犬のしつけがQ&Aで分かる!

吠えがうるさすぎて犬を可愛がれない自分が嫌になった

質問内容
この度、ご縁があって、堀川様とマニュアルに出会えたこと、感謝いたします。申し込みをしたマニュアル本が届き、最初から最後まで読ませていただきました。

まず、我が家の犬のこと、飼育環境を。

○月○日生まれのボストンテリアのオス、○○県の「○○ケンネル」というショップで、○月○日に購入。いくつも扉つきの檻やガラスケースを積んで、何百頭もの犬がおりました。私たちに対してたくさんの犬が吠えてくる中で、周りの騒がしさに興味も示さず、仰向けになって寝ている姿、抱いた時におとなしく、嫌がらずに私の顎を鼻でつついてくるのが愛らしくて、この子に決めました。

家では、2階のフローリングのリビングの日が差し込む窓のそばに置いています。トイレと扉で仕切られるケージの中に入れています。トイレにはプラスチックのメッシュカバーをはめています。夜は食事後、ベッドを入れるようにして、日中はお昼寝用にタオルを入れています。その他、ガムと、噛んだら音が出る小さな人形を入れています。

3回目のワクチン、フィラリアの一回目の薬が終わるまで散歩はしないようにショップで言われています。

私(主婦)30代後半。日中は小一時間~数時間の外出はあるものの、ほぼ自宅にいて、犬が過ごすリビング(2階)にいます。
主人40代前半(会社員)。時間差はありますが、8時半~21時半仕事に出ています。不定期の休日は私と同じ過ごし方です。

朝は主人と起きて7時前にリビングに上がってきて、一言犬に「おはよう」と声をかけ、主人は身支度や朝食、私は食事の準備等でキッチンにずっといます。まだ眠いのかおとなしいです。

食事は1日2回、朝は8時~9時の間。起きてからここまでに2回ウンチをします。1日に5~6回ウンチが出ます。食事は9時までにはあげようと決めて、私の手が空いたら与えていました。準備をし始めるのを察してすごく吠えます。

連れ帰ってきて2日ほどはおとなしかったのですが、そのうち、ケージの網目に前足をかけて立って、「くぅーん」と泣いたり吠えたりするようになりました。最初はいちいち寄っていって抱き上げてなだめようとしたりしていたのですが、辛くなって無視をしたり放っておくようになってしまいました。

すると、トイレシーツを破いたり、ベッドを噛んで破ったりするようになりました。「ダメ!」と叱ると責めるように睨み付けて吠えてきます。

叱らずに無視をして、トイレにはメッシュカバーを取り付けました。

トイレ自体はほぼ教えなくても最初からできています。たまに居室とトイレが混同して、トイレで寝たり、遊んだりしてしまい、その時はタオルにオシッコをしてしまう時もあります。

うるさすぎて犬を可愛がれない自分が嫌になりました。そうすると、寝そべって拗ねたようにずっと私を見つめていたりしますが、眠ることが多くなりました。

まだ散歩に連れていけないからストレスがたまっているのかな、と思って、ケージから出し始めました。
そばに寄ったり抱き上げたりするより、部屋を自由に走り回れた方が良いのかと思い、20分ほどを目処に自由にさせていました。

でも、好きに走ることは数秒で、すぐ私の所へ来て、靴下や手を噛んだり、膝にのって服のボタンやファスナーをかんできました。

噛むのは悪いことだと教えないといけない、と何かのサイトで見たので、噛んだら「だめ!」と言って手を口から抜いていましたが、わからないようなので、もう噛んだらすぐにケージに戻すことにしました。

膝に抱いてきつく結んだタオルの結び目を代わりに噛ませてみたりしましたが、手を噛みたいようなのです。

この数日はケージから出すこともしていません。
噛まれるのがすごく痛くなってきて...。
私は無関心を装って声をかけることもほとんどなくしています。
犬は日中眠ることが多くなってきました。
起きている時はずっと私を見ています。

かまうのを止めてからは、うんちを取ったり、タオルを取り替えたり、水のボトルを外す時に手に飛び付いてきます。なでたり、そのまま抱き上げたりすると、また手を噛んできます。

夜の食事を食べさせてベッドを入れて、部屋を薄暗くするとしばらく遊んで寝てしまいます。物音を立てても起きないくらいぐっすり眠ります。

が、これも主人の帰宅で終わってしまいます。仕事で一日会えなかった分、帰るとすぐそばに行って抱いたり、優しく声をかけたりするのです。これでまた、かまってほしいのか暴れだしてしまいます。

主人にはどうも、かまわないなら、可愛がって慈しんでやらないなら、花をかざっているようなものだ、という気持ちがあるようで、そう言われると、私の昼間の犬に対する態度はもにすごく冷たいように思うのです。

明日、主人にも堀川様の本を読んでもらおうと思います。

夫婦二人の犬に対する考え方が違うのは飼育に影響しますよね?

リードは散歩に行けるときまで購入すればよいと考えていましたので、昨日申し込みました。届くまでにあと数日かかるそうです。

まず最初にやるべきリーダーウオークをできるようになるまでの数日、私に何ができますか?

