犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけで夜泣き&吠え・甘噛み・子供への飛びつき

m1.png
堀川さんの犬のしつけマニュアル、購入後早速拝読させていただきました。
内容がシンプルで大変分かりやすかったです。
これからマニュアルを参考に根気強く躾をしていきたいと思っています。
そこでいくつか質問したいことがあります。ご回答いただけると幸いです。※長文です
 
我家では、10日前に生後10週間のチワワ(母犬)× シルキーテリア(父犬)の子犬をブリーダーさんから購入し、室内で飼っております。他にはペットは何も飼っておりません。
 
家族構成は主人(38歳)と私(38歳)、そして8歳と6歳の息子がおります。
子犬との同居時間は、私が一番長くて、週に3~4日の3,4時間程度の仕事や買い物、子どもの送迎以外は基本的に一緒にいます。

主人は仕事があるため朝7時頃には家を出て、帰ってくるのは夕方6時か7時、その後就寝まではリビングで一緒にいます。
息子達は朝8時半には学校へ出かけ、4時~6時の間に家に戻ります。その他習い事などで家を空けることも多く、また就寝時間も早いので一緒にいる時間は平日は長くて3時間ほどだと思います。

それと、もう一つお伝えしておきたいのですが、私たち家族はオーストラリア(ブリスベン)に在住しています。
ブリーダーさんは現地の人(オーストラリア人)で、私たち家族はみな純日本人なので家庭内は日本語を話します。
 
子犬を迎えてからこの10日間余りは以下のように接してきました。
犬のしつけ本などは、ほとんど読んだことがなかったので間違いだらけだったと反省していますが、事実を正直に書かせていただきます・・・。

まずは子犬を購入したきっかけが、ほぼ"衝動買い"に近かったので、購入した日はケージもベッドもなく、もらってきた時の浅い段ボール箱にバスタオルを敷いてリビングに寝かせました。

親元を離れて初めての知らない場所と環境(聞きなれない日本語)で不安だろうと思ったのと、電気のコードなどを噛んでしまう危険性なども考えて、その夜は主人がリビングのソファーで寝ました。
 
翌日は土曜日でしたのでみんな仕事も学校もお休みでしたが、朝から午前中いっぱいは子どもの習い事が入っていたため、本来は家を留守にするところでしたが、まだ小さい子犬にとって来て2日目から4~5時間のお留守番は酷だと思い、主人と私で交代で家にいることにしました。

子ども達は念願だった子犬をやっと飼うことができて大興奮だったので、その日は早朝から起きたくさんかまっていました。

私たち夫婦も、本当に小さく愛らしい子犬にメロメロで、抱っこしたり話しかけたり・・・
まさかこういう行為が後々悪影響を及ぼすなんて知りもせず・・(汗)
 
そしてその日は、友人親子の母親と息子(8歳)が遠方からお泊りに来てくれることになっていたのでそのまま迎えました。
その友人も大の犬好きで、そこのお宅でもキャバリアを飼っています。そして子犬は一日みんなにチヤホヤされて過ごしました。
 
翌日(日曜日)はやっとベッドやエサの器などを買いに行き、歯固めのおもちゃなど(端がピロピロしていて結んである紐、音が鳴るボール(紐付きではない)、ゴム製(?っぽい)の噛むおもちゃ)も3点ほど購入しました。

この際、ブリーダーさんから首輪はもう少し首がしっかりするまではあまりしないほうがいいかも・・といわれていたので、買いませんでした。ワクチンも全部終わっていないのでどちらにしても散歩もできないし、ま、もう少し後でいいのかな・・と思っていました。

トイレは初日から新聞紙を部屋の3箇所くらに敷き、できるだけ誘導しましたが、成功率は5回に1回くらいでした。
 まだ遠慮がちで暴れたりすることもなく、人間が出入りしても全く吠えませんでした。
人間が近づくと嬉しそうにお腹を自分から見せて撫でてあげるととっても喜びました。
いい子をもらったな~っと我家では大絶賛でした・・
 
その後だんだんと変化が現われてきたのは3日目くらいからで、子ども達にしょっちゅう甘噛みをするようになりました。
そして子どもが寝そべっていると顔や耳、髪の毛を引っ張り、子ども達もキャッキャキャッキャと喜んでいました。


そしてそれが段々とエスカレートし、5日目くらいには下の息子の上に乗り(息子が仰向けになり、子犬がお腹に乗った状態)、マウンティングをするようになりました。
さらには、息子が歩くたびに足にまとわりつき足に甘噛み、手にもすり傷が出来るほど甘噛み(?)をするようになりました。
 
