犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬が家に来た最初のしつけ方・トイレの失敗・ゲージに戻らない・ゲージで鳴く

質問内容
堀川様お世話になります。初めて連絡させて頂きます○○と申します。

犬のしつけに関するHPを幾つか拝見しましたが、堀川様のしつけ方法が、犬にとって一番自然で、また初めて犬を飼う私のような人間でも実行し易そうだと感じまして、今回、購入させて頂きました。

ご多忙とは存じますが、今後、何卒よろしくお願い申し上げます。

早速で恐縮ですが、少し質問させて頂ければと存じます。

<犬について>

柴犬メス。今日で生後77日、飼い始めて5日目。ブリーダーから購入。それまでブリーダーの家で親犬、兄弟犬と過ごしていました

<家族について>

私、妻(ともに40代)、学生の子供二人。

<過去の接し方など>

①基本的にはゲージ内で過ごさせています。

ゲージの外に出した時、最初の2日間は首輪を付けず、リビング内を自由に歩かせ(キッチンには衝立で行けない)、ぬいぐるみ遊びをさせ、たまにダッコで遊んでいました。

3日目に首輪を付けました。最初はかなり嫌がっていましたが、付っ放しにしておいたら直ぐに慣れた様子でした。4日目からゲージ外に出す時は必ずリードを付けています。

まだスンナリとはしませんが)、オスワリさせてボール遊びをしています。

②最初は意味のない話しかけや猫なで声の接し方をしていました。

ただ、甘噛みしたときは、ダメの声掛けとともに口を押えたり、口に指を突っ込んだりして止めさせていました。4日目からは堀川様のHPを拝見して、話しかけなどしない様に、態度も毅然としたものに変え、あお向け固めも少しづつ実行中。あお向け固めの時は抵抗して噛もうとしています。

③オヤツは最初与えていました。オスワリ等の指示ができたとき、ゲージへ誘導するときに使っていました。今は使わないようにしています。

④散歩はまだしていません。ブリーダーさんからはワクチン接種から10日後で散歩OKと言われたため、明日以降、少しづつ始めようかと思っています。

⑤一日の流れ
5時30分 家族の起床とともに起床
(2回ほど夜中の3時頃に鳴いたが、その後、今の所は鳴かなくなっている。)
6時~7時頃 朝食
午前中1回、午後1回程度、ゲージから出してボール遊びなど
19時~20時頃 夕食

⑥環境は添付写真をご覧ください。

家は2階建ての戸建。1階リビングにゲージを置き、犬は基本的にその中で過ごさせています。人は、普段は1階リビングにいますが、就寝時は全員2階へ上がります。

リビング内の少し離れた所にトイレトレーを置いています。ここでトイレをさせようと食後を中心に誘導していますが、トイレの場所ということを犬が理解できていない様子です。オシッコは初日の夜中にゲージ内でしました。
(朝、起きたときにゲージ下トレイが汚れていて気付いた)が、その後はゲージ内ではオシッコせず、すべてリビングの絨毯にしてしまいます。

ウンチは1回だけゲージ外のトイレトレーでしましたが、犬が自らトレーに行った訳ではなく、気付いた人間がトレーを差し出して間に合った、という状況。

ウンチ計3回しましたが、すべてゲージ外のリビング床にしてしまいました。

<質問事項>

(1)トイレがほぼ100%失敗という状況に戸惑っています。

HP拝見し、「チチチチ」という声の誘導はしていますが、「しそうな気配」というものが全く分からず、気が付くとリビングの絨毯でしてしまっているという状況です。(食後にすることが多いのは間違いないのですが)

トイレ誘導の仕方やゲージやトイレトレーの設置位置などについて改善点をご教示いただければ大変ありがたく存じます。

(2)ゲージから出した後、ゲージへ戻すのに、なかなか戻りません。

強引に入れるのは良くないかと思い、当初はオヤツを見せて誘導し、ゲージに入ったら食べさせていました。

今はボールなどおもちゃで誘導していますが、あまり上手くいかず、結局、犬のわきを抱えてゲージに入れることもあります。

何れの場合もゲージに入る前後で「ハウス、ハウス」という声掛けは一応しています。先々は「ハウス」の指示で自らゲージに戻ってほしいのですが、そのためにはどのような対応が良いでしょうか?

(3)ゲージ外で遊んだり食事をした後、ゲージ内に入れた直後は必ずクンクン鳴きをし、ときに吠えるに近い鳴き方もします。

無視しているとしばらくして大人しくなりますが、これで良いでしょうか?

