらい噛ませた。
③過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきま
したか?
トイレ・・・
クレートの中にトイレシーツを敷き詰めていたが、ぐしゃぐしゃにして、食べてしまいそうだったので徐々にはずして、トイレトレイを置き、トイレしそうになったらピピピと声をかけた。
上手にできたら、いい子ね!と褒めてなでた。クレートは6ヶ月くらいでやめて、リビングダイニングにフリーにした。3時間くらいの間隔で、トレイをだしてトイレをさせた(ピピピと声掛け)
失敗したら、ノ!と大きな声を出し、顔をつかみわざと近ずけて、押さえ込みノ!と大きな声で怒った。
トイレトレイの上でできたときは、良く褒めた、ただ、失敗する事も多く、ずっとみていられないので、トレイを出しっぱなしにするようになった。
そうすると、間違いなくトレイの上ではするようになったのですが。
最近他の部屋のマットの上、ベットの上、ダイニングテーブルの下などでおしっこ・うんちをします。私たちが他の部屋にいるとか見えないところでします。
お散歩・・・
リードをつける時にお座りをさせる、玄関出る前もお座り。私から出る。人よりも前に行こうとすると、思いっきりリードを引っ張る。お座りをして、よし!と声かけして歩き出す。
拾い食いをするので、咥えたら、ノー!と大きな声で言い。リードを引っ張る。帰宅したら、脚を拭く為に膝に飛び乗る。だっこした状態で脚をふきながら、話しかける。
食事・・・
お座り 待て、よし!と声かけしてたべさせる。
拾い食い・・・
ティシュ タオル 靴下 サンダルなど、見つけてはくわえて、逃げ回ります。凄い勢いで噛んでいるので、ノー!と大きな声でいう。取り上げる。
噛んでたものを床に置いて顔をわざと近つけて、床に押し付け再びノー!と大きな声でいう。最近はノーというと口から落とすので、なでて、よし!と褒める。
キッチンなど入らせたくない部屋に入ってきたら、大きな音をたてて驚かす。
お留守番の練習として、クレートの中に入れていると、吠えるので、無視をしてしばらくほっておく。
④過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
おやつは一切あげていません。ナデナデ、声かけは頻繁にしています。
⑤過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
朝 夕方 30から60分ずつ。先に書いたようなやりかたです。時間は特に決めていません。
⑥過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
朝 トレイでおしっこをさせて、お散歩に。 30から40分くらい。うんちをする。
ご飯をたべさせる。主人の食事後 おいで!と声かえすると膝の上にのってなでてもらう。
ゲージの中で お昼寝をさせて、家事などをこなす。
昼過ぎ お水を飲ませる為にゲージからだす。
在宅している場合は、フリーにしているが、私の後をついてきて、いつも近くにいる。
外出の場合は、ゲージにいれておく。(長くて6時間)
帰宅後 ゲージからだして、トイレをさせる。
夕方 散歩40分くらい。
食事支度時は キッチンの近くで寝ている。
主人帰宅 大はしゃぎをするが ひとしきりで落ち着き。
私たちの近くで 寝ている。
夕食後 歯ブラシ、ブラッシング、ボール遊びなどでコミュニケーションをとる。
眠くなると ひとりでゲージに入って行く。
・愛犬のハウス周りの構成、環境など
みなが集まるリビングダイニングにハウスと、トイレがあります。ハウス、トイレの写真添付。
以上です。宜しくお願いします。
やはり今回は環境と叱り方に問題がありました。
販売ホームページ・本書・Q&Aでお話していることは、全て守っていただきたいのです。
犬のしつけは全てがつながっているのです。ご自分の好きな手法だけ「つまみ食い」されるのが一番危険なことです。
しかし、そうなってしまう背景も、もちろん理解できます。お子様がいらっしゃらないご夫婦ですので、子供同然に溺愛したくなるお気持ちは良く分かります。
しかし、犬には理解できないのです。
ご夫婦の精神的背景は、トイプードルちゃんには理解できないのです。犬は犬の本能で、クールに感じて適応するだけです。それを忘れてはいけません。
今回は、トイプードルちゃんがとても素性の良い子だったから、これで済んでいるのです。素性の難しい子だったならば、威嚇・唸る・噛む・吠える・言う事聞かない・・で、手におえなくなっています。
良い出会いに感謝して、見直さないといけません。これからトイプードルちゃんとの関係が崩れる可能性も高いですし、もし今後別の犬を飼ったとしたら、大変なことになってしまいます。
まず環境ですが、犬の放し飼いはストレスなのです。「自由にさせているのでストレスがなくて良いだろう」という発想は間違いなのです。
テリトリを守るべく神経を使いますし、アチコチにオシッコしてマーキングもしたくなります。(メス犬もマーキングします)
放し飼いとチヤホヤが癖になり、基準値になってしまったから、それが実行できないから「ダセダセ・ワンワン」と要求したくなるのです。
基準値ができるまでは、飼い主さんが鉄の意識で一貫してあげないといけないのです。
