犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬が物をくわえた時に唸り歯をむき手を出すと噛む場合のしつけ

質問内容
以前も何度かご相談させていただいた○○です。ありがとうございました。

愛犬も1歳になりました。(超大型犬のミックス)

まだまだ、問題行動はいくつかございますが、中でもどう接すればよいかお聞きしたい事がありメールさせていただきました。

うちの子は自分のテリトリーとする所が二ヶ所あり、ひとつはケージ、もう一つはダイニングテーブルの下です。ここに物を持ち込んだ時は手を出すと唸り噛みにきます。

その場所から引きずり出せば抵抗はしなくなります。

この場合、どう向き合えばよいのでしょう。

今、体重も45㎏ほどになりました。

よろしくお願いいたします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

以前に↓こういう状況でしたが、対象物は今回も同じでしょうか?

>スリッパ、タオル、靴、トイレシートなどをくわえた時に取りあげようとすると、唸り、歯をむき、手を出すと噛みにきます・・
>フードやおやつ、おもちゃなどは素直に渡してくれます・・


今回はもう少し状況を詳しく把握したいので、下記についてお知らせいただけますと幸いでございます。

①対象物に特定品がありますか?

②対象物が無いときは、ケージやテーブルの下に手を入れても問題ないですか?

③ケージやテーブルの下以外の場所では、対象物を取り上げても問題ないですか?

④今回の件以外でも飼い主さんに吠えたり噛んだり唸ったりすることがありますか?

⑤根本の主従関係や接し方に問題はないですか?(猫なで声でナデナデ、赤ちゃん的な可愛がり方をしていないか?主導性と毅然さを一貫できていますか?普段の何気ない接し方をお知らせください)

⑥放し飼いの時間帯が多いでしょうか?

⑦普段はどんな遊び方をされていますか?リーダーウォーク・仰向けもされていますか?

⑧ケージ内に常に入れてあるオモチャ類はありますか?それは取り上げても問題ないですか?


それでは、お時間あります時に、お返事お待ち申し上げております。

飼い主さんからのお返事.png
ご連絡ありがとうございます。

①くわえてはいけないものの時だけケージやテーブルの下に持ち込みます。おもちゃやおやつやフード以外ですね。

②大丈夫です。

③必ずケージやテーブルの下に入ります。散歩中、拾ったものも取り上げようとすると唸ります。

④無理に場所を移動させようとすると、たまに少し唸る時があります。

⑤常に人間に合わせた行動、いけない時は厳しく噛まれるの覚悟で接しています。物を与える時は、必ず待てをしてからあたえます。体を触ったりした時、嬉しくて興奮しだしたら触るのを止めて無視しています。

また、叱る時上記の場所以外はお座り、伏せなど従います。出口から出る時や入る時は必ず後から来ます。

⑥夕方~夜寝るまでは放し飼い(リビングのみ)

⑦ボール遊び、ひも付のおもちゃで持ってこい。
リーダーウォークは完全ではありません。
普段は大丈夫ですが、他の犬を見ると引っ張り吠えます。
仰向けは問題なくします。

⑧ケージの中は何もありません。また、おもちゃを持ち込みません。


返答内容
お知らせありがとうございました。今回は2つやってあげてください。


①ケージ内に皮ガムか天然コットンの歯磨きロープを常備

犬は捕食者であり、腐肉食動物です。

捕らえた物、拾った食べ物を巣に持ち帰り、子に与えたり自分で後で食べる習性を持っています。

その本能は発散させてあげないといけませんので、まずその機会は与えてあげてください。皮ガムか天然コットン100%の歯磨きロープです。これをケージ内に常備しておきましょう。


②余計な物を拾わせない習慣付けから始める

「犬から物をどうやって回収するか」を考える前に、犬に「これは自分の物ではない、くわえてはいけない」ということを教えることから始めないといけません。

これはお散歩での拾い食いにも同じことが言えます。

まず、ケージから犬を出す際は、リードを付けて飼い主さんがそれを持っておく癖にしましょう。(ロングリードでも良い)

それが出来ない時間帯は、ケージから犬を出さないことです。(その代わりに退屈しのぎの皮ガムを入れておく)


犬にリードを付けて飼い主さんがそれを持っておくことで、主従関係作りにも良いですし、拾い食いや物を持って帰ることを制御できます。

あるいは、わざとスリッパやタオルなどを床に置いておき、犬がそれをくわえそうになった瞬間に「シ!」の注意音を出しながらリードをガツンと引き上げて教えます。

もちろん、くわえてしまった場合も、「ダセ」の音を出しながら、片手でリードを引き上げながらもう片手で対象物をつかんで離します。

そこで犬が唸った場合は、その瞬間に厳しく仰向けかリーダーウォークをします。(リードを引いて隠れ場所から出すこともできます)

そして、またスリッパやタオルを知らんぷりして床に落として、同じ教えを繰り返してください。

それを続けていくことで、「皮ガム・コング・歯磨きロープ以外は噛んじゃダメなんだ」ということを理解していきます。


もちろん、主導型コング遊びの中でも「ダセ」の練習を徹底しておかないといけません。

「ダセ・・ダセ」の音を出しながら、手のひらを見せながら、コングをそこに置いて見せて褒めて、またコングを転がしてあげます。

それを続けていくと、手のひらを見せながら(犬の口の下に手のひらを置きながら)「ダセ」の指示音を出すと、犬がコングを出すようになります。

それが定着して主従関係も深まっていけば、ケージ内やテーブルの下でも同じように反応する癖がつくのです。


それでは、今回はそのように進めてみてください。

また頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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