子犬のしつけは焦りすぎても逆効果になる
初めて、メールをさせていただきます。
子犬のしつけを実行してみるのですが、うまくいきません。どうぞ、ご指導下さいますようよろしくお願い申し上げます。
・問題の内容:念願の子犬を飼い始めましたが、甘噛み、要求吠えがひどく、トイレのしつけ、「おすわり」や「まて」の指示も全く覚えられません。
吠えても相手にしないようにと獣医さんに言われたので、なるべく放っておきましたら、同じ所をすごい勢いで行ったり来たりしたり、飛び跳ねたりと堀川様がストレスだとご指摘されていた行動をいたします。
・犬種:マルチーズとポメラニアンのミックス犬、生後3ケ月、オス
・家族の年齢:私(母親)50代の会社員、長男と次男が大学生
・平日は、私が11時頃から6時頃まで勤めに出ますので、子犬はお留守番しております。
息子が早く帰宅できるときだけ、私は残業したりで遅めの帰宅となります。
リビング内のケージで日中を過ごしておりますが、寝るときは私の寝室のケージに移動させています。
基本的に食事は3回ですが、食が細く一度にあまり食べないので、在宅中は何度か餌を与えます。
我が家に来て初日は、餌を完食しましたが、2日目から半分以上残すので、購入先のペットショップに問い合わせたところ、手で与えてほしいと言われ、以後、私の手からしか食べません。
手からあげず、お皿から食べるまでほっておくと、おなかがすいて少しだけは口をつけるのですが、便もほんの少ししか出ず心配になり、結局、手からあげている状況です 。
涙やけのケアは毎食後、ブラッシングは日に1度。
ケージから出すと、喜んで走り回り、うれション?をすることが多いです。コングが近所のペットショップになかったので、ひもつきのぬいぐるみを購入し、それで遊ばせています。
抱っこがいけないとは知らず、ペットショップで指示された通りに社会性をつけるために抱っこして近所をお散歩していました。
トイレをしつけなければとGW期間中は、子犬を凝視していたように思います。
ずっと犬を飼いたいと思っていたのですが、マンション暮らしだったので飼うことが出来ず、戸建てに引っ越したのを機にに飼い始めました。
①飼ってきてすぐに、何もわからず家族全員で甘やかせてしまいました。ケージから出してリビング内を自由にうろうろさせたり、ソファーに座って抱っこしたり、高い声の赤ちゃん言葉で話しかけたりなど
②あおむけ固めは、堀川様の著書を読ませていただき、甘噛みすると実行しています。すぐに抵抗はやめますが、こちらが力をゆるめると褒める前に噛みついてきます。甘噛みをし て指をのどに突っ込んで、私の指を離したのでほめてあげたいのですが、ほめる間もなく噛んできます。
噛むことが大好きで、手を見ると、すぐに噛みついてきます。給水器やおむつシーツの世話にも支障をきたすほどです。
要求吠えは、最初はお腹が空いたときだけでしたが、今はケージから出たい時は毎回吠えます。
ハウスに入れてバスタオルなどをかけて視界に家族が入らないようにしたら、落ち着いていました。落ち着いたら、ハウスから出してケージに戻したり餌をあげいてましたが、今ではハウスに入れて視界を遮断しても吠え続けます。
犬を飼っている友人から、ハウスの外から叩くようにとアドバイスされ、実行したこともありますが、おどかしているようで抵抗 があります。
吠えても甘噛みのときも、低い声で「ダメ」と言ってます。
トイレは、食後などはトイレの上に子犬を置くのですが、すぐにケージ内の入口の位置に移動してしまいます。トイレで出来た時は褒めています。便は、90%の確率でトイレでしますが、尿は失敗しまくりです。
③オヤツは涙やけ防止用にと薦められた瞳きらきら?というおやつをたまにあげます。目薬をさすときに怖がるのでこのオヤツで釣って、さしてたこともあります。(目薬は2回目ワクチンをうちにいったときに、目をかゆがると伝えたら処方されました)
先述したように、手からしか食べないので、食事の時は抱っこして餌を与えています。声かけも、ついうっかりしてしまいがちです。
④お散歩はまだしていません。抱っこして近所を何度がうろうろしたのみです。
リビングでリードをつけて、リードウオークの練習をと思ったのですが、てこでも動かず、引きずることになったので、2回だけで止めました。
⑤7時に起床、11時ごろから夕方の6時頃まではリビング内のケージ(120×60cm)でお留守番し、夜12時頃に私の寝室のケージ(90*60cm)に移動しおなかがすいているようであれば餌を与えて寝かせます。
⑥写真を添付できずもうしわけありません。ハウスはケージの横に置いてることが多いです。吠えてうるさい時だけ入れています。ケージの左側が出入り口、右側にトイレ を設置しています。
堀川様の著書通りにすすめたいのですが、何一つ、その通りにできず悩んでいます。獣医さんには、この時期を逃すと一生、このままのだめなわんこになるからトレーナーにお願いしては?と言われました。
でも、どのように扱われるのかわかりませんし、大切な子なので出来ることなら私自信できちんとしつけてあげたいと存じます。
長々と書いて申し訳ありません。どうか、アドバイスをお願いいたします。
頑張っておられますね(^_^)
まず今回は、あせり過ぎておられて、それがさらに悪循環を招いてしまっているようにお見受けいたしました。
また、内容からしてQ&Aを熟読されておられないようにもお見受けいたしました。
子犬がまだあまりにも幼すぎて知能が低く、親兄弟から引き離されて家に来たばかりの段階ですので、求めすぎてはいけません。
もちろん、獣医さんに言われたように、哺乳類の幼少期のしつけは重要です。