その頃から躾についてネットで調べ始め、甘噛みはやめさせなければいけないことや、マウンティングは自分より下位の者にするということなど、また上の子が子犬を呼ぶと嬉しそうに来るのですが、下の子が呼んでもそっぽを向いているところなどをみて、既に子犬の中で上下関係が出来ているな・・と確信しました。
 
それからは、きちんとしつけないとこのままでは将来大変なことになるかも・・と思い、まずはハーネスとリードを購入しました。
トイレも相変わらずいろんなところでしてしまっていたので、放し飼いではやはり行動範囲が広すぎると思い、子犬の部屋を作るため、柵も買いました。

我家はリビングが狭くケージを置くスペースがないので、リビングの一角にある一畳間ほどの広さのトイレに柵(赤ちゃん用の)を付け、その中にベッドとトイレ(新聞紙)と水を入れています。

※補足ですが、こちらでは犬を買う際にたいていトイレか洗濯用の部屋、もしくはお風呂場にベッドを置いてそこでお留守番や就寝をさせます。

戸は閉めてしまえば全く外界の様子は見えません(音は聞こえるでしょうが・・)。私の友人達もみなそのようにしているので、うちも試みましたが、普段全く鳴かない子犬がものすごい勢いで吠え始め、ご近所に迷惑になると思ったので、うちではトイレの戸は開けっ放しで柵だけ取り付けて、リビングの様子が見えるようにしました。
 
それでも部屋に入れて柵を閉めただけで、ものすごい勢いで吠えまくり(要求吠え)、ついには先日近所の方が夜にうちまで来て「寝られない・・」と苦情を訴えてきました(泣)。私としては、鳴けば出してもらえるという学習をさせてはいけないと思い、2、3日は我慢したかったのですが、ご近所に大変迷惑をかけている事実に主人が耐えられなくなり等々部屋から出してしまいました。

しかも私たちの寝室はすべて2階にあるため、みんなが寝静まるとまた寂しくて要求吠えを始めるので、私は子犬が来てからはずっとリビングのソファーで寝ている状態です。

恥ずかしながら主人に対して、「たった2,3日も耐えられないならじゃ、あなたがソファーで寝て見張っててよ!」と思わず言いたくもなりますが、毎日がんばって仕事をしてくれていますので、やはり睡眠はしっかりととらせてあげたいと思い、泣く泣く私がソファーで寝ています・・・。←スミマセン・・ちょっとドサクサ紛れに愚痴が入ってしまいました(苦笑)。
 
おかげで、私は子犬のおしっこやウンチを常に片付け、消しても消してもまだ臭いが残っている気がして、夜もまたいろんなところにおしっこやウンチをするんじゃないかと気になりぐっすり眠れなくなって、ほとんど育犬ノイローゼ寸前でした・・・。
 
っという具合に、子犬を迎え入れた日からたった一週間あまりで、私たちが取ってきた間違った行動によって今まで何の問題もなかった平和な家庭がこのような状態に陥ってしまったこと、本当に驚いています。
 
そこでいろんな犬のしつけ方法をネットで読みあさり、あれもこれも試してみました。しかしやればやるほど段々何が正しいのか分からなくなってきて逆に混乱してきてしまいました。

そしてそんな時、堀川さんのHPに出会い、なんとなく"この人のやり方だったらうまくいくかも・・"と思い、マニュアル本を購入させていただきました。
 
前置きがかなり長くなりましたが、本題に入らせてください。
現在見受けられる問題行動と、質問したいことは以下のことです。
 
問題行動
①夜鳴き&柵付きの部屋に入れると吠え続ける
②トイレを覚えない
③子どもへの飛びつき&甘噛み
④トイレ用の新聞紙を噛んでぐちゃぐちゃにする
 
私や主人に対しては比較的従順で、飛びついたりはしません。人が出入りしても全く吠えず嬉しそうに尻尾を振っているだけです。来客にも全く吠えません。仰向けもあまり抵抗がないようで、つめや尻尾などを触っても全く怒りません。ご飯の最中にエサに触ったり体に触っても大丈夫です。

先日肛門嚢を私がネットのマニュアルを見よう見まねで絞ってあげたのですが、その際もちょっと嫌がりはしたものの、噛んできたりは全くしませんでした。
 
 
質問
1、まだ生後10週間で躾をするのは無理があるのでしょうか?どの程度の躾からはじめるのが妥当なのでしょうか?
 
