散歩中に飼い主の声が聞こえていない犬のしつけ
堀川様、いつもご指導ありがとうございます。(中型犬ミックスの保護犬で、噛み癖が問題だった)
焦らず感情的にならず頑張っております。
犬は触って欲しくない時もあるようですが、だいぶ触らせてくれるようになりました。なでて欲しい様子をみせることもあります。子どもたちも平気で触れるようになりました。
噛みつく素振りも少なくなってきています。少しずつですが慣れてきたのかなと言う感じです。
ただ、気になることがありまして、散歩のときなど名前を呼んだり声をかけても、まったく気づく様子がなく、犬が私の方を見ることがありません。私の顔を見上げることなどもありません。妻や子どもたちが声をかけても一緒。
公園のベンチで休憩しているときや、散歩の途中など犬の名前を呼んでも、おやつをくれるおばちゃんが声をかけて来てもまったく反応なし。ひょっとして耳が聞こえないのではないのかなと思って、ぱちんと手をたたくとビクッとするのですが、人の声は無視します。
よってリードをちょっと引っ張ってオスワリ(人差し指ジェスチャー)など指示しています。でも、こっちを見ようとしません。
何とかこっちに意識を持って来させて指示すればオスワリしてくれやすいですが、ただ、とうとつに「オスワリ」と言うだけではしません。
まったく聞こえないわけでなく、聞こえずらいのでは、、、などと考えます。
また、寝ているときも、呼んでも起きてこないので、リードを引っ張ってみるとびっくりした様子で起きてきます。
先生のQAで「寝ているときなど大きな音を立てても起きてこないことは普通にある」ということで、気にしないようにしておりますが。
ただ、手の動きはよく見ています。ポケットに手を突っ込んだらを、指示をしてないのにオスワリをしたりします。(オスワリと言葉で言うよりこっちの方が確実にオスワリします)。笑
あと、餌をあげるとき吠えます。
私が餌の皿を持った瞬間からワンワンと吠えはじめ、餌を入れて戻ってきても吠え続ける状態。
吠えなくなったらあげるつもりで、犬の前に餌を置いてマテをかけますが、すぐ食べようとするのでマテをかけ、またすぐ食べようとするのでマテをかけの連続、その間ずっとワンワンと吠えています。
つまり、「マテ」「ワン」「マテ」「ワン」の繰り返しです。できれば一回マテをかければヨシと言うまで待っててもらいたいでのすが、、、
リーダーウォークやっていますがまだまだです。少しだけ引っ張らなくなったかなという程度。
とりあえず犬が触られることに抵抗がなくなってきているので、うまくいっているのかなと思います。
去勢手術をしました。血液検査でもまったく異常がないとのことでホットしております。ただ、聴力に関しては、評価がむずかしいとのことでした。
また、小屋の上に屋根を設けました。ただ、横風や雨にはまだ弱そうなので今後、葦簀かトタンなど立てかけてみようかなと考えています。
頑張っておられますね(^_^)
急に噛んだり吠える犬の中には、ごくまれに先天性の障害を持った子もいます。
犬は視力、臭覚、聴覚が人間の数十倍から数百倍以上ありますが、例えば、一つの機能を失っても他の機能で補完する能力が高いです。
例えば盲目の犬でも、臭いと音を頼りに散歩できたり、家の中で介護が無くても自力で日常生活を遅れる犬もいます。
もしかしたら、今回のミックス君も聴力に問題があるかもしれません。
一方で、お話ししてきましたように、若犬や経験不足の犬は、外の世界の緊張興奮が強すぎて飼い主さんの指示が耳に入らないことは普通ですし、眠りが深いときは呼んでも起きない事があります。
ですので、テストを色々やってみてください。
犬が起きている時で、しかもご自分のほうを見ていない時に、「(犬の名前)!」とか「ポン!」とか「ピュー」とか、口笛でも声でも何でも良いので、音を出してテストしてみてください。
この時に体を動かさないようにご注意です。犬は視界が広いので、背後に居てもピクッと動いただけでも犬は感じ取ります。
何度も同じ音を出すと犬も飽きますが、聞きなれない音には必ず反応するものです。
犬の耳が動くか見てください。
耳がピクピク動けば反応しています。耳が動かない場合は、聞こえていない可能性が高いです。
さて、例えば、普段家の敷地内に居て、その時は呼べば反応する・・でも寝ている時や散歩の時だけ反応しない・・・ということであれば、それはご心配ないです。
眠りが深いのと、外の散歩では緊張興奮刺激が強すぎて、犬にとっては飼い主さんどころではないのです。
若犬や経験不足の犬はそういうものです。
もちろん、主従関係が不足しているのも間違いないのですが、経験の積み上げによる犬の成長も待ってあげないといけません。今回は特に、保護犬でしたので、考慮はしてあげないといけません。
ただし、たくさんお散歩して経験させながら、そろそろ同時にしつけも強化していけなければいけません。
リーダーウォークの切り返しをもっと強化してください。
中型犬以上の犬は、みな屈強です。「ちょっと強すぎたかな?」くらいでも全然平気です。思いきって強く切り返してみてください。
首輪とリードの留め具だけまめにチェックしてください。摩耗や亀裂が無いか要チェックです。
それと、ご飯の時の吠えも、厳しくきちんと教えていきます。
ご家族で協力して教えます。
まず、犬の所でご主人がリードを短く持って、知らんぷりして待機します。
そこに、ドッグフードが入ったエサ皿をご家族に持ってきてもらいます。
その姿が見えた瞬間、あるいは臭いが来た瞬間に犬は吠えるはずですが、その瞬間にご主人が「シ!」の注意音と同時に、持っていたリードをガツンと引き上げてください。
躊躇しないで強めに引き上げてください。
あるいはその場でリーダーウォークしても良いです。
そして、マテをさせるのは、最初はほんの一瞬で良いです。
スワレ・マテと言って型を取らせ(あるいはこちらから作ってあげる)、直ぐに褒めて、もう直ぐに食べさせてください。1秒で良いです。
とにかく成功体験を積ませ、何が良くて何が悪いのかを理解させていただきたいのです。
一瞬でも良いので、犬が吠える前にポンポン「ヨシ!」で食べさせると、「スワレ・マテで吠えない状態が良い事」というふうに理解していきます。
1秒待てるようになったら次は2秒、次は3秒・・・。というふうに、優しい簡単なレベルから成功体験を積ませてあげることです。
これはお散歩も同じで、最初は家の敷地内でリーダーウォークの練習をたくさんしてください。
やりやすい条件で、成功しやすくしてあげることです。
一方で、気遣いしすぎず、強度は段々上げていきましょう。
触れるようになってきましたので、そろそろ次のステップです。
まずはリーダーウォークの切り返しを強化することと、吠えた時に注意音でリードを強く引き上げる。ということです。
それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)