吠える・噛むメスのトイプードル犬のしつけ
堀川様、『犬と家族の絆』を読ませていただき、ありがとうございました。
リーダーウォーク&あお向け固めをはじめ、色々と参考にさせていただいていますが、噛みと吠えがまだ改善されずメールにて相談させてください。
問題:
・噛む(シャンプーの気配を感じた時、バリカンやハサミで足裏をカットする時、機嫌の悪い時に抱っこした時など)
・吠える(来客や修理工、使用人、家の者(特に下の子供)に対して激しく吠える)
犬はトイプードル3才2ヶ月のメス。生後3ヶ月の時にペットショップで購入、当時○○に住んでいました。2才4ヶ月 の時に○○に引越し、現在に至ります。
犬を飼うことになった動機は、娘がトイプードルを欲しがったのと、それまでも○○と日本でバセットハウンド2匹を飼った経験があり、犬との生活を楽しみたいと考えたからです。
家族は夫と私50代、長女と長男。一日の起きている間での同居時間は、夫(3時間)、私(8時間)、長女&長男(6時間)
5、過去の犬との接し方
①普段はケージの中におり、時々外に出してボール遊びなど。ソファに乗せて抱っこしたり、撫でたり。○○に来て、半年くらい前からは散歩以外はケージの中におり、遊びはほとんどしていません。
②おすわり、待て、お手は落ち着いている時はできます。褒める時は『 いいこ』『おりこう』と赤ちゃんに言うように。叱る時は『いけない』と強く、吠えている時は低い声で『シー』と強く。
③おやつは散歩後にケージに入る時に少し。普段はケージなので抱っこ&ナデナデはあまりしていません。声かけは以前はよくしていました。
④散歩は朝6時に10分、朝9時頃に30分、昼に5分、夕方45分程度。
⑤散歩以外はケージで過ごす。
⑥ケージの写真を添付します。
噛む&吠えることが悩みです。リーダーシップがとれていないと痛感しています。
散歩は引っ張らず横にちゃんとついてできますが、あお向け固めは抵抗して甘噛みをしてきます。
最近は血が出るまでの本気噛みは少なくなりましたが、1、2才 頃に夫も私も6回から7回手を噛まれました。娘も1回、息子は0回です。
また家の中に使用人(掃除、料理)が二人いますが、彼らにもよく吠えています。
最近、散歩に連れ出そうとケージの中に手を出すと歯をむき出して唸り、散歩に連れ出せないことがあります。
毅然な態度を心がけようと思っていますが、ついひるんでしまいます。
どうぞアドバイスをいただけますよう、よろしくお願いします。
頑張っておられますね(^_^)
今回は、3つほど改善と取り組みをお願いいたします。
①ケージ内が広すぎる
お写真を拝見しまして、ケージ内がかなり広すぎるようにお見受けいたしました。現状の三分の一でも十分です。
クレートがあって、トイレがあって、暑いときにクレートから出て横になれるスペースがちょっとあれば、それで十分です。
良かれと思って、犬の普段の居場所が広すぎると、逆にストレスになる場合があります。
テリトリーが広いということは、その分それを守るための神経もよけいに使います。権勢本能が過敏になってしまう子がいます。
それと、吠えたときに対処しづらいのです。(後述)
運動や遊びは、時間を作って飼い主さん主導の下で、メリハリを持ってたっぷりすれば良いだけのことです。
犬の普段の居場所に、運動場は要りません。
②吠えたときは布掛け目隠しをまずしてみる
メールを拝見します限り『布掛け目隠し』をされていないようにお見受けいたしました。
Q&Aでたくさん解説していますので、Q&Aの検索で『布掛け 目隠し』でピックアップし、最低10記事はご覧になってみてください。
クレート内に犬を入れて扉を閉めて、もしくはケージ全体に毛布などの厚手の布を掛け、暗く目隠しするのです。
タオルのような薄手で光を通すものはダメです。
イヌ科の動物は、巣穴を掘って暗く狭い穴倉で暮らす習性を持っていますので、落ち着く犬が多いです。
人の姿が見えなければ、要求心も低減します。
それをするためにも、①でお話したように、ケージ内が広すぎると難しくなります。
③犬にリードを付けて持って過ごす時間を増やす
「ソファに乗せて抱っこしたり、撫でたり・・」は止めていただいて、その代わり主導型の遊びと団らんをたっぷり行ってください。
「ソファに乗せて、意味なく抱っこ・猫なで声でナデナデ・・」では、犬に主従関係を誤解させやすいです。
これは気を付けていただきたいですので、しばらく止めます。
しかし、遊びや団らんが無いと関係作りが出来ません。主従関係・信頼関係が乏しくなってしまいます。
また、遊びによる発散も足りない可能性があります。
そこで、犬にリードを付けてそれを飼い主さんが持った状態で、主導型でたっぷり遊んでいただきたいのです。
無理に手で持たなくても、ご自分の腰にリードを縛って、そこに犬を付ければ、両手が空いて家事などもできます。
リードの持ち手側は、輪になっていますが、そこに留め具側のほうを通して投げ縄のようにします。それをご自分の腰にキュッと縛って、そこに犬を付けるのです。
その態勢で団らんしたり、主導型のコング遊びをしましょう。
その中で、飼い主さんに向かって吠えたり噛んだりしたら、すぐに現行犯で厳しくリーダーウォークできますし、仰向けも良いです。
また、子供さんや使用人さんに吠えたり噛んだりした時は、その瞬間に「シ!」の注意音を出しながら、リードをチョンと引き上げて注意できます。
>叱る時は『いけない』と強く、吠えている時は低い声で『シー』と強く・・
↑声だけで叱っても意味はありません。(関連付けができた後ならば効きます)。犬の知能には理解できません。
また、声で怒って止めさせようとすると、どうしても感情的に大声になります。
犬の知能では意味が分からないどころか、大声で脅されて威嚇ととらえ、権勢本能を刺激するだけになってしまいます。
叱る時は『悪いことを止める型・良い型』を作ってあげること、主導性を示すことが重要です。
さて、子供さんもしつけに参加させてください。
犬の制御を親御さんがして、スワレ・マテの指示やコングを転がして取りに行かせる役を子供さんにさせます。
また、親御さんが仰向けしている場面に子供さんを参加させて、追加で手を添えるのです。
それらによって、犬に対して子供さんが主導しているかのように、演出して見せることが出来るのです。
もちろん、犬も相手の精神性を見抜きますので、子供たちにもよ~く解説していただいて、意識を深めさせてください。もう十分理解できる年頃です。教材も読ませてみてください。
さて、以上の内容はQ&Aサイトにもたくさん解説してあることです。
まだ熟読されておられないようでしたら、必ず熟読お願いいたします。
またもし今回、ご不安でしたら、あるいはしばらく続けても変わらない場合は、動画を送ってみてください。吠えている様子、犬のしつけや団らんのご様子です。
それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)