犬のしつけがQ&Aで分かる!

ケンネルコフが治らない子犬のしつけ方はどうすれば良いですか?

質問内容
犬は白柴生後3か月の女の子で、2ヶ月の時ペットショップで購入しましたが、咳をするので病院に行くと、ケンネルコフと回虫と診断!

最初の一週間は咳止めと抗生物質で餌と一緒に食べてくれましたが、咳も治らず別の薬に変わると何に混ぜても全く受け付けなくなり、食べても吐き出します。咳は相変わらずで、無理やり飲ませようとしたためか以前はサークルから出てもサークル内までトイレをしに行ったのに、昨日からサークル外でしてしまいます。突然興奮して唸りながら走り回ったりおもちゃをくわえて振り回したりします。体調が悪い(元気は良い)ので2回目の予防接種もまだです。

家族構成:義母、夫、長男(専門学生)、二男(高校生)、私主婦 ほとんど家に居る。留守にするときは平均2時間位。

少し大きめのサークルにトイレシーツとベットがあります。トイレトレーには今のところしません。土を掘るような感じでシーツをガリガリ引っ掻いてウンチ、オシッコをしますのでトレーは引っ掻けないのでだめなのでしょうか?

甘噛みもします。強い時も!

薬も飲ませられないし、この先お散歩にいつデビュー出来るのでしょうか?
どうぞ、犬を飼う初心者の私でもできるアドバイスをよろしくお願いいたします。


返答内容
まず、今回のケンネルコフが治るまでは、子犬のしつけのことは一切忘れてください。

この月齢のケンネルコフは非常に危険です。季節も真冬でなお条件が悪いです。様態が急変して死に至るケースも多いです。単なるカゼくらいに思わないことです。

ケンネルコフが治るまでは、常にお部屋を20度くらいに保って、夜もできればそうされてください。

もちろん、子犬のしつけにとってはハンディになりますし、時間の空白もできますが、死んでしまっては意味がありません。治れば、いくらでもしつけに専念できますから、今はケンネルコフを治すことだけをお考えください。

もちろん、だからと言って子犬をチヤホヤ甘やかして良いということではありません。そういう接し方はかえって犬の興奮刺激をあおってストレスになり、免疫力も落ちます。

安静にさせておくことが、病気療養にも犬のしつけにも良いのです。

遊びとしては、外には出さないでお部屋で主導型のコング遊びをしてください。犬をケージから出す時は、常にリードを付けてそれを持っておくようにして、その体勢で遊んだり団らんされてください。

それによってトイレへの誘導もしやすくなりますし、お散歩の練習にもなります。

お散歩デビューは少し遅くなってしまいますが、健康第一です。なるべく、日中は外が見える場所(窓際)で外の世界を見せるようにしてください。天気が良くて気温が少し高めの日があれば、玄関先やお庭でウロウロする程度ならさせるのも良いです。


さて、まずはしっかり食べさせて薬を摂取しなければいけません。

ドライフードはお湯でふやかして、20分から30分くらいしてふやけたら、そこにお薬をすりつぶして混ぜましょう。もし錠剤ならば、すり鉢で完全に粉末状にして、フードに混ぜます。

なかなか食べないようでしたら、フードは少し固めにふやかして、粘土状にして、それを子犬の上顎の内側(洗濯板みたいに段々になっている場所)に塗ってください。

遊びながらでも良いので、少しずつそうやって摂取させてください。飲み込めたら褒めてください。

それでもダメで、丸一日何も食べないと低血糖になってしまいますので、次の日の朝も何も受け付けないで嘔吐してしまうようでしたら、すぐに動物病院に行って点滴注射を受けてください。

嘔吐するわけではないのならば、上記のように少しずつアゴの内側に塗って、摂取できるようにしてください。

>トレーは引っ掻けないのでだめなのでしょうか?

↑そんなことはありませんが、まずはトレーの上にそのままシートを置いてさせる癖を付けてください。その場所で排泄することが習慣・癖になったら、メッシュカバーを付けてさせてみましょう。

あとは、トイレトレーが安いモノで、フニャフニャしたり動いたり傾いたりすると、犬はそういう不安定な足場を嫌います。ガッシリした大きめの物で安定した場所に置いてください。

トイレについても甘噛みについても、Q&Aサイトで山ほど解説しています。必ず全体を熟読されてください。

まずは、ケンネルコフの治療に専念しましょう。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
お薬の件は色々試してみましたが、2度目に頂いたお薬の臭いと味がきついのか、普段は口を開けると私の指を噛むのにその時になると全く口を開けようとしません。

無理に開けようとすると暴れて私の手にはおえません。普段は私一人で子犬といるのでとても悩んでます。

ケンネルコフはもう1か月も治らないものなのでしょうか?

