犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで要求吠えは無視だけしていても改善されない

Q.ご質問:
子犬のしつけのことで困っています (+_+)

犬種:パピヨン生後3ケ月のメス

家に来て3週間ですが、要求吠えが多い。食事や遊びの要求吠えが殆どだと思うが、当初からずっとそのような要求吠えには、無視で対処してきているのだが、一向に改善されない。

自分の本能に従って吠えたいときに吠えているといった様子。近所迷惑にもなるので困っています。犬のしつけのほうも遅々として進まない。全く甘やかしていないのだが言うことをきかない。舐められている感じ?

このままでは将来とても不安です。一番大事な時期なのに・・・体力も有り余っているようで、子犬にもかかわらず、あまり寝ているところみたことありません(+_+)

散歩デビュー前なので1日45分×3セットはボール遊びなどで遊んであげています。タッチング、ホールドスチール、マズルコントロールも数回やっています。性格はとてもやんちゃ、気が強い、でも犬や車など怖がっています。どうしたらいいでしょうか??
 
宜しくお願い致します。


A.お答え:犬の生後3か月は、もう赤ちゃんは卒業しています。そしてもう子犬も卒業させるための教育をしていかないといけません。新しい環境に慣れ、犬本来の本能が目覚め、体力も付いてくる時期です。

犬のしつけ手法の呼び方からして、藤井聡さんの教材か何かお持ちでしょうか。

タッチングにしろ、スチールホールディングにしろ、気を付けなければいけないのは、毅然な態度や意識がないままただ手法だけ上塗りしても意味がないどころか、犬に誤解を与えてしまうことがあります。

タッチングがナデナデになっていないでしょうか。犬はナデなれると舐められる行為と誤解する場合があります。舐める行為は下位がリーダーや上位に挨拶する従属的な行為です。

スチールホールドを膝の上に乗せて・・というのも犬は誤解します。犬同士は体を合わせる時に、上位の犬が下位の体の上に自分の足やアゴを乗せてきます。これは体位が関係を表しているのです。

あお向けは膝の上に抱っこ・・ではなく、床に犬を仰向けにさせ、下アゴや首輪をガッチリつかんで、厳しい視線を送って、自分の優位性を「態度」で示して下さい。

数回・・という感覚ではなく、暇さえあれば時間を見つけては頻繁にやってください。吠えたら厳しく「ダメ!」としっかり伝え、あお向けや口閉じで叱ってください。静かになった瞬間褒めます。猫なで声でナデナデではなく、褒める時もリーダーらしく毅然と「○○良い子!」とハッキリ伝え、肩をポンポンして褒めます。

吠えは無視だけしていても直りません。退屈吠えが癖になると、一日中吠えてエスカレートしていきます。「叱られない」・・ということは、「許されている」・・と犬は誤解します。

それと、そろそろ室内でリーダーウォークを始めてください。あお向け同様に、体の操作そのものではなく態度を意識して下さい。たくさんやってください。

ワクチン接種前ですが、玄関先などでノンビリ過ごして、行きかう犬や人や車などたくさん見せておきましょう。吠える噛む犬というのは、気が強いのではなく、気が弱いのです。苦手なものを避けるのではなく、徐々に距離を詰めてたくさん見せ経験させることが重要です。吠えたら口閉じで叱って教え「シ~!」という音の関連付けをしておくと良いです。

ボール遊びは主導されていますでしょうか。スワレ・マテをさせ、出来たら褒めて投げる・・できなければ型で教えて褒めて投げる・・投げたらヒモを引いて回収しコイとダセの練習・・

ゴハン前やゴハンの中断もさせ、スワレ・マテ。いつでもどこでも、そういう「主導」を徹底してください。

悪化している・・ということであれば、何かが犬に誤解を与えているということです。行為や態度が犬には従属的に映っているのでしょう。吠えへの無視も悪化させるだけです。「寄って行って叱ると癖になる」・・という理由で「無視が良い」と解説する人がいますが、それは叱り方の態度を犬に誤解されているからです。

威嚇的な叱り方はもちろんいけませんが、興奮せず毅然と冷静に厳しく伝える必要はあります。そして叱っても褒めても教えても、普段の関係次第でその効果が全然変わってきます。何気ない態度・・しぐさ・・全て影響しています。


それと、あせってはいけません。今の時期は知能がとても低く、経験も何もないので小さな猛獣状態が続きます。これは当たり前の普通の状態なので、今は何も結果は求めず、淡々と教え続けないといけない時期なのです。

(追伸)もし藤井聡さんの犬のしつけ教材をお持ちならば、オヤツやしつけグッズの所は無視してください。本当の関係が見えなくなってしまいます。また、手法の上塗りではなく、その行為の意味を考え毅然な態度を意識することを心掛けましょう。

頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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