2、リーダーウォークで歩こうとするのですが、すぐに寝そべって動かなくなります。そんなときは少々強引にリードを引いて歩いた方がいいのでしょうか?それともそっぽを向いて動くのを待つべきなのでしょうか?

そっぽを向いていると寝そべったまま毛づくろいをはじめたり他のよそ事をしたり自分の好きなことをして私のことは全く気に留めていないように見受けられます。
 
3、夜鳴きや要求吠えですが、柵の中で吠えているときに「シー」っという音と一緒に口を押さえに行こうとするとピタッと吠えるのが止まります。私たちが目の前に現われてくれたらそれだけで満足して全く吠えません。嬉しそうに尻尾を振っています。

マニュアルには、現行犯で仰向けかためをしたり、型を作ったりした方がいい、とありますが、吠えるのをやめたのにそこで口を押さえたりしたら何がいけないことなのか混乱させてしまうのではないかと悩んでいます。ただ、それで、また姿が少しでも見えなくなるとものすごい勢いで吠え始めます。
 
4、ボールや紐などで遊んでいるときに、ドサクサ紛れにおひざに座って来たがったり、顔(あご)をひざの上にちょこんと乗せてきて甘えようとします。今は何気なく払っていますが、こんなときはどうしたら良いのでしょうか?

全く甘えさせてはいけないのでしょうか?
なんかかわいそうになってきてしまいます・・甘くてスミマセン・・
 
5、主従関係がうまく築き上げられたら、お出かけを一緒にしたり、リビングで一緒に団欒したり、撫でてあげたい時に撫でてあげたりできるのでしょうか?おひざで抱っこや命令とは別にただ「可愛いね」と撫でてあげることは今後も一切タブーなのでしょうか?小さく愛らしい犬なのでどうしても抱っこしてあげたくなってしまいます。

今は子どもにむやみに触るな、呼ぶな、見るなと言ってあります。子ども達は触りたくて仕方ないのですががんばって我慢しています。そして下の息子にはご飯をあげさせています。(お座りとマテができた後にあげるようにしています)。私や主人も今はあまり子犬をかまわないように心がけています。

もちろんボールなどで遊んだり、「来い」などの命令が聞けたときはなでてやりますが。子犬もなんだか始めとみんなの態度が違うことに気づいているのか、悲しそうな目をしているような気がしてしまいます・・・。←本当に甘くてダメですね・・・(苦笑)
 
6、骨ガムは10週間の子犬にも与えていいのでしょうか?ここ2日ほどはリーダーウォークをなんとなくしているおかげか、昼間は自分の部屋で時間がつぶせるようになって来ました。暇つぶしのために何か与えようかと思うのですが、紐やゴム製のものはあまりよくないとのことですので、骨ガムを検討しています。

何かアドバイスをいただけるとありがたいです。子どもとの主従関係を築くために紐付きボールも週末に買って来ようと思っています。
 
 
ものすごく長い文章になってしまって申し訳ありませんでした。
呼んでくださってありがとうございました。
 
ご回答をいただけると大変ありがたいです。
引き続きマニュアルにしたがってがんばります。
 
それでは失礼いたします。



m2.png犬は新しい環境に入ると最初の一日くらいは様子を見ます。自分にとって危険はないか、新しい環境を良く観察して適応しようとします。

そして警戒の必要性がないと分かれば、まず自分の好き放題やってみます。そして叱られたり嫌な思いをすると、その行動は自然に消去されていきます。

しかし、新しい群れのメンバーが自分をチヤホヤし、特に叱られもしない・・自分中心に回っていると感じてくるとエスカレートしていきます。最初に甘噛みしてみて、何の抵抗もなければ好き勝手に噛んできます。

それらを繰り返していくうちに、犬の中ではもう自分と人間との関係が出来あがっていくのです。犬からしてみれば「自分は好き勝手してもいい・・そしてかまってもらって当然」、という関係を認識していきます。

そこで犬のしつけを始めれば、当然犬は面白くありません。かまってもらえなければ要求吠えしますし、甘噛みもさらに強く噛むようになります。

ですので、今、覚悟を決めて将来のために頑張るべきです。それがお互いのためなんです。・・・と申し上げると、全然かまってはいけないような感覚になられるかもしれませんが、そうではないのです。ドンドンかまって良いのですが、そのかまい方が問題になってきますので、これから具体的に見ていきましょう。

