犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで最近家人に吠える・散歩で止まって動かない

質問内容
犬のしつけについて質問です。

いろいろありますが、まず
最近家人に吠えます。
1番は私にです。何がキッカケなのかわかりません。
目が合うだけで吠えることもあります。最近は口を軽く押さえてダメ!と言いますと収まりますが、時には直ぐに吠え出すこともあります。なかなか治りません。
それから、
散歩中、びくともしない位動かなくなります。
ゆっくりたっぷり散歩することができません(^_^;)

犬種はヨークシャーテリア。13ヶ月のメスです。飼い始めて10ヶ月。

前に飼って居たパグが亡くなり、9カ月後に主人の希望で飼うことになりました。

家族:主人60代、私50代、娘20代、息子10代(1人暮らしでたまに帰宅)

同居時間:昼間4時間位。サークルの中で家人の帰りを待つ。それ以外は主に私が居る。

①スキンシップは、甘えて来た時に膝に乗せたり。

主人はよく、足やお腹に乗せたままソファで寝ている。主に主人の夕食時、邪魔をしないように、10分位ボール投げ遊びみたいなことをします。

②トイレが上手にできた時や指示に従った時になぜました。叱り方は、名前は言わないようにダメ!と言いました。主人は思わず名前を言ってしまいますが。

③オヤツはほとんど上げていません。抱っこは多いと思います。声掛けも以前はしていましたが、帰宅直前直後はあえて、知らん顔するよう心掛けました。主人は直ぐにサークルを開けてしまいます。

④散歩は天気がいい時、休みの日に10~15分。主に主人が連れて行きます。

⑤大体、昼間4時間位誰も居ない時間が留守番です。
ご飯は朝と夜の2回。6時頃起床。10~11時就寝。

⑥トイレシートが出入り口にもありますが、1番オシッコをする場所となってしまい、なかなか外せません。


返答内容
今回は、やっぱり主従関係の崩れなんです。要求吠えになっています。

亡くなったパグちゃんが、特別良い子だったので、同じように接してこられたわけですが、普通の犬はこうなっていきます。

今のヨーキーちゃんが悪い犬なのではありません。犬らしい自然な反応をしているだけなんです。

ついついパグちゃんと比較したくなりますが、「良い犬・悪い犬」ではなく、個性なのです。そして、お話を伺う限り、ヨーキーちゃんは普通の良い子なのです。

飼い主さんの接し方が、犬の本能に誤解や悪い癖を与えてしまうような接し方だったのです。

パグちゃんが良い子だったので、そのまま自然にそうされてきたでしょうし、もしかしたら無意識にパグちゃんを失った悲しさと寂しさから、ヨーキーちゃんに甘くなってしまった心理もあったかもしれません。

あるいは、子供さん達に手がかからなくなり、その寂しさから犬を溺愛してしまうこともあります。

いずれにしても、人間側の事情は、犬の知能には理解できません。犬の本能で冷淡に感じて反応するだけなのです。


今回まずは、犬本来の本能や感じ方を、本書とQ&Aサイトを熟読していただいて知ってほしいのです。何度も何度も熟読していただいて、脳裏に焼き付けてください。パグちゃんとの良い思い出は大切にして、でも、しつけが楽だったことはもう忘れてください。

ヨーキーちゃんは、威嚇も噛み癖も無いようですので、とても良い子なのです。


犬の本能・感じ方を知ったならば、飼い主さんも自然に変わっていけます。今回は、激変してアレコレ調教などしなくても良いです。

犬本来の特性を良くご理解していただければ、自然に接し方が変わり、犬もそれを感じ取って反応が変わっていきます。

それまでは、飼い主さんもガマンして犬と根競べになります。

激変しないで、少しずつ変えていってください。

例えば、ケージ内に居させる時間も少しずつ増やしていきましょう。今日は5分×3回、明日は10分×3回・・・というように少しずつ適応させてください。

団らん時も、意味なく猫なで声でナデナデではなく、犬にリードを付けて持って主導型のコング遊びをしたり、フセやスワレなどの指示を出して行動させてから褒める・・・というふうに、必ず主導性と毅然さを犬に一貫して示してください。

犬にリードを付けて持っておくのは、関係作りが出来るまでで良いです。でも、それまではガマンして続けてください。吠えたら「シ!」の注意音でリードをチョンと引き上げたり、その場でリーダーウォークして関係を示してください。仰向けも良いです。


犬を人間の体の上に乗せるのはいけません。例えばお散歩の時の緊急時や、危険な場所の移動時は抱え上げてかまいませんが、乗せてナデナデはいけません。

犬も人間もそうですが、体位が関係を示します。相手の体に自分が乗ることで支配欲を表現します。

それを人間が受け入れてしまうことで、犬は関係を誤解します。また、猫なで声でナデナデも、犬にとっては従属的な挨拶に感じるのです。


お散歩で犬が止まって動かない場合ですが、その時はマテを教えると良いです。

マテの指示音ジェスチャーを出しながら犬に近ずき軽く褒めます。そして、マテの指示を出したまま数歩先に行きます。そこでもマテの指示を出したまま犬を待たせます。

そうしていると、今度は犬が動きたくなってジリジリしていますので、ソワソワしてきたら、コイの指示を出しながらリードを軽く引いて誘導してください。来たら褒めて、またゆっくり歩き出します。

他の方法としては、バックで歩いてみるのも良いです。Uターンではなくて、そのまま飼い主さんが後ろ向きで歩いて犬を追い越します。

犬はそれに驚いて動き出したり、動かないとひっくり返ることになるのであわてて付いてきます。

もちろん、基本はリーダーウォークになりますので、まずは家の中で主導型のコング遊びをして、その中に少しずつリーダーウォークを混ぜ込んで慣れさせていきましょう。

まずは、興奮や緊張が少ない家の中から練習することです・・・


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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