昨日まで昼間はおとなしかったのに、今日、私を怖がっているような素振りと、襲いかかるような姿勢が見えてすごくショックを受けました。

長文失礼いたしました。お時間がある時でけっこうですので、厳しくご指導くださいませ。


返答内容
日本の場合、どのご家庭でも大抵そうですが、子育ても犬のしつけも、主婦の方やお母さんが自然と、まかされて面倒をみることになります。

そうなれば、犬とも子供とも接する時間が多くなり、問題行動にも多く接することになります。そうなれば、かわいく思えなくなってしまいますし、厳しく接してしまうのは自然なことです。

何も悲観されることではありませんし、教育というものは本来は孤独なものです。

一方、旦那さんは長い時間出かけていて、犬や子育ての問題に直面しないことが多いものですし、離れていた分、甘やかしもしたいものです。

しかし、旦那さんも世間の波にもまれて疲れ果てて帰ってきます。癒しや安らぎが欲しくなるのも、これもまた自然なことです。

それが、犬や子供との接し方や考え方の相違になって、ご夫婦や家族間で不満が爆発する(^_^;)わけです。でも、これも自然なことです。

お二人とも、このメールをご覧いただいて、少しお互いの立場を知ることで、またご理解し合っていただければと思います。


さて、この月齢の子犬ですが、現実としては、知能も経験も何もない小さな猛獣状態です。今は単なる猛獣なんです(笑)

まずはその現実を受け止めて、知ってあげないといけません。

成犬になったとしても、人間側の事情や文明を理解できる知能はありません。

しかし、群れの中で生きるための知性と本能は鋭く持っています。犬はバカではないのです。ですので、まずは本書とQ&Aサイトを熟読していただいて、犬の特性・子犬の現実を知ってあげてください。


さて、では本題に入ります。

犬との接し方は、チヤホヤもいけませんが無視だけでもいけません。

大事なことは「主導性と毅然さを保って接する」ということになります。

今回は、犬にリードを付けてそれを持って主導型で遊ぶようにされてください。ご飯の準備中に吠える場合も、ご自分の腰にリードを一周しばって、そこに犬を付けてゴハンの準備をしたり家事をしましょう。

そこで犬が吠えたり噛んだりした場合は、「シ!」の注意音と同時に、リードをチョンと引き上げて注意しましょう。

4か月過ぎたらリーダーウォークも始めてください。

また、もし家事や来客で手が離せない時に犬が吠えたら、ケージやクレートハウスに毛布などの厚手の布を掛けて、暗く目隠ししてください。ダンボールでも良いです。落ち着く犬が多いです。


同じように、遊びや団らんの時も、主従関係や呼び戻しができるまでで結構ですので、犬にリードを付けて持って過ごしましょう。遊びは主導型のコング遊びです。

さて、リードが届くまで数日あるということと、犬もいきなりリードには慣れることができませんので、数日かけて見せたり舐めさせたり噛ませたりして慣れさせておかないといけません。

いきなり付けて散歩しようとしても犬はパニックになります。

それと、噛み癖のために作業用の革手袋を買っていただきたいので、ホームセンターに行って、ついでにリードも買ってしまいましょう。

そのリードは練習用なので、一番安くてシンプルで細い物で良いです。
※握り手(輪っか)は付いている物にしてください。

今ご注文されているリードは、お散歩用にすれば良いです。

作業用の革手袋は、500円くらいで売ってます。冬場の散歩の時にも重宝しますし、ボステリのオスですので、小さくても成犬になればけっこう力もあります。革手袋はとても役に立つはずです。

さて、その準備をしていただいて、革手袋をはめてリードを犬に付けて、それを持って団らんしたり遊んでください。

スワレ・マテの形をこちらから作って指示音ジェスチャーで褒めて、そしてコングを転がしてあげます。

少し好きに噛ませたら、コイで呼びながらリードを軽く引いて誘導して来させます。犬が来たら指示音ジェスチャーで褒めます。

ダセの指示音を出しながら、コングを犬の口から手で取り出し、もう片方の手のひらに乗せて見せながら褒めます。

そしてまた、スワレ・マテ・・・この繰り返しで遊んでください。ただし、今は知能が低すぎてキレイには遊べません。結果は気にしないで、とにかく主導性と毅然さを保つことだけ意識されてください。犬も動いて発散できればそれで十分です。

その中で、吠えたり噛んだりしたら、先ほどお話したように注意音でリードをチョン引きして注意しても良いですし、噛まれた手をそのまま犬の口にグッと押し込みながら音で注意しても良いです。月齢が4か月過ぎたら、リーダーウォークもしてください。あお向けや口閉じで注意しても良いです。

革手袋があれば、素手よりもビクビクせずに出来るはずです。足もスリッパや内履き用の靴などで防備してください。怖がっていると、犬にも伝播してあおってしまいます。

犬それぞれ、または進捗状況によって、効果があるもの効かないものがありますので、それぞれやってみて探ってください。ただし、お話したように結果がすぐに出る時期ではありませんので、期待しないで淡々と毎日続けることです。

それと、お散歩も始まれば、また違った心地良い疲れやストレス発散も得られますので、それまでは練習しておいて、すぐにお散歩に行ける準備をしておきましょう。

犬は膝には乗せないでください。犬を人間の体の上に乗せてはいけません。犬の世界では(人間もそうですが)、体位が関係を示します。コッチやスワレの指示を出しながら、リードや首輪をつかんで降ろし、スワレの型を作って褒めてください。


まずは上記のように進めてください。それと、Q&Aサイトに子犬のしつけ事例をたくさん載せてありますので、本書と合わせて必ず熟読されてください。

そして、必ずお二人で犬との接し方のルールを決めて統一してください。今の奥様の接し方も、ご主人の接し方も、両方改善が必要です。

接し方が違うと、犬はパニックになって何も理解できませんし、どちらかに攻撃的になります。そして、いずれはどちらとも関係が崩れてしまいます・・・


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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