食べ物で興奮する犬でもエサを使わず躾が出来るでしょうか?
初めまして。5ヶ月の豆柴犬(雄)を飼っています。色々な悩みがあり堀川さんのサイトにたどり着きました。
現在、病院主催のパピー教室へ通っています。週1回、計8回通う事になっており、現在、5回通っています。
拾い食いがひどいので、予防接種の時に相談し参加させていただく事になりました。
常に餌を使って躾をする内容で。うちのわんこは、食べるのが大好きなので、常に興奮状態。大好きな餌を目の前にしても、落ち着いていられるようになりましょう!と、指導を受けていますが毎回、参加したあと私がぐったり疲れます。
この方法は、うちのワンコにも、私達家族にも合ってないように感じており、色々と探してこちらのサイトにたどり着きました。
餌に対する執着がすごく、餌を用意しだすと、吠え出します。このような事をなくすように躾を試行錯誤している状態です。
このような状態ですが、エサを使わず躾が出来るでしょうか?
この月齢ですと、まだまだ知能も経験も何もない状態です。小さな猛獣なんです。
この時期に、「キレイに散歩したり遊びなさい」と言われてもまだ無理な時期なのです。むしろ成長期は食欲があった方が喜ばしいです。食べなくて困っている飼い主さんも多いものです。
ただし、もちろんしつけ・練習は続けないといけません。淡々と続けなければいけない、でも結果はすぐ出ない・・・という難しい時期なのです。
特に、柴ちゃんは反抗期に入りました。
成犬本来の権勢本能・自我・独立心・相手を見抜く視点が鋭くなってきます。これからまた予想外の変化も出てきます。10か月くらいまでは変化が大きくて大変だと思っておいたほうが良いです。
さて、今回のパピー教室ですが、「無料で社会化のために行く」という感覚でしたら、そのまま行かれて結構です。ですが、有料なら私なら行きません。
例えば社交性の獲得ならば、たくさんお散歩したり色々な所に遊びに行けば良いです。
そして、食べ物で釣ったり、しつけグッズで調教してしまうと、犬との本当の関係が見えなくなってしまうので、それが一番怖いことなのです。
ただ、それはイコール、犬との関係が全然できていない現実を突きつけられることでもあります。それは現状のありのままの姿なのですが、そこで悲観しないで頑張って続けられるかどうか・・・になります。
【余談】パピー教室を無料にして、そこから上手く有料コースへ誘導する・・・というビジネスモデルがあります。そして、動物病院が紹介手数料をもらうという関係です。
さて拾い食い防止の練習ですが、いきなり外やパピー教室でやるから上手くいかないのです。
興奮刺激が強すぎるので、教えも入っていかないんですね。それと、興奮ストレスの発散行動として、臭い嗅ぎ・拾い食いをしている子も多いです。
ですので、まずは家の中で練習です。床や廊下に点々と、野菜の切れっぱしや余ったお菓子でも置いて練習すると良いです。その地点に行って犬が頭を下げたら、「シ!」などの注意音と同時にリードをチョンと引き上げて注意します。(強弱も調整しながら効果を見ていく)
そして次の地点に行ってまた同じ教えを繰り返す・・・
毎日毎日淡々と繰り返して練習します。まだ知能が低いので期待はしてはいけませんが、優しいレベルから経験を重ねることで身についていきます。
ただし、申し上げたようにまだ知能も経験値も低いので成長を待ってあげないといけないのと、主従関係があるのと無いのとでは、教えの効果がまったく違ってきます。
言うことを聞きたくなる関係、叱られて気まずい関係、褒められて嬉しくなる関係があるかどうか。それが犬のしつけの全ての土台なのです。この土台がなく、手法の上塗りだけでは、必ず崩れてしまうのです。
まだしばらくは関係が確立する時期ではありませんが、幼少期はその基盤ができる過程の大事な時期なのです。
それでは、あせらず急がず、これから頑張って続けていきましょう(^_^)