犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬がリードを噛んで離さない場合のしつけ

m1.png愛犬のしつけについて相談させていただきます。トイプードルとキャバリアのMIXで3か月の女の子です。我が家に来て1カ月半くらいです。
ケージにベッドとトイレを置いています。私と主人、娘が2人(11歳と16歳)。私と11歳の娘が主にお世話をしています。
 
お昼頃に15分~30分と、夕方30分~1時間ほどケージから出してあげます。ケージから出すと、とにかく興奮してしまい困っています。あま噛みがひどく、その度にいけないと低い声でおこってみたり、相手をやめて無視をしてみたり、音をだしてみたりと色々試してきましたが、あまり改善されず、最近は唸り声をあげて前よりも強い力で噛むようになってしまいました。
おもちゃを与えるとくわえてぶんぶんと唸り声をあげてふりまわします。ボールを投げてあげると(ひもはついていません)2,3回は持ってくるのですが、すぐに飽きてやめてしまいます。後はじゅうたんのにおいをかぎまくって、じゅうたんをかじったり、(前に食べ物のかすが落ちていて、それを食べてしまったので、いつも何か落ちてないか探している感じです。ケージから出す前に掃除機をかけるようにしたのですが。)。部屋中を猛スピードで走ったりしています。

そろそろ、散歩もOKなので首輪の練習もしようと少しまえから試しているのですが、首輪をつけようとすると抵抗する、がんばってつけた後、リードをつけて練習しようとするとリードを噛みまくって遊んでしまって離さない、ハーネスタイプの方がいいかと思い試しましたがやはりリード部分を噛みまくって離さない・・・。練習ができない状態です。ケージから出してもどう相手してあげればよいかわかりません。11歳の娘には飛びつきまくります。
 
あるトレーナーの方のDVDを購入しましたが、すべてがチョークチェーンを使うしつけであり、その方法はまだしていません。おやつを与える方法にも抵抗があるので試していません。しつけ用のグッズやおやつを使わない方法はとても良いと共感いたしました。仰向けやリーダーウォークをぜひやってみたいと思います。リーダーウォークをやりたいのですが、リードで遊んでしまうため上手く出来そうにありません。リードをおもちゃにさせないようにするには何か方法がありますでしょうか?
 
ケージ内や落ち着いているときは、座れと少しなら待てができます。夜などは自分から仰向けになることもあります。ケージ内であればトイレはほぼできます。ケージの外に出すと他の場所でしてしまいます。
 
ながながととりとめなく書いてしまい申し訳ありません。どうしたものかと悩んでおりましたので、ホームページを拝見してうれしくなりました。よろしくお願いいたします。


m2.pngまずこの時期の子犬の現状を知っていただきます。あせってはいけません。この時期は知能も経験もまったくない、感覚で生きる小さな猛獣状態です(笑い)
 
今の時期は本当に根気強く、大きな気持ちで接してあげないといけません。本来は親犬や兄弟犬と一緒に暮らす中で、甘噛みが強かったり走り回って騒がしくすると親犬から噛まれたり、あお向けされて叱られます。兄弟と噛み合って遊んで、節度も覚えていきます。それが最初の社会化です。
 
しかし近年のペットブームで利益効率優先のペットショップは、早い時期に親兄弟から引き離しショーケースで孤独に過ごさせる・・本来の初歩的な社会化が出来ていないんです。だからそれを人間の家族が徹底して毅然と根気良く教えてあげないといけないのです。
 
犬の3ヶ月はもう赤ちゃんではありません。始めて教える事、始めての物などは少しずつ「慣れ」から始める必要がありますが、もう犬のしつけをしっかりとしていかなければいけない時期です。6ヶ月までが社会化を柔軟に吸収できる時期です。この時期の犬のしつけが将来に大きく影響しますので、甘やかしをせず、頑張っていきましょう。
 
さて、甘噛みです。他にも吠えなどもそうですが、物事の教えは何でもシンプルに型と音で体現させて教えます。そうしないと犬の知能では理解できません。子犬ならなおさらです。
 
