室内飼いでチヤホヤ甘やかした犬を外で飼う方法
愛犬の犬種:柴犬 1歳23日(うちに来たのは生まれて1ヶ月ちょうどの日でした。職場の方が犬飼いたくないですかと言ってこられ前から飼いたかったので) メス
家族は、祖母80代後半、父 60代前半、母 50代後半、私 30代前半、弟 20代後半
1日の愛犬との同居時間:大体仕事の日だと3~4時間 休みの日は日によりますが8時間はいます。
①常に一緒にいて寝るのも私のベッドで一緒にねてました。泣けばゲージから外にだして名前を呼んできたら名前を呼びながら撫でてました。リビングでこたつの周りをぐるぐる回りながら遊んだりしてました。かわいくて暇があれば名前を呼んでました。
②オシッコやウンコをこたつのカバーにしたり、カーペットにしたら、そのままゲージのトイレに連れていき、ここだよとオシッコする体制をさせたりしてました。あまりにもゲージでうるさく泣くときは「どうしたの?」と声をかけたりしてました。
③オヤツはあげたことありません。ゲージから出すときや移動の時はお腹の下に手を入れて片手で抱っこというか持つ形で移動してました。かわいくて常に可愛いね~となでなでしてました。
声かけは赤ちゃん言葉で話しかけてました。
④注射がまだなので家のリビングで走り回ってました。散歩という散歩はまだしてません。
⑤朝5時頃クンクン泣き出し最後にはキャイ~ンという声で起こされ30分くらい遊んだあと、ご飯と水をあげてました。それでも落ち着かず8時頃までかまってました。そのあとは祖母が昼間にご飯や水をあげたり遊んだりしてました。6時頃帰るとまたそこから遊んだりかまってました。9時頃に寝てました。最近まで朝起きる時間が早くなってきて3時30分に起こされたりもありました。そのあと遊んだりして落ち着くと寝てました。
⑥ゲージの中にトイレと毛布、ご飯、水をいれてます。オシッコを毛布にしてトイレシートの上で寝たりしてます。
最近仰向けを始めました。咬みぐせがかなりあるので噛まれたら手を奥に入れて出したら誉めるを始めましたが、やり過ぎたらいけないと思うとつい甘くなってしまいます。
ちなみに来月末頃から屋外で飼う予定です。今の時点で何かアドバイスいただければと思います。
今回は、そうとうなご覚悟が必要です。
柴ちゃんには、精神的・肉体的にハードルが高く、また飼い主さんにも精神的にハードルが高いです。
来月末に、急に柴ちゃんを外に出しても、どうにもならないくらい吠えてパニックになります。
もう少し早い月齢で外に出さないとなかなか適応できませんが、今回はちょうど冬になったのでそれは難しかったですね。ただ、もし時期的に良かったとしても、今までの飼い方・しつけ方では大変なパニックになっていたはずです。
犬の中では、1年も快適な環境でチヤホヤもされてきましたので、相当なストレスになります。
できれば、このまま家の中で飼ってほしいのが個人的な意見ですが、ご事情があってやむをえないのであれば、必ずアドバイスは実践してください。
まず、例えば「今日まで家の中で明日から外飼い」という切り換え方は100%無理です。犬はパニックで吠えまくることになります。一般的な居住地ならば、ご近所からクレームが必ずきます。
急に外で繋ぎっぱなしにしないで、例えば「今日は5分、明日は10分」というように、毎日少しずつ増やしながら適応させていってください。
そして、これは同じように、家の中での飼い方・しつけ方も同じになります。
つまり、もう明日から始めないといけません。まず「ケージ内で自分だけで過ごす」ということができないといけません。外に出す出さないの問題以前のお話です。
来月末までに、ケージで一人で過ごせるように今から慣らしていかないといけません。これも「今日は5分、明日は10分・・」など、少しずつ増やしていきましょう。
そして、同時に接し方も比例して変えていかないといけません。今までのようにベタベタ・チヤホヤ従属的な接し方をしているなかで、そこに急に仰向けされたりケージに入れられても、犬には理解できないのです。イライラで吠えるだけです。
かと言って、急に今日から全てを激変しても、これもまた犬は適応できません。飼い主さん側も精神的にきついはずです。
毎日計画表を作って、今日は○分×○回ハウストレーニング、あまった時間はリーダーウォークと主導型コング遊びと仰向け・・など、ルールを決めてください。
そして、そういったトレーニングを少しずつ続けたとしても、しばらくは問題が起こると思われてください。一番は要求吠えです。
今まで主従関係が崩れていましたので、熱心に教え込んでも、教えがなかなか吸収されません。主従関係をまずは大前提で作ってください。
それが無いと永遠と要求吠えが続くことになり、教えても成果が出にくいです。
それと心理的に難しいのが、飼い主さん側にもあります。今までチヤホヤしていた習慣もありますし、犬に鳴かれたら気になってなぐさめに行きたくなります。
「ゴメンね」と可愛そうになって、ついつい様子を見に行き、猫なで声でナデナデしたくなるものです。そして、それがまた習慣になり、要求吠えがエスカレートしていきます。
ただでさえ、今までの関係を改善するのが難しい上に、室内から外飼いの難しさも加わって、大変なのです。
この構図を良くご理解いただいて、そうならないようにガマンしていかないといけません。
ではまとめですが、
①まずは主従関係を作り直すこと。(飼い主さんの意識改革)
②室内でケージで一人で過ごせるように少しずつ増やしていくこと。
③来月末から少しずつ外で過ごす時間を増やしていくこと。
④そのために、外で暮らす環境は事前に整えておくことです。
まずは関係作りです。その前に親の子離れです(飼い主さんの犬離れ)・・
今週(今月)は少しずつ展開していきながら徐々に慣らしていきましょう。来月からは本格的に関係作りとハウスのトレーニングです。
細かい内容的には、Q&Aサイトに出ています。犬との関係作りは全般的にどの記事でも触れていますし、ハウストレーニングや外飼いの方法・吠えのしつけなども掲載しております。
まずは飼い主さんの意識改革からスタートです。頑張っていきましょう・・・
さっそくのメールありがとうございました!そこで大変申し訳ないのですが、なんと私は犬の年齢を1歳23日(うちに来たのは生まれて1ヶ月ちょうどの日でした。職場の方が犬飼いたくないですかと言ってこられ前から飼いたかったので)としてましたが、じつはまだ1ヶ月と23日(54日)です!