とりあえず、もう一度病院へ行ってみます。またよろしくお願いいたします。


返答内容
ケンネルコフは、4か月過ぎまで長引く子もいます。致命的になることも多いので、風邪程度と甘く見ないで対応しましょう。

薬については、一度臭いで学習したら、もう口も開けずに抵抗します。薬が嫌というよりも、無理やり飲まされた嫌な記憶と臭いが結びついてしまうのです。

ですので、もう直接指で犬の口に入れることはもう止めた方が良いです。

昨日お話した方法で粘ってみてください。お腹が空けばちゃんと食べます。食べない時は1回くらいは無視して下げて良いです。

2回目も食べようでしたら昨日お話したように上アゴにフードと混ぜて塗ってあげること、丸一日何も食べないのは危険ですので、次の日の朝も食べない場合はすぐに病院で点滴注射です。

そしてもう一度薬の種類を調整してみてもらってください。

飼い主さんからのお返事.png
堀川様へ、あけましておめでとうございます。年末のお忙しい中、解説メールをありがとうございました。白柴3か月です。

あれからまた病院で相談したところ、薬は止めてインターフェロンと予防接種2回目の注射をしてきましたが、相変わらず咳は止まりません。年明けに診察予定なので明日病院に行きます。

食欲はあります。元気もあります。ウンチも良い状態です。(たまに方付けが間に合わない時食べる)

咳の他の悩み

*呼んでも来ない。近寄ると一旦サークルに入り座ったり遠ざかると傍に来て横になったり座ったりしている。

*トイレシーツ交換する時噛みつく時がある。甘噛みや噛み癖が中々治らない。

お忙しいと思いますが、アドバイスよろしくお願いいたします。


返答内容
下痢や嘔吐せず、食欲と元気があればまずまず安心です。

ですが、子犬の場合は特に(人間以外の動物全般そうですが)急変して致命的になる場合がありますので、変化は見逃さないようにしましょう。

かと言ってジロジロ見つめてチヤホヤはいけませんので、横目でチラ見したり、鏡に映して観察すると良いです。


>呼んでも来ない・・遠ざかると傍に来て・・

↑犬も人間の子供も、ある意味大人もそうですが、「追えば逃げて、逃げれば追う」という傾向があります。人も動物も、自分の好きにしたいものです。

まだ幼すぎて主従関係はしばらくできませんし、反対の見方をすれば、環境がそれだけリラックスできる環境だということです。

警戒しなければいけない環境であれば、例えば、子供が知らない場所に連れて行かれると、親にベッタリくっ付いて行動が慎重になりますね。でも家に帰ってきたり、外でもよく行く遊び場では、リラックスして好き勝手やります。

かえってチヤホヤせず、知らんぷりして毅然としていた方が、犬や子供には魅力的に映るものです。

ただ、犬の場合はある程度指示に従って行動させないと、散歩もまともにできませんし、危険性もありますので、少しずつ制御する練習と主従関係作りをしていかなければいけません。

そのためにまずは、主導型の遊びから入っていただきたいのです。

子犬をケージから出す時は、リードを付けて飼い主さんが持っておくことです。(もう首輪とリードは付けて良い月齢です。リーダーウォークはまだ)

その体勢で、主導型のコング遊びをしたり、団らんしていただきたいのです。

そうすることで、自然と犬の行動全体を主導する形になりますので、自然と主従関係を意識できます。呼び戻しもリードでやりやすいです。(その前にまずはスワレ・マテを教えておく)

楽しい遊びを通して、少しずつ信頼関係と主従関係を作っていきましょう。

スワレ・マテを、型を作ってあげて褒めて教えていきましょう。そうすれば、例えば犬に近づく場合でも、スワレ・マテをさせた上で近づけば良いのです。そういう使い方もあります。

本書とQ&Aサイトを熟読していただいて、もう一度スワレ・マテ(指示行動)の教え方をおさらいしてから始めてください。


>トイレシーツ交換する時に噛みつく時がある・・

↑これも反復練習しましょう。

作業用の革手袋を準備します。(ホームセンターで500円くらいで買えます)。革手袋をしてトイレの片ずけをしましょう。

子犬が噛みついてきたら、そのまま噛まれた指を子犬の口の中にグ~とゆっくり押し込んでいきます。

子犬はのけ反りながら放します。そうしたらまた片ずけを続けるか、わざと子犬に手を見せます。噛んできたらまた噛まれた手をそのまま子犬の口の中に・・・を、ひたすら繰り返して反復練習してください。

そうしますと、手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこで褒めてください。褒めた時に噛む場合もありますので、その時はまた先ほどと同じように教えていきます。

それと、ここでも先ほどお話したスワレ・マテが応用できます。トイレを片ずける前に、スワレ・マテの指示を出して、連続で指示を出し続けたまま片ずけを始めれば良いです。片ずけが終わるまで指示を出し続けて、終わったらしっかり褒めてください。

もちろん、スワレ・マテが定着して長時間できるようになるまでは、しばらくかかります。

主導型のコング遊びの中、団らんの中、ご飯前などにコツコツ教え続けていきましょう。

それでは、また頑張って続けてください(^_^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針