庭では走るのに散歩で止まる・放し飼いだった犬のゲージのしつけ
早々にご返事いただき、嬉しく思っております。本当に有難うございました。(6歳ミニチュアピンシャーのオス・3歳ミニチュアピンシャーのメス)
堀川さんのおっしゃられる通り、亡くなった先住犬は、6歳ミニピンにとって存在が大きかった事は、私たちも気が付いていました。6歳ミニピンは、目で私に訴えかける子です。
春先は、寂しい目と不安な目をしていて、今では心ここにあらずといったような目をしています。とても大事な子です。6歳ミニピンの幸せを取り戻すために、これから家族で頑張っていきます。
今日頂いたメールサポートの中に(犬が止まったら、バックで歩いてください)とありましたが、6歳ミニピンに以前から試してみた事が何度かあります。と言うより、玄関から一歩外に出た時点で、お座り状態になるくらい、歩きません。6歳ミニピンを見ないで、じっと歩き出すのを我慢して10分くらい互いにジッとしている状態です。こう言う今は、どうすればいいですか?
昨日から、ゲージに入れています。昨日は、6歳ミニピンが落ち着いたようで、車の音がしても家族が帰って来ても、2,3回軽く吠えただけでした。
今日になって、昼間窓際の2畳ほどのスペースに、仮ゲージを作り、風を感じれるように30分くらいその場で過ごさせたのですが、その事が失敗だったようで、その後の来客時に、6歳ミニピンはまたかなりの吠えようでした。
失敗を繰り返すことで、人間は学んでいきますが、犬にとっては、ストレスそのものですね。何回も本を読みながら、頑張っていきます。
吠えたとき、今はどのような態度で接しればよいですか?今は、「〇〇!」と一言目を見ていっています。が、吠え続ける時は、こちらの目を見ないで、吠えています。
今日から、吠えたときはゲージから出して、<仰向け固め>をして、おさまると「〇〇いい子」と頭を、なでてやりました。
また、3歳ミニピンがゲージから出して欲しく、ピョンピョン飛び続けています。声がけもせず、知らん顔して、こちらの生活を続けています。3歳ミニピンは、そのうちあきらめて、おとなしくなっています。こういった事が、一日数回あります。このままの態度でよいですか?
宜しくお願いします。
>玄関から一歩外に出た時点でお座り状態になるくらい歩きません・・
↑お話したように、優しいレベルから・・という工夫を意識してください。
まずはお庭でリーダーウォークを少し行って、主従関係を示しておいて、その流れで一歩外に出てみて、またお庭に戻ります。
少しお庭でリーダーウォークをして、また一歩外に出てみます。
そんなふうに、今の時点で犬が何とかできるレベルを探っていくことです。そこからほんの少し難しく・・それがクリアできたら、またほんの少し難しく・・という繰り返しで適応させてください。
一日の中で大きな進歩は求めないでください。「今できていることを定着させる」というくらいの意識で良いのです。
ですので、急にゲージに入れっぱなし・・もいけないのです。少しずつ増やしていってください。接し方の見直しで関係作りも変えていかなければいけませんが、それと並行しなければいけません。
どうしても、飼い主さんはあせってすぐに結果を求めてしまいます。今まで間違ったことをずっと続けて習慣化していたのに、急に変えられても犬はパニックになるし反発したくなるだけです。
それと、バック歩きもやってください。ひっくり返してもいいです。
また、リードを犬に付けて飼い主さんがそれを持って、コング遊びしたり団らんすることで、主従関係も深まりますし飼い主さんに付いていく癖がつきます。それらも続けてください。
>仮ゲージを作り・・
↑犬の居場所はコロコロ変えてはいけません。一か所に決めて、もう動かさないことです。犬は環境の変化にとても敏感で強いストレスを受けます。4点セットで場所は固定することです。
それと、犬もロボットではありませんので、適応するのも時間はかかります。環境が変わったら数週間は興奮が高めになると思ってください。
それくらい犬は繊細です。
>吠えたとき、今はどのような態度で接しればよいですか?・・
>今は、「〇〇!」と一言目を見ていって・・
↑本書やQ&Aサイトにも書きましたが、これは絶対にいけません。まず、叱る時に名前を呼ぶのは最悪です。犬の中で、自分の名前を呼ばれることと嫌なことが結びつくわけですので、いつでもどこでも名前を呼ばれることに嫌悪感を持ちます。呼ばれても行きたくもないです。
そして、何が悪いのかをはっきり示さないで名前を呼ばれてにらまれても、「だから何なんだ!」と、犬には意味が分からないのです。威嚇ととらえるかイライラするだけです。
ですので前回のメールでお話したように、リードをチョンと引き上げて、「吠えない型(良い型)」を作り、「シ!」の指示音を関連付けるのです。口閉じができれば口を閉じます。リーダーウォークでも良いです。
犬の型(犬のとっている行動・とらせている行動)と、指示音・ジェスチャー(褒める時にはポンポンと名前)を関連付けて、反復で何度も何度もシンプルに体現させて、はじめて犬は何の意味なのかを理解できるのです。
続けないと理解できませんし、主従関係が崩れていたら、どんなに素晴らしい教え方でも犬は理解したいと思えないのです。だから普段の接し方すべてが関わる関係作りが大前提なのです。
対処法などは本当は何でも良いのです。犬に認められる存在なのかどうかが全てなのです。
犬のしつけは全てがつながっているのです。
>こういった事が、一日数回あります。このままの態度でよいですか?
↑それで良いです。ただし、吠えたまま放置はしないでください。退屈吠えを覚えて一日中吠えるようになってしまいます。
吠えたらすぐリーダーウォークや仰向け・・時間の無い時は、ゲージに毛布などの布掛けをして目隠ししてください。巣穴感覚で暗くなるので落ち着けます。
本書だけでなく、Q&Aサイトもしっかり熟読されてください。「吠え」や「散歩」のカテゴリでは同じようなケースの事例も山ほどあります。
全体的に目を通され、何度も読み返すことでマインドセットも整っていきます。それを整えないで表面上の対処法だけ求めるのはお止め下さい。意味がないだけでなく、逆効果になる場合もあります・・・