犬はその環境に慣れたら、そこが基準値になり落ち着くのです。暗くて狭いスペースが巣穴感覚で落ち着くのです。
何万年もかけて作られた習性や本能は、たった数十年の現代生活では変わらないのです。
本書の4点セットを見直してください。ケージとクレートハウスを合体させ、その中にトイレと水ボトルがある・・これならば何時間でも留守番できます。
環境が整っていて、1歳の犬ならば、6時間の留守番なんて何ともないのです。
本当にオシッコしたければしますし、この月齢ならば、6時間オシッコしないことは普通です。オシッコの間隔が短いのは、環境に興奮の要素が多いからです。
ただし、急に激変するとストレスになりますので、ケージ内に居させる練習は、「今日は一分で一回、二日目は二分で二回・・」などのように、少しずつ計画的に増やしていけば、犬はちゃんと適応できます。
もちろん、要求吠えされない主従関係が大前提です。
そして、今回の「隠れオシッコ・ウンチ」の最大の原因が「叱ったこと」です。
販売ホームページ・本書・Q&Aでお話していますが、犬のしつけでトイレだけは、絶対に叱ってはいけないのです。
トイプードルちゃんは、ただオシッコ・ウンチしたくてしただけなのです。場所の失敗という概念は、犬の知能では理解できないのです。
だから、また嫌な思いをしたくないので、隠れてアチコチ排泄するのです。
もともと、犬は叱られた事と自分のやった行為を結び付けて反省する知能が乏しいのです。人間の幼子もそうです。
単純に条件回避しているだけなので、飼い主さんの居ない時に隠れてするようになるだけなのです。
ましてや何かをした後、数秒たってしまってから叱っても褒めても、犬は全く理解できないのです。
数秒前に犬がした行為を、叱ろうと思って犬を呼びました・・犬が来てオスワリしました・・そこで叱りました。
トイプードルちゃんはどう感じるか・・
「飼い主さんの前に行って座ったら叱られた・・」としか思えないのです。これが犬の知能なのです。まだ成犬ではなく知能も足りないのでなおさらです。
トイレについては、本書・Q&A、特にQ&Aサイトの子犬のカテゴリとトイレのしつけのカテゴリを全部目を通して熟読されてください。
そして、トイレの指示音の定着も褒めも、その効果は主従関係しだいでまったく違ってきます。
関係作りに関わる項目を見ていきましょう。
>また投げて欲しいと 私のカラダに押し付けるので・・
↑犬の言いなりではなく、必ず主導してください。スワレ・マテ・コイをさせるのは良い事です。あとはダセを教えましょう。
犬に催促される前に、ダセの指示音と同時に犬の口からボールを手で取り出し、手の平に乗せて見せます。
そこで指示音でポンポン褒めて、また転がしてあげます。
それを繰り返していくと、手の平を見せてダセの指示音で、犬がそこにボールを出すようになります。それを覚えたら、ダセの指示で回収するようにしましょう。
毅然さ・主導性はいつでもどこでも一貫してください。
>タオルの引っ張りっこは、かならず勝たせてます・・
↑犬に勝たせるのもいけないのですが、引っ張りっこ遊びそのものも、おすすめできません。
対面しての力比べですので、対抗心が強くなるのと、人間の動きに過剰反応する癖が付き、噛み癖・引っ張り癖・興奮癖が付きやすいです。
「来客時のジャンプと手への甘噛み・・」が、それを語っています。
来客に会わせる時は必ずトイプードルちゃんにリードを付けて持ち、飛びつこうとしたらスワレの指示音でリードを引き、首輪をガッチリつかんで型を作ってください。指示音ジェスチャーでポンポン褒めたら、来客にもポンポン褒めてもらってください。
スワレができるまでは、来客には一切無視をお願いしてください。
その繰り返しで、「オスワリして良い子にしたら褒めてもらえる」ということをトイプードルちゃんは学習していきます。
褒め方は、大げさや猫なで声でナデナデはNGです。従属的に映ります。リーダーらしく静かに堂々と犬を褒めて、犬の肩付近をポンポンポンにしましょう。
特に噛み癖が残っている間は、頭や背中は触らないことです。トイプードルちゃんの目線よりも低い位置から手を近づけて、低い位置を触ってあげましょう。
それから、犬をひざの上に乗せるのも止めましょう。犬の世界では体位が関係を示します。
犬を人間の体の上に乗せてはいけません。団らんやスキンシップは、あぐらをかいて股の中に入れたり、隣にぴったり寄り添わせれば良いのです。
また、トイプードルちゃんと接することが悪いのではありません。意味なく声掛けナデナデではなく、オテでもスワレでも何でも良いので、何か指示を出して行動させ褒める・・
トイプードルちゃんが指示で出来なければ型を作ってあげて教えて褒める・・
いつでもどこでも「主導性と毅然さ」を忘れないでください。
では今日は以上ですが、もう一度スタートからやり直すおつもりで切り換えてください。素直に正しいことを吸収し、やり続けてください。
それをされないで部分的な手法だけ求められても、危険なので私はお答えできませんので、それは今後ご了承くださいませ。
大事な成長期を間違って過ごされてしまいとても残念です。成長期はもう残り少ないのです。気持ちを入れ換えてください。どんな家庭のご事情や飼い主さんのご性格があろうと、犬の知能では理解できないのです・・・