犬のしつけがQ&Aで分かる!

性格がとても臆病で散歩で色んなものを怖がる犬のしつけ

質問内容
堀川様の犬のしつけホームページを拝見し、メールいたしました。

私たち家族の飼っている犬の略歴と問題行動を以下にリストしました。

私達自身で堀川様のマニュアルでしつけられるレベルの問題なのか、ご判断いただけたら幸いです。

犬は生後約7カ月、雑種(紀州犬混合)で体重が16kg。

生後約2カ月くらいの時に、山林近くの側溝に落ちていたところを保健所の方が保護。脚が凍傷にかかっていましたが、いまは全治。生後約3か月で保護団体より我が家に迎えました。

3月~5月まで近所のイギリス式ドッグトレーニングキャンプに入る。6月から再び我が家に戻る。

性格がとても臆病で、外のお散歩で人、ゴミの山、車、子供に遭遇すると全てに怖がり。その場から逃げようとパニックを起こします。

この2週間で少しだけ慣れてきましたが、パニックがいつ何に対して起きるのか予測できず、体も大きい犬なので、お散歩に危険を感じる時があります。

お座り、伏せ、待ては出来ますが、指示を聞くときと聞かないときにムラがあります。気分や環境によってとても変動があります。

一番の問題はパニックですが、ジャンプしてしまうくらい大きい反応をするので、制御するのが困難な状態です。

保護犬ということもあり、普通に飼われている犬の躾では難しいのかと思ってしまいます。

よろしくお願いいたします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

今回は、犬のしつけと言うよりも、環境への慣れの問題です。

>お座り、伏せ、待ては出来ます・・

↑このことからも、飼い主さん自体には慣れていて、言うことも聞ける素直で頭の良い子です。

ムラがあるのは当たり前で、どの犬も100%完璧にはできませんし、まだ子犬ですので、保護犬で現状なら上出来です。

普通の環境で育った犬でも、飼い主さんを避けたり全く言うことを聞かない犬もいるのですから、条件としては全然悪くありません。

ですので↓これも気になされなくて大丈夫です。

>保護犬ということもあり、普通に飼われている犬の躾では難しいのかと思ってしまい・・


ということで今回は、ドッグトレーニングキャンプや訓練所に預けるよりも、一般家庭で飼いながらたくさん経験させることのほうが重要です。

犬はもともと警戒心がある動物ですし、普通の犬でも、警戒心が強く臆病になる時期があります。

例えば、以前私が飼っていたゴールデンレトリーバーですが

ゴールデンと言うと、おっとりして社交的なイメージがあるかもしれませんが、一時期は、風で揺れる木の葉っぱを怖がって逃げようとしたり、動いている自転車にビックリしたり、電動シャッターを見るとパニックになりダッシュで逃げようとしました。

そのくらい、もともと犬はビビリ屋さんなんです。

人間の子供も同じですが、すごく幼い時期は怖いもの知らずですが、成犬・大人の本能が出てくると、警戒心や防衛力が鋭くなっていきます。

これは、人間も含めた動物の本能です。

今も昔も、これからも変わりません。

警戒心がないと、危険なものに安易に接触して、命を落としてしまいます。

ですので、犬も人間も、成長期に警戒心や防衛力が鋭くなっていきます。

ただ一方で、知能もどんどんが上がっていきますので、その中で経験を重ねたり、親(飼い主さん)からの教えの中で、学び、慣れて、「別に怖くないんだ」ということを学んでいきます。

それに比例して、怖いものが減っていきます。


ということで、今やるべきことは、とにかく外にたくさん連れ出して、経験を積ませてあげることです。

ただし、いきなり人に無理やり対面させるのではなく、少し遠目から観察させて、慣れを見ながら徐々に距離を詰めていき、難易度を調整してあげてください。

大きい犬の場合は、とっさにリードを引っ張ると手が外れて危ないですし、リードを持つ手を摩擦でヤケドしたり切ったりすることもあります。

まず、手は作業用の革手袋をしましょう。

ホームセンターで、安いのは300円くらいで買えます。

そして、リードはご自分の腰に一周縛ってから、そこに犬を付けて、余った部分のリードを手で制御します。

リードの持ち手の部分は、輪になっていますが、そこに留め具側のほうを通すと投げ縄のようになります。

それをご自分の腰に縛るわけです。

そうすれば、もし犬が引っ張って手が外れた場合でも、リードが腰にギュッと食い込むようになるので安全ですし、体全体で踏ん張って犬を制御できますので、お散歩自体が楽になります。

また、人に会った時は、リードを持つよりも、首輪を両手でガッチリつかんで、犬におんぶするような形で一緒に座ったほうが安定性があります。

首輪もリードも、革製で丈夫な物が良いです。


さて、犬と人を会わせる場所ですが、もちろんお散歩でも良いですし、

・スーパーマーケットやホームセンターの駐車場
・駅、学校、幼稚園、犬OKの公園
・ドッグラン

など、人が居る場所ならどこでも良いです。

とにかく最初は遠目から見せることです。

あるいは、車や自転車がそこそこ通るのであれば、自宅の玄関先でもお庭でも良いわけです。

家の中から外が見える場所があれば、そこも良いです。

また、もし室内飼いでしたら、テレビやネット動画を見せるのも良いです。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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