犬のしつけがQ&Aで分かる!

エサの時間付近になると(特に早朝)吠える外飼いの大型犬のしつけ

質問内容
堀川さん、はじめまして。ゴールデンレトリバー♂と生活している○○と申します。

犬が我が家に来たものの、普段の生活で手こずるようになり堀川さんのHPに辿りつきました。

・犬はゴールデンレトリバー♂まもなく8ヶ月になります。(全体的に大きく、獣医さんいわく40kgくらいなるのでは?)と言われています。

・一緒に生活をするきっかけですが、以前にゴールデンの♀と13年間生活し、その子を亡くして2年が過ぎていました。思いもよらないきっかけで今の犬に出会い、すぐさま我が家へ迎い入れる手配を行い今に至っています。

ただ、先の♀犬は室内で共に生活し、何ら手をやくことがなくご近所さんからも可愛がられていました。しかし、亡くなってから我々の生活環境の変化もあり、現在のところ室内飼いは無理なため、犬は外(敷地内)に繋いでいます。

・問題の内容:2点ほど相談させていただきたいです。

一番に困っていますのは早朝吠えで、5時頃からキュンキュンに始まり、無視していると、大声でのワンワンの連続吠えになることです。

過去はトイレ~食事への要求だったものが、最近はトイレよりも食事の要求(食事が出てくる勝手口方向に吠えています)に感じられます。概ね6時頃までトイレや軽い散歩で時間を引っ張り、6時頃に食事を与えますが食後もワンワンが続きます。

当初は小屋前にトイレパレットを設置しましたが、外れ(体のはみ出し)が多く、今はリードに繋ぎ(シーシーで)外でさせています。

もう一点は、飛び付き等の興奮状態での対応方法です。

私との接触時に興奮状態の時には、リーダーウォークやあおむけ固めで対応も可能なんですが、家内では体力的に無理もあり手足を噛まれアザを作る始末です。

普段散歩時の引きは殆どなく、左側方に着き従順に歩きますが、突然に狂ったように興奮しだす時があり手こずっています。家内は少し疲れが出だしましたので、相談させていただきました。

・家族構成ですが、夫婦が50代と母70代、息子夫婦20代と孫。犬の世話は50代夫婦でやっています。時に息子が対応してくれています。

・私の仕事が不規則なため、在宅時は6時30分頃から15分程度の散歩、昼間に軽いトイレ散歩を1~2回と16時頃から1時間程度の散歩(河川敷きで放すこともあります)をしてから18時頃に食事を与えています。

22時頃にトイレをさせて就寝させています。昼間にボール遊びなどもしますが、持って来る時と来ない時があります。昼間は吠えずに概ね小屋で眠っています。

夫婦が留守中の状態を母に尋ねたところ、昼間は吠えることは殆どないが17時頃になると勝手口の方を向き吠えているとのことでした。

また、家内だけの時は、朝の散歩は軽くトイレのみで、帰宅後18時頃にトイレと食事をさせてから散歩に出ます。(この時に興奮するようです)オヤツは過去も今も、骨ガム以外は与えていません。(小さめ食べきりサイズを早朝の吠え止めに与えています・・・)

敷地内で家の周囲を回れるだけのスペースがありますが、放し飼いにはせず、小屋に2.5mくらいのロープで繋いでいます。

以上、上手く説明できていませんが、ご教授の程をお願いします。


返答内容
Q&Aサイトで色んな例をご紹介しておりますが、やっぱり本来は犬の外飼いというのはとても難しいものなのです。

特に今回のように、以前は室内飼いをしていたご経験がおありということで、同じように今回のゴールデン君にも接していたと思います。先代のゴールデンちゃんを亡くした悲しみや寂しさも、無意識に今回のゴールデン君を可愛がる要素も入っているはずです。また、「外でガマンさせてゴメンね」という感情も混じります。

