犬のしつけがQ&Aで分かる!

1歳の犬がドッグフードを食べない場合のしつけ方

質問内容
お久しぶりです。今日は、犬の食事の相談です。

最近、食事を食べない事が多く、カリカリは全く見向きもしないので、ふやかして犬用の鰹節を絡めて食べさせています。

餌は、低アレルギーのドッグフードを与えています。

もう1歳過ぎたので、カリカリフードだけで食べて欲しいのですが、このままふやかして食べさせてよいものでしょうか? ご教授お願います。


返答内容
今回は先に下記をお知らせいただきたいと思います。

①オヤツをあげたことはありましたか?
②缶詰フードをあげたことがありましたか?
③人間の食べ物をあげたことがありましたか?

上記3つはご家族全員にご確認ください。

④ドライフードのメーカーと種類は何でしょうか? また、変えてみたこともありましたか?
⑤フードは一日に何回与えていますか? 量は何カップですか?
⑥元気に遊びますか?
⑦嘔吐、下痢、咳、熱などありますか?

以上、お知らせいただけますと幸いでございます。

飼い主さんからのお返事.png
①何度かありますが、ほとんどやっていません。
②ありません。
③ありませんが、拾い食いした事は何度かあります。
④京都ダイゴ犬舎 ネイティブドッグ事業部 プレミアム・フィッシュ 低アレルゲンです。その前は、森乳サンワールドスーパーゴールドフィッシュ&ポテトです。今回から変えています。
⑤2回朝晩ご飯です。量は1回80から100g位です。
⑥とても元気です。
⑦嘔吐、下痢、咳、熱はありません。

以上、宜しくお願いします。


返答内容
今回の場合はご心配される問題はございませんので、最後にお話する方法を実践されてください。

まず、犬は生後5か月くらいから8か月くらいまでの間に、身体も心も急激に成長します。

反対に言えば、それを過ぎると、必要な栄養素やカロリーは少なくなっていきます。特に1歳は境目で、それでパピー用とメンテナンス用のドッグフードの切り替え時期になっています。

同じ食事内容ですと、1歳から急激に太り始めます。

ということで、今回は年齢・月齢からして、自然な食事量の調整を犬が自分でしているんですね。良かったです。それが無くずっと同じ食事をしていたならば、ドンドン太ってメタボになっていました。(もちろんこれからも注意)


そしてもう一つですが、過去のオヤツやフードの切り替えを記憶している可能性もあります。

犬は食と安全に関わる記憶がとても鋭く、印象的な体験は何年も覚えています。知能も高くなりましたので、色々試して飼い主さんの反応を観察してみるようなことまでします。

今回は以上のどちらか、あるいは両方かもしれません。

それとたまにあることですが、実はご家族の誰かが内緒でオヤツを食べさせていた・・・ということもあります。聞いても「食べさせてない」とウソをついて、実は食べさせていた・・・という実例が時々あります。

いずれにしましても、あまりご心配されたり怒ったりする理由ではありませんので、気にされないで毅然と対応されてください。


さて方法の前にもう一点気になることですが、嗜好性はさておき、魚とイモという材料が、犬にとって必要な成分としては少し違うように思います。

犬が食べないことをご心配されて、嗜好性が良さそうなドッグフードを色々探されたのだと思いますが、出来れば別の物に切り替えた方が健康面としては良いです。

何だかんだ言って、アメリカの老舗は研究実績の歴史が長いです。

ヒルズのサイエンスダイエット、アイムス、ユーカヌバあたりが、栄養のバランスも良いですし、値段も入手のしやすさも良いです。

ただ、今あるフードは捨てないで、ブレンドしていきましょう。


さて方法です。

まず第一段階ですが、フードをお皿で出して犬が食べない場合は、20分くらいで無視して下げてしまってください。声かけしたり触ったり、手で食べさせたりなどはぜったいにされないことです。

次のご飯の時間まで、何も食べさせないでください。

成犬になりましたので、丸1日何も食べなくても全然平気ですし、丸二日までは何も食べなくても普通に生活できます。犬は人間以上に、食料と水不足への耐性はあります。

ただ、それ以上続くと低血糖の影響が出てきます。


第二段階ですが、スープ作戦(私が勝手に命名)があります。

まず、飲み水を完全に絶ってください。水を与えません。

少量のドライフードを、かなり多めの熱湯でふやかします。ふやけてつぶして混ぜて、スープ状のようになるくらいまで水で薄めます。

犬は水絶ちでノドが乾いていますので、そのスープを水代わりに飲むことになります。

薄ければ薄いほど飲みやすくなります。

そのスープを飲むようになれば、あとは徐々にお湯の量を減らしながらフードの割合を増やしていけば良いです。

激変しないで、何日もかけて少しずつ変えていきながら、最後は固いドライフードのまま与えます。


もう成犬の体に近いですから、思い切って二日間くらい食べさせなくても大丈夫です。ここでビシッと示して、理解させたほうが良いです。

それと、1歳の節目ということでもあり、身体の変化があるので、この時期を過ぎるとまた変わってくる面もあります。

スープ作戦も、「犬にとっては美味しい別の食べ物」という認識になる可能性もありますので、まずはなるべく「下げて無視作戦」のほうでしばらく根競べしましょう。

ずる賢く学習して、スープでないと食べなくなる可能性もあります。主従関係を試している場合もあります。


あとは、本当に上記でも食べれない場合は、現状から少~しずつ変えていくことです。

鰹節をほんの少しずつ減らしていく、ふやかすお湯の量をほんの少しずつ減らしていきます。人間でも見た目で分からないくらい、ほんの少しずつです。犬は気付かないうちに適応しています。


それでは、また頑張って続けてください(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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