留守番をさせて帰るとケージ内がウンチまみれになる子犬のしつけ
・問題の内容:子犬を少し長め(1時間半くらい)に留守番をさせて帰ると、ケージの中のトイレのウンチを踏み、ケージ中ウンチを塗り付けた状態になっていて、留守にするのが苦痛になり、自分自身のストレスになっています。
日ごろリビングに放し飼いにしているのですが、短時間でも出かけるときは、ケージに入れるようにしているので、どうしても声をかけて出かけるようになります。
それが問題なのかもしれませんが、 今現在飼い主の私も分離不安症になっているような気がします。
また、ときどき、トイレ(ほとんどオシッコ)を違うところにしたり、トイレトレーに前足だけかけてオシッコします。
甘噛みは多いですが、その都度、マズルを握ったり、仰向けにしたりしています。
・愛犬の犬種、年齢・月齢、性別、(飼い始めてからの年月日数や犬を飼うことになった動機なども)
トイプードル4か月♂、飼い始めてから約2カ月。
・ご家族全員の年代、性別、一日の愛犬との同居時間
私(専業主婦)50代、夫50代、娘10代
専業主婦なので、買い物に出かけたりするとき以外、ほぼ家にいます。
①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ・遊び」をされてきましたか?
1日一回のブラッシング 食後の片づけのあと、ボールを投げて持ってこさせる遊び。
昼間、一緒にいても、あまり構わないようにしています。リビングの好きなカ所数カ所で、いつもうとうとしていますが、私が動くたびに、トイレでもついてきます。
②過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
トイレは、結構すぐに覚えたので、安心していたのですが、最近、前足だけトレーにおいて、おしっこはトレーの外、ということがたびたびあります。
また、ぜんぜん違う場所ですることもあり、つい途中でひっ抱えてトレーに連れていきます。もちろん手遅れです。叱りはしませんが、諭してしまいます。
次にできたときも、濡れたチンチンをふいて、褒めてはいます。
③過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
おやつは、お座りや伏せなど、させたときだけあげていました。声かけも、できたとき褒めるようにしています。
④過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
散歩はまだですが、スリングで抱っこ散歩を週に2,3回行っています。
⑤過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
5時前に、ごそごそするので、一緒に起きて、私がお弁当など作るあいだ足元にいて、6時ごろ朝ごはん。
食事は面倒なので、先に餌をあげていました。午後4時くらいまで、おとなしくリビングでうとうと。
6時ごろ晩御飯。これも、家族が帰ってくる前にやってしまってます。餌の回数は、ペットショップで2回と言われていて、ずっと2回です。
10時ごろ寝室の小型のケージにいれて寝させていましたが、最近、ケージを嫌がり、ガリガリするので、ケージ前あたりで朝まで寝ています。私と起きると、リビングのケージの中のトイレへ。
⑥愛犬のハウス・トイレ周りの構成、環境など(なるべくお写真メール添付でお願いします)
写真添付しました。
頑張っておられますね(^_^)
今回は、トイプードル君の月齢と症状からして、ご心配はありませんので、後でお話しする修正ポイントを実施しながら、子犬の成長を待っていただければ大丈夫です。
まず、『分離不安症』ですが、これは成犬になっても一頭で過ごすことができず、泣き叫び続けたり、破壊行為や自傷行為を繰り返すパニック状態を言います。
今回のトイプードル君の月齢では、まだ幼すぎて知能も低いですし、孤独にも慣れていませんので、ごく普通の症状になります。
感情のコントロール、排泄のコントロールも、まだ全然できない年齢・月齢です。
さて、まだ今の子犬の能力としては仕方ない部分もありますが、排泄のしつけやお散歩デビューの準備も含めて、いくつかお話しいたします。
■ハウス周りの環境を整える
お写真を拝見しますと、寝床がハッキリしませんので、犬からしてみると排泄もアチコチしたくなります。
今の月齢から考えても、まだ大きくなりますので、本書のようにクレートハウスと合体させて寝床をハッキリさせてほしいのと、トイレをもっと大きいものにすると良いです。
トイプードルは、基礎犬が超大型犬のスタンダードプードルですので、系統によっては特にオスの場合は大きくなる子もいます。
クレートハウス(穴倉)があって、その中にベッド(夏はスノコなど)があれば、寝床とトイレの区別がハッキリします。
そしてそこが安心できれば、留守番の不安も和らぎます。
■ハウスの練習・居住時間を増やし居場所を定着
普段は放し飼いの犬を、留守番時にケージ内に入れて飼い主さんが出かけるとなると、犬にとっては二重苦になります。
飼い主さんが居なくなって寂しいのと、普段の居場所ではなくケージ内に入れられるからです。
ですが、ケージ内を普段の居場所として定着させておけば、留守番時も同じことですので、苦痛は減ります。
ケージ内を快適にして、お気に入りの居場所にしておけば良いわけです。
留守番時も放し飼いにしているご家庭もありますが、犬の誤飲事故は多いものです。
家に誰か居ても、100%監視することは不可能です。
死んでしまってから後悔しても遅いです。
また、放し飼いでテリトリーが広くなると、それを守るためのストレスや権勢本能も強くなります。
飼い主さんが見ていられる時間帯に犬を出して、たっぷり遊んだり団らんされれば良いだけのことですので、普段はケージ内で過ごすことを基準とした方が、犬にも飼い主さんにも良いです。
まずは、急に閉じ込めっぱなしにされないで、例えば、ご飯の時間だけケージ内で食べさせるとか、ケージ内でコング遊びをしてあげるなどして、楽しい場面から慣れさせていくと良いです。
最初は扉も閉めなくて良いです。
今日は5分×3回、明日は10分×3回、明後日は4回・・・などのように、少しずつ増やしながら慣れさせてきましょう。
ちなみに、犬をケージから出して遊んだり団らんする際は、リードを着けて飼い主さんが持っておく癖にすると良いです。
お散歩デビューの練習にもなりますし、主従関係の意識付けにも良いですし、噛んだ時に「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引き上げて注意するしつけにも良いです。
■お出掛けの時刻が分かる場合は、その前に散歩や遊びで心地よい疲れを与えて眠らせる
例えば、お買い物や誰かとの約束であれば、あらかじめお出かけの時刻が読めるはずです。
犬に留守番させる時刻が逆算できますので、その前に時間を確保しておいて、犬を散歩させたり遊びをして、心地よい疲れを与えておきましょう。
そうすると犬は眠くなるので、ケージ内で眠らせて、その間に静かに出かけましょう。
お出掛けのあいさつや声掛けはされないことです。
また、お散歩や遊びは興奮刺激がとても強いですので、利尿脱糞作用が高まり、必ずと言って良いほどオシッコやウンチをします。
そこでオシッコ・ウンチをさせて出し切っておけば、留守番時に排泄する可能性はかなり低くなります。
ということで、まずは上記をやっていただきたいと思います。
あとは子犬の成長に伴って、留守番も慣れますし、独立心も出ますし、排泄や感情のコントロールも上手くなっていきます。
犬も本来は、わざわざ自分がした排せつ物の上には乗りたくありませんので、よほど興奮させなければ、よけて歩くようになります。
それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)