本当にすみません!メールを打ち間違えたまま送っておりました。まだ柴犬は小さいのです...。
この情報訂正の上で再度アドバイス頂きたいです!他には間違いはありませんでした。どうかよろしくお願い致します!本当にごめんなさい!
やっぱりそうでしたか。何か変だと思いました(^-^;)
さてそうなりますと、来月末だと子犬は生後3か月ちょっとですね。
外飼いはまだ無理です。4月末に連休もありますので、外で飼う準備はそこでしていただいて、そこから少しずつ遊び半分で子犬を入れて慣らしていきましょう。
まだ無理な理由は二つです。まず月齢が幼すぎて体調が不安定なのと、知能が低いので危険も多いです。また、まだ幼すぎて温もりから離れるのは厳しいです。
もう一つは、まだ寒いということです。お住いの地図を見ると九州の一番下で気候はわりと温暖なのですが、4月末ではまだ朝の冷え込みはあるはずです。
ですので、4月の末に外で飼う環境の準備は完了しておいて、そこから、日中少しずつ入れて遊んで慣れさせていき、徐々に外の時間を増やしていくことです。
夜も入れて、完全に切り換えるのは、5月末か6か月頭くらいにしましょう。
そして、もう過ぎたことですが、生後1か月での引き離しは早すぎました。そこからやっと親犬のしつけや兄弟ゲンカが始まって、もう2か月くらいかけて初期の社会化を学ぶからです。
つまり、まだしばらくは噛み癖が抜けないのと、「小さな猛獣状態」は続きます。
メリットとしては吠え癖です。吠える親犬・兄弟犬と長く過ごした犬は、かなりの確率で吠える犬になります。早く離したことでそのデメリットは減っています。
しかし、今までの接し方がチヤホヤし過ぎて従属的だったので、要求吠えが出る可能性はとても高いです。
今でもクンクン鳴きがあるわけですので、それがワンワン吠えに変わるだけです。
ですので、今からもうハウストレーニングは初めてください。
本来は、まだ自由に走らせてはいけない時期でした。骨格が弱いので、脱臼しやすかったり、股関節形成不全になりやすいです。
そして、犬は最初の接触が基準値になりますので、チヤホヤが当たり前になってしまうのです。ただでさえハウストレーニングが難しくなるうえに、さらに外飼いという高い壁が待っています。
本当に今日から切り換えて取り組んでいきましょう。
でも、やっぱり早すぎたんです。本来はまだまだ温もりが必要な時期ですので、ケージの中で家族の温もりと共に過ごせるように、社会化も出来るように、親兄弟と最低2か月(できれば3か月)は過ごしてほしいのです。
でも、親犬の飼い主さん(ブリーダーやショップも同じ)としては、少しでも自分の負担を減らしたいので利己的に早く渡そうとするのです。
これからの慣らし方、ハウストレーニングは前回お話したとおりです。
言い忘れましたが、鎖で直接の繋ぎ飼いはいけません。ストレスがとてつもなく大きいです。もともと外飼いのストレスと加わって、室内飼いよりも寿命はとても短くなると思ってください。
丈夫なケージがあってその中で、小屋も置いて飼いましょう。できれば室内飼いが望ましいです。
さて、それまでの接し方・飼い方ですが、まずは放し飼いを止めていただいて、まだ首輪もリードも付けられない時期ですので、仰向けと、噛まれた指を犬の口に入れて「シ!」で注意しましょう。ケージ内での鳴き・吠えのしつけ方としては、「ケージの布掛け」もしてください。
タオルやシーツなどのペラペラ布だったり、適当にかぶせて光が入るようでは意味がありません。毛布などの厚手の布が良いのと、光が入らないようにしっかり覆うことです。毛布を掛けて暗くしましょう。巣穴感覚で犬は落ち着けます。夜に電気を消しただけでは意味はありません。犬は暗視力が高いので普通に見えています。
今はヒモ付コングで、チョコチョコ動かして遊んであげれば良いです。
3か月になったら、首輪とリードを付けて、主導型のコング遊びをし、リーダーウォークのマネごともしていきましょう。(本格的なリーダーウォークは4か月くらいから)
首輪とリードが付けられるようになったら、遊びの時間はそれを付けて飼い主さんが持った状態で過ごします。それが自然と、リーダーウォークの要素が入って関係作りに良いのです。犬の行動全体を主導することと、毅然さを保つことです。
親犬は、子犬が1か月過ぎたらもうチヤホヤの接し方はしません。毅然と淡々と噛み癖やジタバタを注意してしつけを始めています。
ご自分が親犬として、子犬の将来も考えて、責任を持ってストレスに強い犬に育てていきましょう。今の接し方のままでは、ストレスに弱い犬になってしまいます。
ただし、今はまだ知能の低い猛獣状態です。しばらくそれが続きますので、結果は求めないで淡々と教え続けないといけない時期です・・・