すねてハウスから出て来なくなった犬のしつけ方
堀川さん、こんばんは。その後、噛まれていません。(家族全員に激しく噛み付いて手におえなくなっていたトイプードルのメス2歳10か月)
この頃の困ったこと:
①朝、居間のゲージから出てこないこと
今週は、朝、ゲージから出てこなくて散歩に行かれない日が二日ありました。一度は出てきたのですが、唸って、またゲージの中のハウスへ入ってしまったのでそのままほっときました。
ゲージの中から、ベランダのトイレに出られます。でもその二日ともトイレではオシッコもウンチもほとんどしないのです。犬の排尿排便は一日1回で大丈夫なんでしょうか?
この二日は、ゲージに近づくだけで唸ったので、朝のエサもやっていません。エサは一日1回でも良いと思うのですが、トイレの方は我慢しすぎたらかわいそうだと思ったりします。仕事に行く朝は時間が取れないので、色々試したりは出来ないです。
②犬のしつけ本について
渡辺格さんの「犬を最高の友とする」と渡辺さんが翻訳したキャンベル、ツムラーの本は、堀川さんのご指摘とほぼ同じかと思います。私はエサで釣るのではなく、きちんとした信頼関係を作ることが大事という考えに惹かれました。
そして、それは殆ど全部の本に書いてあります。書いてあって読んでいても、なかなかその意味はわからないものです。今回は、犬に噛まれて、ようやく本気になってこのことに向き合っているので、気づいたようなわけです。
子犬のうちにしつけないとダメ。というのも全ての本に書いてあります。うちの犬はもう3才、この後、育てやすくなるまでに、何年かかるかなあ。何才からでも頑張ろう、とあきらめずアドバイスしてくれるのは堀川さんだけです。
それを信じないと犬を飼っている意味がないです。ではまた、よろしくお願いします。
頑張っておられますね(^_^)
犬のしつけが効いてきている証拠です。犬は「噛むことは止めよう」と判断できるようになってきたわけですが、まだ信頼関係・主従関係が出来たわけではありません。今はまだ「すねている」段階ですので、まだまだ根競べしないといけません。
ムキになったり感情的にならないで、心身共に少し距離を置いたほうが良いです。本当に根競べです。
現状なら心配はありません。
いけないパターンは、トイレのしつけで叱ってしまうことです。食糞も含めて、犬のトイレのしつけだけではどんな理由でも叱ってはいけません。
犬はただ排泄しただけなので、叱られた意味が理解できません。そして、叱られたことと排泄の行為を結び付けてしまい、さらに隠れて粗相したり排泄をガマンしてしまいます。
今回の場合は、排泄そのものをガマンしているのではなく、ハウスから出ることをすねて拒否しているわけです。
ただ、一つだけ気遣いしてあげてほしいのは、「ハウスから出る=厳しい躾けが待っている」というパターンを固定化させないことです。今は犬の中でイコールになってしまっています。それで出てこないのです。
もちろんチヤホヤはいけないのですが、①アレコレ厳しくしないで軽く遊ばせて終わり→ハウスに戻る・・という回も作ってあげると良いです。
今まで頑張ってこられましたが、今の段階ではちょっと効果がキツすぎたかもしれません。(でも必要なことなのでそれで良いのです)。あとは調整の問題です。
もう一つは、②食事をケージの外で食べさせることもしましょう。
例えば、クレート嫌いの犬にトレーニングする場合は逆で、ハウスの中で安心して食べれるという経験をさせた方が良いのですが、今回は逆でハウスの外(お部屋)でも安心して食べれるという経験をさせていただきたいのです。(慣れて問題なくなったらケージ内で食べさせるほうが良いです)
ケージの扉を開けて、すぐそこにエサ皿を置いて、お部屋から飼い主さんは出てください。10分くらいしても食べる様子がなければそのまま無視して下げて、次の時間まで何も食べさせないでください。
食べるようになってきたら、少しずつエサ皿の位置をケージから離していきます。少しずつ慣れさせてください。
さて本題のトイレのガマンですが、先ほどお話したように、怒るような強引なトイレのしつけをしたわけではありませんので大丈夫です。ガマンできる成犬は1日1回も普通です。
いつでもトイレに行ける環境で、叱ってしつけていなければ全然大丈夫です。過干渉しない方が良いです。(ベランダトイレへの出入り口は壊れていませんよね?)
>子犬のうちにしつけないとダメ。というのも全ての本に書いてあります・・
↑もちろん、成長期が一番重要ですのでそれは大前提ですし、甘く見ないでほしいからそう言っているわけですが、だからと言って子犬のうちにしつけしなかったから『もう一生ダメ、何をしても無駄です』と言っているわけではないのです。
もし本当にそう言っている人がいたら、その人は分かっていないので相手にしないでください。
科学的に証明されていることですが、哺乳類は脳の疾患さえなければ死ぬまで脳回路は発達できることが分かっています。
犬も人間も同じで、死ぬまで学習できるのです。
例えば、人間の年寄りでも「物忘れが激しくなった」と言うことがありますが、あれは衰えたのではなく、記憶するほどの重要性がない情報を捨てて、情報処理能力が高くなっているのです。
重要なことは非常に良く記憶しますし、経験豊富な老人も老犬も判断力は高いです。(ゆえにズル賢くもなります)
ただし、アルツハイマーなど認知症系の脳疾患がある場合は、著しく記憶力や判断力が悪くなります。そうならないために、食事(血液洗浄)・運動(脳への血流)・知覚刺激、は保たないといけません。
プロトレーナー達は、商売としての利益効率しか考えていませんので、時間のかかる犬は嫌なんです。だから「子犬のうちにしつけないとダメ」と言って逃げるのです。そして、費用を10倍渡したら手のひらを反して受けるわけです。
あきらめて何もしなければドンドンひどくなるだけですし、正しくやり続ければそれに比例して良くなっていきます。もちろん、どこまで完璧に良くなるかは断言できませんが、やっただけ比例して良くなるということは断言できます。
それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)