犬のしつけがQ&Aで分かる!

主従関係が明らかに崩れた大型犬のしつけ

質問内容今現在、特に犬のしつけや問題行動で悩んでいるわけではないのですが、疑問に思ったことをいくつか教えてください。

①家の中でも吠えたらリーダーウォーク、噛んだらリーダーウォーク・・ということですが、そうすると、常にリードはつけっぱなしということでよいですか?
(ノーリードでもコントロールできる犬ではなく、リーダーウォークやり始めくらいの犬でお考えください)

②リーダーウォークを教える時、犬の引っ張りが強すぎて引きずられてしまうくらいの場合は、どのように教えればいいですか?
例:超引きが強いバーニーズマウンテンドッグを普通の女性がリーダーウォークを教えようと思った場合。

③主従関係が崩れまくって、飼い主が近くを歩けばがっつり足に噛んでくる(噛まれたあと縫う必要があるくらい)、散歩なので少しでも犬が気に入らない態度を飼い主がとれば、がっつり噛んでくる犬の噛みつきを治す場合はどうすればよいとお考えですか?

④触ろうとするとがっつり噛んでくる犬に服従性を教えようとする場合は、リーダーウォーク⇒仰向け固めでいいですか?

⑤また、③の場合、リーダーウォーク⇒仰向け固めに移行しても問題ないと判断する目安はありますか?

⑥仰向け固めから解放するタイミングでポイントはありますか?

⑦クレート(プラスチック製のキャリーバック)に入るのをどうしても嫌がる犬をクレート好きにするにはどうしたらよいですか?

⑧パソコンで今すぐ読める犬のしつけには動画で説明している部分とかって特にないですよね?

変な質問をしてしまい申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。

 

返答内容

まず、犬のしつけを表面上の手法だけで解決される意識は、絶対に持たないでください。犬は相手の態度しぐさ全体を感じ取って判断しています。

普段ジロジロ見つめ、猫なで声で声掛けナデナデ、オヤツにひざまくら・・という接し方・チヤホヤの世話で関係が崩れているのに、それを表面上の手法で解決しようとすると、犬は必ず反発しますし、一時的に良くなってもまた再発します。

まずは何気ない接し方の見直しから時間をかけて続けていただきたいのです。

そして、今回のご質問をお答えしていきますが、私は飼い主さんからの過去の状況を詳しく伺った上で、その飼い主さんや進捗状況に合ったアドバイスをしております。

ですので今回のご質問内容では、仮定のお話や一般論的なお話をすることになりますので、それをそのまま短絡的に実践されないようご注意ください。

本来はサポート要領の項目を詳しく伺った上でのアドバイスをしています。

そして私の犬のしつけ教材は本書だけでなく、1,500記事以上のQ&Aサイトも含めたものになっております。


では項目別に見ていきます。

① は普段、安心して水も飲めてトイレもできる4点セットのケージの中に居させてください。遊び・運動・団らん・散歩やグルーミングなどの時だけメリハリをつけて出し、主導してください。

そして出すときは、犬のしつけが浸透するまでで結構ですので、リードを付けて飼い主さんが持っておく癖にしましょう。犬のつなぎ飼いはよくありません。

リードはその名の通り「リードするための物」です。犬にリードを付けて持って、遊んだり団らんすることで、自然と犬の行動全体を主導することになるので関係作りにプラスになります。

また、犬の暴走・トイレの失敗・誤飲事故も防げるからです。

②いきなり興奮する要素が多い外の散歩で、急に結果を出すのは無理です。まずは余計な誘惑や興奮の要素が少ない室内で行いましょう。

そして、大型犬の場合は、女性や力のない方が腕だけでコントロールするのはまず無理ですので、リードを自分の腰に一周縛ってから、余った部分を手で軽く持っておくと良いです。腰でコントロールするくらいの意識で良いです。

そうすると、散歩中でも踏ん張れますし急に手が外れても安心です。

③まずケガをしないで、しかもリラックスできる準備は整えましょう。古着のジーパンなど厚手の生地の服を二枚履きしましょう。また作業用の皮手袋がホームセンターで500円くらいで買えます。

飼い主さんが怖がって、緊張やビクビクしていると、必ず犬に伝播します。ホルモンが変わって体臭で伝播することが科学的に証明されています。

しっかり準備してリラックスすれば、ケガも防げますし犬の余計な興奮をあおることも抑えられます。

そして、急に結果を求めて強引にやらないこと・・焦らないことも大切です。最初はリードを付けてなんとなくコング遊びでもしてみたり、無理に制御しないで、犬を無視して、ただリードを持って知らんぷりしている・・そういう優しいレベルから段階を作ってあげることです。

そこから時間をかけて徐々に徐々に強化して、本格的なリーダーウォークに近づけていくことです。

また、お話したように普段の何気ない接し方が大前提ですので、それを飛ばして短絡的に手法の上塗りだけで結果を出そうとしないことです。これを絶対に飛ばしてはいけません。

それをしないで急に手法を展開するので、犬がパニックになったり反発します。

④も同じことですので、割愛いたします。自信がない場合は、無理に仰向けは考えないで、しばらくはリーダーウォークにしてください。

⑤リーダーウォークを続けて、犬が噛んだり反抗する態度がなくなってきたら、遊びの中で仰向けを一瞬やってみる・・また遊び・・また一瞬仰向け・・というふうに、これも段階を作ってあげましょう。

反発するようなら、またリーダーウォークに戻れば良いです。

⑥今ほどお話したように、最初から強引にしないで遊びの中で一瞬ひっくり返しすぐ解放・・遊び・・また一瞬ひっくり返し・・で、少しずつ慣らしながら展開していきましょう。

絶対に仰向けだけですぐなんとしようとしないで、リーダーウォークにいったん戻る心の余裕を持ってください。特に長い期間犬との関係が崩れていた場合は、それだけ修復も時間がかかりますので、焦らないことです。

⑦これも関係作りが大前提です。関係作りができていれば、飼い主さんが誘ってケージやクレート内で一緒にコング遊びでもしてあげればすぐ慣れて良い場所だと理解します。中でゴハンを食べさせるのも習慣にしてください。

そして、犬がハウスに入る場面や入っているときに、指示音とジェスチャーを関連付けて褒めてあげる・・これを続ければ犬はちゃんと覚えて、指示音ジェスチャーで入るようになります。

普段、犬の放し飼いをしないことも大前提です。

⑧私は犬のしつけでは、表面上の調教を重視していませんので動画はご用意しておりません。そして、飼い主さんが犬の特性を理解せず、意識改革をされないままで表面上の手法だけ上塗りすることが最も危険だからです・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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