そんな扱いを受けたゴールデン君が、外に出されたら当然要求して吠えたくなります。

さらに、鎖やワイヤーでの直接の繋ぎ飼いは、犬にとってはとてつもないストレスになります。

ワイヤーが長ければ良いということではなく、「外敵は侵入できる・でも自分は逃げられない」という状況が犬にも理解できますので、強いストレスになります。

そして、寝床も外なので気が休まる時間が無いのです。音・臭い・視界がダイレクトに伝わりますし、寒暖の差も激しいので心身ともにストレスが強く、寿命も圧倒的に短くなります。

出来る事ならば、やりくり工夫していただいて、先代のゴールデンちゃんのように室内飼いできればと思います。

どうしてもそれが無理であれば、直接の繋ぎ飼いは止めて、金属柵で囲って、ハウスもしっかりした物で安心させてあげていただいきたいのです。


続いて接し方しつけ方のお話です。

今は、犬の成長期としても一番難しい時期になります。

急に知能が発達してきた時期ですが、同時に、成犬としての本能も強く出てきますので、権勢本能・自我が出てきて周囲の気配などにも敏感になります。

その割に、まだ経験が乏しくて主従関係もしっかり完成しない時期ですので、ズル賢さだけが目立ってしまう時期なのです。

今回は具体的な過去の接し方をお知らせいただけませんでしたが、ご家族皆さんで必ず本書とQ&Aサイトも熟読されてください。

今回のゴールデン君は悪い犬ではないのです。先代のゴールデンちゃんが特別良い子だった場合は、それが皆さんの中で基準値になっていますので、それと同じように今回のゴールデン君にも接したと思います。

ですが、普通の犬はワガママでシンプルな生き物です。そして、犬は群生が強い動物ですので、群れのメンバーといつも一緒に居たいものです。とても自然なことなのです。

ですが、外飼いをすると決めた以上は、心を鬼にして、子犬で家に来た瞬間から厳しく一貫しないといけません。

しばらくは男性陣が頑張らないといけません。

吠えた瞬間に現行犯で犬のところへ行き、目も合わせず声掛けもせず無言でリードを付けてその場で厳しくリーダーウォークしたり、口閉じしたり、仰向けで叱ると同時に主従関係を示さないといけません。

男性陣が不在の時は、女性陣も接し方だけは気をつけてください。ヨシヨシとばかりに、なだめるように会いに行くのはいけません。クンクン言い始めたら、厳しい態度でクレートハウスに入れて扉を閉めることです。

現在の犬小屋がどんなタイプが分かりませんが、勝手口方向が見えないように配置して、本書のような扉がついたクレート型ハウスにしましょう。

しかし、今は反抗期の真っ盛りです。反発もしたくなりますし、犬が吠えてはいけないことを理解し、飼い主さんを認めるまでは、しばらく根競べが続きます。

散歩も女性陣はしばらく無理ですので、反抗期が終わって落ち着くまでは、男性陣の仕事になります。コング遊びでの発散も十分させてください。

何気ない接し方・叱り方・褒め方を、もう一度学び直すおつもりで、本書・Q&Aサイトを熟読されてください。皆さんで一貫しないといけません。


それから、もう生後半年過ぎましたので、ご飯は2回で良いわけですが、現在のように朝晩ではなく、昼と夜にされる方が良いです。

朝に決まった何かの習慣があることで、犬は要求したくなります。


飛びつき直しも練習しましょう。飛びつきたくなるような状況をあえて作って、集中的に反復練習します。

誰かに立っていてもらって、犬にリードを付けてその人の前に行きます。スワレ・マテの指示を出します。犬は飛びつこうとしますので、その瞬間にリードをガツンとしっかり引いて、犬がひっくり返るくらいにしてください。

もし飛びつかずに、指示でスワレ・マテが出来たときは、しっかり指示音ジェスチャーでポンポン褒めてください。

何度も何度も繰り返し続けます。もし興奮が激しすぎてパニックになっているようでしたら、いったんハウスに入れて落ち着くのを待ちましょう。

では、皆さんで必ず教材を熟読していただき、しばらく続けてください。それでも変化が無いようでしたら、具体的な過去の接し方をお知らせくださいませ。お知らせ項目は、サポート要領でご案内しております。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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