体罰でいきなり唸り突然噛むようになってしまった犬のしつけ
私は4歳になろうとしているオスの柴犬を飼っています。
初めての犬で、しつけは良くテレビにも出ている藤井さんのDVDを購入してやっていたのですが、あの通りやっていると、好きで可愛くて買った犬なのに「遊ぶな・かまうな」ばかりでつまらなくなり止めたんです。
3歳なる前くらいから、いきなり唸り突然噛む、または前兆無く噛むようになりました。
リーダーウォークやボディタッチ、マズルコントロールは出来るんですが、言うことを聞くのがその時だけです。
もしかすると芸事の一つになってしまっているんじゃないかと感じています。
それから、犬が噛むようになってから私の性格上、頭にきて体罰をあたえました。押さえつけマズルも強く押さえ、痛みを感じるほどに。今までに3回ほど。
それが原因だと思っています。すごく後悔しています。犬の存在にはとても癒しを感じているのですが、どうしたら良いか分かりません。
何かが自分に足りないのかと思い、色々調べていたら堀川さんのホームページを見ました。
頑張っておられますね(^_^)
今回は、やはり体罰が関係悪化の主原因になりました。
犬も人間の幼子もそうですが、自分がやった悪い事と体罰を結び付けて反省できる知能がないのです。
だから不信感と嫌な感情だけがつのり、防衛本能を刺激して凶暴化してしまうだけなのです。
それと、犬を叱る時には名前を言ったりも良くありません。名前の音と嫌な現象が結びついてしまうからです。
叱る時は、体罰や威嚇的にならないように、良い型を作って指示音ジェスチャーと関連付けながら教えないといけません。
ただ、あまりご自分を責めすぎないようにされてください。
多くの初心者さんは同じです。犬は可愛いですから、チヤホヤしたくなりますし、猫や人間の赤ちゃん的な可愛がり方をついついしてしまうものです。
そしてやがて主従関係が崩れていき、それにあせって感情的になって体罰をしてしまう→さらに関係が悪化する・・・
こういう悪循環になってしまうのです。昔の私もそうでした。
さて、教え方の種類は色々あるのですが、犬のしつけの段階や月齢、その子の症状や性格に応じて変えてあげないといけません。
今回は、強い噛み癖があるので、接触系のしつけ方はしばらく止めて、リードを使った主導型の遊びや教え方が良いです。(詳しくは本書とQ&Aでたくさん解説しております)
体罰で根付いてしまった条件反射もありますので、それが良い記憶で上書きされるまでに時間はかかります。
今回は、絶対に焦ったり急いだり無理してはいけません。
何も期待しないで、やるべきことを淡々とコツコツ続けていく必要があります。
さて、『犬と接すること』自体が悪いわけではありません。
問題は接し方であり、犬に主従関係を誤解させるようなチヤホヤの接し方がいけないのです。
「自分はチヤホヤしているつもりはない」と多くの初心者さんは思いますが、犬にとっては勘違いしてしまう接し方も多いものです。
犬は知能は低いですが、本能の感覚は鋭いのです。相手の精神性の弱さをしっかり見抜きます。
主導性と毅然さを一貫して示し続けなければいけません。
そのためには、クレートハウスに入れっぱなしでもいけません。
メリハリを持って、時間を作って、飼い主さん主導のもとでたっぷり遊んだり団らんすればいいのです。接し方の問題です。
そしてその根本は、飼い主さんの意識です。意識が何気ないしぐさや態度に現れて、犬に伝わるのです。
今回はしばらく、犬をケージから出して遊んだり団らんする時に、犬にリードを付けてそれを持って過ごすようにされてください。
自然と主導性を示し続けることができますのと、犬が噛んだり噛もうとする時に制御したり注意しやすいです。
また、わざと手(作業用の革手袋をする)を見せて、犬が噛もうとした瞬間に「シ!」の注意音を出しながらリードをチョンと引き上げて教える。ということを、集中的に反復練習してあげたほうが良いです。
体罰ではなく、良い型を作ってあげて体現させることが重要です。
もちろんそれも、犬の理解と定着には時間がかかりますので、毎日毎日コツコツ続けないといけません。
それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)