犬にケガや病気がある場合のしつけ方など
堀川様こんにちは。先月、子供と犬だけのお留守番の時の対応諸々ご相談させていただいた者です。(生後5か月のオス犬)
その節はお世話になりました。有難うございました。
堀川様からのアドバイスを基に、お留守番を短い時間から練習してみました。
犬のケージにも毛布を掛けて目隠しをして、子供達が学校から帰って来たら子供達は2階の子供部屋へ直行→私が帰宅までそこで過ごしてもらいました。
すると犬も良い子にお留守番が出来ていました!
そして夏休み本番、長時間のお留守番の時も、子供達は朝からお弁当と飲み物・おもちゃなどを持って子供部屋へ。
私が帰るまで、子供達もきちんと約束事(コンセントに触らない、危ない事はしない等...)を守る事が出来て、犬も通常のお留守番と変わらない様子で良い子でいてくれました!
長時間のお留守番は今までで4回終わり、残すところ明日の1回です。
最初の頃は、大丈夫かな...と心配な事がたくさんでしたが、順調にいっていてホッとしました。
堀川様にアドバイスをいただけて、本当に良かったです!
有難うございました。
さて、お留守番の練習と並行しながら、犬のしつけなども続けてまいりましたが、『要求吠え』がまだ治らず...
吠えたら毛布で目隠しをして、止んだら毛布を上げて、また吠えたら目隠し→止んだら毛布を上げる→また吠えたら目隠し→止んだら毛布を上げる...の繰り返しです。
目隠しをするとピタッと吠え止む事がほとんどですが、たまに目隠ししていても吠えている事もあります。
要求吠えをする事が一日の中でも多いので、目隠しをしている時間も多くなってしまっています...。
これで大丈夫でしょうか??
これを続けていれば要求吠えも無くなっていくのでしょうか??
堀川様の前回のご返答の時に「何か月も掛かる場合もあります」とあったので、家の犬は時間が掛かるのだろうと思いましたが、先が見えないと続けていて自信が無くなってきてしまいます...。
ただ、実は犬が病気に掛かっている事が、先週の金曜日に判明致しまして......
ケージの中で天井に向かってジャンプをした後に崩れ落ちる感じで転び、その後に左後ろ足を上げながら歩いていたので、膝を脱臼したのかも!?と思い(元々膝は緩いと言われていたので)、病院に行ってレントゲンを撮った所、膝では無く大腿骨の骨頭がずれている病気(レッグぺルテス)と診断されました。
診断を受けた病院の別の店舗?に整形外科の先生がいるので、その先生に再度診断してもらう予定で、今は連絡待ちの状態ですが、自然治癒は無いそうで手術は免れないようです。
そのため、金曜日から安静にとの事で散歩も禁止になりました。
それでも室内(リードあり)やケージで暴れていますが...(*_*)
歩かせないようにとの事なので、散歩は犬を小さいボストンバッグのようなものに入れて人間が歩いています。散歩大好きなので...歩けなくても少しは気分転換になるかと...。
手術をした後は『散歩もリハビリの一つ』と、ネット情報で書いてありましたので散歩も連れて行ってあげられるかなと思っています。
入院は短くても一週間と言われました。診断後しばらくショックでしたが、早く見付かって良かったと前向きに考えようと家族とも話しています。
ただ初めての事だらけなので、何か注意点などあるかどうかをお伺いしたいです。
お留守番の件でも早くお礼のメールをしなければと思っていたのですが、遅くなり申し訳ございません。
そしてまたご相談のお返事の程、お忙しい所大変恐縮ですがどうぞよろしくお願い致します。
頑張っておられますね(^_^)
お留守番は上手くいっていたようで良かったです。
ただ、関節形成不全のほうが残念でした。
これは吠えのしつけにも影響します。
遊びや運動ができなくなりますので、発散不足で、なお吠えやすくなります。
また、本当は、吠えた時に注意音を関連付けながら厳しくリーダーウォークしたり仰向けもしていただいて、要求吠えさせない関係作りや指示音の関連付けをしていきたかったのですが、それがしばらくできませんので、それも考慮してあげてください。
しかし一方で、知能も上がっていきますので、布掛けする時に「シ!」の注意音を関連付けるようにして、吠えが止んだら、布を少しずつ開けて最後は出してあげるようにしていくと、
「吠えると良くない事が起きて、吠えなければ良い事が起る」ということを、犬も理解していきます。
足が治ったら、発散や主従関係作りもしっかりやっていけますので、そこからの成長スピードは早いはずです。先が見えないなどと思われなくていいです。
ただ、今はまだ幼いですので、これからの知能の発達と、経験の積み上げを待ってあげる必要もあります。
さて、レッグぺルテスと関連してのお話しです。
ケージの天井の柵がありますが、できるだけ低くしてください。
『犬が四つん這いで立っている時の頭の高さよりほんの少し天井が高い』
というくらいが良いです。
留め具を外して、良い位置の所で針金で固定しましょう。(落ちないようにしっかり固定)
犬が二本足で立てないくらい、ジャンプできないくらいに低くすることです。
また、ツルツル滑る箇所が無いようにしましょう。ゴムマットやウレタンマットを敷きます。
お部屋も、歩かせる場所は必ずマットがある部分だけに限定します。
そして、足を使った運動ができない分、口と前足を使った運動・破壊などで発散させてください。
皮ガムとコットン製の歯磨きロープを常備してあげましょう。前足でつかんで噛んで引っ張ったり、などの運動ができるようにしてあげましょう。
続いて手術までのお話ですが、その動物病院に何度か行ったことがあれば問題無いのですが、数回ほどできるだけ動物病院に遊びに連れていってください。(犬は肩掛けバッグに入れて顔だけ出す)
病院の外観・内部の視界、臭い・音、スタッフさんや獣医さんの臭い・声に慣れておくと良いです。
手術から退院まで数日預けないといけませんので、知らない環境や知らない人からベタベタ触られることが、犬にとってとても強いストレスになります。
そうならないように、事前に飼い主さんと一緒に遊びに行って、慣れておくと良いです。
また、入院時に許可されるようであれば、普段使っている毛布やマットなどを、病院で過ごす時のクレート内にも敷かせてもらえると、犬も少しでも安心できる要素になります。
では今日は以上ですが、レッグぺルテスによって、吠えのしつけと関係作りにはハンディになってしまいました。
振り出しに戻るようなこともあるかもしれませんが、感情的にならずに、「また一からやり直そう」というくらいの大きな気持ちで接してあげてください。
まずは股関節をしっかり治して、そこから再出発です。
それと、変に犬を気遣う雰囲気・態度を見せないことです。
犬の知能では、「ケガしたから優しくしてもらっているんだ」などという理解はできません。
犬の本能で冷淡に反応するだけです。
ケガや病気や手術・入院などを境に、犬との主従関係が崩れることが多いですので、要注意です。
それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)