さて、その前に親犬は子犬にどんな接し方をするのかご参考までにお話します。

子犬は生後3週くらいで目が開き、もう歩けるようになります。そしてあっという間に成長し、2か月ともなれば走り回り飛び回り噛み付いてきます。これは狩猟動物としての大切な本能であり、体の成長のためにも不可欠です。幼稚園くらいの人間の子供も同じように動き回りますね。

でも親犬は、あまりにも騒がしくしたり、子犬に噛み付かれたりすると、軽く噛んで返したり、唸ったり、あお向けにして叱ります。淡々と毅然とそれを続けるんですね。親犬はもうこの時期は、それ以外には子犬をかまったりはしません。

また、兄弟ゲンカや遊びの中で相手を強く噛むと、当然相手も怒ってやり返されたりします。そういう経験を何度も何度も経験して、いけないこと(やらない方が良いこと)を覚えていきます。これが最初の社会化です。

その時期に、親犬や兄弟犬と引き離されれば、当然今度はそれを人間の家族がやって教えてあげないといけないわけです。親犬のように毅然と淡々と・・です。

では、項目ごとの解説です。(犬のしつけは全部つながっているので断片的にとらえないでください)。

> 1、まだ生後10週間で躾をするのは無理があるのでしょうか?・・

↑先ほどの親犬によるしつけの例はお話しました。すぐに始めないといけません。しかし、まだまだ知能は低いですし経験もありません。複雑な動作などは覚えられませんし、難しいテクニックを使ったしつけ方法も機能しません。

やはり犬の本能に訴えるようなシンプルな教え方が大切です。なにか特別なテクニックを学ぶのではなく、しっかり育てるという親心と責任感が自然に毅然とした態度となって表れるのです。だから365日24時間、一貫して続けることができるのです。
ですので、犬のしつけは飼い主さんご一家の意識改革なのです。

> 2、リーダーウォークで歩こうとすると・・

先ほども申し上げた通り、もう犬のしつけは始めないといけないのですが、生後2か月の知能や集中力の限界もありますし、まだ骨格もしっかりしていない時期ですので、本格的なリーダーウォークはまだいいです。お散歩デビューして1週間くらい経ってから徐々に強化していけば良いです。

ただし、急にその時になって始めても犬も戸惑うだけですので、今から練習はしていきます。まずは首輪とリードを付けて遊ぶ・・家族団らんの時も付けて慣れさせる。それなら暴走も制御できますし、トイレにも素早く誘導できます。

また今回のご質問項目ではないですが、予防接種前でも、玄関先などで外の世界を十分見せてください。行きかう人や犬、鳥などなど・・社会化が全然違ってきます。(社会化をしないと警戒吠えなどで困ります)。でも予防接種までは、他の動物に触れたり、オシッコの匂いを嗅がせたりするのは厳禁です。

> そっぽを向いていると寝そべったまま毛づくろいをはじめたり他のよそ事をしたり・・

↑まずマテを覚えさせると良いです。すると犬は動きたくてしょうがないので、一歩先に出てそこで「ツイテ」あるいは「コイ」の指示と同時にリードで軽くたぐり寄せポンポン足をたたくジェスチャーを見せると、簡単に寄って来ます。そこでしっかり褒めて、またマテをさせ一歩前に出て・・・この繰り返しでスムーズになってきたら、止まっている時間をなくして連続してやれば、ついて歩くようになります。

そんな感じで、ついて歩くことを覚えさせます。反対に、犬が引っ張って先に行こうとする場合は、ジッと止まって反対を見て無視・・・が良いです。まだ骨格がしっかりしていないので、強い切り返しは生後3か月過ぎるまでは待ってください。(もちろん何歳になっても体罰的なものはいけません)。

3、吠えですが、私は「悪い型が止まり良い型ができたら褒める」・・とお話していますので、

> 吠えるのをやめたのにそこで口を押さえたり・・

↑これはしないでください。吠えてる現行犯で「ダメ!」と同時に口を閉じて、悪い型を止めて(良い型になったので)褒める・・それだけです。現行犯ではなく、数秒前の悪いことは叱っても犬は理解できず、誤解してしまうので、飼い主さんも忘れて無視です。

