犬のしつけで触ったり話しかけたい場合はどうすれば良いか
堀川様、少々ご無沙汰いたしました。
黒柴メスを迎えて三週間になりました。マニュアル、サイトを読み返して、過ごしています。ありがとうございます。
購入時5か月齢だと言われ信じていたのですが、予防接種を受けた日付・夏前に店舗で私が撮った当該犬の写真を獣医とよく調べた結果、実際、購入時は7か月すぎ、現在ちょうど8か月ということが判明しました。
ペットショップにだまされた形ですが、七か月と聞いていたら買わなかったかもしれないので、返ってよかったです。
私たちが迎え入れたときは、小さい子犬のかわいらしさはすでにありませんでしたが、物分かりの良い、慎重な、あまり自分を主張しない性格の犬だということは、すぐになんとなくわかりました。
散歩も初めてで、最初は尻ごみをしてマンションの敷地内どころか、家のドア~エレベーターホール~建物のドアを出ることに慣れるのに一週間ほどかかりました。
10センチ位の一段の段差も上り下りできませんでした。が、今ではリーダーウォークをしながら海まで行って遊んで帰る、一時間ほどの散歩ができるようになりました。
道で出会う他の人間、犬にはやはり何も警戒心がないのか、空気のように通り過ぎていくか、座ったりしてだまって眺めています。犬が好きそうな人やノーリードで近づいてくる犬にはとても嬉しくて、立ち上がって喜んでしまいます。
警戒吠えは、"未知のもの"が少なくなるにつれ、ほとんどしなくなってきました。先日は風で微妙に揺れるカーテンに向かって「ワン」と言いましたが、なんでもないんだと自分でわかったようでした。アドバイスいただいた通り人間がクドクド接触せずにいたことが正解でした。ありがとうございました。
今日も細かいことですが、ご質問させてください。
①リーダーウォークですが、リードを短く持っているからか、もともとあまり引っ張る歩き方ではないからか、行き過ぎちゃった?という程度、あるいは、立ち止まって音や空気を数十秒間確認してまた同じ方向に歩き出すことの方が多いです。
このときは無理せず私も一歩前で止まり、歩き出すのを待っています。
犬が前に出過ぎたときは自然に首が締まり、私も立ち止まるので動けなくなりますが、そのときたまに後ろを振り返るようになってきました。こんな感じでいいのでしょうか。散歩中ときどき話しかけたくなってしまいます。
②毅然とした態度を心がけているつもりの私ですが、気付くと、目は合わせずに独り言のようにしゃべっています。
また、ヨシヨシしたいときはなにかを命令して、ということで、「座れ」をさせてから、褒めるようにしています。淡々と褒めるときは "肩か頭をポンポン" ぐらいでやめる方が確かに犬も落ち着いていて、なるほどと思います。
ただ、ほっぺとか顎から首とか体とかもっとなでなでしてあげたいときは、いつすればいいのでしょうか。犬が眠っている時になでなでヨシヨシすることもあります。あおむけにした時とも違う気がします。
③最近ときどき、うれしい時、遊んでほしい時に甘噛みしてくることがあります。家族全員にです。
手をグーにして「NO」と言うと、わかるようで、手を広げてもそれ以上は噛んできません。これを続けていてよいでしょうか
④先ほども書きましたが、とくに人間の帰宅時など、喜んで立ち上がります。「シタ(下)」と言って「座れ」と言って人間が手を洗うまで待たせて、ヨシヨシするよう、家族全員が努力中です。
が、人間も嬉しいので、喜んで立ち上がった犬につい手を出しヨシヨシしながら甘噛みさせてしまう、ということになっている場合が多く見られます。
私が家にいたら、リードをつけ、立ち上がる前に座らせるように心がけていますが。
⑤夜と外出中だけ、ケージ(ベビーベッドの柵の一辺にクレートを紐で結んだもの)に入れていたのですが、二週間目の夜中に抜け出てしまい、それ以降、夜と留守中はリビングにフリーの状態です。普段昼間は家中フリーです。
家中フリーですが、ほぼ一日中リビングの自分の場所(クレートの横)で寝ています。クレートは置いてあるだけで入ったことはありません。台所やとくにバスルームは、床の感覚が違うからか、あまり入りません。
ペットショップで狭いところに長くいたのだからと、ケージで囲って飼うことに反対していた主人息子たちの願った通りになっています。この犬の性格に、ケージに入れること・入れないことがあまり影響しないような気が私もしたので、ケージは片づけてしまいました。家の中の人間と犬の境界線がなくなったわけなので、普段の人間の毅然とした態度がさらに大切になりそうです。
⑥しつけではないですが、食後に必ずいつも同じリビングの壁のそばに行き、一分間程ペンキの壁ををなめています。
不思議です。
長々とすみません。どれも急ぎではないので、お時間あるときで結構です。サイトの事例をいろいろ読んで参考にさせていただいています。ありがとうございます。
頑張っておられますね(^_^)
今回はショップに騙されてしまい困ったものですが、物事には必ずメリット・デメリットがありますので、今回のメリットを喜べばそれで良いのです。過ぎたことは仕方ありません。
今回のメリットは↓これです。
>道で出会う他の人間、犬にはやはり何も警戒心がないのか、空気のように通り過ぎていく・・
>犬が好きそうな人やノーリードで近づいてくる犬には立ち上がって喜んで・・
