子犬を飼い始めた最初のしつけ方
愛犬はトイプードル月齢2ヶ月のオス。3日前から育てています。
犬を飼うのは初めてです。わたしが会社を辞めて今は家にいるので、犬のしつけもできると思い飼ったのですが、思ったより難しいです。
・ご家族全員の年代:夫と私40代、10代後半の息子二人。
・一日の愛犬との同居時間:ほぼケージの中にいますが、1日3回くらい出して遊んであげています。食事も1日3回です。
現在は、写真のような環境にしています。子犬にしてはこのような状況は早かったのか、トイレをトイレと認識してくれません。
最初3枚目の写真のひんやりシートをトイレの横に置いたのですが、かじったりしてしまうし、トイレにそれを持ち込みます。
昨日は2枚目のものにして寝かせました。そこに寝たようですが、朝になるとやはりトイレにそれをひきずろうとします。
トイレでオシッコやウンチをすることもあるのに、そこで昼寝をしたり、ごはんもそこに持ち込もうとするのです。
遊ばせるのに外に出すと、オシッコやウンチをしてしまいます。その際は 何も言わずにすぐにケージに戻しています。
本を読む前に、腹を見せるような格好をさせたら、スムーズに従いました。本を読む前でしたが、甘噛みをした際に、腹を見せて「だめ」と言ったら、そのあと甘噛みをしなくなったような気がしました。
腹を見せる行為は効くのだとは実感しました。
これをトイレを覚えさせるようには応用できなくて、トイレはどうやって教えたらいいのか・・・・と悩んでしまっています。
何かアドバイスがありましたら、よろしくお願いします。
頑張っておられますね(^_^)
早い段階で本書をご購入いただいて良かったです。現在2つの大きな間違いがあるからです。直ぐに変えましょう。
Q&Aでも解説してありますが、取り急ぎここでもご紹介いたします。
まず接し方ですが、子犬が家に来て最初の一週間は接触を最低限にされてください。
ケージから出したり遊んだりはいけません。
子犬はまだ体調が安定しないのと、環境の変化によってとても強い緊張興奮状態にあります。
そこでケージから出してウロウロさせたり、ベタベタ触ってしまうことで、その緊張興奮ストレスをあおってしまい、体調を崩しやすいのです。
また、犬は相手との最初の接触が基準値になりますので、チヤホヤされることが当たり前になって、ケージで過ごすことができなくなったり、主従関係の根本を誤解することがあります。
子犬が家に来た最初の一週間から10日間くらいは、ケージから出したり触ったりせず、エサ・水・トイレの世話だけして、あとは安静にさせないといけません。
ただその中でも、オシッコ・ウンチをしている場面を見つけるようにし、「チチチチ・・」の指示音の関連付けだけしてください。まだ褒めなくて良いです。効果音的に、音だけ出してください。
また、子犬は体調を崩しやすいですので、観察はします。
目は合わさずに、知らんぷりしながら横目でチラ見したり、鏡に映して観察しましょう。
咳や嘔吐、クシャミ・鼻水・下痢・ふらつきがないか見てあげてください。
そうして体調を安定させ、環境に慣れさせ、1週間経ったころから、少しずつ出して主導型で遊ばせます。
もう一つの改善点ですが、物理的な環境です。
現在は、お部屋の真ん中にケージがあってその中に犬がいますが、そこですと落ち着けません。
イヌ科の動物は、地面の穴倉を巣穴にして暮らします。暗くて狭い空間が落ち着ける、という特性を持っています。
まずケージの位置は、お部屋の真ん中ではなく、壁にくっ付けること、さらには角にあればなお良いです。
そういう理由で、クレート型ハウスを推奨しているのです。穴倉に近い環境が、犬には安心できます。
ただ、まだこれから成長して体も大きくなりますので、買い替えがもったいないということであれば、お部屋の角に置いて、出入り口を除く面の全てに壁を作ってあげると良いです。もちろん天井も含めてです。(木の板や段ボールをくっつけて壁にする)
そうすると、より穴倉に近くなります。
ただ、ちょうど夏で暑い時期ですので、風通しも良い方が望ましいです。
そういう場合は、毛布などの厚手の布を掛けて、暗く目隠しすると良いです。それならば『脱着が簡単な壁』にできます。
犬が吠えた時は、『布掛け目隠し』して犬を落ち着けることもできます。
さて、トイレのしつけですが、まだ家に来たばかりで興奮刺激が強すぎるのと、月齢が幼すぎて覚えることはしばらく出来ないです。
期待はされないで、まずは指示音の関連付けをしておきましょう。
いずれは指示音ジェスチャーで排泄させて、褒めて、場所の定着もできるようになっていきます。
そして、環境でのアシストもできます。
現在は、先ほどもお話ししたように、『寝床・巣穴』という感覚が持てないような環境だとお話しいたしましたが、さらに言いますと、ケージの中にトイレしかありませんので、『寝床』という感覚が持てないのです。
そこで、ベッドを入れてあげて、寝心地の良さを教えてあげてください。
それを犬が理解し気に入れば、わざわざそこにオシッコはしませんので、必然的に、ベッド以外のスペース(トイレ)ですることになります。
さらにそこで指示音ジェスチャーで褒めていけば、より定着していきます。
ただし、まだ子犬が幼すぎますので、興奮で漏らしたり、寝ぼけてベッドにオシッコしてしまうこともありますし、暑い時期なので、ベッドを嫌がる場合もあります。(エアコンで涼しくしてください)
それと、トイレのしつけは絶対に叱ってはいけません。
場所の失敗という概念は犬の知能には理解できませんので、叱ってしまうと、排泄の行為自体と結び付けてしまい、よけいに飼い主さんの見ていない時をねらって粗相するようになってしまいます。
仰向けは、トイレの直接の教えにつながるのではなく、主従関係を作って『言うことを聞きたくなる関係・褒められて嬉しくなる関係』を作るための間接的なつながりがあるということです。
そういう関係がある人から教えられるのと、関係がない人から教えられるのでは、しつけの結果が全く違ってきます。
トイレだけでなく、あらゆる犬のしつけに言えることです。
さていずれにしましても、今回のトイレのしつけも、「苦労なく簡単に・・」とはいきませんので、期待しすぎないで、環境作りとコツコツ教えていくことは続けないといけません。
では今日は以上にいたしますが、まだQ&Aを熟読いただいていない段階ですので、このメールの解説だけで完結されないようにご注意です。
これからたくさん知識を蓄えると同時に、意識を深めていかないといけません。
表面的なテクニックだけでは犬には伝わりませんし、見抜かれます。一貫性も保てません。
ご家族皆さんで意識と知識を深め、一貫・統一されてください。
そうでないと犬は素直に理解できませんし、家族間のギャップや矛盾に苦しむことになります。
それではQ&Aを熟読いただきながら、これから頑張って続けていきましょう(^_^)