犬のしつけでは物事をどうやって教えれば良いですか?
バーニーズの8ヶ月、オスを飼っています。散歩、公園での遊びと楽しく過ごせるのですが、ちょっとした不便。。。
つまり名前を呼んで、来られるような、来られないようなだったり、おもちゃを噛んでいるときに、頂戴と言っても離せないだったり。。。
でも第一に良くない!と思うのが、私の体に前足をかける!
そして甘噛みに続く、という事です。
リーダーシップの問題だろうと想像はつくのですが、生活の端々で見られる行動に、どうすばやく対応したらいいか具体的に、お知らせ願えませんか。。。
今回は、二つの基本をもう一度見直していただきたいですが、その前に現在のバーニーズ君の背景についてお話いたします。
バーニーズ君は、7・8か月を過ぎて知能が急に高くなってきています。しかし、経験値も関係作りもまだ弱く少ないので、ズル賢さだけが目立つ時期になります。
そして、成犬本来の権勢本能も自我も強く出てきます。つまり、相手を見る視点が鋭くなってきたということです。
とても難しい時期で、1歳くらいまでは変化が大きいですので、それは理解してあげて感情的にならずに、やるべき事を淡々と続けていくことです。
さて、二つの基本に戻ります。
まずは主従関係を常に意識してください。意識が染み付いてくると、自然と毅然さや主導性は犬に伝わっていきます。本書とQ&Aを何度も熟読していただいて、ご自分に意識設定を染み付けてください。
犬はちゃんと感じ取って反応していくようになります。
二つ目は、シンプルに「体現で教えること」を繰り返してください。「悪い型を止めて・良い型を作ってあげて・指示音ジェスチャーでポンポン褒める」
これが自然にできるようになるまで、毎日意識して、ご自分の頭と体に染み込ませてください。
指示だけで結果を得ようとしないで、「こちらからもう型を作ってあげて体現させる」ということです。
例えば、今回いただいたお話であれば、
1、オモチャを出さない。
「ダセ・・ダセ・・ダセ」と指示音を出しながら、犬の口から手でオモチャを取り出して、もう片方の手のひらに乗せて犬に見せながら、「ダセ」でポンポンして褒めるのです。
そこから間をおかずに反復で教えましょう。
今度は「キャッチ」で、犬の口にまたオモチャを入れて咥えさせるのです。入れたら「キャッチ」で、ポンポン褒めます。あるいは「キャッチ」でコングを転がしてあげても良いです。
褒めたらまた「ダセ」で犬の口から手でオモチャを取り出して・・・
何度もこれを繰り返してください。関係作りが出来てくれば、手の平を見せてダセの指示音で犬のほうからオモチャを出すようになります。
「出せば褒めてもらえる・・出したらまた遊んでもらえる」ということを理解させる事がポイントです。
そうやって、シンプルに何度も体現させないと、犬は「何をどうすれば良いのか」が理解できないのです。興奮していると余計にそうなります。
2、呼び戻しも同じです。
定着するまでは、ノーリードにしないことです。ロングリードで遊ばせて、コイでリードをたぐり寄せて、体現させて褒めることです。
褒めたらコングを転がしてあげましょう。「戻っても遊びは終わらない・・また褒めて遊んでもらえる」ということを何度も繰り返して、犬に理解させてください。
それと、「マテ」も活用しましょう。コイの指示がまだ浸透してない場合は、マテの指示で犬の動きを止めて、飼い主さんが犬のほうへ行って、首輪をつかんでコイで褒めて教えても良いです。
最初から、いきなりゼロから100にはできません。まずは室内でコング遊びの中でコイの練習・・・定着してきたら外で普通のリードで短い距離で練習・・・定着してきたらロングリードで少しずつ距離を伸ばしながら練習・・・
という優しいレベルから段階を作ってあげると良いです。
3、人の体に前足をかける。
飛びつきやマウンティングも同じですが、犬の支配欲の現れです。遊びの要素も混じっているわけですが、主従関係を誤解しているのと、相手の反応を見ようと無意識にしています。
これもシンプルに体現で一貫して教えます。首輪や犬の前足をつかんでスワレの指示音ジェスチャーで良い型を強制的に作ってください。
ポンポン褒めて解放です。
あるいは、普段ケージから犬を出す際は常にリードを付けて持っておく癖にしておいて、犬が前足をかけたら、「シ!」などの注意音とともにリーダーウォークをしても良いです。
主従関係をしっかり示すこと・・体現で教えること・・二つ意識してください。
4、甘噛みも同じです。
「シ!」で口閉じしても良いですし、「シ!」で犬の口に手を押し込んでも良いですし、すぐに「シ!」でリーダーウォークに移行しても良いです。
ダセの練習も同じですが、噛まれるのが怖かったり滑ってやりにくいようでしたら、作業用の革手袋を買うと良いです。ホームセンターで500円くらいで買えます。
犬に噛まれるのを怖がってビクビクしていると、その緊張や興奮が犬に伝播しますので、リラックスしてできる準備はしましょう。冬場のお散歩にも革手袋は良いです。
では、今日は以上ですが、もし次回ご相談いただく機会がある際は、サポート要領の項目をお知らせくださいませ。
本書・Q&Aサイトを熟読していただきながら、1歳までは淡々と続けてください。今はまだまだ不安定で難しい時期です。あせらず続けることです・・・