犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬にしつけをすると余計にひどくなる場合どうしたらいいか

質問内容
ミニチュアシュナウザーを飼い始めてもうすぐ1か月にります。愛犬は生後3か月になりました。

噛み癖がひどくなり、私の手は傷だらけです。唇もかまれ正直、関わるのが辛くなってきました。

あおむけ、リード、何をやっても反抗が強くなるばかりで特に一番、関わっている私と娘は攻撃対象になっている気がします。

とうとう、娘も一緒にいるのが辛くなり始めています。

ミニチュアシュナウザーの歯は鋭くて、今は、おもちゃを噛んでも、人の足を噛んでも、手を噛んでも唸りながら獲物を捕らえて離すもんか...状態です。

あまりの痛さに、こちらも激しく対抗してしまいたくなります。

この先、外に出して散歩や他の犬や人と関わることができるのかとても不安です。

まだ3か月なので、もう少し大きくなったらしつけも理解できるようになるのかもしれませんが、唸って噛みついている愛犬を見ると怖くなります。

日中、誰もいない中一人で留守番しているストレスもあるのかと感じながら、夜はできるだけ、かまってあげたいのでサークルから出している状態ですが、ほとんど落ち着きがなくトイレも失敗が多くなっています。

ちょっと、疲れてしまいました。

本泣きをしても甘え泣きをしてもサークルから出さないようにした方がよいのかと思いながら、そうすると淋しくて性格が歪んでしまいそうでこわいです。

娘もがんばっているので、かわいそうになります。

どうしたらよいでしょうか。

ワクチン2回目が終わったので、社会勉強を兼ねて少し散歩(家の前を歩くくらい)をしたいと思います。

ちょっと、出してみたら、

・芝生を噛む。食べる
・勝手に動き回る

という状態です。

今はまだ月齢的にリーダーウォークはできない状態なので、喜んで飛び回っても、少し止めるくらいで、今の段階は好きにさせてもよいのでしょうか。

好奇心旺盛な子なので、飛び回って喜んでいます。

それとも、散歩はまだ早いのですか?


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

いままでずっと内容を拝見してまいりまして、やはりだいぶ焦って急ぎ過ぎておられるように感じました。

特に留守番が長い犬は、家族が帰ってきてからアレコレやり過ぎると、留守番時のギャップが大きすぎて、興奮パニックが激しくなります。

それに焦って、さらにアレコレしつけで何とかしようとするので、子犬が余計にパニックになります。

まだ4カ月くらいまではかなり知能が低いですので、今は急がないで、アレコレやり過ぎないことです。

甘やかしのチヤホヤだけしないで、毅然さを保っていれば、それでも十分な時期です。


犬と人は、最初の接触が基準値になるわけですが、もちろん甘やかしは悪い基準値になります。

かといって、「厳しくアレコレしないのと甘やかしになってしまう・・」というのも誤解です。

チヤホヤしない、ベタベタしない、毅然さを保つ、という『少し距離をおくこと』も重要です。アレコレすることがしつけではありません。

特に、子犬が興奮パニックになった時は、知能が低すぎる時期でもあるので、それ以上無理しても良くならず、かえって興奮パニックをあおってしまいます。

「その場で何らかの良い結果を出したい」 「早く成果を出したい」

と思うのも、もちろん自然なことなのですが、ここでふと思い出していただき、お互いに落ち着くために、いったんケージに戻して安静にしていただきたいのです。


子犬の乳歯は、細長く、先がとがっているので、軽く噛まれただけでもすごく痛いですが、親兄弟から早く引き離された子犬は、噛む節度も学んでこれないのです。

ですので、防備をしっかりして、痛くなく感情的にならないですむ準備、心の準備も必要です。

無理しないでケージに戻す意識を、ちょっと増やしてみてください。


ただし、もうワクチンも終わりましたので、お散歩の練習は少しずつしたほうが良いです。

お散歩の練習も兼ねて、噛み癖対策も兼ねて、犬をケージから出すときはリードを着けて持っておく癖にしましょう。

そうやって過ごしたり遊ぶだけでも、自然とお散歩の練習になりますし、犬が噛んだ際には、「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引き上げて注意できますし、最初から噛まれないように制御もできるわけです。

そうやって少し距離感を保ちながら、制御しながら、遊びの中でチョイチョイ触っていけば良いです。

触られることに慣れてきたら、一瞬仰向け→すぐ開放・・・。今はこれで良いです。


甘噛みが増えて強くなるということは、新しい環境にやってきた子犬の警戒心が溶けて、心を許している証拠です。

初期の子犬期は、親犬や兄弟に対しても、同じようにエスカレートする時期があります。

そこで叱られたり、距離を置かれる経験を繰り返して、学んでいきます。

今はそれを学んでいる時期で、まだまだ続きます。

そのおつもりで、結果を焦らないことです。叱ることと、距離を置くことを、並行して使い分けてください。


>喜んで飛び回っても、少し止めるくらいで今の段階は、好きにさせてもよいのでしょうか・・

↑はい、今はこれで良いです。

ゴミとか危険なものだけ飲み込ませないようご注意いただいて、あとは、飼い主さんはノンビリ座って、その周囲をリードの届く範囲で子犬の好きにウロウロさせたり飛び回らせたりしてください。


では今日は以上ですが、普段テレビやネット動画では、犬との暮らしの良い場面しか目にすることがないものです。ですが、予想以上に大変で苦しい時もありますし、逆に予想以上に素晴らしく幸せに感じることも多いです。

まだだいぶ先のことですが、『予想以上に素晴らしく幸せに感じる』という犬との生活が待っています。

そのために今は、子犬の限界も見極めながら、無理しないで成長を待ってあげる時期も必要なのです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
堀川様、早速のお返事、ありがとうございます。

心が軽くなりました。確かに無理していました。

その気持ちは、子犬にも伝わっていたのだと思います。

まずは、愛情を持って接していかなくては始まらないですよね。

噛まれると辛いのは変わりませんが、焦らず余裕を持って接していきたいと思います。

肩の力を抜いて、愛情を向け、毅然とした態度で向き合っていきます。

簡単ですが、しばらく経ってからまた、ご報告させていただきます。


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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