そしてケージ内での独り吠えのしつけ方です。まずマテの指示を出します。そして静かに部屋を出ます。ただし、出た次の瞬間戻って「シ~!」と言いながら褒めます。

そしてまた部屋を出て今度は3秒待って部屋に戻り、「シ~!」と言いながら褒めます。こうやって、徐々に部屋を出ている時間を長くしながら、マテるようにしていきます。

そして部屋を出た時に吠えても、すぐ戻らずに「シ~!」という指示を出して、吠えが止まったら部屋に入って褒めます。吠えが止まらなかったら、部屋の入口まで行ってそこで再度「シ~!」という指示を出して、吠えが止まったら部屋に入って褒めます。

それを繰り返すことによって、まず、「姿が見えなくなってもまたすぐ来る」、そして「静かにしていれば褒めてもらえる・吠えると褒めてもらえない」・・ということを理解していきます。

ただし、今までの関係や癖(習慣)が残っていますし、まだ感情をコントロールできない幼さもありますから、根気よく続けることと、主従関係を作ることを同時にしていかないといけません。

それから(6)のお話も含みますが、運動や遊び、狩猟本能のはけ口を十分作ってあげて、心地よい疲れとストレス発散をさせて眠らせることも重要です。

暇つぶしの骨ガムも良いです。破壊も捕食動物の本能ですから破壊して、万が一食べてしまっても安全な骨ガムが良いです。ただし、オヤツでも食べ物でもないと考え、少し大きめのものが良いでしょう。大きいと厚みもあるので噛み切れず、バクバク食べることはないです。

ボール遊びは、狩猟動物の本能のはけ口になりますので良いです。そして必ず主導することです。スワレ・マテをさせ、出来たら投げる・・できなければ型を作って褒めて投げる・・与えっぱなしにしないでヒモを引いて回収し、「コイ」の練習もします。「ダセ」で口から出させることも練習します。

今の時期は本格的なリーダーウォークをまだやらないで、こういった主導型の遊びを通して主従関係を作っていけば、楽しく犬のしつけを続けることができます。

(4)ですが、犬は自然な群れを観察していると、上位の犬が下位の犬の体の上に自分のアゴや前足を乗せる光景がよく見受けられます。つまり体位が関係を表しているのです。可愛いしぐさが、実は自分の優位性を示す行動・・ということがあるのです。

もちろん、それでも主従関係が崩れない素性の犬もいるわけですが、もし崩れてからでは遅いですから一線は作っておくべきです。

ただし、スキンシップがいけないわけではなく、ピッタリわきに寄り添わせたり、あお向けで体中を触っても良いわけですから、主従関係が保てる要素をスキンシップの中に混ぜてあげれば良いだけです。

膝の上に乗ってきたら下ろして、「スワレ」や「フセ、ゴロン」などさせ褒めれば、楽しくスキンシップも取れ、主従関係も積み上がっていきます。

ですので(5)のお話も同じですね。オテでもスワレでも何でも良いですから、「指示→従う→褒める」というルールをご家族で一貫すると良いです。指示で出来なければ型を作って教えてあげる・・・そうすれば、かまいたい時いつでもそうやってかまえば良いわけです。何も難しいことはありません。

6歳の下の子でも、教えてあげればちゃんとできるはずです。お兄ちゃんやご両親がやっていれば、素直に真似します。
そして犬のゴハン前には入念にスワレ・マテ、あお向けを下の子にさせてください。10分でも20分でもさせます。そうやって、誰のおかげで食料にありつけるか・・という関係性が明確になっていきます。(食べ物で釣って行動させることではありません)。

> みんなの態度が違うことに気づいているのか悲しそうな目を・・

↑これは自分の思い通りにいかない事へのふてくされ(笑い)です。「ク~ウ~」という、いかにも子供がふてくされたような声を出すときもあります。

それだけ、やっぱり犬は感じているということです。知能が低い分、感性は鋭いのです。だからさりげない態度が全て重要になってくるのです。犬は常に感じています。

最後余談ですが、物理的な環境も整えると良いです。

ケージ(柵)はあるということですので、その中にまずクレート型のケージが良いでしょう。(私の用品サイトご参照)。四方天井が壁になった狭く暗いスペースが犬は安心できますし、お出かけにも使えます。

そしてトイレですが、日本のようにメッシュカバー付のトイレは売ってないでしょうか。それならシートもグチャグチャにされないですし、食べてしまう危険性もないです。

他に水ボトルと骨ガム・・以上が常備されていればベストです。

リビングは狭くてもかまいません。チワワとテリアのミックスですから小さいはずです。むしろケージやハウスは狭い方が良いのです。運動や遊びはケージから出てたっぷりすれば良いのです。

では、頑張って続けてください(^-^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針