噛んだら「ダメ」としっかり伝え、片手で首輪をつかみ、もう片手で犬の口を軽く閉じます。当然噛めませんので、そこで褒めます。開放するとまた噛みますので、再度「ダメ」としっかり伝え、片手で首輪をつかみ・・・ひたすらこの繰り返しです。手を見せても噛まなければ、しっかり褒めて反復します。そうやってシンプルに何度も何度も毎日毎日やり続けないと犬の知能では覚えられないのです。
 
そして同じ事を教えても、主従関係が出来ていないと犬は相手の言う事を聞こうともしないのです。今はまだ知能も低いですから、その関係作りは簡単には完成しません。これから根気良く楽しみながら時間をかけ積み上げてください。
 
次に遊びです。ヒモ付ボール遊びは色んな良い要素がたくさんあります。自由運動、狩猟本能のはけ口、主従関係の構築まで出来ます。
 
まず本書の通りコングがおすすめです。跳ねるし動きが不規則なので犬が飽きないです。ヒモを付けて飼い主が動かしてあげれば、ただのボールを転がすよりは興味を引けます。そして回収が容易で、遊びを主導できます。ポイントは投げる前に必ずスワレ・マテをさせ、飼い主に注目させる事です。それが出来たら褒めて投げる・・このパターンを意識してください。普段の接し方も「指示→従う→褒める」、をルールにすると良いです。
 
3ヶ月ですと骨格もしっかりしてきて、運動量も必要になります。狩猟の擬似行動もしますから、それらのはけ口をヒモ付コングで作ってあげましょう。またボール遊びの流れの中で、一瞬ひっくり返してみる・・そんなところから「あお向け」を始めましょう。徐々に静止時間を長く出来るように、何度も何度もやります。最初は、一瞬ひっくり返して直ぐ褒めて開放して、またやり直す・・そんなイメージです。
 
それから首輪ですが、何度か付けてみたり臭いを嗅がせたりして数日たったら、もう付けっぱなしにして外さないでください。最初は嫌がりますが、すぐ慣れます(^-^)。迷子札も付ければより安心できます。ボディハーネスは止めましょう。力の作用が犬に有利になりますで引っ張り癖が直りにくいです。普通の首輪が良いです。
 
リードも慣れるまでは、犬は嫌がるのが普通です。コントロールされることも慣れなくて嫌だし、動くリードをまるで別の生き物のように見る犬もいます。
 
犬のしつけが浸透するまでは、犬をケージから出す際はリードをつける癖をつけられると良いです。興奮しても制御できますし、興奮するとオシッコしたくなるタイミングになりますので、トイレのしつけにも有効だからです。(監視して直ぐトイレに誘導できる)。
 
首輪とリードを付けたまま数日間、遊んだり家族と団らんを過ごし、その後少しずつリーダーウォークを始めましょう。上手くコントロールすることは考えないで良いです。リーダーとしての意識を持って、毅然とした態度を見せることが目的です。リードを噛んでも唸っても、動揺せず気にせず、振りほどいて毅然と続けてください。また特に、ご飯前に入念にやってください。主従関係をより明確に犬が理解できます。
 
【その他】
 
おやつで釣る・・チョークチェーンの嫌悪刺激・・それらは止めてください。本当の主従関係や信頼関係が見えなくなってしまいます。結果をあせると、そういう物や短絡的な手法に気持ちが傾いてしまうのですが、それらでは良い関係は出来ません。飼い主さんご家族も成長しません。本質を忘れず頑張って続けましょう。辛くなったら私にメールしてください(^-^)
 
11歳のお嬢さんに犬のしつけを任せるのは、まだいけません。お互い未熟なので主従関係が崩れます。ご両親がしっかり犬のしつけが出来るようになってから、良く教えてあげて、最初は補助してあげてください。特にお嬢さん単独での外の散歩は危険です。ご両親の教えのもと、犬のしつけをしっかりマスターしてからにしましょう。
 
冬の寒い時期ですが、外の散歩を積極的に行きましょう。犬は寒さには強い動物ですので大丈夫です。6ヶ月までの社会化が柔軟な時期に、多くの経験をさせることが将来のストレスや健康、性格などに大きく影響します。
 
では、そんな感じでしばらく続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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