↑ショップに長く居て、環境がそれなりに良かった場合はこうなります。
他には、
・ケージでの留守番に慣れている
・店員はチヤホヤしないので飼い主さんにも要求吠えしない(正しい接し方ならばのお話)
・歯の生え変わりや反抗期のピークを過ぎているので噛み癖などのしつけは比較的楽
というところです。
デメリットとしては、
・エサと運動の、量と質が不足していて健康面にハンディがある
・成長期に長く暮らした環境から変わるので緊張興奮ストレスが強い
というところです。
もちろん、両者とも環境次第で差がありますので、あくまで一般的な傾向になります。そして、新しい家族が甘やかしをしてしまえば、メリットも消えてしまいます。
今回の黒柴ちゃんは、健康面も問題無さそうで、かえって幼少期から飼った場合よりは楽で良かったかもしれません。
さて、ご質問への回答になります。
>犬が前に出過ぎたときは自然に首が締まり、私も立ち止まるので動けなくなりますが、そのときたまに後ろを振り返るようになってきました・・
↑今はこれで十分です。
これからまたどんどん環境に慣れたり、飼い主さんに慣れてくると、自我や本性が出てきます。そうなってきて、ワガママでグイグイ引っ張るようでしたら、もっと切り返しを厳しくしてください。
あとは、お部屋の中や廊下でもリーダーウォークを練習していただきたいですし、犬にリードを付けてそれを飼い主さんが持った状態で、主導型コング遊びをしたり団らんをされてください。
>散歩中ときどき話しかけたくなってしまいます・・
↑こういう時は、マテ・スワレなど何か指示を出して褒めてあげてください。指示が入らない場合は、こちらから型を作ってあげて指示音ジェスチャーで褒めてあげます。
ただし、頻繁にやりすぎたり優しくしすぎたりすると、犬が主従関係を誤解したり褒めの効果が薄くなっていきます。
また、決して犬をジロジロ見つめて猫なで声でナデナデしながら世間話するなど、はいけません。
いつでもどこでも主導性と毅然さを保ってください。
犬はいつも飼い主さんを感じています。
根本意識がしっかりしていないと、犬は本能で見抜きます。
>ほっぺとか顎から首とか体とかもっとなでなでしてあげたいときは、いつすればいいのでしょうか・・
↑コング遊びにまぎれてすると良いです。
ただ、どうしてもそういう時は『猫なで声でナデナデ』になりがちですので、それはご注意です。
>犬が眠っている時になでなでヨシヨシすることもあります・・
↑これは止めましょう。
犬が安心して眠れなくなるのと、寝ぼけていたり防御反応でとっさに噛みついてくることがあります。そうして怒られたり傷付けてしまうことが、トラウマになってしまうとやっかいです。
>手をグーにして「NO」と言うと、わかるようで、手を広げてもそれ以上は噛んできません・・
↑これで良いです。あとは、噛まれた時にそのまま手を犬の口の中にグ~と押し込んでいくことです。犬はのけ反って放しますので、また手を見せて、犬が噛もうとしなければ褒めてください。
その繰り返しで理解して定着していきます。
>立ち上がった犬につい手を出しヨシヨシしながら甘噛みさせてしまう・・
↑この癖がつくと後にとても大変です。ジタバタするくらいならまだ良いのですが、要求吠えに発展して困ります。
基本は無視して目も合わせない。どうしてもかまいたい時は、スワレの指示音ジェスチャーで行動させて褒める・指示で出来ない場合は、首輪をつかんで犬の後ろ側に押し下げて、スワレの型を作ってあげて指示音ジェスチャーで褒めます。
ですが、やはり基本はかまわないことです。頭の良い子は、「スワレできたよ~!褒めてよ~!」と吠えるからです。
⑤ですが、クレートトレーニングはなるべくしていきましょう。
誤飲事故や感電事故も多いですし、感電ショートで火災にでもなったら家族の命も危険です。あまり甘く見過ぎていると、予想だにしない事故が起るものです。
脅しではないですが、実際にあることなので、個人的には犬の放し飼いはおすすめしません。
クレートやケージの中でご飯を食べさせたり、中で一緒にコング遊びなどして過ごすと、その場所の良さも理解できます。
無理に扉を閉めたりしないで、今日は10秒、明日は15秒×2回・・・など、本当に少しずつ少しずつ優しいレベルから、楽しい経験と共に慣れさせてあげれば良いです。
いずれ長時間の留守番をしなければいけない時も来ます。その時にあわてて無理してもかえって良くないです。
練習はしておきましょう。
⑥のようなことがあると、いずれ壁をかじって食べてしまうこともあります。そういう意味でも、放し飼いはおすすめできません。
⑥はまだ食べ足りないからです。だからと言って太り過ぎは良くありませんので、1歳まではもう少しフードを増やしてみて、一歳過ぎたら成犬用フードに変えて量も少し減らします。
では今日は以上ですが、もし現在7・8か月だった場合は本当に要注意です。
成犬の本能が強く出てきて、知能が急に高くなってズル賢くなる時期です。甘噛みもそうですが、相手の反応を見ながら主従関係を探ったりします。
素性の良い子で良かったのですが、それに気を緩めてダラダラいくと、今後に主従関係が大きく崩れる可能性が高いです。それだけ十分ご注意ください。
それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)