以上、よろしくお願い申し上げます。


返答内容
まず、ご質問の内容とご購入日からしまして、まだ本教材全体を熟読されておられない段階だと思います。

私の犬のしつけ法は全てがつながっています。

情報のつまみ食いはとても危険ですので、まずは落ち着いて、全体を熟読いただきたいと思います。

ご案内メールや本書内にも、ご注意書きいたしました。

今回のご質問3点、Q&Aサイトに解説してあることばかりですが、その前に、子犬が家に来た最初の1週間から10日間は、ケージから出したり接触などされないようお願いしております。

犬は新しい環境に来て、とても強い緊張興奮ストレスを抱えています。

出したり接触することは、それをあおってしまうのです。

そして、犬は相手との最初の接触を基準値にしてしまいますので、それが実行できないときに不満やストレスが大きくなります。

まずは安静にして環境に慣れさせ、クレート型ハウスが自分の巣穴である事を認識させてあげないといけないのです。それが、子犬が初めて来た最初の犬のしつけなのです。

そして環境ですが、トイレは別々に離さないでください。

前述の理由から、出さない方が良いという面もありますが、排泄をガマンする体調面のマイナスと、テリトリーが広くなることのマイナスもあります。

一般家庭で、365日24時間、付きっ切りで世話できることなどまず無理です。

専業主婦でも、お買い物、来客、その他もろもろの用事で、犬に留守番をさせなければいけない事は多々あります。

犬も動物ですから、カゼをひいたり体調が悪い時もあります。緊張興奮では、さらに利尿脱糞作用が高まります。

本書解説の4点セットのように、寝床があって、いつでも水が飲めて、トイレできる環境にしてあげてください。


さて、ご質問の①②の共通点ですが、犬が指示とその意味を覚えて、さらに定着するまでは、指示だけで結果を得ようとしても無理なのです。

まだ覚えていない段階、定着していない段階で指示だけで結果を得ようとしてはいけません。

犬は人間の大人のように、「人の言葉を聞いてその意味自体を理解している」わけではありません。

あくまで音の種類と自分のした行動、褒められた、良いことが起こった、叱られた・・・。これらの関連付けで覚えているだけに過ぎません。それを覚えて定着するまでは、いくら「チチチ」や「ハウス」などと言われてもまったく意味が分かっていません。

まずは犬の行動に対して(こちらから型を作ってあげる)、指示音ジェスチャーを関連付けて褒めて、その4つの要素で犬の脳に記憶を焼きつけてあげないといけません。

オシッコであれば、起床後・食後・遊びなどの興奮刺激という、利尿脱糞作用が高まる条件を作ってあげて、犬がオシッコした場面で音を効果音的に出してあげて、トイレを指差すジェスチャーも見せて褒めてあげます。

それを毎日毎日、何度も何度も続けてようやく犬は意味を理解したり、習慣が定着していくのです。

今はまだ犬の知能が低すぎてすぐには覚えられませんし、まだケージから出したり接触してはいけませんので、まずは犬を横目でチラ見したり鏡に映して観察して、自然に排泄が始まったら音だけ出して関連付けしてあげる・・・最初はこれだけです。

「最初の数日間のしつけ」が終わったら、前述の条件を作って排泄させ、音とジェスチャーで褒めて、覚えさせていきましょう。

同じくハウスのしつけも、「最初のしつけ」が終わってから始めますが、これもまだ犬が覚えていない段階では、いくら指示を出しても意味はありません。

犬のお腹に手を添えて軽く体を浮かしながら(足をちょっとだけ着かせる)、ケージ内に「自分で歩いて入って行ったかのようなシュミレーション」をさせてあげるのです。

再現VTRのように、体現させてあげるのです。

その時に、「ハウス・・ハウス」の音も出しながら、ケージ内を指差すジェスチャーも見せながら犬を動かし、ポンポン褒めて関連付けします。

例えば、人間の幼子にいくら「ちゃんとおハシを持って食べなさい」と言っても、対面でやって見せても、幼子には無理ですよね。

親が子供の手を取って、「こうやって持つんだよ」と型を作ってあげて褒めてあげる。それを毎日何度も繰り返すから、それでやっと子供は正しい箸の持ち方を覚えて、自分で食べられるようになるわけです。


③の甘え鳴き、要求吠えですが、まずクンクン鳴きは無視してそっとしてください。

そして、クンクン鳴きがエスカレートしたり、ワンワン吠えになった時は、「布掛け目隠し」で対応されてください。

クレートハウス内に入れて扉を閉めて、毛布などの厚手の布を掛けて、暗く目隠しするのです。

暗くて狭い穴倉は、巣穴感覚で落ち着く犬が多いです。(夏はエアコンをつけて熱中症に気をつける)

他にも、注意音を出しながら、口閉じ・仰向け・リーダーウォークで注意する方法もありますが、今の月齢・段階ではまだ早いので、非接触型の「布掛け目隠し」が良いです。


ということでポイントだけお話いたしましたが、以上の内容は全てQ&Aサイトでたくさん解説してあることです。

冒頭で申し上げました通り、情報のつまみ食いは大変危険ですので、ご注意ください。

まずはご家族皆さんで教材全体を熟読いただいて、意識と知識を高めてください。土台は、飼い主さんの意識改革です。それが無いと犬には正しく伝わりませんし、見抜かれます。

子犬でもすでにそれを見抜く本能を持っていますし、これからその感覚がどんどん鋭くなっていきます。知能も上がってきます。

犬に認められる精神性を、しっかり身に付けてください。


さて、あと5日間位は、「最初のしつけ」を続けてください。エサ、水、トイレのかたずけだけ最低限の世話だけして、あとは体調の観察とトイレの音出しだけしてください。

その後の進め方は、Q&Aサイトをご覧ください。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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