犬のしつけがQ&Aで分かる!

散歩で外に出ると先に出て引っ張る犬のしつけ

質問内容
堀川春広様、前にメールでご指導いただいて以来約1ヶ月ですが、またご指導いただきたい件がありメールさせていただきました。

先の指導では「吠えに対する直接の教え」と「教えを聞きたくなる関係作り」の2件を説明していただきました。

吠えに対する直接の教えについて現況説明:ご指導いただいたとおりを何度も実践しています。

おかげで吠えが断然少なくなり、特に外での吠えは顕著に改善されました。

人に吠えることはほとんどなくなりました。ただ、犬を挑発する人も時たまいて、そのときは吠えることもあります。

他の犬に対しても近づこうとすることはあっても、吠えることはなくなり、最近友だちもできました。

ご指導ありがとう御座いました。


今回はリーダーウオークに関しての質問です。

状況説明:

散歩は午前中に1回(雨の日以外は毎日)1時間と時々復習のための散歩(リーダーウオーク)夕方30分ほどです。

午前中は15分ほどゴング遊びをいれております。(ゴング遊びでは投げたゴングをくわえて私の手に持ってきてくれます)

いつも散歩に出るときは首輪とジェントル・リーダーを付け、リーダーウオークの出来る場所まではジェントル・リーダーで、目的の場所についたらリードを首輪に架け替えます。

ジェントル・リーダーを使う理由は、リーダーウオークでだけでは玄関から出たとたん引張りが始まり、ほとんど前に進めずアパートですので近所の方の迷惑になりますのでやむを得ずジェントル・リーダーを使っています。これですと時々引っ張りはしますが強い引っ張りは無くゆっくり歩いても付いてきてくれます。

家の中でのリーダーウオークではほとんどついてきてくれるようになりましたが、何せ狭い家ですので同じところばかりを歩くこととなりそれに慣れて付いてくるようにも思えます。

家の中でも外でもマテ、スワレ、フセはきちんとしてくれます。リーダーウオークで引っ張ったとき止まってじっとしていると横に戻って来ますが、それでもじっと立っているとスワレをして待ちます。そこで前に進むか、反対方向に進むとまた引張りが始まります。

ゆっくり歩いても、歩き始めはついてきますがそのうちに先に出て引っ張ります。この引っ張り具合は早くあるいても、ゆっくり歩いても同じ結果になります。

ここでご指導いただきたいことは、

①リーダーウオークはこの状態のまま続けていても良いのか?
②ジェントル・リーダーの使用はリーダーウオークの障害になっていないか?

です。

長くなりましたが、再度ご指導宜しくお願いいたします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

犬が2歳弱、そして、本格的にしつけを始められて間もないことを考えますと、現状は出来過ぎというくらいの100点満点だと思います。

むしろ、ちょっと完璧を求めすぎておられるような感もあり、そこが少し心配なくらいです。

いつも完璧に指示通り行動するというのは、人間でも難しいところはありますし、まだまだ経験不足の若犬ですので、大きな気持ちで長い目で見てあげながら続けていきましょう。


さてご質問の件になります。

①②とも、現状でよろしいのですが、もう少し工夫もできます。

まだ成犬になりたてで経験が乏しいですので、外の興奮はとても自然なことです。

それと、私たち人間がテレビ・新聞・ネットで情報を見たがるのと同じように、犬も外に出て臭いを嗅いだり、動く物を見たり、音を聞いて、観察したいものです。

ずっと室内に居て、いざそれが出来る時となれば、やっぱり前に前に行きたくなるのは自然です。

それと、一番体が充実して強さも体力もある時期ですので、運動も遊びも欲します。

ということで、散歩に出る前に、発散をある程度済ませてから行くとスムーズになります。

まずは、室内で主導型のコング遊びをして、ある程度の発散と心地よい疲れを与えます。

次に、室内でリーダーウォークをします。

そして、その流れのまま休憩なしで外の散歩に出かけると良いです。

そうすることで、あり余っていた体力をある程度発散させて落ち着きを与えることができるのと、リーダーウォークによって主従関係の感覚が残ったまま外に出るので、何もしないでいきなり散歩に出るよりはスムーズにいきます。

その他にも、「あきるくらいに経験させてしまう」という手もあります。

とにかく経験不足で、お散歩以外ずっと家の中にいる犬にとっては、慣れないことが多く興奮することばかりです。

ということは、反対に言えば、あきるくらいにたくさん経験してしまえば、もう興奮する必要がなくなるのです。

ということで、例えば犬OKの公園であったり、ドッグランでたくさん時間を過ごして、飽きるくらいにたっぷり経験させてあげれば良いのです。

お散歩で無理に長い距離を歩く必要はありません。

安全でキレイな場所に着いたら、飼い主さんはノンビリ座って本でも読みながら、その周囲をリードを着けた犬にウロウロさせれば良いのです。

目・耳・鼻で、好きなだけ観察・経験できます。

真夏・真冬・悪天候時は無理ですが、そうでない時は、なるべく多くの時間を外で過ごしてあげると良いです。

それに比例して、落ち着きも変わっていきます。


ジェントル・リーダーですが、アパートの前でのルールやマナーがある限り、必要な間はされてください。

ですが、お察しになられているように、それを付けている時は効果を感じるということですので、それはつまり「物の効果で結果が出ている」ということになります。

いろんな所でお話ししている通り、食べ物や躾グッズの効果によって、犬と飼い主さんの本当の関係が見えなくなってしまうのが一番怖いことです。

でも今回は、それはご承知いただいている上で、特定の場所のみで使われていますので、大丈夫ですし、犬の成長を見ながら使用頻度を少なくされていかれるご予定だったはずです。


最初にお話しした、「コング遊びと室内リーダーウォークをした流れで外に出る」という工夫で、犬の行動がガラッと変わる場合もありますし、少しずつ成長に比例して良くなり、アパート前でもジェントルリーダーが要らなくなる日が来るはずです。

ということで、「ジェントルリーダーはいずれ止める」というご理解があれば、あとは止めるタイミングは、上記の結果次第ということになります。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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