犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬がケージ内で鳴く・触ろうとすると逃げる場合のしつけ

質問内容
突然のご連絡申し訳ございません。堀川様のウェブサイトを拝見させていただき、失礼ではございますがご連絡させていただきました。

先日から私の人生初となる子犬の新しい家族を迎えました。

5か月前に生まれたメスのトイプードルです。

私の家に迎える前までに、お店の方がある程度トイレのしつけをしてくださったのか、初日と2日目は7割の成功率でトイレが成功していましたが、3日目からはほとんど失敗をしています。

迎えて3日目から私が仕事に行っている間、朝8時半から午後6時前後まで一人でお留守番してもらうことになり、後述の通りの環境でお留守番してもらっています。

1)常時室温27度で冷房設定
2)外出時トイレ等はすべて綺麗にしています
3)外出前に食事とトイレを済ませています
4)水はいつでも飲めるように新鮮なものを用意してセットしています
5)おもちゃは縄のような噛むことができ、振り回して遊ぶことができるサイズのものと、ゴムの堅いボールを入れています

外出から戻った後、ずっと「クゥンクゥン」と泣いたり、「キャンキャン」と高い声で鳴いたりしていました。私の姿が見えなくなるとずっと鳴いています。

スキンシップが足りないのかと思い、少しおちついたと思えるタイミングでケージから少し出し、私の手の甲をなめたり、指先をなめたりさせ遊ぶようにしております。時間としては30分程度になります。

いまだに私が手を出して触ろうとすると逃げていくのと、鳴くのが止まりません。

直す方法がないかといろいろ調べて試しているのですが、変化が出ずかなり参ってきている状態です。

堀川様のお知恵をいただくことはできないでしょうか?

何卒、よろしくお願い申し上げます。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず、今回は子犬が来たタイミングが少し難しかったです。

もう生後5か月になりますので、かなり体力もあり、運動量や発散が必要です。

そして、知能も上がってきていますので、要求するタイミングなどもズル賢いようなこともあります。

ただ、症状としては2・3カ月で来た子犬と同じ状況ですので、「これは子犬の普通なんだ」という理解はしてあげてください。

ですが、今回の最初の接し方が間違っていたのも事実です。

子犬で仕方のない部分もあるのですが、飼い主さんの最初の接し方しだいで、犬の興奮度合いや関係認識の基準値が変わってきます。


まず、子犬が来た最初の1週間から10日間は、ケージから出したりベタベタ・チヤホヤしてはいけないのです。

環境が変わりましたので、子犬はとても強い緊張興奮ストレスを抱えてきます。

その状況でケージから出して好きにさせたりチヤホヤしてしまうと、その興奮ストレスをあおってしまうのです。

そのストレスで、パニックになったり、免疫力が低下して感染症や胃腸炎になる場合があります。

まずは心身ともに安定させるために、子犬はそっとしてあげないといけません。

また、犬は相手との最初の接触が基準値になりますので、チヤホヤしてもらえない時間帯がとても苦痛になってしまうのです。さらに子犬の要求がどんどんエスカレートして主従関係が崩れていきます。

もちろん、まだ幼いので、同じ空間に居て安心はさせてあげたほうが良いですが、ベタベタの接触はされないで、最低限の世話だけにしないといけません。

今回は特に、ペットショップに長く居たわけですが、ショップの店員さんはチヤホヤなんてしませんよね。最低限の世話だけ淡々とします。

あとは、排泄の場面を見たら、その時は指示音を出して関連付けしておくと良いです。


さて、今回はもうすでに接触が多くなってしまったのと、子犬の月齢がある程度進んでいますので、運動量と発散も確保しないといけません。

接触は増やしていって良いのですが、接し方を正しくしましょう。

トイプーちゃんはちょうど反抗期に入りました。

歯が生え変わったり、体も急成長しますが、知能や感覚面でも成犬としての本能が出てきます。

『親にある程度従う時期』から、『リーダーと認めた相手に従う』という大人の特性に変わっていきます。

飼い主さんご家族は常に主導性と毅然さを一貫して、リーダーらしい振る舞いをし、犬に認められないといけません。

子犬としての甘え鳴きから、相手を見下す要求吠えに変わっていくのです。


さて、運動・遊び・スキンシップの方法ですが、もう月齢が進んでいて骨格もしっかりしてきますので、リードで制御しながらのお散歩や、主導型コング遊びもすぐにできます。

ただし、その前に首輪とリードに慣れさせる必要がありますので、直ぐに買いそろえて、ケージの直ぐ前に犬の見える所に置いておいてください。

視覚と臭いで慣れさせます。

2・3日したら、今度はボール遊びの中で首輪とリードを付けてみましょう。

遊びながらですと、わりと違和感なく慣れます。リードを多少噛んでも良いです。そのうちに飽きます。ボールやコングを動かして、そちらに関心を向けましょう。

そうやって遊びの中で慣れてきたら、もう付けっぱなしにして良いです。

そして、遊ぶ時や団らんの時に犬をケージから出すときは、常に犬にリードを付けて持っておく癖にしましょう。

そうやって過ごすことで、自然と主導性を示す形になるので、主従関係作りに良いですし、暴走や噛み付きも防げて、教えもやりやすいです。

そして、その中で時々歩いてみることで、お散歩デビューの練習になります。

段々リーダーウォークに近付けていきましょう。


さて、ケージ内での吠えですが、まずは要求吠えされない接し方・関係作りが大前提ですが、応急的には布掛け目隠しも行うと良いです。

ケージかクレートハウスに毛布などの厚手の布を掛けて、暗く目隠しします。(要エアコン)

犬は地面の穴倉を巣穴にするイヌ科の動物ですので、暗く狭い場所が落ち着きやすいのです。


では、ここまでポイントだけお話しいたしましたが、これ以上の詳しい解説やサポートは会員様の特権になりますので、無料でのサポートはここまでとさせていただきたいと思います。

どうかご了承くださいませ。

これから最低でも15年間は一緒に暮らします。

最初から根本的な関係作りをしておかないと、今後ずっと苦労されることになってしまいます。

吠えだけならまだしも、主従関係が完全に崩れて、激しい噛み付きや威嚇に悩まされる飼い主さんもいます。それはトイプードルのメスでも変わりません。

あるべき良い関係で、穏やかに楽しく暮らせるように、ぜひ本質を学んで身につけていただきたいと思います。飼い主さんも成長しなければいけません。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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