犬のしつけがQ&Aで分かる!

気に入らない犬がいると吠えて豹変するロットワイラー犬のしつけ

質問内容うちでは、去勢済みロットワイラー犬4歳♂を飼っております。うちの犬には困ったことが1点ありまして、自分が気に入らない(?!)犬、普段会わないような犬、吠えかけてくる犬、興奮状態で喧嘩腰の犬がいると、相手がどんな大きさであろうと突っかかって行こうとします。

その際は、命令や掛け声など一切聞こえていないかのようで、狙った犬だけを見続け、全力で襲い掛かるような感じです。で、犬が通り過ぎたりすると、ふと我に返って「やばい」という様な顔をします。

そんなこんなで、散歩中は四六時中周囲に注意し、私がうちの犬より先に他の犬を見つけるようにして、見知らぬ大・中・小型犬が遠方にでも見えたなら、道を変えたり、行き場がない時は頑丈な杭や鉄柱などにリードを巻きつけて待機するようにしています。

もちろん、「ダメ!」との声かけもしたり、叱ったりもしているのですけどね。

待機中に通り過ぎる犬に対するうちの犬は恐ろしいほどの声を上げるんですよ。

普段は殆ど声を出さないのに、豹変したかのように・・・

うちの犬がダメっぽいのは上記のような犬ですが、犬種で言うと、ゴールデン、柴犬、コーギー、シュナウザー、甲斐犬、たまにラブラドールです。

こんなうちの犬ですが、犬友は多く、毎日のように会って遊んだりしています。

この、豹変したかのように他の犬を襲おうとすること以外は、飼い主びいきを差し引いても悪い点は無いんですが・・・(こう思っている時点でダメですね。)

堀川様のHPに記載されているような問題行動は無く、人からも「大人しくていい子」「優しい性格だ」「ちゃんと躾されている」と言われるほどなのにと思ってしまいます。

この問題行動は、ここ数ヶ月の間から頻繁に見られるようになりました。

大型犬でありパワフルな犬種であることからも、小さい頃から手厳しく躾けてきましたが、今更ながら躾け方がまずかったのかなと思っています。

話が長くなって申し訳ありません。ここからが本題です。

うちの犬のような、よその犬に襲い掛かる犬でも応用できますでしょうか?

飼い主を舐めているだとか、散歩の時に引っ張るとか、餌を食べている時に唸ったりするようなことはなく、ただ(という言い方もおかしいですね)気に入らない犬がいると豹変したかのように襲い掛かろうとするのです。

これを何としても正したいと考えています。また、犬を矯正する前に私自身もいろいろと改めたいです。

私はこのロットワイラー犬種が好きで飼っているのに、私を含め飼い主が犬をちゃんとコントロールできていなければ、このロットワイラー犬種や大型犬への偏見を生じさせてしまい残念なことになってしまいますからね。

大変お手数をお掛け致しますが、ご回答頂ければ幸いです。

 

返答内容

ロットワイラー君も、成長してきて知能や感覚が鋭くなってきたのと、群れや仲間への認識が固定化してきて、それ以外を排除しようという感覚が出てきたかもしれません。

今回は、主従関係を強化するとともに、徐々に慣れさせる練習をしていきましょう。

犬のしつけは何でもそうですが、「悪い型を止めて良い型を作り指示音ジェスチャーで褒める」を意識しましょう。

いきなり犬に会わせるのは無理ですので、本当に簡単すぎるくらいのレベルから慣れさせていきましょう。

まず、姿だけでも反応するでしょうか。例えば、ユーチューブなどの犬の動画を見せてみましょう。それも離れた距離からです。

吠えても吠えなくても、スワレの型を作り、犬と肩を組むように犬の首輪をガッチリつかんで、もう片手で「シ!・・シ!・・シ!」と同時に口閉じしながらポンポン褒めてください。

「ダメ」などの怒声で怒らないことと、否定で止めさせる感覚を持たないことです。犬の興奮をあおってしまうだけになります。また、反対に猫なで声でナデナデもいけません。

「犬の姿を見る=座って静かに待つ=褒めてもらえる」というパターンを、何度も何度も繰り返して、植え付けていくのです。

そして同時に、優しいレベルから慣れていくことができます。

動画の画面に徐々に近づけたり、音声も出してみたりして、徐々に難易度を上げていきましょう。

ユーチューブでなくても、実際にホームビデオカメラで、普段苦手な犬を撮ってきても良いですし、安いデジカメや携帯でも短い時間なら動画も撮れます。それをパソコンやテレビに結線して大きく見せてください。

急に難易度を上げないで、階段で言えば低い階段やスロープを用意してあげるようなイメージで、徐々に徐々に慣れさせることです。

それが十分慣れたら、今度はドッグランに行きます。しかし、中に入れたり犬と会わせたりはしません。

本当に楽にガマンできるくらいの遠くから見せ、慣れさせることです。先ほどお話した室内のように、スワレの型で「シ」でポンポン褒めることを繰り返してください。

あせったり急がないことです。慣れを見ながら徐々に徐々に距離を短くしていきましょう。

そして犬との主従関係も、もう一度見直してみましょう。もし、今までに犬のしつけでオヤツやしつけグッズを使っておられたようでしたら、それは本当の関係作りが出来ていないかもしれません。

飼い主さんの言うことを聞きたくなる関係、褒められて嬉しくなる関係作りをもう一度見直してみるのも良い機会かもしれません。

関係作りと、優しいレベルからの慣れや教えを続けることです・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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