家族の中で自分にだけ怒って噛みつく犬のしつけ
・犬は甲斐犬の雑種と思われます。山の中から拾って来て間もなく病院に連れて行ったところ、生後1か月半位だと言われました。
・犬は現在3歳7か月位です。(体重は20キロくらい)
・主人は50代、私が40代、20代と10代の娘の4人家族です。
・家に来て2か月頃から外に出たがり(家の中が暑いみたいでした)大きくもなってきていたので屋外に出しました。我が家は下が駐車場兼農機具置き場の3階建てのような構造で、犬は駐車場の一角に段ボールを囲った中に寝ています。
前が芝生と土になっていますので、日中はそこで寝転んだりもしています。犬小屋もあるのですが・・・一度も入ってくれません。
・朝時間は決まっていませんが、15分程散歩に行き、ご飯の時間。夕方40分程散歩して15分位ボール遊び(キャッチングが主)か、ひっぱりっこ(これがいけないことだとはしりませんでした)一時間程したら夕食。大体一日の流れはこんな感じです。
・お座り、お手、はしますが、まては長い時間できません。ボールを持って来たときやお座り待てができたときくらいしか褒めた事がないかもしれません。叱るのは人に吠えたときにダメと叱った位です。
今回問題の唸り飛びつき噛んでくる、半年前位から数か月に一度位でしたがそういう行動に出ていました。しかしここ半月程散歩から帰ってリードを鎖につける段階で襲ってきたりするようになりました。そのたびに怖いので(噛まれて大傷があったので)届かないところでにらめっこしていました。
・しかしどうも私だけにだけこのような態度をとっているようです。完全に主従関係が逆転してるというのが今日わかりました。
私に牙を向けている間に娘が帰ってきました。するとしっぽを振りながら娘に飛んでいきました。普段ほとんどの面倒が私で、あとの三人は構ってあげていません。だから確かに余計にヨシヨシ、ナデナデしていました。仕事から帰って来たら声かけて行くときも声かけていました。本書を購入、していけないことを沢山してきたことを思い知らされました。
今日怒っていたときに手袋をしていつもはビクビクしていたのですが、思い切って近ずいてみました。口を捕まえようという動作をしたら、最初は怒っていましたが急にお座りをして、離れて行き横になってしまいました。この対応は良かったのでしょうか?
昨日からリーダーウォークを始めています。またメールサポートお願いします。
今回はご心配なく、このまま続けていただければ大丈夫です。
普通の犬らしい反応をしているだけであり、素性が頭の良い子できちんと反応しているので大丈夫です。今までの接し方が間違っていただけに過ぎません。
お分かりになられたと思いますが、犬は相手一人一人を見て感じて反応しています。奥様の接し方が、犬の本能にとっては従属的に見えていたということです。
よく「犬は世話をしてくれる人になつく」と言われますが、これは半分正解で半分間違いです。
その人が、毅然さと主導性の重要性を十分理解して実践していけば、世話をすればするほど犬との主従関係は深まっていきます。
しかし一方、そういう意識と理解がなく、従属的な接し方をする人ならば、時間とともにドンドン主従関係が逆転していきます。
今回は、もうそれにお気付きなられて修正も始められていますので、それで良いのです。あとは続けて、自然にできるようになるまで身に付けていただければ良いだけです。
それと、犬の世話は家族みんなでやりましょう。
役割分担をしてしまうと、「この人は○○をする人」という「単なる世話係」という犬の認識になってしまいます。役割分担はしないで、今日は全部お母さんの日、土曜・日曜は全部お父さんの日、月曜日は上のお嬢さんの日、などのように皆さんで同じことが出来るようにしておきましょう。
(※ですので、このメールもご家族皆さんでご覧いただき、世話の件をご理解いただいてください)
そして、接し方も同じです。家族間で矛盾やギャップを作ってはいけません。
もちろんこれは、犬と接することが悪いのではありません。『接し方』の問題なのです。
主導性と毅然さの意識がなく、意味なくジロジロ見つめて猫なで声でナデナデ、従属的な挨拶、オヤツに抱っこ・・・というような、犬の本能には従属的に映ってしまうことをしないこと。強いリーダーに映って見えることを、意識を持ってやり続けること。
これで犬の見る目が変わっていきます。認めるようになっていきます。
>思い切って近ずいてみました。口を捕まえようという動作をしたら・・この対応は良かったのでしょうか?・・
↑意識は大変良いのです。ご自分の主導性と毅然さを示すことが重要です。
ですが、犬が強く噛みついてくるような関係になってしまった段階では、飼い主さんの安全という面ではリスクが高かったです。
無理されないで、距離が保てるリーダーウォークや主導型のコング遊びから始めてください。それを毎日続けて、明らかに犬の態度が変わってきたら、仰向けや口閉じに挑戦してみてください。
犬からしてみても、あまりにギャップが大きすぎるとパニックになったり防衛本能を刺激するだけになってしまうことがあります。あせらず急がず無理せず、段階を作ってあげると良いです。
【その他】
>犬小屋もあるのですが一度も入ってくれません・・
↑これはどんな犬小屋でしょうか。
犬は「高い・滑る・しなる・ずれる」足場が嫌いです。
例えば、
■犬小屋が地面にピッタリ接しておらずグラグラ・ガタガタする
■床面がしなってフニャフニャしたりギシギシする
■床の表面が固くてツルツルしている
■風で動いたりしないか
などがポイントです。
対処法としては、
■犬小屋の屋根に重りを乗せてガッチリさせたり、車庫の壁にガッチリ固定させる
■犬小屋の床面に、ぶ厚い木の板を追加して、さらにゴムシートや毛布で滑り止めする
という構造にされてみてください。
そして、ご飯の時はエサ皿を犬小屋の中の奥に置いて食べさせたり、犬小屋の中にコングやボールを入れて遊んだりして、「安心できる快適な場所」というのを体験させてあげてください。
今まで使っていたダンボールや毛布があればそれを入れてあげてください。
「安心できる快適な場所」と理解できれば、気に入って定着していきます。
それでは今日は以上です。これから頑張って続けていきましょう(^_^)