ですが、しつけにも色んな要素があって、「チヤホヤをしない」というのもしつけですし、ガチガチのトレーニングもしつけの一部でもあると思います。
ですが、その両者はだいぶ違いがあります。
「チヤホヤをしない」というのも立派なしつけですし、「チヤホヤをせず主導型で遊んであげる」というだけでも、十分だと思うくらいです。
犬のしつけが上手くいかない方の傾向として、チヤホヤするかガチガチのトレーニングをするか、というだけになっている方が多いのです。
私は、「子犬が家に来た瞬間から犬のしつけが始まる」と思っています。
ですが、それは犬にアレコレ教えるということではなく、チヤホヤをしない、ということなのです。
さて今後のお話ですが、まず環境からです。
吠えた時だけクレートに入れたり、クレートを叩いて脅かすなどはいけません。
クレート自体を嫌って、入らなくなるようになってしまいます。
クレートはケージ内に入れるか、ケージ柵の一面を外してそこにクレートの出入り口を合体させるかして、固定しましょう。
そして、クレート内に普段使っているベッドや毛布などを入れれば、そこが寝床としてよりハッキリしますので、トイレの区別もつきやすくなります。
夜寝る時も、なるべくそこで寝かせるようにしましょう。
もし夜鳴きがひどい場合は、また別の練習法がありますので、Q&Aの検索で「夜鳴き」で記事をピックアップしていくつか読んでください。
吠えた時の布掛け目隠しですが、タオルはダメです。光が漏れないように、毛布などの厚手の大きな布にしましょう。中を穴倉感覚にしてあげると、落ち着く犬が多いです。
冬以外では、エアコンをつけて熱中症にならないように室温管理をします。
さて、今は健康第一ですので、しつけの前にご飯を食べない問題の対策です。
また、この対策は犬のしつけにもメリットがあります。
今のように毎回手で食べさせるのも大変ですし、これが続くと主従関係が崩れてさらに要求行為やワガママがエスカレートします。
また、犬が入院したり、ペットホテルに預けたり、奥様が不在の時は、ご飯が食べれなくなってしまいます。
ちょうど子犬期ということもありますので、一石二鳥の方法があります。
それが『スープ作戦』です。
まだ永久歯も生えていませんし、消化器官も未熟です。
消化吸収を良くするために、フードをお湯でふやかしてください。そしてさらに、そのあとにぬるま湯か水を足して、トロトロかサラサラに近いスープ状にしてください。
それを犬に与えますが、その前に、飲み水をカットしておきます。
そうすると犬はノドが乾いていますので、必然的にそのスープを飲みたくなるのです。
消化吸収も良いですので、食べるフード量が少なくても、健康上の効果が高いです。
一食くらいはスープを飲まなくても毅然と貫いて、やってみてください。
ノドが乾けば、いずれ飲みます。
ただ、丸一日何も食べないとさすがに心配ですので、そうなった時は、ふやかしたフードを手で少しだけ与えてください。
また、オヤツのせいでフードを食べないという要素もあります。(満腹とワガママ)
オヤツを止めてみて、まだ涙目が治らないようでしたら、フードと水の種類を変えてみましょう。
ストレス性のものもあります。
>ペットショップで指示された通りに社会性をつけるために抱っこして近所をお散歩・・
↑抱っこ癖がつくと、自分の足で歩くのを嫌がったり、主従関係を誤解する犬がいます。
直接犬を抱っこされないで、ペット移動用の肩掛けバッグに入れて歩くと良いです。
また、無理に買わなくても、要らなくなったリュックサックやエコバッグでも良いです。顔だけピョコッと出させて、それを担いで外を歩きましょう。
>リビングでリードをつけて、リードウオークの練習をと思ったのですが、てこでも動かず、引きずることになった・・
↑まだ知能が低すぎるのと、骨格もしっかりしていないので、リーダーウォークはまだしてはいけません。4カ月過ぎてからにしましょう。
ただ、リードに慣れさせたいのと、主導性を示したり色んなメリットがありますので、「犬にリードを着けて飼い主さんがそれを持って過ごす」ということだけされてください。
その体勢で遊んだり団らんします。
その中で、リードへの慣れを見ながら、主導型で遊んで呼び戻しの練習をしたり、たまにゆっくり一緒に歩いてみてお散歩の練習をしたり、リードでケージ内のトイレに誘導して、関連付けしておいた音でオシッコをうながしたりできます。
ケージから出た瞬間が一番興奮して漏らしやすいですので、ケージから出してもまた何度も頻繁に連れて行って、オシッコを済ませておく癖にすると良いです。
失敗しても、叱ったり声をあげたりせず、音の関連付けだけして、淡々と片付けてください。
それと、犬にリードを着けて持っておくことで、噛まれること自体も防ぎやすいですし、噛まれた時には、その瞬間に「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引き上げて注意することができます。
吠えですが、先ほどお話ししたように、毛布など厚手の布で目隠し(穴倉のように暗く)するようにお話しいたしました。
もしそれでも収まらない場合は、厳しくリーダーウォークする方法もありますが、今はまだできませんので、4カ月過ぎるまでもうちょっと我慢です。
では今日は以上ですが、まだあせらないで長い目で成長を待ってあげないといけない時期です。
過去の接し方にお間違いがあったならば、それを止めるだけでも全然違います。
それ以上にアレコレやり過ぎても結果が出ない時期もありますし、逆効果や悪循環になってしまいます。
今はチヤホヤを止めるだけでも十分です。
それでは、Q&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)