犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬の甘やかしを止めずにしつけ手法を加えても意味が無い

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1歳と5ヶ月になるボーダーコリーのメスを飼っています。イヤな事をされると本気で噛むので困り果てています。
 
イヤな事とはつまりお手入れなのですが、耳の手入れと、おしりと尻尾のブラッシングです。どうしたら良いのか分かりません・・


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今回、正直にお話いただいて良かったです。やはり従属的な行為、態度があります。犬のしつけは365日・24時間です。普段甘やかして、そこに「あお向け」や「リーダーウォーク」をプラスしたから良くなる、ということではないのです。
 
ホームページでも何度も申し上げている通り、大前提は態度なのです。手法ではないのです。態度をハッキリ変えるだけでも犬の反応は変わります。相手の精神性をとても敏感に犬は感じ取ります。
 
何度もお話していてる通り、あお向けもリーダーウォークも犬の体をコントロールすることが目的ではなく、リーダーとしての毅然とした態度を見せることが目的です。それを表現する為の手段にすぎないのです。
 
リーダーはオヤツなど与えません。あやすこともしません。それは犬からしてみると明らかに従属的な態度に映ってしまうのです。これでは何度あお向けやリーダーウォークをしても意味が無いのです。自分にとって明らかに従属的(下位)な人があお向けをしたり、敏感なところを触れば当然嫌がられます。うなって警告しても止めなければ噛みつきます。
 
「オヤツ」も「あやし」もそれは人間の乳幼児にすることです。犬には通用しません。従属的に見られるだけなのです。またそのような意識をお持ちだと、例えオヤツをあげなかったとしても全体の態度として現れてしまうのです。犬はそれを簡単に見抜きます。
 
ご家庭のご事情からして、可愛がられたいのは大変よく分かりますが、愛情を注ぐだけの対象にしてはいけません。その甘やかしが犬にとってストレスになっていることを忘れてはいけないのです。
 
どうかご理解してください。そこが全ての出発点です。そこを間違うと間違った方向に行ったままになってしまいます。
お話は少し変わりますが、ご主人に体罰を止めるよう申し上げてください。犬は体罰と自分の行為を結び付けられません。何か悪いことをして、体罰を受けた場合、その行為と体罰を結びつけられないのです。ただ怖くて動かなくなっただけなのです。そして他の人に攻撃的になります。しつけとしても効率は良くないのです。
 
例えば噛みつきなら、左手でがっちり首輪をつかみ、わざと右手を見せます。あるいは今回の場合なら耳掃除やおしり拭きのマネをします。噛もうとしますので、そこで首輪をガッチリつかむか軽く引いて「ダメ」あるいは「マテ」の音・・そして当然噛めませんので「良い子」で褒めます。(褒めすぎはNGです。軽く頭や体をポンポンとたたいて「良い子」の一言・・それで十分なのです。大げさに褒めたり何度も褒めると従属的に映ってしまいます。)
 
そしてまた首輪のつかみを緩めて、耳掃除のマネをします。噛もうとするので首輪を引いて「ダメ」・・この繰り返しです。
 
物事の教えは、型と音でシンプルに何度も根気良く・・です。そして主従関係が無ければ、良い手法であっても犬は言う事を聞こうとしません。また、あお向け時にムキにならないでください。興奮は犬に伝播して悪循環になります。ご自分が感情的になってしまったらケージに入れるか、リーダーウォークに切り替えてください。
 
どうかホームページをもう一度熟読していただき、大前提の本質をとらえていただきたいのです。
 
ご本人からすれば、甘やかしの認識は無かったかもしれませんが、ホームページでもう一度ご自分の行動態度を比較していただければ原因はハッキリお分かりいただけると思います。
 
ちょっと冷たすぎたかな・・と思えるくらいが、犬にはちょうど良いのです。そのくらい毅然で気丈に接してもらったほうが、犬も信頼し安心できるのです。
 
どうかもう一度、リセットして一から頑張ってみてください。自信を持ってください。過去の私も同じでした。でもやらなければ変わらないと思ったのでやり続けました。
 
犬は犬の本能に従ってシンプルに生きているだけなのです。環境が変わればまたそれに順応します。
 
では頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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