犬のしつけがQ&Aで分かる!

散歩で引っ張る大型犬のしつけ方

質問内容堀川様、初めまして。夜分遅くに申し訳ありませんm(_ _)m

うちではラブラドールレトリーバーの♀を飼っています。3年ほど前に保健所で処分されそうになっていたのを祖母が貰い受けて来ました。

うちに来た頃からちゃんとした躾けをしたことがなくオスワリ、マテはご飯を上げる時にやっていて覚えましたがオテはいまいちです。

散歩も一週間に1、2回しかしていません。散歩に連れて行こうとすると飛びついて来たり散歩へいくと引っ張りが凄く一苦労です...。一度、リードを離してしまったことがあり低学年の小学生に飛びついたことがあり今も思い出すとショックです...。

外で飼っているのですが、夜になると遠吠えのように吠えることも...。あまり散歩に連れて行ってないストレスかなとも思います。

体は大きく黒い犬なので怖がれることが多いのですが、性格は凄く優しく温厚で他人や他犬に向かって噛み付く吠えるなどはなく、逆にチワワに吠えらて私の後ろに隠れてしまうくらいの臆病者なのです。周りには外見からの先入観と飛びつき癖のせいで怖い犬だと思われていて私自身辛いですしかわいそうに思います...。

今までしつけを怠っていた私達のせいだと思いますし深く反省しています。私はもうすぐ結婚し家を離れてしまうので祖母があの犬の面倒をみることになるので飛びつき癖、引っ張り癖をなんとかしつけして、祖母が楽に散歩にいけるようにして上げたいのです。

今からでもちゃんとしつけることが出来るでしょうか?
またわんちゃんによりそれぞれ変わると思いますが、どのくらいの期間で上記の癖は治るようになるでしょうか?
申し訳ありませんがアドバイスをお願い致しますm(_ _)m

 

返答内容

大型犬は温厚な子が多く、小型犬のほうが気が強く威嚇性が高いです。自分が小さくて力が弱いのが分かっているので、そうしないと自分が危険だと認識しているからです。

さて黒ラブちゃんですが、素性が良い子なので、きちんと家族で一貫できれば1週間でだいぶ変わるはずです。

しかし、みんなバラバラで一貫できなれば、いつまでも変わりませんし、特定の人だけ上手くいかない・・ということもあります。

犬は「誰かがしつけして完成して終わり・・」ということはありません。相手一人一人を見て感じて反応しています。

きちんと一貫できない人がいれば、その人の言うことは聞きませんし、全体がなまければまた崩れていきます。

犬は犬の本能に従って、シンプルに環境に適応しているだけだからです。

ただし、本来は激変して急いではいけないのです。

相手はロボットではありません。長年の関係や習慣の基準値があるわけですので、どんなに優れた手法があったとしても、結果を急いで激変すればパニックになりストレスになります。

悪循環になるので、急いではいけないのです。


さて黒ラブちゃんの環境ですが、できれば外飼いは止めていただきたいです。

臭い・音・視界・気温の変化、とてもストレスが大きいので、寿命はハッキリ短くなります。我が家も大型犬ですが、環境としつけが整っていれば、室内でもまったく汚れませんし臭くもありません。

散歩ですが、現状は少なすぎます。最低30分・出来れば1時間は毎日されてください。できない日は家でコング遊びを30分されてください。

7歳過ぎたら老犬期に入っていきますが、有酸素運動を毎日していないと癌になりやすいです。人間も同じことです。

犬をケージから出す時は、常にリードを付けて持っておく癖にしましょう。自然と犬のしつけにもなっていますし、大型犬の場合は周囲の安全性に関わります。

散歩では、リードを手だけで持たないで、ご自分の腰に一周しばりつけるようにされてください。

犬のリードというのは、手で持つ部分が輪になっていますね。あそこにリードを一回通して、投げ縄のようにして、それをご自分の腰にキュッと縛るのです。

そしてそこに犬を付けます。そうすれば、散歩中にもし手が外れても安全ですし、人間側も楽です。


では、具体的なしつけ法や関係作りのやり方は本書とQ&Aをご覧いただきたいですが、問題は家族での役割です。

いきなりおばあちゃんが大型犬をゼロからしつけるのは、心身ともに無理です。まずはお若い皆さんが、しつけて、それをおばあちゃんに見ていただいて、マネしていただいて、しばらくそれを監督して完成させてください。

おばあちゃんが犬との間に主従関係を作らないと意味がないのです。誰かが犬をしつけて、それでおばあちゃんの言うことも聞く・・ということはありません。

犬は相手一人一人を見て感じて反応しています。

ただ今回良かったのは、犬をもらってきたのがおばあちゃんご本人だからです。責任感がある状況ですので良かったです。

おばあちゃんに一番学んでいただきたいです。まずは犬の本質・特性を知ることからです。知れば自然と接し方も変わります。それを犬はちゃんと感じ取って反応するようになっていきます。それが大事なのです・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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